映画『ホリデイ』の概要:クリスマス休暇の間ホームエクスチェンジで家を交換した、失恋中の2人の女性。彼女たちはそれぞれ人生の転機となる出会いを経験する。キャメロン・ディアス&ケイト・ウィンスレットW主演、2006年公開のラブコメディ。
映画『ホリデイ』の作品情報
上映時間:135分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー
監督:ナンシー・マイヤーズ
キャスト:キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、ジャック・ブラック etc
映画『ホリデイ』の登場人物(キャスト)
- アマンダ(キャメロン・ディアス)
- 映画の予告編制作会社の社長。ハリウッド在住。才能あふれるキャリアウーマンだが、恋に関してはサバサバしすぎる性格から長続きしない。恋人に浮気され、遠くで休暇を取ろうとホームエクスチェンジを申し入れる。子供の頃に両親が離婚、それ以来強く生きるよう心掛けており、悲しくても涙が出なくなった。
- アイリス(ケイト・ウィンスレット)
- ロンドンの新聞社でコラムニストとして働く女性。イギリスの小さな村に住んでいる。元恋人のジャスパーに今でも恋心を捨てられず腐れ縁状態で、そのせいで身も心もボロボロになっている。ジャスパーが他の女性と婚約したことを知り、深く傷ついている。大人しく心優しい性格。
- グレアム(ジュード・ロウ)
- アイリスの兄。酔った帰りに妹の家でアマンダと出会う。初めは後腐れのない体だけの関係だったが、彼女に本気の恋をする。妻と死別し、編集者の仕事をしながら幼い娘2人の子育てに奔走するシングルファーザー。唯一の息抜きは、週末親に娘を預けパブに行くこと。女性とは一夜限りの関係が多いが、昔気質で涙もろい一面も。
- マイルズ(ジャック・ブラック)
- ハリウッドで映画音楽の作曲をしている男性。アマンダの元彼の友人で、彼の荷物を取りに来てアイリスと出会う。女優で恋人のマギーを一途に想っているが、浮気されていることに気付いてしまい深く傷つくことに。アイリスはこの姿に自分を重ね合わせる。人を笑わせるのが得意で、誰とでもすぐ仲良くなれる。
- アーサー(イーライ・ウォラック)
- アマンダの家の近所に住むかわいらしい老人。昔はとても有名な脚本家だった。歩くときは常に歩行器を使っており、その姿を見られるのが嫌で、脚本家協会からの祝賀会の誘いを無視してきた。アイリスと友達になり、お互いに良い影響を受け始める。
- ジャスパー(ルーファス・シーウェル)
- アイリスの同僚で元恋人。アイリスと付き合っているときに他の同僚と浮気、その後もアイリスと連絡を取り続け、曖昧な態度を取ってきた。結婚が決まったが、アイリスとの関係を断ち切る気は無くハリウッドまで追いかけてくる。
- マギー(シャニン・ソサモン)
- マイルズの恋人。駆け出しの若い女優。映画のロケでハリウッドを離れるが、その間にマイルズに嘘をつき浮気をしていた。
映画『ホリデイ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ホリデイ』のあらすじ【起】
クリスマス前。ロンドンの新聞社に勤めるアイリスは、浮気され別れた恋人ジャスパーへの思いを捨て去れず、ずたずたに傷つく片思い中。ジャスパーはそんな彼女の気持ちを知りながら、相変わらずメールでの連絡を取り続けていた。そんな彼が婚約を発表し、アイリスは自殺を考えるほど傷ついた。
一方ハリウッド。映画の予告編制作会社を立ち上げているアマンダは、恋人の浮気を知り自分の豪邸から追い出した。内心傷ついているのに涙が出ず、アマンダはショックを受ける。アマンダは休暇を取ることにし、「ホームエクスチェンジ」のサイトでアイリスの住む家を見つけた。早速アマンダはアイリスに連絡を取り、2人は2週間の間お互いの家を交換することになった。
アイリスはアメリカに向かう飛行機でジャスパーからのメールを受け取り、「あなたへの想いを捨て去る旅」であると打ち明ける。ハリウッドに着いたアイリスは、アマンダの豪邸に驚きと興奮を隠しきれない。その時アマンダの元恋人の友人で映画音楽の作曲家・マイルズが、友人の荷物を取りに来た。突然つむじ風が吹き荒れ、マイルズはそれが“サンタ・アナ”と呼ばれ何かが起こる前触れなのだと教える。
一方アマンダは、車の入れないような村のはずれのコテージに到着した。酒と音楽で失恋の痛手を振り払うが、退屈してしまった。帰る準備を始めたところで、アイリスの兄・グレアムがコテージを訪れた。お互い酔った勢いで、2人は一夜限りのセックスをする。
映画『ホリデイ』のあらすじ【承】
翌日。他の女性と違って一夜限りの関係を割り切るアマンダに、グレアムは興味を持ち始めていた。グレアムはもしイギリスに残る気があればと、今夜行く予定のパブを教える。アマンダは空港まで来たがフライトをキャンセル、パブでグレアムと再会した。パブで酔いつぶれたアマンダに古風なグレアムは手を出さなかった。アマンダとグレアムはお互いをきちんと知るためデートをした。アマンダはグレアムに惹かれながらも、恋人が複数いる様子の彼に深入りするつもりはなかった。
アイリスの元にはジャスパーから再度連絡があり、アイリスは滞在先の住所を教えてしまう。アイリスは近所に住むおじいさんを道で見かけ、親切心から家に送る。彼はアーサーという名で、昔は高名な脚本家だった。素敵な出会いに、アイリスは一緒にディナーをと持ちかける。すっかり仲良くなった2人は、アーサーの友人達を家に招いた。恋人のマギーが映画のロケ中だというマイルズもやってきて、皆で楽しい夜を過ごす。
アマンダはグレアムの家へ押しかける。しかし彼の家には小さな娘が2人いた。グレアムがしょっちゅう電話していたのは恋人ではなく娘達で、彼はシングルファーザーだったのだ。アマンダはすっかり娘たち懐かれたが、あと1週間でイギリスを去る身として、これ以上関係を深めるべきではないとの思いを新たにした。
映画『ホリデイ』のあらすじ【転】
アーサーの家を訪ねていたアイリスは、脚本家協会からの手紙を発見する。協会はアーサーの輝かしい功績を称える祝賀会を開きたいと申し出ていたが、アーサーはこれを無視していた。歩行器でよたよたと歩く姿を見られたくなかったからだ。アイリスはアーサーを励まし、歩く練習を始める。
クリスマスイブ。アイリスはマイルズとビデオ店にいた。しかしマイルズは、マギーが他の男と浮気しているのを目撃してしまう。すっかり落ち込んだ様子のマイルズに自分を重ね、アイリスは自分の悲惨な恋を打ち明けた。
アマンダとグレアムは距離を置いていたが、再び会うようになっていた。2人の将来に悲観的なアマンダに、グレアムは本気で恋に落ちたことを告白する。しかし、アマンダは返答に困っていた。本気の恋をするつもりはないと告げるアマンダを見て、グレアムは自分だけが舞い上がっていたと感じ落ち込むのだった。
アイリスとマイルズの距離は縮まっていたが、お互いその気持ちを口にすることはできずにいた。アーサーの祝賀会を前に、アイリスとマイルズは2人でランチを取っていた。そこへマギーから電話がかかってくる。マギーはもう一度マイルズとよりを戻したいと頼んできたのだ。アイリスは喪失感を表に出さないようにし、マイルズを送り出す。
映画『ホリデイ』の結末・ラスト(ネタバレ)
祝賀会の準備のため帰宅したアイリスに、ジャスパーから電話がかかってくる。ジャスパーはアイリスに会うためハリウッドまで来ていたのだ。「君を失いたくない」とアプローチするジャスパーに、アイリスは身を委ねそうになる。しかしよく話を聞いてみると、ジャスパーは婚約者と別れたわけではなかった。アーサーやマイルズとの出会いでいつの間にか自信を取り戻していたアイリスは、今度こそジャスパーとの縁を切る。
アイリスは開放感を胸にアーサーを迎えに行く。祝賀会の会場では、大勢の人々がアーサーを拍手で迎えた。アーサーは舞台に上がろうとするが、目の前には数段の階段が。その時、マイルズの作曲した「アーサーのテーマ」が流れた。アーサーはその曲に合わせ、1人で軽快に階段を上る。マイルズも、マギーとの仲にけりを付け会場に駆け付けた。壇上ではアーサーが堂々とスピーチを行っていた。マイルズはアイリスの大晦日に一緒に実家で過ごしてもよいか尋ねた。アイリスは彼にキスをし、もちろんいいと告げた。
アマンダの帰国の時が迫っていた。アマンダは明るくグレアムと別れるが、迎えの車の中で涙がこぼれた。今まで恋の相手に涙を流したことなどないのにだ。その瞬間、アマンダは自分の本当の気持ちに気が付いた。アマンダは車を降り、コテージへと引き返す。コテージにいたグレアムは泣いていた。アマンダは大晦日をイギリスで過ごすことにする。
大晦日。アイリスのコテージに、アマンダ、グレアム、アイリス、マイルズ、そしてグレアムの子供達が集まっていた。一同は幸せな大晦日を過ごすのだった。
映画『ホリデイ』の感想・評価・レビュー
家を交換し、また国を超えて生活していく中で、様々な人との出会いがあり、気分転換を味わえる環境が素晴らしかった。自分の恋愛を見つめ直すヒロインの二人が、また新たに恋をする勇気や、素直な気持ちがとても共感できた。色々な事情を抱えながらも前に進み、過去に起きた苦い思い出を糧にして、純粋に気持ちを伝える二人が羨ましくもなった。キャメロン・ディアスが演じた役柄のはまり具合や、ケイト・ウィンスレットが演じた少しこじらせた性格の表現なども見所である。落ち着いて鑑賞できる、面白くて登場人物を応援したくなる映画である。(女性 20代)
失恋をした2人の女性がホームエクスチェンジ、家をクリスマスの間交換し、ロンドンとロサンゼルスでそれぞれクリスマスを過ごします。
そこで待っていたのはドキドキそして少し切ないロマンチックな出会い、そして人と人との絆を感じることができる心温まる出会い。素晴らしい音楽と一緒に個性的なキャラクターがこの出会いによって成長していき、新たな道へと踏み出していく、毎年クリスマスに見たくなるたくさんの愛が詰まった大人のラブストーリーです。(女性 20代)
失恋という共通点から、休暇の間お互いの環境を交換し合うアマンダとアイリス。それぞれが傷を癒しながら新しい生活を始め、たくさんの出会いの中、自信を取り戻していく。恋愛面においてもとても前向きな作品だが、それだけではない魅力がこの作品にはある。
彼女たちの感情の変化を、映画を通してともに経験し、前向きになれるような要素が盛り込まれている。彼女たちのように、一歩踏み出す勇気を後押ししてくれているかのようだ。見ているだけでもとても心が温まる。(女性 30代)
クリスマスの時期に観たくなる映画は何本かありますが、本作もその一つ。イギリスの家もロサンゼルスの家もどちらも魅力的で住んでみたくなります。ジュード・ロウがいかにも遊んでそうな雰囲気を醸し出しているのに意外と誠実な役で良い意味でギャップがありました。ホームエクスチェンジは日本では浸透しないと思うので、こういった展開の映画は欧米ならではだなと思います。今では女優業を引退してしまったキャメロン・ディアスがとてもチャーミングで、彼女の出ているラブコメ作品の中でも特に好きな作品です。(女性 20代)
失恋した場面からスタートして主人公2人が徐々に立ち直っていく姿を観ていると、こちらの心も晴れていき鑑賞後はすっきりした気持ちと幸せな気持ちにしてくれる素敵な作品。何度観ても飽きることないストーリーになってるので、元気を出したいときに観ることをおすすめする。
キャメロン・ディアスが演じているナンシーは普段仕事がバリバリ出来て自分に厳しいのに、恋愛になると臆病でなかなか前に進めない所が可愛くてよかった。(女性 20代)
私の中の天才リストに入る2人、ナンシー・マイヤーズとハンス・ジマーがタッグを組んだ最高の作品。観てない人はバカ!そう言っても過言ではないくらい、キュンキュンできて大好きな作品。
始まってすぐに流れるハンス・ジマーの「Maestro」という曲。胸がぎゅうっとなる。もうこの瞬間にこの作品の虜。似たような境遇の2人が違う環境を求めてお部屋を交換する「ホームエクスチェンジ」で人生が大きく変わるお話。一歩踏み出す、なにか行動をするだけで、こんなにも人生が変わるんだと生きていることが楽しくなる作品なんです。
一歩踏み出す前の少し勇気が足りない時、誰かに背中を押して欲しい時に是非観てもらいたい作品です。(女性 30代)
楽しくて元気になれる、大好きなラブストーリー。とにかくヒロイン二人が可愛くて魅力的なので観ていてとても楽しい。仕事や恋愛に悩む彼女たちの姿は同じ女性として共感する部分も多いし、そんな彼女たちが新たな出会いや発見によって過去の自分と決別し、成長していく姿には勇気を貰える。
どちらのカップルも素敵で応援したくなるのだが、特にキャメロン・ディアス演じるアマンダと、ジュード・ロウ演じるグラハムが惹かれ合っていく過程は観ていてにやにやしてしまった。前向きな気持ちになりたい時に観たい一本。(女性 30代)
冬になると必ず観たくなる映画。クリスマスの季節はこれくらいハートウォーミングなラブストーリーが心地よい。音楽も絶妙で、キャメロン・ディアスとケイト・ウィンスレットの、喜びはしゃぐ時の無邪気さや、時に流れる涙、一つ一つの演技に、こちらも自然に感情移入し、物語の中へと入り込んでしまう。
失恋後に新たな恋に出会うという、ありふれた設定だが、観る回数を重ねても飽きることのない、優しいストーリーに心が洗われる。(女性 20代)
ホームエクスチェンジという旅の仕方を初めて知りました。自宅を交換するのはなかなか難しそうですが、他人の生活環境で暮らすことで新しい価値観や世界が見えてくることはあるかもしれないな、と思います。
アマンダ、アイリス、グレアム、マイルズのそれぞれが素敵なキャラクターでした。痛みを経験してボロボロになっても、自分で未来を切り開いていこうとする姿は前向きな気持ちにされてくれます。失恋したときにはぜひ観て欲しいです。(女性 40代)
失恋した二人の女性が家を交換し合ったところから始まる物語。二人の女性主人公の心情のみ描かれるので、いかにもプレイボーイなジュード・ロウと、彼女がいるのに距離を詰めてくるジャック・ブラックは怪しさ満点でした。そこからの男性陣のギャップが良かったですね。ジュード・ロウの泣き顔をごまかす仕草は男でもグッときました。2組とも結ばれるのはお決まりですが文句なしです。ラストで全員揃ってパーティーを楽しむ場面を映したことは、幸せな未来を予感させて心地よい余韻になりました。(男性 20代)
みんなの感想・レビュー
ホームエクスチェンジという概念に驚愕してしまう作品です。ただ、ジュード・ロウとキャメロン・ディアスのカップリングなら観るしかありません。
さらにケイト・ウィンスレットとジャック・ブラックも出演していて、俳優陣がラブコメなのに豪華です。しかもジャック・ブラックの存在感はジュード・ロウに引けを取っていないのがすごいところです。
恋愛だけでなく、隣人との交流も描かれていて心温まるストーリーです。疲れた時に観たい作品です。
まず家を交換するという展開が面白く、とても素敵なシチュエーション。クリスマスシーズンにゆったりと見たい作品で、ラストはほっこりして温かくなります。国境を越えて、新しい人たちに出会って・・・とてもワクワクして羨ましい、一度良いからこんな冒険してみたいです。キャストも良く、グレアム役のジュード・ロウはカッコ良く、ジャック・ブラックは安定の面白さでした。そしてアマンダの住まいのハリウッドの豪邸もゴージャスで良いですが、私はアイリスのログハウス風の可愛らしいお家がとても魅力的で、こんな所で冬を過ごしてみたいと思いました。
あまりドギマギせずに見ることができる恋愛映画。
「もちろんそうなるよね」というラストの4人のパーティーシーンは、心に響いて余韻を残してくれた。
安心して4人の恋模様を観察できるので、仕事などで疲れた女性の方必見。
最後はほんわか心が暖かくなるのが実感できる作品である。
ラブコメ女王、キングと言えばまさにキャメロン・ディアスとジュード・ロウである。
キャメロンのくしゃっと笑った顔と、いかにも寂しげに泣く顔は本当にキュートで愛らしい。
そんな彼女とプレイボーイ役が板についてきたジュード・ロウが共演というとラブコメファンとしては見逃すわけにはいかない。
しかも予想を上回って良い出来になっている。
恋愛映画だと大抵は同じような流れでラストシーンになってしまう。
ホリディも全く同じ匂いがしていたが、実際鑑賞してみると大きく外れていた。
意外にも構成もしっかりしており、他の恋愛映画よりもしっかりとした作りになっている。
そのため見ごたえがあり、見終わったあとは心の余韻として残りやすいのだろう。
女性2人はキャメロン・ディアスとケイト・ウィンスレット、そして男性はジュード・ロウとジャック・ブラックというかなり強力なメンバー。
だからこそ観客の興味を惹けたし興行成績に結果がでたのだろう。
ジュード・ロウは意外にもジャンル問わず出演作品が多い。
しかし個人的には恋愛映画が一番向いている、しかも一見プレイボーイなのに真面目という役柄は妙にはまっていた。
またジャック・ブラックが素晴らしい。
それまではコメディのイメージが強かった彼だが、この作品で一変。
まさに見た目とのギャップを使った見事なイメチェンを謀られてしまった。
普段彼が苦手だという人でもこの映画を見るとジャックへの見方が変わり、好意的な印象を持つ人が増えるだろう。
ありそうで無かった家の交換。
それもネットで知り合った女性2人は共に失恋組。
このご時世これがリアルだったら非常に悩んでしまうところ。
素性も大して知らないネットの知り合いに家を貸すなんて怖すぎる。
しかし映画の演出として見ると非常に憧れを持つような描き方になっている。
お互いの人生を相手の場所でやり直すという不思議な内容だが、こんなことが本当にあったら毎日ワクワクしてさぞ楽しみが増えることだろう。
今までの恋愛映画に中でもこのようなストーリーは珍しいので必見である。