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映画『女神の継承』のネタバレ・あらすじ・考察・解説

この記事では、映画『女神の継承』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説し、この映画の疑問や謎をわかりやすく考察・解説しています。

映画『女神の継承』の作品情報


出典:U-NEXT

製作年 2021年
上映時間 130分
ジャンル ホラー
スリラー
監督 バンジョン・ピサンタナクーン
キャスト サワニー・ウトーンマ
ナリルヤ・グルモンコルペチ
シラニ・ヤンキッティカン
製作国 タイ
韓国

映画『女神の継承』の登場人物(キャスト)

ニム(サワニー・ウトーンマ)
タイの東北部にあるイサーン地方の小村に住む祈祷師。先祖代々受け継がれてきた女神の精霊ヤバンが宿っているという。本来は姉のノイが継承するはずだったが、拒否したためお鉢が回ってきた。霊を信じない姉に変わって、霊媒師として生きることを決める。次の後継者としての兆候を姪のミンに感じ取ったことから動向を注視するが、思わぬ事態へと発展してしまう。
ミン(ナリルヤ・グルモンコルペチ)
ニムの姪でノイの娘。人材派遣会社に勤めるごく普通の今時の若者。母と同様に霊的なことは全く信じておらず、ニムのことも内心馬鹿にしている。父ウィローの死を境に、言動に異変が現れ、挙動不審、多重人格的な奇行が目立ち始める。
ノイ(シラニ・ヤンキッティカン)
ニムの姉でミンの母。禁止されている犬肉の販売店を義母から受け継ぎ営んでいる。ヤバンの継承を巡ってニムとの姉妹仲は良くなかったが、ミンの様子がおかしくなってからはヤバンの存在を信じざるを得なくなりニムに頼るようになる。
マニ(ヤサカ・チャイソーン)
ニム、ノイの兄でミンの叔父。妻のパン、幼い息子のポンと共にノイ親娘と同居している。ウィローの葬儀で久しぶりに顔を出したニムを薄情だと詰る。ノイ同様、迷信じみたことには懐疑的だが、ミンがおかしくなり、自分の家族に危害が及びそうになると協力的になる。

映画『女神の継承』のネタバレ・あらすじ(起承転結)

映画『女神の継承』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『女神の継承』のあらすじ【起】

タイの東北部にあるイサーン地方。ドキュメンタリーの撮影班は、地元の神・バヤンという精霊が宿る霊媒師のニムを取材するため、この地にやって来た。バヤンは何世代にもわたって一族の女性に宿ってきたとされる。先代はニムの叔母、その次はニムの姉であるノイが継承するはずだった。しかし、ノイはそれを拒否しキリスト教に改宗した。そのためバヤンはニムに宿り、彼女が後継者になったのだという。ニムは縫製の仕事で生計を立てながら、霊媒師として人々の悩みを聞き、心の傷を癒す存在として慎ましく暮らしていた。

ある日、ノイの夫であるウィローが亡くなり、葬儀に向かうニムに同行することになった撮影クルー。ニムはその道すがら、ウィローの一族であるヤサンティア家の男はいずれも酷い死に方をしていると教えてくれる。ウィローの祖父は労働者から投石されて死に、父は経営していた縫製工場に放火したのちに自殺。さらに、ウィローの息子マックもバイクで転倒事故を起こし亡くなっていた。葬儀にはノイの娘ミンと、ニムとノイの兄であるマニとその妻パンも参列していた。

映画『女神の継承』のあらすじ【承】

葬儀の日以来、ミンの様子がおかしくなる。子供のような態度を取ったり、急に乱暴になったり、まるで多重人格者のような奇行が目立ち始める。やがて彼女は、毎夜悪夢にうなされるようになり、幻聴や腹部の痛みに苦しみ始める。職場での仕事もままならなくなり解雇されてしまった。

「バヤンが次の後継者としてミンに白羽の矢を立てた」と確信したニム。彼女はバヤンの魂をミンに移す儀式を提案するが、霊媒を信じないミンとノイはそれを頑なに拒否する。

しかし、ニムはミンの奇行はバヤンのせいではないと直感する。ミンが兄のマックと近親相姦の関係にあったこと、実際はバイク事故ではなく首を吊って自殺したことを知ったからだ。マックがミンに取り憑いていると思い直したミンは、彼が首を吊った場所で悪魔祓いの儀式を執り行い、霊を成仏させようと試みる。

一方、ミンの奇行はおさまらず、遂に手首を切って自殺を図る。困り果てたノイは、ニムに黙って違う祈祷師にお祓いを依頼するが、ミンの状態は改善されるどころか悪化するばかり。

映画『女神の継承』のあらすじ【転】

ニムの儀式も失敗する。結局マックの霊でもないようだと分かりニムは落胆する。その後、ミンは狂犬のようになって手がつけられなくなり、家で暴れたあとそのまま失踪してしまう。

一ヶ月後、ニムはヤサンティア家の廃工場でミンが倒れているのを発見する。命に別状はなかったが、状態は以前と変わらない。ニムは祈りを捧げるためにバヤンを祀っている山に登るが、何者かによって神聖な石像の首がもぎ取られておりショックを受ける。

もはや自分の手には負えないと判断したニムは、友人である祈祷師のサンティを頼ることにする。彼はミンに複数の霊が取り憑いていると告げる。ウィローの先祖はかつて何千人もの人間を斬首してきた一族で、その霊達の仕業だと説明。さらに人だけではなく、動物や植物の悪霊も取り憑いているという。

サンティと弟子たち、そしてニムはミンの除霊儀式の準備を始める。儀式が始まるまでの数日間、撮影クルーは家に隠しカメラを設置しミンの様子を観察することにする。そこには、ミンがペットの犬を殺して食べたり、冷蔵庫の生肉を貪ったりするなどの異常行動が映し出されていた。

そしてようやく儀式の前日となった日、ニムは自宅で原因不明の死を遂げる。

映画『女神の継承』の結末・ラスト(ネタバレ)

仕方なく、サンティはニム抜きで除霊儀式を執り行うことになる。ミンは儀式が終わるまで部屋に監禁されるが、悪霊に欺かれたパンがドアを開けてしまったため儀式は失敗してしまう。霊に取り憑かれたサンティやマニは飛び降り自殺を図り死亡、サンティの弟子たちも次々と様子がおかしくなり撮影クルーたちに襲い掛かってくる。

混沌とする中、突如ノイがバヤンの憑依を感じたと言い出し、自ら儀式を続けようと祈祷を始める。ノイはミンの除霊を試みるが失敗。逆にミンによって火をつけられ焼き殺されてしまった。その傍らには「ヤサンティア」と書かれ、無数に釘を打ちつけられた藁人形が置かれていた。

残された撮影クルーのカメラには、死の前日に行われたニムのインタビュー映像が収められていた。そこには、儀式の準備が思うように進まず苛立っているニムの姿も映し出されていた。彼女は霊媒師としての立場に苦悩しており、以前から自分にバヤンの霊が宿っていることを確信できなかったと告白していたのだった。

映画『女神の継承』の考察・解説(ネタバレ)

映画『女神の継承』の疑問や謎をわかりやすく考察・解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『女神の継承』の「この車は赤い」のステッカーの意味とは?

映画『女神の継承』に登場する「この車は赤い」というステッカーは、一見すると物語とは直接関係のない小道具のように見えますが、実は不気味で謎めいた雰囲気を演出する重要な要素の一つです。主人公のニムたちが暮らす地域では、このステッカーをよく目にすることができますが、その意味は明確には説明されていません。

しかし、このステッカーにはタイの文化や宗教的な背景が隠されている可能性があります。多くの文化圏において、赤色は特別な意味を持つことが多く、血や犠牲、強力な霊的エネルギーを象徴することがあります。映画の中で描かれる霊的な儀式や悪霊の存在と関連づけて考えると、この「赤い車」というフレーズは、観客に不安感や違和感を与える視覚的な手がかりとして機能しているのかもしれません。

また、このステッカーは、一見普通の日常生活の中に、現実とは異質な要素が混在していることを示唆しています。ごく当たり前の風景の中に、このような謎めいたシンボルが潜んでいることで、物語全体が不安定で危険に満ちたものであるという印象を強調しているのです。

「この車は赤い」というステッカーの正確な意味は明かされていませんが、映画のムードやテーマと呼応する形で、観客の心に不安や疑念の種を植え付ける効果的な演出手法となっていると言えるでしょう。

映画『女神の継承』に気まずいシーンはあるか?

『女神の継承』には、視覚的にも精神的にもショッキングなシーンが数多く含まれており、特に家族や友人と一緒に鑑賞する際には、気まずさを感じる場面があるかもしれません。この映画は、タイの田舎で暮らす霊媒師一家の体験を軸に、恐ろしい儀式や悪霊に取り憑かれた人々の姿を赤裸々に描いています。その過程で、非常に残酷で衝撃的な描写が随所に登場するのです。

例えば、儀式のシーンや悪霊に取り憑かれたキャラクターが異常な行動を取る場面では、精神的な不安定さや暴力性が前面に押し出されます。こうした場面を家族や友人と一緒に見ていると、居心地の悪さを感じる人もいるかもしれません。

また、映画の中には宗教的な儀式や死をめぐるシーンが数多く登場しますが、特定の文化や信仰に敏感な人にとっては、不快感や気まずさを覚えるかもしれません。特に、生贄となる動物の描写や死体に関するシーンは、多くの観客にとって強烈なショックを与える可能性があり、親しい人と一緒に見ている場合、気まずい雰囲気になる可能性があります。

『女神の継承』は全編にわたってホラー色が強い作品であるため、家族や友人と鑑賞する際には、これらのショッキングなシーンや不気味な描写が気まずさを生む要因になり得ることを念頭に置いておく必要があるでしょう。

映画『女神の継承』と『哭声/コクソン』のつながりは?

『女神の継承』と韓国映画『哭声/コクソン』は、一見すると直接の関連性はないように思えますが、いくつかの共通点を見出すことができます。両作品とも、アジアの地方の村を舞台にした霊的な現象や悪霊の存在をテーマにしたホラー映画であるという点で、同じジャンルに属しています。そのため、観客に「つながりがある」と感じさせる要素があるのです。

『女神の継承』は、タイの田舎に暮らす伝統的な霊媒師の一家を中心に物語が展開します。一方、『哭声/コクソン』では、韓国の小さな村で次々と不可解な出来事が起こり、村人たちが異常な行動を取り始めるという設定になっています。どちらの作品も、霊的な力や悪霊の存在、そして信仰心が物語の核となっており、登場人物たちは目に見えない脅威に翻弄されていきます。

また、両作品では家族の絆というテーマが重要な位置を占めています。主人公たちは、大切な家族を守るために必死に戦う姿が描かれます。しかし、悪霊や呪いの力によって、家族関係が徐々に歪められ、崩壊していく様子が、観る者に深い不安感を与えるのです。さらに、それぞれの文化的背景に根ざした霊的な儀式や信仰の描写も、両作品に共通する特徴と言えるでしょう。

『女神の継承』と『哭声/コクソン』の監督が直接的に関わっているわけではありませんが、アジアのスピリチュアルホラーという同じジャンルに属し、恐怖表現やテーマに多くの共通点が見られます。そのため、両作品は観客に強烈な印象を残し、互いに通じ合うものがあると感じさせるのです。

映画『女神の継承』がつまらないと言われる理由はなにか?

『女神の継承』を「つまらない」と感じる観客がいるとすれば、その理由はいくつか考えられます。主に、映画のペースや描写方法が、観客の期待するものと異なっていることが原因だと言えるでしょう。

まず、この映画は典型的なホラー作品と比べると、テンポが比較的ゆっくりしています。恐怖を直接的に感じさせるシーンが現れるまでに、ある程度の時間が費やされるのです。物語は、霊媒師の家系に伝わる伝統や家族の背景を丁寧に描写するため、序盤は日常的な場面が多く登場します。そのため、スリルと恐怖を期待していた観客の中には、展開の遅さに「退屈だ」と感じる人もいるかもしれません。

また、映画の中で描かれる霊的な儀式や悪霊に取り憑かれた人物の描写は、タイの文化や信仰に基づいています。そのため、その背景について深い理解がない観客にとっては、物語の深層にアクセスしにくく、「難解でつまらない」と感じることがあるのです。

さらに、『女神の継承』はドキュメンタリー調の手法を用いて、リアリティのある恐怖感を演出しようとしています。しかし、この手法が逆効果になることもあります。ホラー映画特有の派手な演出やびっくり仕掛けを期待していた観客にとっては、リアリズムを追求するあまり、物語が淡々と進行しているように感じられ、「怖くない」と思ってしまうこともあるのです。

このように、観客の期待とのずれが、『女神の継承』を「つまらない」と評価する原因になっていると考えられます。

映画『女神の継承』のグロいシーンとは?

『女神の継承』には、非常にショッキングでグロテスクなシーンがいくつか含まれており、ホラー映画としての恐怖を際立たせています。特に、悪霊に取り憑かれた登場人物が異常な行動を取る場面や、霊的な儀式が行われるシーンでは、血や暴力が強調されており、観客に強烈な不快感や恐怖心を呼び起こします。

例えば、悪霊に憑依されたミンが奇怪な行動を始め、生肉や動物の死骸を貪り食うシーンは、視覚的に非常にショッキングです。彼女は人間とは思えないような行動を取り、生々しい肉をむさぼり食う姿が克明に描かれます。また、儀式の際に動物が生贄として捧げられるシーンも、グロテスクであり、特に動物愛護の観点から見ると耐え難い場面だと言えるでしょう。

さらに、物語のクライマックスが近づくにつれ、登場人物たちが次々と血まみれになる場面や、悪霊による暴力行為がエスカレートしていく様子が描かれます。特に、ミンの身体が徐々に歪み、不気味で異様な外見へと変貌していく過程は、非常にグロテスクに表現されています。

これらのシーンは、映画全体の恐怖度を高めるための重要な要素として機能しており、視覚的なショック効果によって、観客の脳裏に強烈な印象を残します。

映画『女神の継承』の女神バヤンの正体とは?

映画『女神の継承』に登場する女神バヤンは、タイの霊的信仰に基づく存在であり、物語の中核をなす神秘的なキャラクターです。バヤンは、主人公ニムの家系に代々受け継がれてきた霊媒師の守護霊であり、ニムがバヤンの力を継承したことで、霊媒師としての能力を発揮することができるのです。物語の序盤では、バヤンがニムと彼女の家族を守護する存在として描かれ、バヤンの力を借りて村人たちの問題を解決するシーンも登場します。

しかし、物語が進展するにつれ、バヤンの力に対する疑念や不安が浮上してきます。特に、ニムの姪であるミンが悪霊に取り憑かれた後、バヤンの守護力が十分ではないことや、バヤンが悪霊の力と真に対峙していないのではないかという疑問が生じます。この時点で、バヤンが単なる善良な守護霊ではなく、より複雑で両義的な存在である可能性が示唆されるのです。

最終的に明らかになるのは、バヤンの力がミンを救うことができなかったという事実です。悪霊の影響力が圧倒的に強力だったため、バヤンの力では対抗することができなかったのです。このことから、バヤンの存在そのものが必ずしも善であるとは限らないことが示唆され、伝統的な守護霊や信仰が常に人々を救済するとは限らないというメッセージが込められていると解釈できます。バヤンは強大な霊的存在ではあるものの、その力には限界があり、悪霊との戦いにおいては決定的な役割を果たすことができなかったのです。

映画『女神の継承』でニムの本当の死因は何だったのか?

『女神の継承』では、主人公ニムの死をめぐる謎が物語の中心に置かれていますが、物語が進むにつれて、彼女が命を落とした真の原因が徐々に明らかになっていきます。ニムは代々、女神バヤンの力を受け継ぐ霊媒師として活動してきましたが、物語の終盤で、守護霊としての力を失い、姪のミンが悪霊に取り憑かれた後、自らも命を落としてしまうのです。

ニムの死因は、表面的には悪霊の圧倒的な力によるものだと考えられます。彼女は必死に悪霊と対峙しようとしますが、その過程で悪霊のエネルギーに飲み込まれ、儀式の最中に力尽きてしまいます。霊媒師としてのニムの力量は、ミンを救うには不十分であり、悪霊に対して無力であったことが、彼女の死に直結したのです。

しかし、物語の背景には、ニム自身がバヤンの守護力に対して抱いていた疑念や不安があります。彼女は長年にわたって家系の守護者としての役割を果たしてきましたが、その力が衰えつつあることを感じていました。それでも最後まで悪霊と戦い続けたニムでしたが、結果的には悪霊の力に屈してしまったのです。このことから、ニムの死には、単なる霊的な力不足だけでなく、信仰の揺らぎや運命に対する無力感も影響していたと解釈できます。

ニムの悲劇的な最期は、映画全体を貫くテーマである、霊的な力と人間の脆弱さ、そして信仰への疑念を象徴するものとなっています。彼女の死は、人間が目に見えない力に翻弄される宿命と、そこから逃れられない現実を浮き彫りにしているのです。

映画『女神の継承』とソウル連続殺人事件の実話との関連性は?

映画『女神の継承』と、韓国で実際に起きたソウル連続殺人事件との間に、直接的な関連性はありません。『女神の継承』はタイを舞台に、霊媒師の一族と悪霊の物語を描いたホラー映画であり、霊的な力や呪い、信仰といったテーマを扱っています。一方、ソウル連続殺人事件は、現実に発生した凶悪犯罪であり、犯人の行動や心理に焦点が当てられています。

ただし、両者には「不安定な精神状態」や「不可解な出来事」といった共通のモチーフが見られます。『女神の継承』では、悪霊や呪いに取り憑かれた人物が次第に正気を失い、制御不能な状態に陥っていく様子が描かれます。他方、ソウル連続殺人事件では、犯人の異常な精神状態や、その背後にある狂気が注目されており、人間の心の闇や精神の崩壊が重要なテーマとなっています。

『女神の継承』がホラーやスピリチュアルな要素を前面に押し出しているのに対し、ソウル連続殺人事件は現実に起きた残虐な犯罪として捉えられるものの、両者はともに人間の暗部や、理性では説明しがたい行動を描いている点で共通しています。ただし、映画と実際の事件の間に直接的な関係性はなく、あくまでも似たようなテーマを扱っているというだけに過ぎません。

映画『女神の継承』でニムがかわいそうと言われる理由は?

映画『女神の継承』において、主人公のニムが「かわいそう」だと感じさせる理由は、彼女が長年にわたって霊媒師としての重責を一身に背負い、最終的には悪霊の力に打ち勝てずに命を落とす悲劇的な運命をたどるからです。ニムは代々続く家系の中で、女神バヤンの力を受け継ぎ、霊的な存在と対峙してきました。しかしその役割は非常に過酷であり、彼女は孤独な戦いを強いられてきたのです。

特に、姪のミンが悪霊に取り憑かれた後、ニムは必死になって家族を救おうとします。しかし、最終的にはその努力もむなしく、彼女の願いは叶えられることはありませんでした。ニムは守護霊としての役割を全うしようとしましたが、次第にその力は弱まり、悪霊の圧倒的な影響力に対抗できなくなってしまったのです。家族を救えなかったという無力感と、彼女の真摯な努力が報われなかったことが、観客に「かわいそう」という感情を抱かせる大きな要因となっています。

また、ニム自身がバヤンの霊媒師としての使命感に強くとらわれており、その重責から逃れられなかったことも、彼女の運命をより悲劇的なものにしています。家族を救うために全身全霊で戦ったニムでしたが、皮肉にも彼女自身が悪霊の脅威に飲み込まれ、最後には命を落としてしまうのです。

ニムの苦悩と献身、そして悲惨な最期が、観客の胸を打ち、彼女を「かわいそう」だと感じさせるのです。彼女の物語は、運命に翻弄される人間の姿を象徴しており、深い共感と同情を呼び起こすのです。

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