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映画『ザ・ミスト』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ザ・ミスト』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ザ・ミスト』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ザ・ミスト』の結末までのストーリー
  • 『ザ・ミスト』を見た感想・レビュー
  • 『ザ・ミスト』を見た人におすすめの映画5選

映画『ザ・ミスト』の作品情報

ザ・ミスト

製作年:2018年
上映時間:89分
ジャンル:SF、サスペンス
監督:ダニエル・ロビィ
キャスト:ロマン・デュリス、オルガ・キュリレンコ、ファンティーヌ・アルデュアン、ミシェル・ロバン etc

映画『ザ・ミスト』の登場人物(キャスト)

マチュー(ロマン・デュリス)
自己免疫疾患を患う娘を持つ父親。娘の治療法を探し回り、定職に就かずにいる。妻アナとサラが住むアパートの真向かいに1人暮らしをしている。髭を蓄え、愛情深い。
アナ(オルガ・キュリレンコ)
マチューの妻でサラの母親。カプセルに閉じ込められた娘を看病するため、在宅にて教師の仕事をしている。黒髪で美しい女性。
サラ(ファンティーヌ・アルデュアン)
マチューとアナの娘、12歳。自己免疫疾患を患い生まれてから一度も外へ出たことがなく、カプセルの中で育てられる。赤毛で利発的な可愛らしい女の子。同じ病を患う少年に恋をしている。
リュシアン(ミシェル・ロバン)
アナとサラが住むアパートの最上階に住んでいる老人。認知症の妻と二人暮らしをしており、とても温厚。アナとマチューを助けてくれる。

映画『ザ・ミスト』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『ザ・ミスト』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ザ・ミスト』のあらすじ【起】

フランス、パリ。幼少時に自己免疫疾患と診断されて以来、カプセルに閉じ込められ育った娘サラのため、定職に就かず治療法を探し続ける父マチュー。彼は妻アナとサラが住むアパートの真向かいに一人暮らしをしている。サラとは無線機で会話できるようにしており、何かあってもすぐに駆け付けられるよういつでも準備していた。

外に出られない娘のため、仕事の面接と言っては世界を回り映像を録画して来る夫に対し、在宅で教師をしているアナは少々呆れ気味で、治療法などないと諦めかけている。だが、マチューの気持ちも分からないでもないので、強く言うこともできない。

カナダの森林を録画し娘に土産として渡した後、自宅へ戻ったマチューはシャワーの途中で大きな揺れを感じる。地震のため、サラからも不安を訴える声が届いたので娘の元へ向かおうとしたマチュー。
しかし、何があったのか通りの向こうから逃げて来る人々がちらほら見える。様子を見ようと左へ向かった彼はそこで突如、厚い霧が一瞬で街を飲み込む様を目にするのだった。

すぐさま、アナを連れてアパートの上階へ。サラはカプセルの中にいるため、ひとまずはどうにかなる。迎えに来ると言葉を残し、最上階に住む老夫婦リュシアン夫妻のもとへ身を寄せることができた。霧は非常に厚く、階下の様子も見えない。更に有毒らしく飲み込まれたら命を落としかねない。電気や電波も通さないようで、サラとの無線通話も時々、途切れる。幸い、カプセルのバッテリーはまだ残っており、最低でも10時間は保つことが分かった。

リュシアン宅にあった双眼鏡を手にアパートの屋根へ上ったマチューは、他にも屋根へ逃れ生き延びている人々がいるのを目にしたが、救助隊もヘリも上空を飛んでいないことに気付く。もしかしたら、自衛隊や救助自体、霧のせいで機能していない可能性が高い。霧はリュシアン宅の階段近くまで立ち込めている。サラを助けるにしても、有毒な霧を避けるには酸素が必要だ。

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映画『ザ・ミスト』のあらすじ【承】

マチューは酸素を使っていた老人のことを思い出し、息を止めたまま彼の部屋へ侵入。老人は案の定、すでに息絶えていたため、彼が使っていた酸素とマスクを入手。霧を吸い込まなければ死ぬことはない。マチューは酸素を背負い移動を開始。犬の親子を見つけたが、不思議なことに親犬は死んでいても、子犬は生き延びている。一体、どういうことなのか。

サラの元へ向かい、バッテリーを補充。食料を渡して励ました。その後、マチューは街へ。外では大人たちが泡を吹いて息絶えている。無数の遺体が転がる街を進み、必要なものを手に入れた。そこで、ガスマスクを装着した軍の部隊と遭遇。ガスマスクを分けてもらった。部隊は霧が届かない丘の上へ生存者を避難させているらしい。

サラを救出するにはまだ道具が足りない。その日はリュシアン宅で夜を明かすことにした。調べたところ、霧は1時間毎に数センチずつ上がってきている。パリの住民はこの霧で3分の2は息絶えた。恐らく、霧が晴れたところで社会的機能は全てにおいて停止するだろう。そうなった時、生き延びられるだろうか。そんな不安を抱きつつ、朝を迎えた。

夜の内にアナが自宅から工具を入手してくる。そのお陰で故障していたラジオの修理ができた。政府の通達によると、原因は未だ不明で丘の上の聖堂へ避難するよう促している。だが翌朝、屋根の上から様子を見ると不安を爆発させた住民によって、暴動が発生していた。
娘を避難させるにしても、特別なスーツが必要になる。スーツがあるラボへは往復で1時間半。マチューとアナは2人でスーツを取りに向かうことにした。

出発前に夫婦でサラへと会いに向かう。すると、娘は同じ病気の友人が気になるので、見て来て欲しいと言い募る。仕方なく承諾し、いざ外へ。しかし、少し進んだところで腹を空かせた猛犬に追いかけまわされる。そのせいでアナとはぐれたマチューは誤って川へ転落してしまう。

映画『ザ・ミスト』のあらすじ【転】

街はまさに五里霧中状態。それぞれにラボを目指して進行し、どうにか合流することができた。2人ともケガはなく無事な様子に安堵。ラボ内からスーツを手に入れ、戻ろうとした時だった。ドアの向こうで発生していた火事によって爆発が起こる。夫婦は爆発に巻き込まれ、一瞬、意識を失う。しかも、マチューのガスマスクが熱で使えなくなりその上、左脇にやけどを負ってしまうのだった。

アナは自分の酸素を夫へと分けながら手を取り合って、ラボの上階へ。救急キッドを見つけ出し、マチューの傷の手当てを行った。だが、1つのガスマスクを2人で使ってしまったため、酸素がほぼ空になってしまう。アナは夫を見捨てないと言うも、マチューは一人でも大丈夫だと言う。ひとしきり、話し合った夫婦は互いに納得して別れた。

パリの街は次第に霧へと飲まれかけている。そんな中、マチューは建物の屋根伝いに帰ろうと考え、アナは残り少ない酸素を使って息も絶え絶えながらアパートへ帰り着いた。しかし、ようやく帰り着いたのに、爆発のせいでスーツが使えなくなっていることに気付き、愕然としてしまう。

その頃、屋根を伝って歩を進めていたマチューは、駐車場の屋上へ辿り着きそこで、生き延びようと物資を集めている男と出会う。奴は元警官で救急隊員を殺害してガスマスクを奪ったようだ。ガスマスクを巡って男と争い勝利したマチューは、急いでアパートへ向かった。

映画『ザ・ミスト』の結末・ラスト(ネタバレ)

サラのカプセルのバッテリーが残り少ない。アナは老夫婦へ礼を言って息を止めつつ娘の元へ。彼女は決死の覚悟で予備のバッテリーを繋ぎ、愛する娘を救うという選択を選んだ。そこへ到着したマチュー。サラの声で異変に気付き、急いで階上へ向かったが、途中で息絶えた妻を発見してしまうのだった。

その後、マチューは丘の上へ至る街路を模索。妻であり母親でもあるアナの死は父子に衝撃をもたらしたが、愛する娘を救うためには命を惜しまない。彼女の気持ちは父親マシューにも良く分かっていた。しかし、そんな時に再び地震が発生。前回も地震後に大量の霧が発生した。もしや、今回もそうなのではないか。

一抹の不安は的中し、霧は再び嵩を増して老夫婦の住む上階をも飲み込もうとする。そこで、マチューは新たなスーツとガスマスクを探し出そうと決意。ところが、リュシアン夫妻は生い先も短いからと自分達の最期を受け入れようとしている。マチューは真摯に礼を言って街へ出た。

スーツを入手しバイクでアパートへ向かったが、幼い少年の姿を目にして転倒してしまう。頭部に酷い怪我を負った父は、無線から必死にサラへと呼びかけた。だが、娘からの返答はなく。ここまでかと思った矢先、路上の先にサラの姿を発見するのだった。
娘の隣には同じ病を患っていた少年の姿もある。どうやら、彼らには霧の毒は効かないらしい。どういうことかは分からないが、サラが自由を得たことに感動も一入である。彼は娘に直接触れることが叶い、嬉しさに涙を零すのだった。

そうして、立場が逆転。マチューは毒霧から逃れるため、サラが入っていたカプセルへ避難。対して、娘は外を自由に闊歩し父を生かし続けるのであった。

映画『ザ・ミスト』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

地震で毒霧が発生して、パリの街を飲み込んでしまうという設定はとても良かった。だが、それにしては生き延びる法則がいまいち掴めない。親犬が死んで子犬が生き延びる、大人が死んで子供が生き延びる。これなら納得できるが、スーツを取りにラボへ向かう途中で襲ってくる猛犬は、どう見ても成犬である。それとも、成犬に見えるだけなのだろうか。

細かい点に突っ込みどころはあるものの、ストーリーのメインは恐らく、子を守り救い出そうとする親心を描いている。深い家族の絆を見事に描き、母親が娘のために命を落とす場面など本当に切ない。最後に立場が逆転するという流れに違和感を覚える人もいるらしいが、個人的には納得できるラストだったと思う。(MIHOシネマ編集部)


『ミスト』と言うとあの胸糞映画を思い出してしまいますが、結果論から言ってしまえばこちらも無駄死にだったのではないでしょうか。霧に包まれるという現象は現実世界でも苦手です。視界が妨げられ、息苦しくなるような展開は非常にリアルで見ていて呼吸がしづらくなる気がしました。
誰かにとっての毒であっても、そうではない人もいるのだと考えさせられる作品でした。だからこそ、母親が娘を守るために死んでいく様子は切なかったです。(女性 30代)


異様な霧に包まれたパリの街で、命をつなぐため奮闘する家族の姿に胸を打たれました。ラストの父親の選択は衝撃でありながらも、家族への無償の愛が伝わってきて涙しました。限界状況下での人間ドラマを緻密に描いた秀作だと思います。(20代 男性)


極限状態での選択に、人間の本性が浮き彫りになる展開が素晴らしかったです。霧が静かに広がる描写の怖さと、美しくも不気味なパリの街並みが絶妙にマッチしていました。最後まで諦めなかった親たちの姿勢に強く心を揺さぶられました。(30代 女性)


「家族を守る」というテーマがストレートに胸に響く作品でした。特に、最後に父と母が取った行動には、ただ悲しいだけではない、深い愛情と覚悟を感じました。霧に満ちた静かな絶望感が終始漂い、独特の緊張感を持った映画でした。(40代 男性)


サバイバルものとしてだけでなく、家族愛を描いたドラマとしても非常に見応えがありました。霧の正体が明確に説明されないことで、逆に想像力をかき立てられ、見終わった後もいろいろと考えさせられる作品です。(20代 女性)


終盤の選択に心が張り裂ける思いでした。霧によりパリが壊滅状態になる中、絶望の中でも希望を捨てない両親の姿は本当に尊かったです。映像も美しく、荒廃した街の描写が一層、家族の孤独感と絶望感を引き立てていました。(30代 男性)


霧というシンプルな恐怖を最大限に活かしており、息苦しい緊張感が続く90分間でした。ラストシーンでの選択に、親としての覚悟が痛いほど伝わってきて、ただただ涙が止まりませんでした。家族愛を描いた傑作だと思います。(50代 女性)


絶望と愛情が交錯する物語に心を鷲掴みにされました。物理的なサバイバルだけでなく、精神的なサバイバルも描かれており、非常に濃密な時間を味わえました。小規模ながら重厚なストーリー展開が光る一本です。(40代 女性)


予想以上にエモーショナルな映画でした。単なるサバイバルスリラーかと思いきや、家族の絆と犠牲の物語へと深化していく展開に驚きました。霧が迫る恐怖と、親たちの揺るぎない愛情がリアルに伝わってきます。(30代 男性)

映画『ザ・ミスト』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ザ・ミスト』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

サバイバルファミリー

この映画を一言で表すと?

インフラ崩壊から始まる、リアルで温かい家族のサバイバル物語。

どんな話?

突然、世界中の電気が消失し、現代社会が崩壊した中で生き延びようとする一家の奮闘を描いた作品です。都市機能が失われた東京を脱出し、地方を目指す中で、家族の絆が試され、成長していく過程がリアルかつコミカルに描かれます。

ここがおすすめ!

笑いながらも生きることの厳しさと温かさを実感できる一作です。家族の危機を通じて描かれる愛情や再生の物語は、『ザ・ミスト』で描かれた家族愛にも通じるものがあります。ハートフルなサバイバルドラマを楽しみたい方にぴったりです。

スノーピアサー

この映画を一言で表すと?

凍りついた世界を走り続ける列車で繰り広げられる衝撃のサバイバル劇。

どんな話?

地球全体が氷河期に覆われた未来。生き残った人類は永久機関列車「スノーピアサー」の中で階級社会を形成しながら暮らしています。最下層の人々が自由を求めて反乱を起こし、列車内で壮絶な闘争が始まるサバイバルドラマです。

ここがおすすめ!

閉ざされた空間での極限の人間模様がスリリングに展開します。社会批判とエンタメが絶妙に融合し、ビジュアルも圧倒的。『ザ・ミスト』同様、極限状況下での人間の本性を描いた衝撃作を探している人に強くおすすめです。

パニック・ルーム

この映画を一言で表すと?

閉じ込められた母娘の知恵と勇気を描く極限サスペンス!

どんな話?

離婚後に新居へ移った母と娘が、侵入者から逃れるため、家に備え付けられた「パニック・ルーム」へ避難。しかし、閉鎖空間に追い詰められた二人は、さまざまな知恵と勇気で困難を乗り越えようとします。デヴィッド・フィンチャー監督作。

ここがおすすめ!

緊迫感あふれる密室劇と、母娘の強い絆が光るサスペンス映画です。静かながらも一瞬たりとも目が離せない緻密な演出が秀逸で、極限状況における家族の強さを感じられます。手に汗握る緊張感を味わいたい人におすすめ!

サイレント・ウォーター

この映画を一言で表すと?

水没都市での生存をかけた、静かで過酷な戦い。

どんな話?

洪水によって水没してしまった都市で、サバイバルを余儀なくされた少女と父親の物語。限られた資源の中で、家族を守ろうとする父親の奮闘と、成長していく少女の姿がリアルに描かれます。閉塞感と孤独が漂う静かなサスペンスです。

ここがおすすめ!

水に沈む都市の不穏な映像美と、極限状況下での人間ドラマが胸に迫ります。『ザ・ミスト』同様、家族の絆と過酷な環境がテーマになっていて、しみじみとした余韻を残します。静かなサバイバル映画を好む方に最適です。

ザ・ロード

この映画を一言で表すと?

滅びた世界を歩く父と息子の、哀しくも美しい旅。

どんな話?

文明が崩壊した灰色の世界を、父と幼い息子が食料と安全を求めて旅を続けます。誰も信用できない荒廃した世界の中で、ただひたすら生き延びようとする彼らの姿が、静かで圧倒的な絶望感と共に描かれます。

ここがおすすめ!

極限のサバイバルと親子愛が静かに心に響く傑作です。『ザ・ミスト』のラストに感じた無情と愛情の入り混じった感情を、さらに深く掘り下げたような世界観に浸れます。重厚な人間ドラマを求める方にぜひ観てほしい一本です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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SF映画サスペンス映画

みんなの感想・レビュー

  1. えんじ より:

    (ダブルネタバレ注意)
    パクリとまではいいませんが、この映画の元ネタになってそうですね、漫画版ナウシカが。

    新人類にとっての空気は旧人類には毒ガス
    旧人類にとっての空気は新人類には毒ガス