この記事では、映画『異端の鳥』のストーリー(あらすじ)をネタバレありで結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説していきます。
また、映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載中または掲載予定です。
映画『異端の鳥』の作品情報
出典:https://video.unext.jp/title/SID0055110
製作年 | 2019年 |
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上映時間 | 169分 |
ジャンル | ドラマ 戦争 |
監督 | ヴァーツラフ・マルホウル |
キャスト | ペトル・コトラール ウド・キア レフ・ディブリク イトゥカ・ツヴァンツァロヴァー |
製作国 | チェコ ウクライナ スロヴァキア |
映画『異端の鳥』の登場人物(キャスト)
- 少年(ペトル・コトラール)
- ユダヤ人の少年。ドイツ軍のホロコーストを避けるために両親に疎開させられたが、疎開先でユダヤ差別に遭い、言葉をしゃべらなくなる。
- ミレル(ウド・キア)
- 川に流された少年を助けた男性。非常に嫉妬深い性格をしている。
- レッフ(レッフ・ディブリク)
- 鳥売りの男性。ルドミラという恋人がいる。
- ルドミラ(イトゥカ・ツヴァンツァロヴァ)
- レッフの恋人。しかし好色な性格の持ち主でもあり、それが悲劇を招くことになる。
- ハンス(ステラン・スカルスガルド)
- 老兵。ドイツ軍に捕まった少年を殺害するために名乗りを上げる。
- ガルボス(ジュリアン・サンズ)
- 余命短い司祭の代わりに少年を預かった教会信者。小児性愛者の一面を持つことを司祭には隠している。
- ミートカ(バリー・ペッパー)
- ソ連軍狙撃兵。戦災孤児として拾われた少年を、なにかと世話してくれるようになる。
映画『異端の鳥』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『異端の鳥』のあらすじ【起】
第二次世界大戦時。
東欧に住むユダヤ人の少年は、ホロコーストを避けるために両親から疎開させられていた。
疎開先はユダヤ人差別が根強い地域であり、預けられた家の老婆は少年に厳しく当たり、村の子供たちは少年の犬を焼き殺してしまうほど。
だが少年は、両親の迎えを信じて過酷な環境に耐えていた。
ある日、少年は老婆が椅子に座ったまま死んでいることに気づく。
驚きのあまり手に持っていたランプを落とし、ランプの火は家中に燃え移り、少年は住む場所を失ってしまった。
やがて辿り着いた村でも差別を受けたものの、オルガというまじない師が彼を助ける。
オルガの元に身を寄せた少年は、彼女の仕事を手伝いながら日々を過ごした。
ある日、少年は高熱を出す。
オルガは処方として、少年の首から下を地面に埋め、一晩中放置してしまう。
朝になると少年の頭をカラスたちが突つくものの、オルガがそれを追い払う。
少年の熱は不思議と下がっていた。
しかし後日、村人に驚かされた弾みで川に落ちた少年は、どこかへと流されてしまう。
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映画『異端の鳥』のあらすじ【承】
流れ着いた先で少年を助けたのは、ミレルという男。
彼は嫉妬深い人物でもあり、共に暮らす使用人との不倫を疑っては妻を殴っていた。
ある晩、ミレルの猜疑心は一線を越える。
激情に駆られ、使用人の目玉をスプーンでくり抜いてしまうのだった。
それを見た少年は恐れ、家を抜け出す決意をする。
次に少年は、レッフという鳥売りの男と出会う。
彼の恋人のルドミラは好色な女性で、レッフ以外の多くの男性とも肉体関係を結んでいた。
レッフはある日、ペンキで色をつけた鳥を空に放った。
色が違う鳥は異端と見なされ、他の鳥に羽を攻撃され地に落ちてしまう。
それを見ていた少年は、不安な表情を浮かべていた。
まるで、自らの境遇を重ねるように。
後日、ルドミラは村中の女性からリンチを受けることに。
彼女たちの息子をルドミラが誘惑したゆえのリンチであり、その末にルドミラは息を引き取ってしまう。
さらに、ルドミラの死を嘆いたレッフも自ら命を絶ってしまった。
籠の中の鳥を放った少年は、再び一人で当てのない旅に出た。
映画『異端の鳥』のあらすじ【転】
次の村ではとうとうドイツ軍へと引き渡されたが、ドイツ軍は少年を直接殺そうとはせず、彼を殺す者を募集する。
名乗りあげたハンスという老兵は、少年を線路まで連れていった。
二人きりの状況の中、ハンスが銃を構える。
しかし彼は少年に『逃げろ』と言うように、空に向けて銃撃するのみだった。
次に少年を預かったのは、ガルボスという教会信者。
彼は小児性愛者であり、犯される日々が少年を待っていた。
次第に心身が蝕まれていった少年は、大量のネズミが住まう巣穴へガルボスを突き落とすのだった。
喋ることもできなくなりつつあった少年は吹雪の中で倒れるが、ラビーナという女性に助けられる。
ラビーナは程なくして、少年を性的対象として見るようになる。
はじめはラビーナから愛されていた少年だったが、年齢ゆえの男性機能の未熟さは彼女を呆れさせることに。
少年に呆れたラビーナは、オスのヤギの性器で自らの性欲を処理した。
憎悪の念を燃やした少年は、ヤギを殺す。
その頭部をラビーナの部屋に投げ入れ、彼女の家を後にした。
映画『異端の鳥』の結末・ラスト(ネタバレ)
少年は通行人を襲い、物を奪うようにまで変わり果てていた。
やがてソ連の駐屯地に辿り着く。
戦災孤児として扱われた少年は、ミートカという狙撃兵と交流を深める。
彼は少年に生き方を教え、別れ際には拳銃を贈ってくれた。
ソ連軍が去り、それは戦争の終わりも意味していた。
これまでの経験のせいなのか、少年は引き取り先の孤児院でも孤立していた。
虐められていた時とは顔つきも行動も異なり、ユダヤ人と罵られれば凄惨な仕返しをするようになっていた。
そんなある日、少年の父親が迎えにくる。
これまでの扱いと経験を経て、少年は父親との再会を喜べないようになっていた。
父親を睨む少年の目には、冷たさが込められていた。
だが、少年はバスの中で気づいてしまった。
父親の腕に、ユダヤ人を識別するための焼き印が刻まれていることに。
父親もまた、少年と同じように過酷な日々を耐えてきたのだ。
それを知ると少年の表情は、ほころんだ。
そして曇った窓に自らの名前“ヨスカ”と指でなぞり、物語は幕を閉じる。
映画『異端の鳥』の感想・評価・レビュー
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映画『異端の鳥』のネタバレあらすじ結末と感想まとめ
以上、映画『異端の鳥』のネタバレあらすじ結末と感想について紹介しました。
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