この記事では、映画『スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町』 作品情報
- 製作年:2014年
- 上映時間:95分
- ジャンル:SF、ホラー、サスペンス
- 監督:ジェイ・ダール
- キャスト:クリスティン・ランジール、ギィ・ジェルマン、マシュー・エイミオット、ジェイソン・デイリー etc
映画『スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町』 評価
- 点数:80点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町』 あらすじネタバレ(起承転結)
映画『スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町』 あらすじ【起・承】
大学で映像を専攻しているテリー、ダン、ジェフ、べスは、教授からの依頼で卒業生へのインタビュー取材へ。
少しでも多く映像を撮りたい彼らは、3台のカメラを用意して撮影旅行へ出発。
途中、料金所の中には誰もいなく、一人だけ背を向けたまま身動きひとつしない男性を見かける。
最初の取材相手は小学校の教師で、おかしなお弁当を持った子供がいたが、文化の違いなのだと言われてしまう。
スタンドで、テリーは豚のお面をした子供を見かける。
べスは高校時代の同級生アンと偶然会うが、彼女は昔話を少しだけすると逃げるように去っていった。
その後、食事休憩中にアイスを買いに行ったベスは、荒れた店内とバックヤードに向かわせようとする店員に恐怖を覚える。
ひとり車に残されたテリーは、背を向けていた女の子が、一瞬で車の横に現れ不気味な顔を見せた事に衝撃を受ける。
次の取材予定の、歯科衛生士の元へ向かう4人。
エミリーという少女の治療中にカメラを回すと、彼女は助けを求めてきた。
一緒に来ていた親からの虐待かと思われたが、彼らには何もできなかった。
4人は話し合い、インフルエンザ菌が耳に入ると奇妙な行動をするというニュースや、身近な人がモンスターと入れ替わると思い込む「カプグラ症候群」のせいだと結論づけた。

映画『スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町』 結末・ラスト(ネタバレ)
モーテルに到着するが、予算が足りないせいで女性のべスも同じ部屋。
テレビにはキャスターがいないニュース番組が流れていた。
突然部屋を訪ねてきた女性リンは、夫がコピーのような存在になったと話す。
そしてそれらは、悪魔の顔を隠すために必ず背を向けている、と。
しかしリンの家族がやってきて、彼女は病気なのだと連れ去っていった。
翌朝、携帯の電波がつながらなくなっていた。
町にはほとんど人がいない。
ダンを車に残して銀行員へのインタビューに向かうが、ジェフが持ち出してきたダンの日記の最後のページは滅茶苦茶で、彼もモンスターになっていると判明する。
口から謎の物体を吐き出す老婆を見た3人は、慌てて逃げ出した。
暴れるモンスターだらけの町で、攻撃的ではない老夫婦と子供がいる家に逃げ込む3人。
しかしその家族も普通ではなく、モンスターたちに襲撃される。
外に逃げたテリーは、豚のお面をかぶった子供と馬のお面をかぶった女の子に襲われてしまった。
明りのない貯蔵庫に逃げ込んだべスとジェフは、携帯のカメラを使ってなんとか逃げ出し、町を出る。
べスの実家の様子を覗き、彼女の家族が本物だと思い安心するジェフとべスだったが、すでに手遅れだった。
バラバラに逃げた2人は合流するが、ジェフではなくなったジェフに襲われてしまうべス。
ある夜、アンはバスの中でべスに会った。
違和感を感じて周囲を見ると、バスの中に人間はいなかった。
映画『スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
映像酔いは覚悟のうえで
ホラー映画の撮影方法の主流となりつつあるPOV(主観映像)形式で撮影され、映像学科の学生たちが撮影してはいけないものを映してしまった、という部分はありがち。
プロを目指している設定なのに、インタビュー時の映像もブレが多いし、2日目の銀行から逃げ出した後の手ブレ感はひどすぎる。
慌てて逃げ出した緊張感を出すにしても、声しか入っておらず何も映っていないのはやりすぎ。
無造作に置かれたカメラに映り込んだ、血まみれの男性がシャワーを浴びているシーンから、ベスがジェフと再会する流れはありがちだが、男性が誰なのかはっきりさせていないため2人の会話にハラハラさせられる。
しかし、映像酔いは覚悟して見たほうがいい。
怖がらせ方がとび抜けている
なぜか背を向けて立っている町の人々や、視界の端に映り込む豚のお面の子供は不気味。
一瞬で接近してきたと思えば口が変な大きさに歪んだりするのも、薄気味悪い。
動きが予想できない部分や、生理的な嫌悪感を抱かせるような顔など、卑怯ともいえる驚かせ方ばかりでハラハラさせられる。
怪物に取って代わられた人間の見分け方として、文字が書けない、深い記憶が無い、といった部分を提示しているのに、ベスがジェフの変化に気が付く部分にしか使われていないのはもったいない。
雑なストーリーの中に現実味が漂う
最初は後ろ向きで立っている住民から始まり、徐々に恐怖から抜け出せなくなっていく4人の姿がうまく描かれているストーリー。
インフルエンザや「カプグラ症候群」という病気も、現実っぽくもあり非現実的でもあって、モキュメンタリーらしさを演出している。
入れ替わったものの正体や謎の老夫婦と子供など、謎を謎のままにしているが、無理に結論を出すよりもモキュメンタリー映画らしい怖さが漂っていて好感が持てる。
伏線なのかわかりにくいアンの登場も、ラストシーンでベスがどうなったのかを描くのに一役買っている。
パッケージに映る顔を見て、これは多分私の苦手なヤツだと察したのですが、どうしても興味が勝ってしまい鑑賞。
序盤から驚かされ続け、めちゃくちゃ疲れながら鑑賞しました。怖いというよりも、背筋がゾクッとするような不気味な感じが本当に苦手なので、この作品は個人的には大当たりです。
終盤がちゃがちゃしすぎて、ストーリーが雑になってしまったのが少し残念でしたが期待以上に楽しめた作品でした。驚かされるのが苦手な方はかなりメンタルをやられると思うのでオススメしません。(女性 30代)
人間が“何か”に乗っ取られていく描写が、じわじわとした恐怖を煽る作品でした。特に町全体が少しずつ異様な雰囲気に包まれていく様子は、日常が崩れていく不気味さが見事に描かれていました。最後に主人公たちも結局逃げられず、仲間が一人また一人と“怪物”に変わっていく展開は救いがなく、胸が苦しくなりました。(20代 男性)
一見普通の人々が少しずつ“違和感”を帯びていく演出に鳥肌が立ちました。学校の先生や親しい人までもが怪物に変貌していくシーンは、人間不信を加速させ、観ていて強い緊張感が続きました。特に最後の道路での逃走劇で、既に周囲がほぼ全員感染していることが分かる瞬間は絶望的で、強烈な余韻を残しました。(30代 女性)
B級映画的な雰囲気もありましたが、そのチープさが逆にリアルな恐怖を強めていました。暗闇の中で表情が歪む描写や、突然の異常行動をするキャラクターに何度も驚かされました。結局主人公たちは助からず、全員が同じ運命を辿るというラストは衝撃的。ゾンビ映画と違って“誰が敵か分からない”恐怖が秀逸でした。(40代 男性)
人が人でなくなる瞬間を淡々と描いている点に不気味さを感じました。序盤の小さな違和感が、後半になるにつれて町全体を覆い尽くしていく構成は秀逸。観ている側も「もう誰も信じられない」と思わされるほどで、主人公の孤立感に共感しました。結局は生き残りもなく、ただ町が飲み込まれるラストは強烈でした。(50代 女性)
本作は特殊効果に派手さはないものの、役者の演技と不気味な間で恐怖を作り出していました。知人や友人が急に表情を変え、無表情で襲いかかってくる場面は心底怖かったです。特にラストで“助けを求めても誰も人間ではない”と悟る主人公の絶望は、観客にも伝わり、重苦しい恐怖を植え付けました。(20代 女性)
社会全体が侵食されていくホラーとして、『ボディ・スナッチャー』を彷彿とさせました。序盤の些細な異変がやがて全町規模に拡大する流れは圧巻で、観ていて背筋が凍るようでした。主人公たちが最後まで逃げようと必死になるも、どこへ行っても怪物にすり替わっているという展開は、徹底した救いのなさを感じました。(30代 男性)
「人間の皮をかぶった怪物」という設定は古典的ですが、演出がとても現代的でした。カメラのブレや主観的な映像を多用することで、リアルな不安感を生み出しており、観ている側も巻き込まれる感覚がありました。最後に逃げ場が一切なくなるエンディングは後味が悪いですが、ホラー好きにはたまらない仕上がりでした。(40代 女性)
人々の中に潜む“異常”が、いつ自分の身近に現れるか分からないという恐怖が印象的でした。小さな町という閉鎖的な舞台も緊張感を高めていて、日常が崩れていく怖さを増幅していました。結局、主人公自身も怪物に取り込まれるというラストは、観客に「逃げ道はない」と突きつける残酷な結末でした。(50代 男性)
ホラー映画としては低予算感が強いのですが、その素朴さがかえってリアルでした。特に笑顔で近づいてくる人物が実は“喰われた存在”という場面は非常に不気味で、人間らしさが逆に恐怖を呼びました。ハッピーエンドを期待していた分、全員が破滅する結末はショッキングで、強い印象を残しました。(60代 女性)
映画『スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町』を見た人におすすめの映画5選
遊星からの物体X
この映画を一言で表すと?
極限の孤独と不信が生み出す、究極のSFホラー。
どんな話?
南極の調査基地を舞台に、姿を完全にコピーする未知の生命体が人間に紛れ込み、次々と侵食していく物語。誰が本物で誰が怪物なのか分からない緊張感が極限まで高まり、仲間同士の疑心暗鬼が恐怖を加速させます。
ここがおすすめ!
特殊効果による grotesque な変身シーンは今なお圧倒的。『スナッチャーズ・フィーバー』と同じく「身近な人が怪物に変わる恐怖」を極限まで描き切った傑作で、ホラー映画好きなら必見です。
ボディ・スナッチャー/恐怖の街
この映画を一言で表すと?
「隣人が自分ではないかもしれない」恐怖を描いた古典ホラー。
どんな話?
平凡な町で、人々が次々と感情を失い、別人のように振る舞い始める。原因は“ポッド”と呼ばれる正体不明の存在で、人間を完全に複製し置き換えていく。逃げ場のない恐怖に人々は追い詰められていきます。
ここがおすすめ!
後のホラー作品に多大な影響を与えた名作。『スナッチャーズ・フィーバー』の元ネタとも言える作品で、シンプルながらも不気味さが際立ち、観る者をじわじわと恐怖に引き込みます。
ザ・フォールアウト/感染都市
この映画を一言で表すと?
人間社会そのものが崩壊する、パンデミック型サバイバルホラー。
どんな話?
突如として蔓延する感染症が、都市を混乱と恐怖に陥れる。感染者は正気を失い、家族や友人すら襲う存在へと変貌。閉ざされた町で生き延びようとする人々の絶望的なサバイバルを描きます。
ここがおすすめ!
人間同士の信頼が崩れる恐怖は『スナッチャーズ・フィーバー』と共通。身近な人が突然「敵」になる絶望感と、人間社会そのものの脆さをリアルに映し出す緊迫のホラーです。
ザ・インベージョン
この映画を一言で表すと?
ウイルスが人間の心を奪う、現代版「侵略」ホラー。
どんな話?
地球に落下した宇宙からの胞子が、人間を無表情で感情のない存在へと変えていく。医師キャロルは息子を守るために感染の広がりに立ち向かうが、やがて世界全体が静かに乗っ取られていく。
ここがおすすめ!
『ボディ・スナッチャー』を現代的にリメイクした作品。『スナッチャーズ・フィーバー』のように「いつ自分も感染者になるか分からない」緊張感が全編を支配し、観終わった後も不安を残します。
ザ・クレイジーズ
この映画を一言で表すと?
平穏な町が一夜で狂気に変わる、感染系パニックホラー。
どんな話?
田舎町の住民が次々と正気を失い、暴力的な行動を取るようになる。原因は軍の秘密実験によるウイルスで、感染は急速に拡大。主人公たちは暴走する住民と軍の両方から逃れるため必死に戦います。
ここがおすすめ!
日常が突如として地獄に変わる恐怖を描いた作品。『スナッチャーズ・フィーバー』と同じく「隣人が狂気に飲まれる」恐怖を強烈に表現しており、スリル満点のサバイバルが楽しめます。
みんなの感想・レビュー
気を抜いて観てたらしょっぱなの車の窓ガラスにドン!っで大声出してしまった。
卑怯なやり口だけどレビューの通り自分も荒いながらも悪くないなって評価です。
子供の弁当が一番怖かった。
ご指摘の通り、クライマックスが凡庸なパニックになってしまうのは残念。
ご指摘ありがとうございます。訂正致しました。
豚のお面の子供にやられちゃったのはジェフではなくテリーですね