映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』の概要:テレビアニメの放送25周年を記念して制作された作品。6人の外国から来た少年・少女達が登場し、まる子達と友情を育む様子が描かれている。俳優の中川大志、タレントのローラ、お笑い芸人の渡辺直美など、豪華なゲスト声優が起用されている。
映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』の作品情報
上映時間:94分
ジャンル:コメディ、アニメ
監督:高木淳
キャスト:TARAKO、島田敏、屋良有作、一龍斎貞友 etc
映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』の登場人物(キャスト)
- さくらももこ(TARAKO)
- 通称、まる子。小学3年生。活発な女の子。始めはアンドレアに戸惑いを感じていたが、一緒に過ごすうちに友情を深める。
- さくら友蔵(島田敏)
- まる子の祖父で、良き理解者。ヒデじいとは友達。アンドレアのことを自分の孫のように優しく見守る。
- 花輪和彦(菊池正美)
- まる子の同級生。家は大金持ちで、豪邸に暮らしている。執事(ヒデじい)がいる。外国から来た少年達のホームステイ先となる。
- アンドレア(中川大志)
- イタリアから来た少年。祖父のマルコはカメラマンで、仕事で度々日本に来ていた。
映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』のあらすじ【起】
花輪君は英会話学校の先生に頼まれ、6人の外国から来た少年・少女達を家に泊めていた。6人は色んな国から来ていて言葉は違ったが、日本が好きなため日本語を少し話すことができた。花輪君は自分の家では日本の生活を満喫できないため、同級生に少年達を泊めることができるならお願いしたいと頼んだ。その期間は10日間だった。同級生達は10日間も少年達を泊まらせることができると思えず、難色を示した。花輪君はとりあえず同級生達を家に招待することにした。
花輪君は同級生と外国の少年達を引き合わせた。同級生のさくらももこは、まる子と呼ばれていることを話した。イタリアから来た少年・アンドレアは「マルコ」が好きだと話し、まる子に興味を示した。まる子はアンドレアの態度に困惑する。
他の外国から来た少年達は、それぞれホームステイ先が見つかった。アンドレアはまる子の家を希望していた。花輪君の執事であるヒデじいはさくら家を訪れ、アンドレアを泊まらせてあげて欲しいと頼んだ。まる子と母は断ろうとするが、祖父の友蔵は友人であるヒデじいの頼みを無碍にすることができず承諾した。
花輪君は外国から来た少年達だけでなく、ホームステイを受け入れてくれた同級生を連れて旅行を計画していた。行きたいところがあれば、希望を伝えて欲しいと頼んだ。まる子と友人のたまちゃんは、花輪君の太っ腹な態度に驚く。
映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』のあらすじ【承】
ハワイから来た少年・ネプは小杉君の家に、ブラジルから来た少女・ジュリアは野口さんの家に、インドから来た少年・シンははまじの家に、香港から来た少女・シンニーはたまちゃんの家に、アメリカから来た少年・マークは花輪君の家にそれぞれ泊まることになった。
アンドレアが日本語を話せるのは、日本好きの祖父に学んだからだった。祖父はカメラマンで、仕事で度々日本を訪れていた。祖父の名前が「マルコ」だったため、まる子に興味を示したのだった。マルコは半年前に他界していた。アンドレアは悲しみに暮れる日々を送っていたが、祖父が愛した日本を見るためにホームステイを決めたのだった。話を聞いたさくら家の人々は、アンドレアを温かく迎え入れることにした。
外国から来た少年達は、まる子のクラスで授業を受けることになった。外国から来た少年達はすぐにクラスに馴染んだ。そんな中、花輪君は旅行先を皆で話し合った。すると、京都と大阪で半分ずつに意見が分かれた。
アンドレアが旅行の行き先に大阪を希望したのは、祖父の知人の夫婦が住んでいたからだった。夫婦が暮らしている住所は分からなかったが、道頓堀で「のんき屋呑兵衛」という店を営んでいることは知っていた。さくら家の人々はアンドレアの話を聞き、行き先が大阪になれば良いと願った。そんな時、ヒデじいから友蔵宛てに電話がかかってくる。旅先は京都と大阪の2班に分かれ、京都チームはヒデじいが引率し大阪チームは友蔵が引率することになった。
映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』のあらすじ【転】
旅行当日。大阪チームには友蔵、野口さんの祖父、まる子、アンドレア、野口さん、ジュリア、ネプ、小杉君がいた。小杉君の希望でたこ焼き屋に行こうとするが、店がどこにあるのか分からなかった。友蔵が困っていると、親切なおじさんに助けられ店まで案内される。小杉君達は美味しいたこ焼きをお腹いっぱい食べた。
まる子達は道頓堀を訪れるが、たくさん人がいて探すのが大変そうだった。そこで、交番を訪れ、お巡りさんに道を尋ねた。すると、店がなくなっていた。まる子達はショックを受ける。お好み焼きを食べながら話していると、その店の店主が「のんき屋呑兵衛」のことを知っていた。「のんき屋呑兵衛」を営んでいた夫婦(りょうとチエ)は20年前に東京に引っ越していた。
店主は「のんき屋呑兵衛」に詳しいオヤジを呼びに行き、店まで戻ってきた。オヤジは「のんき屋呑兵衛」に詳しいだけでなく、マルコのことも知っていた。アンドレアは祖父の知り合いとの出会いを喜ぶ。オヤジはりょう達が東京の上野に行きスパゲッティの店を開いたことは知っていたが、詳しい住所までは知らなかった。
まる子達は観光を楽しんだ後、家へと戻った。さくら家の人々は「のんき屋呑兵衛」の店主と会えなかったことを残念がったが、アンドレアは祖父の知人に会えたことを喜んでいた。
映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』の結末・ラスト(ネタバレ)
花輪君は外国から来た少年達やまる子達を集めてホームパーティーを開いた。明日がホームステイの最後の日だった。まる子はアンドレアを連れて灯篭流しを見る予定だった。次の日、まる子とアンドレアは学校から帰る途中、夕立に遭う。雨宿りをしているときに、アンドレアの浴衣を買いに来た友蔵と会った。アンドレアは浴衣を着られることを喜び、笑顔になった。
まる子は灯篭に使う紙に願いごとを書くよう、アンドレアに伝えた。その後、まる子とアンドレアは一緒に灯篭流しを見に行った。まる子とアンドレアは、お互い再び会えることを願い事として紙に書いていた。まる子は自分とアンドレアの灯篭が離れて流れてしまったのを見て、寂しく思う。まる子達は歩いている最中に人ごみに紛れてはぐれそうになるが、お互いに必死に腕を伸ばして手を握り締め合った。一緒に屋台を巡り、楽しいひと時を過ごした。2人は灯篭流しを再び眺めた。そして、大人になってから再会することを夢見た。
アンドレアはさくら家の人々に見送られ、ヒデじいが運転する車に乗って羽田空港に向かった。アンドレアは夕方6時の便に乗る予定だった。さくらは搭乗までの間に上野に行くことを思いつく。さくら、アンドレア、友蔵はヒデじいに事情を話し、電車に乗り込んだ。
さくら達は上野に辿り着き、必死に聞き込みを行った。だが、なかなか店は見つからなかった。そこで、友蔵はお好み焼き屋の店主に電話をかけ、りょう達の名字を聞くことにした。そして、「ミドリヤマ」だということが判明する。友蔵は電話帳で番号を調べて電話をかけるが、相手は不在で出なかった。さくら達は落胆する。しかし、電話帳に載っている住所から、上野の2丁目に店があるかもしれないということが分かった。
さくら達は「スパゲッティ・マルコ」という店を見つける。アンドレアはりょう達に事情を説明した。りょう達はマルコの孫と出会えたことを喜ぶが、マルコが他界したことを知りショックを受ける。りょう達はマルコとの思い出に思いを馳せた。りょうはマルコから教えてもらったスパゲッティをさくら達に振る舞った。アンドレアは祖父が作ってくれたものと同じ味だと感動する。
まる子達は羽田空港に戻った。アンドレアは再会を約束し、祖父から貰った「のんき屋呑兵衛」の栓抜きをまる子にプレゼントした。まる子は寂しく思いながらも、アンドレアの旅立ちを見送った。
映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』の感想・評価・レビュー
アンドレアが祖父のことを大切に思っている気持ちが凄く伝わってくる温かな物語だった。まる子とアンドレアの友情を育んでいく様子も素敵で、別れの場面では2人の気持ちを感じて少し寂しく思った。大人が見ても満足できる物語だと思うため、ぜひ親子で見て欲しいなと思う。外国から来た少年達のキャラクターが全員個性的で、その違いが見ていて楽しかった。ゲスト声優もとにかく豪華で、見応えがある作品だと思う。(MIHOシネマ編集部)
ちょっと良い話。もちろん海外から来た子供達が皆日本語に堪能過ぎるとか「そんなことあるかい」な部分はある。しかし恐らくさくら氏が大事にしたのは人と人との出会いだ。一緒にいた時間は数十年前のほんの短い時間だったとしても、あるいは二度と会えないかもしれないとしても、それでもお互いを思っていられる関係もあるんだよ、と。
エッセイ等でただ血が繋がっていれば良いというわけではない、という主旨のことも書かれているさくら氏だからこそ、自ら育んだ縁の貴重さを描いたのかもしれない。(男性 40代)
『ちびまる子ちゃん』は子供向けのアニメ作品だと思っていましたが、今作は大人が見てもかなり見応えがあり、まる子とアンドレアの灯篭流しのシーンは不覚にもウルっと来てしまいました。
花輪くんや友蔵など、いつものキャラクターがお馴染みの展開を見せてくれるので安心感があります。お金持ちの花輪くんは太っ腹な計画をし、友蔵はどこか抜けてておっちょこちょいで、見ていて本当に飽きません。
わかりやすいストーリーなので、子供が見てももちろん楽しめると思います。見終わったあとに親子で感想を言い合いたくなるような作品でしょう。(女性 30代)
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