この記事では、映画『タイムマシン』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『タイムマシン』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『タイムマシン』の作品情報
上映時間:96分
ジャンル:SF、アクション、ファンタジー
監督:サイモン・ウェルズ、ゴア・ヴァービンスキー
キャスト:ガイ・ピアース、ジェレミー・アイアンズ、オーランド・ジョーンズ、シエンナ・ギロリー etc
映画『タイムマシン』の登場人物(キャスト)
- アレクサンダー・ハーデゲン教授(ガイ・ピアース)
- アメリカの大学教授。恋人を強盗に殺され、彼女の死を防ぐためにタイムマシンを発明する。
- エマ(シエンナ・ギロリー)
- アレクサンダーの恋人。アレクサンダーとのデート中に強盗に襲われ、死んでしまう。
- マーラ(サマンサ・ムンバ)
- 80万年後の未来に住むエロイ族の女性。学校の教師で、エロイ族の大人の中で唯一、アレクサンダーと言葉が通じる。
- ウーバー(ジェレミー・アイアンズ)
- 80万年後の未来の支配者。きわめて知能が高く、思考をコントロールする力がある。
- ボックス(オーランド・ジョーンズ)
- 2030年の科学博物館で、来館者の質問に答えるA.I.〈人工知能〉。スクリーンに映し出される映像のみで実体はない。
- カレン(オメロ・ムンバ)
- エロイ族の少年。マーラの弟で、アレクサンダーと仲良くなる。
- フィルビー(マーク・アディ)
- アレクサンダーの数少ない友人。1890年のアメリカに暮らす。
映画『タイムマシン』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『タイムマシン』のあらすじ【起】
1899年のニューヨーク。科学者のアレクサンダー・ハーデゲン教授は、スケート場で恋人のエマにプロポーズする。しかしその直後、強盗に襲われ、目の前でエマが殺されてしまった。アレクサンダーは、彼女の死の運命を変えるため、タイムトラベルを決意する。友人のフィルビーが止めるのも聞かず、アレクサンダーは家に閉じこもって研究にのめり込んだ。4年の歳月をかけて、ついに彼はタイムマシンの発明に成功する。
アレクサンダーはタイムマシンで、エマにプロポーズをした日に戻る。彼は強盗に襲われたスケート場を避け、急いでエマを街中に連れ出した。しかし、アレクサンダーが彼女のために花を買っているあいだに、馬車がエマに衝突し、またもや彼女は亡くなってしまった。何度過去に戻ってみても、どうやってもエマは亡くなってしまうだろうとアレクサンダーは気付く。アレクサンダーは、過去を変えられない理由、そしてエマを救う方法を未来の世界に求め、タイムマシンで未来に旅立った。

映画『タイムマシン』のあらすじ【承】
アレクサンダーは2030年のニューヨークに到着した。月への移住が現実味を帯びてきた時代のようだ。アレクサンダーは科学博物館に立ち寄った。そこには来館者の質問に答えるA.I.(人工知能)のボックスがいた。アレクサンダーはボックスにタイムトラベルについて質問する。しかし彼から返ってきた答えは「タイムトラベルは不可能」。この時代にも答えがないと知ったアレクサンダーは、さらに未来を目指す。
2037年まで進んだ時、周りの様子が一変した。まさにその時、月面爆破で月が崩壊、地球に隕石が降り注いでいたのだ。アレクサンダーは隕石の1つに当たり、気を失ってしまう。その間もタイムマシンは未来へ進み続ける。アレクサンダーが再び目を覚ました時、タイムマシンには80万年後の年号が表示されていた。
80万年後の未来。そこにはかつての文明はなく、エロイ族と言う原始的な種族が木の上を住み家に暮らしていた。英語は学校で教えられてはいるが、すでに死んだ言語で、大人になると皆忘れてしまうのだと言う。アレクサンダーは英語を話せる教師のマーラと、その弟カレンが住む家に身を寄せる。
映画『タイムマシン』のあらすじ【転】
エロイ族に老人がいないのを不思議に思うアレクサンダーだったが、ある日その謎が解ける。エロイ族たちが地下に住むもう1つの種族、モーロック族に襲われたのだ。長い間、モーロック族は定期的にエロイ族を狩り、食料にしていた。襲撃により、マーラがさらわれてしまう。アレクサンダーはマーラを助けようとエロイ族にかけあうが、エロイ族には戦う意思も、モーロック族の支配を覆す気もなかった。アレクサンダーは、1人でモーロック族の住む地下帝国と向かう。
アレクサンダーはマーラを助けようとするが、モーロック族につかまってしまった。連行されたアレクサンダーは、モーロック族の支配者ウーバーの前に引き出される。ウーバーはすぐれた知能を持ち、モーロック族とエロイ族の思考をコントロールしていた。ウーバーはアレクサンダーにタイムマシンを返し、過去を変えることはできない、このまま元いた時代に戻るようにと勧める。「なぜ過去を変えられないのか」という答えを探していたアレクサンダーに、ウーバーは「恋人が死んだから、君はタイムマシンを作った。恋人が死ぬ運命が変われば、君は過去に戻ることはなく彼女を助けられない」と諭す。過去を変えることは不可能なのだ。
映画『タイムマシン』の結末・ラスト(ネタバレ)
アレクサンダーはウーバーの与えた答えを胸に抱き、タイムマシンに乗り込んだ。しかし、アレクサンダーはエロイ族を救うため、ウーバーともみ合いになる。格闘の末、ウーバーは時間移動のはざまに挟まれ、跡かたもなく朽ち果ててしまった。アレクサンダーはタイムマシンに懐中時計をかませ、マーラを助け出してモーロック族の地下帝国から脱出した。その直後、懐中時計がはさまったタイムマシンはオーバーヒートして暴走、急速な時の流れが地下帝国を包み、モーロック族は全滅した。
アレクサンダーはマーラとともにエロイ族たちの元に戻った。一同は喜んで2人を迎えた。タイムマシンがなくなった今、アレクサンダーは、マーラとともに80万年後のこの世界で一生を終えることを決意するのだった。アレクサンダーはマーラをタイムマシンがあった場所、すなわち1899年に自分の家があった場所に案内する。1899年のニューヨークでは、突然行方不明になったアレクサンダーの気配を、友人フィルビーが感じ取っていた。彼はどこか別の時代で幸せに暮らしているのだと悟るのだった。
映画『タイムマシン』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
タイムマシンを発明した青年が80万年後の地球を救うため奮起する姿を描くSF作品。
タイムトラベルを基にした作品は数多くあるが、19世紀から未来へタイムスリップするという従来とは逆の考え方は斬新。主人公・アレクサンダーは恋人を取り戻すためタイムマシンを発明し、彼女の運命を変えることしか興味がなかったが未来でエロイ族交流することで未来を救う戦いに身を投じていく。作品の最後で友人・フィルビーが「家族を見つけた」というセリフはまさに生きる目的を見出したアレキサンダーを表現したセリフである。(男性 20代)
死ぬ運命にある恋人を助けるためにタイムマシンを発明し、何度も過去に戻るけれど、その度に違う死に方で恋人が死んでしまうのはとても残酷です。最初から泣きそうになります。
ただ、過去を変えるために未来へ行くという発想はとても斬新で面白いです。未来に行ってからのストーリーは設定が色々現代と異なり、しかも優れた知能がありながら原始時代のような舞台なので1度見ただけでは分かりにくいです。何回か見ると面白みが増す映画だと思います。(女性 30代)
死んでしまった恋人を何とかして救いたいとタイムマシンを開発した科学者。しかし、何度やっても結果は同じで彼女は死んでしまうというのか切なすぎました。その理由は後々明らかになりますが、過去を変えれば現在・未来も変わってしまうと言うタイムトラベルあるあるの法則が今回ばかりは本当にもどかしかったです。
80万年後の未来で生きることと、過去から消えてしまうことは過去を変えることにはならないのか…?と感じましたがそれは愚問ですね。ガイ・ピアースファンにはたまらない作品です。(女性 30代)
時を越える愛を描いたロマンチックなSFとして、想像以上に感情を揺さぶられました。アレクサンダーが恋人の死を受け入れられず、時間を超えて原因を突き止めようとする姿は切なく、それが結局「過去は変えられない」という絶望に繋がるのがとてもリアル。最終的には遠い未来で新たな希望を見つける展開に救われました。(20代 男性)
原作のH.G.ウェルズを読んでいたので、どのように映像化されているか興味がありました。設定は原作から離れている部分もありますが、視覚的な進化と哲学的テーマはしっかり残っていて、映像としての説得力がありました。特に、人類がエロイとモーロックに分かれた未来社会の描写には深い示唆がありました。(50代 男性)
恋人を失った悲しみから時間旅行を始めるという設定は、どこか『アバウト・タイム』にも通じるものがありますが、本作はより壮大で、切ないです。過去を変えることができないという無情さと、それでも前に進む決意が胸を打ちました。クライマックスのモーロックとの対決もスリリングで見応えがありました。(30代 女性)
ヴィジュアルは確かに古さを感じる部分もありましたが、テーマがとにかく熱い。未来への希望を描くSFというより、人間の「喪失」と「執着」を描いたヒューマンドラマとして楽しめました。主人公の孤独や葛藤が痛々しいほどリアルで、自分ならどうするかと考えさせられました。意外と哲学的な映画です。(40代 男性)
あまり話題にはなっていなかった作品でしたが、予想外に心を打たれました。過去を変えるために何度もタイムスリップする主人公の姿は、ある種の「中毒性」があって怖さすら感じました。そして、最後に「人は未来にしか進めない」と気づく流れが美しく、感動しました。静かな余韻を残すラストも好印象でした。(30代 女性)
SFとしての完成度よりも、個人的にはラブストーリーとしての要素が印象的でした。何度過去に戻っても恋人の死を防げないという展開は非常に切なく、どこか神に抗うような絶望感がありました。最終的に未来に行って自分の居場所を見つける選択は、悲しみの果ての救いとして心に残ります。(60代 男性)
全体的に詩的な印象のある映画でした。タイムトラベルを題材にしていながら、派手な展開よりも「なぜ過去は変えられないのか」という問いに重点が置かれていたのが興味深いです。恋人の運命を受け入れ、未来で生きる人々に希望を託す姿は、まるで寓話のよう。静かな感動を味わえる作品です。(40代 女性)
映画『タイムマシン』を見た人におすすめの映画5選
インターステラー
この映画を一言で表すと?
時空を超えて“愛”が繋ぐ、壮大なSF叙事詩。
どんな話?
地球環境の崩壊が迫る中、元宇宙飛行士クーパーは人類の新たな居住地を探すため宇宙へ旅立つ。重力と時間の概念を巧みに描き、彼が娘との約束を胸に果てしない時空を越えて進んでいく感動のストーリー。
ここがおすすめ!
“時間”と“愛”というテーマを深く掘り下げた物語が『タイムマシン』と響き合います。壮大なスケール、物理学的リアリズム、感動の人間ドラマが融合した、ノーラン監督ならではの圧倒的な映像体験です。
アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜
この映画を一言で表すと?
時間旅行と家族愛が優しく交差する、心温まるラブストーリー。
どんな話?
21歳の誕生日にタイムトラベル能力を得たティム。彼はその力を使って恋と人生を少しずつ修正していくが、やがて“時間を操っても避けられないこと”と向き合うことになる。優しさに満ちた時間の物語。
ここがおすすめ!
「過去を変えることで本当に幸せになれるのか?」というテーマが『タイムマシン』と重なる要素。シンプルだけど深いメッセージ、涙と笑いに包まれるストーリー展開が、観る者の心にやさしく響きます。
オーロラの彼方へ
この映画を一言で表すと?
時を越えて親子が繋がる、感動のサスペンス・ファンタジー。
どんな話?
ある日突然、30年前の父親と無線で会話できるようになった息子。父を救うために過去に干渉するが、思わぬ形で現代の運命が変化していく。親子の絆とミステリーが絡み合う緻密なストーリー展開。
ここがおすすめ!
感情とサスペンスが絶妙に混ざり合った脚本が秀逸。愛する人のために過去を変えようとする姿が、『タイムマシン』の主人公と重なります。タイムトラベル系で心を打たれたい人にぴったりの一作です。
クラウド アトラス
この映画を一言で表すと?
何世代にも渡る魂の繋がりを描いた壮大な時間叙事詩。
どんな話?
6つの時代を舞台に、それぞれの登場人物が過去・現在・未来へと影響を及ぼし合う。輪廻転生やカルマの概念をもとに、人間の行動が時間を超えて連鎖していくさまを壮大なスケールで描く。
ここがおすすめ!
時間と存在の意味を問う本作は、時間を越えるテーマが好きな人には必見。複数のストーリーが絡み合い、観る者に深い余韻を残します。『タイムマシン』のような“時の旅”に興味がある方におすすめです。
12モンキーズ
この映画を一言で表すと?
未来から過去を変えようとする者の、哀しくも狂気じみた時間旅行。
どんな話?
人類を滅ぼしたウイルスの発生源を突き止めるため、囚人ジェームズが過去に送られる。しかし、時間の混乱と陰謀が彼の精神を蝕んでいく…。スリリングかつ予測不能な時間ループ型SFスリラー。
ここがおすすめ!
精神的に追い詰められていく主人公の姿が衝撃的。過去を変えることの危うさと、それでも何かを残そうとする人間の強さが胸に迫ります。『タイムマシン』の“運命に抗う”視点が好きな人にはたまりません。
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