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映画『父の秘密(2012)』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『父の秘密(2012)』の概要:カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリ受賞作。母親を亡くし、新天地での生活を始める一組の親子。しかし一つの事件を機に、娘の置かれる環境が変わってしまう様子を描いている。

映画『父の秘密』の作品情報

父の秘密

製作年:2012年
上映時間:103分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ミシェル・フランコ
キャスト:テッサ・イア、エルナン・メンドーサ etc

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映画『父の秘密』の登場人物(キャスト)

アレハンドラ(テッサ・イア)
思春期ではあるが父親への気配りを忘れない娘。転校先でできた友人たちと確執が取り払えないまま、いじめへと発展してしまう。父親には心配をかけないため、一人でいじめと向かい合っていた。
ロベルト(エルナン・メンドーサ)
飲食店を営むアレハンドラの父親。妻を交通事故で亡くし、悲しみに苛まれながらも娘のために懸命に働いている。

映画『父の秘密』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『父の秘密(2012)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『父の秘密』のあらすじ【起】

おもむろに運転をやめ、車通りの多い道路を歩きだす一人の男性。その時、少女は一人、誰もいない静かな岩場で遠くの海を眺めていた。この二人は親子である。とある事件をきっかけに新たな街へ引っ越しをしたばかりの二人。新居へ到着し、キッチンで荷解きをしていた父・ロベルトは、唐突に何かを思い出し泣き崩れたのだった。

翌日から娘のアレハンドラは転校先の学校へと通い始めた。話してくれる友人も見つかり、順調に見えた矢先、校則で定められた薬物検査でマリファナの陰性反応を出してしまった。学校に呼び出され、担任から更生プログラムについて説明を受けたアレハンドラとロベルト。退学させられるかもしれないというのに、同級生たちは特に気にする様子もなく「誤魔化す方法がある」と無責任に言うが、父親のロベルトとしては決して見逃すことができない問題であった。さらに、ロベルトの職場のレストランには、対等に仕事をできる相手がおらず鬱憤だけがたまる一方であった。

映画『父の秘密』のあらすじ【承】

アレハンドラは週末にクラスメイトの別荘に招待された。友人たちは日常的にドラッグやお酒で気分を上げて遊ぶことに慣れていた。一緒に騒ぐ中で、最初から気になっていたホセに誘われ動画を撮影する許可をして身体を交えた。別荘に一緒に来た友人の中にはホセの恋人も居たというのに。

別荘から帰宅したアレハンドラは動画が流出していることに気付く。時はすでに遅く、翌日早々に嫌がらせのメールが立て続いていた。学校を休んだアレハンドラを心配してホセは家まで弁解に来る。トイレに携帯を忘れ、誰かに流出されたというのだ。嫌々ながら学校に行ったアレハンドラだったが、動画を見たクラスメイトにレイプ紛いのことをされ、携帯を壊すトラブルを起こしてしまう。一方的な被害者であるはずのアレハンドラは、本当のことを言えず教師やロベルトに叱られてしまう。新たな土地でどんどん孤独に追い込まれていくアレハンドラ。しまいにはホセの恋人に騙され、髪の毛を切られてしまうのだった。

学校では完全に孤立してしまったアレハンドラ。男子生徒からの嫌がらせは収まらず、学校には行けなくなり始めていた。ロベルトや親戚に心配をかけまいと、アレハンドラは学校でのことは自分の中だけで収めていた。

映画『父の秘密』のあらすじ【転】

状況は悪化していく一方で、クラス全体でいじめは続いていた。しかしこの事態を悟られないように、学校行事の臨海学校にはきちんと参加するのだった。早々にいじめは始まる。ルームメイトの嫌がらせで、バスルームに閉じ込められたアレハンドラ。誰も助けてはくれないまま夜を迎え、アレハンドラがいる部屋でパーティが始まってしまう。酔った一人の生徒が、隙を見てアレハンドラをレイプするという酷い事件が起こった。さらに浜辺に場所を移したクラスメイト達は、アレハンドラに無理やりお酒を飲ませた。しまいには、眠り込んでしまったアレハンドラを起こすと言い、おしっこをかけたのである。好き勝手に騒いだクラスメイト達は、臭うアレハンドラを洗おうと海に入る。酔っぱらっているクラスメイト達は、夜の海でアレハンドラを見失ってしまうのだった。

翌朝、アレハンドラがいないことを知った担任教師はすぐにロベルトへ連絡をした。夜の海に行った経緯や、なぜすぐに通報しなかったのかと生徒たちを問い詰める教師。その頃アレハンドラはバス乗り場に居た。実は隙を見てクラスメイト達から逃げていたのだ。

映画『父の秘密』の結末・ラスト(ネタバレ)

警察による捜索が始まった。アレハンドラの学校での様子を詳しくは知らないロベルト。警察からアレハンドラの友人関係について聞かれてもはっきりは答えられなかった。しかし一つだけ、アレハンドラがドラッグに手をつけていないということだけは自信を持って答えられた。クラスメイト達は未成年のため警察の取り調べは受けずにいる。進まない捜査に悶々としながら帰宅したロベルトだったが、自宅に1枚のDVDが届けられていた。そこにはアレハンドラがいじめられるきっかけになった動画が残されていた。

翌日、ロベルトは学校に伝え、ホセを問い詰めた。アレハンドラがいじめられていたという事実が明るみになったが、クラスメイト達ははっきりとは認めず、すぐに解決するのは難しい状況であった。そこ頃、アレハンドラは引っ越し前の家に忍び込み、身を隠していた。

学校の対応や、クラスメイトの反応に納得がいかないロベルトはホセを尾行し始めた。一人になった隙を見て、ホセを誘拐してしまうロベルト。向かったのはアレハンドラが消えた海であった。ホセの話には聞く耳を持たないロベルトは、手足を縛った状態のホセをボートに乗せ海へ出る。そうして、岸から遠く離れた場所で、ホセを海へと放り捨て自分だけ岸へと向かった。

映画『父の秘密』の感想・評価・レビュー

見ているだけでも辛いシーンの多い一作であった。鬱々とした空気感が全編通して漂っている。「母の死」という根底にある哀しみはアレハンドラ・ロベルト共に共有しているが、感じ方は違うのであろう。娘のために前を向いて現実を生きなければならないロベルトと、母親を忘れたくないアレハンドラ。物語の冒頭にある違和感は、この父娘のすれ違いによるものだったと鑑賞後に感じた。唯一、娘を気にかけていた相手に復讐してしまう父。この秘密を背負ったラストシーンは印象に残るものであった。(MIHOシネマ編集部)


本作は、妻を交通事故で亡くした夫と娘が、新天地での生活を始めるも娘はいじめの標的に遭い、父親が復讐を試みる姿を描いたヒューマンドラマ作品。
いじめのシーンは余りにも壮絶で言葉を失う程ショッキングなものだった。
しかし、終盤に向かうに連れて、厳しい学校生活の中でも逞しく成長していく娘と、良い環境にいながらも絶望の中へ朽ち果てていくという2人の背反する結末は見応えがあった。
ただ、邦題は父がメインの話と勘違いしそうなので少し違う気がした。(女性 20代)


アレハンドラへの行いは、いじめの域を超えていると思う。正直、見ているのが辛かった。アレハンドラがこのことを父親に言えない気持ちは、なんとなく理解できた。突然始まった父娘の暮らし。二人が本心を言わず、少しずつすれ違っていくのが分かった。その結果、ロベルトの恐ろしい行為に繋がってしまったのだと思う。ロベルトがアレハンドラと再会した後、どのような行動を起こすのかが非常に気になる。物悲しい気持ちが残る終わり方だった。(女性 30代)


アレハンドラが酷いいじめを受けても耐え続けていたのは父親を心配させないためだし、ロベルトが復讐のための行動を取ったのも娘のため。お互いを思い大切にしあっている親子なのに、些細なすれ違いから大変な展開になってしまうのは、もどかしくて見ていられませんでした。
母親への気持ちや、いじめのことなど親子で話していたら結末は変わっていたかもしれません。たとえ家族であっても、心の中は思っているだけでは伝わらないのだと教えられた気がします。(女性 30代)

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