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映画『トウキョウソナタ』あらすじとネタバレ感想

映画『トウキョウソナタ』の概要:世界的に高い評価を受ける黒沢清監督が描くホームドラマ。この年のカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で、準グランプリにあたる審査員賞を受賞している。

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映画『トウキョウソナタ』 作品情報

トウキョウソナタ

  • 製作年:2008年
  • 上映時間:119分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
  • 監督:黒沢清
  • キャスト:香川照之、小泉今日子、小柳友、井之脇海 etc

映画『トウキョウソナタ』 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

映画『トウキョウソナタ』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『トウキョウソナタ』のあらすじを紹介します。

井の頭線沿線の一軒家に暮らす佐々木一家は、家族皆それぞれに秘密を抱えていた。健康機器メーカーで働く父・佐々木竜平(香川照之)は、不況の煽りを受け、会社を解雇されてしまう。解雇の事実を家族に言えないまま、翌日以降も同じようにスーツ姿で家を出た彼は、ハローワークに足を向け職探しを始めるが、なかなか良い条件の仕事が見つからない。昼飯を求め、公園の炊き出しの列に並ぼうとした竜平は、高校の同級生だった黒須(津田寛治)と偶然再会する。話を聞けば、黒須もまた失業中であるという。黒須は、会社の同僚のふりをしてうちに来てくれないか、と竜平に偽装工作を依頼する。竜平は迷いながらも引き受けるが、家を訪れてからしばらくして、突然、黒須夫妻は中学生の一人娘を残して自殺してしまう。そのことを知った竜平は、ショッピング・モールの清掃員の職に就くことになる。それでも、いまだに会社を解雇されたことは今も家族には話していなかった。

そんな折、長男の貴(小柳友)は、アメリカ軍の国外志願兵に応募しており、米軍兵としてイラクに赴くことを計画していた。次男の健二(井之脇海)は、小学校の給食費をピアノ教室の月謝にあてて、こっそりピアノ教室に通っている。秘密を隠した家族は徐々に再生への道を歩んでいく。

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映画『トウキョウソナタ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『トウキョウソナタ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

不気味なホームドラマ

物語冒頭で香川照之が演じる竜平が、津田寛治演じる黒須の家に招かれ食事を取るシーンがある。このシーンだけで本作が持っているただならぬ雰囲気が観客に伝わってくる。というのも明らかに黒須の家庭はすでに崩壊しており、その中に愛や温もりと言うものは一切感じられない。無機質と言ってしまって良いような人工的な家庭というものに終始しているのだ。

そもそも家庭と言うものは、家族一人ひとりがそれぞれの役割を演じるものだとする考え方がある。この考え方は是枝裕和監督の作品において広く見受けられるテーマでもある。黒沢清監督はそのテーマに加え、自身のホラー映画演出を本作に盛り込んでいるのだ。 それ故本作で描かれている家庭はリアリティー重視と言うよりもどちらかと言えば破滅的な雰囲気をたたえた象徴的存在とも言えるのだ。

破滅からの再生というコメディ

破滅した家族が再生するという話は映画においてよく見受けられる話であるが、黒沢清監督の手にかかればこの設定がコメディになってしまう。というのも、黒沢監督が常に描こうとしている世界はどこか破壊的な雰囲気をたたえたものであることが多いのだ。それ故、本作のような再生と言うテーマを描こうとすればその中にはどこか場違いな雰囲気が漂ってくるのである。

映画の中に数々登場するギクシャク感や違和感、そして不穏な空気といったものが本作の持っている味わいをより深いものにしている。ちなみに本作はカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で、準グランプリにあたる審査員賞を受賞している人種や国籍を超えた普遍的な作劇が高く評価されているのだ。

映画『トウキョウソナタ』 まとめ

現代の日本の映画界において強烈な個性を発揮している映画作家と言うべき存在はもはやほとんどいないと言ってしまって良いかもしれない。もちろん中には世界的にカルト的な人気を誇っている三池崇史監督のような存在も見受けられるが、ほとんどの監督は職業監督に徹してしまっていて、出資者の意見を聞いて作品を作るだけの存在になってしまっている。しかし黒沢清監督はそういった現行の制作体制とは逆行する存在と言ってしまって良いかもしれない。 作品の中には常にどこか挑発的な雰囲気が漂い、みるものの思考を促そうとしてくるのだ。

ひとつの作品を見てああだこうだといろいろ考察をするのは非常に楽しいことである。そしてその中に秘められたあるメッセージに気付く時、観客は自分の人生に新たなチャンネルを設けることができるのである。

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