映画『トップ・ハット』の概要:「トップ・ハット」(原題: Top Hat)は、1935年のアメリカ映画。監督は「コンチネンタル」で名声を上げた マーク・サンドリッチ。主演は同じく「コンチネンタル」で一世を風靡した、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの名コンビ。
映画『トップ・ハット』 作品情報
- 製作年:1935年
- 上映時間:99分
- ジャンル:ミュージカル、ラブストーリー、コメディ
- 監督:マーク・サンドリッチ
- キャスト:フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース、エドワード・エヴェレット・ホートン、H・ブロデリック etc…
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映画『トップ・ハット』 評価
- 点数:85点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★★
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『トップ・ハット』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『トップ・ハット』のあらすじを紹介します。
アメリカブロードウェイのスターダンサー、ジェリー(フレッド・アステア)は、ロンドンの興行師ホレースの招きを受けてショーに出演することになり、ホレースの宿泊するホテルに同室する。そしてヴェニスに滞在しているホレースの妻から、ジェリーとホレースに週末に会わせたい友人があると連絡が入る。ジェリーは浮かれ、歌い踊り1人で大はしゃぎをする。その部屋の真下に宿泊しているアメリカ娘のデール(ジンジャー・ロジャース)は、上から聞こえるジェリーの騒音に怒り、ホテルの支配人に文句を言うが効き目はなく、さらに怒ったデールはパジャマ姿で抗議にやって来る。美しいデールの抗議に恐縮したジェリーはいさぎよく謝罪し、その紳士的な対応に好感を抱いたデールの怒りは溶け、彼女はジェリーの踊りのリズムを口ずさみながら眠った。
翌日、乗馬の稽古に出掛けるデールが乗った馬車に、変装したジェリーが馬を引いて行く。稽古の途中で雨に逢ったデールが音楽堂に避難すると、変装したジェリーが駆けつけ、歌と踊りでデールと親密になる。ホテルへ帰ると彼女はヴェニスの友人から週末に遊びに来るようにとの電報を受ける。そしてヴェニスに到着し、デールが友人の夫の部屋番号を訪ねるとそこにはジェリーがおり、彼女はジェリーが友人の夫だと思い込み、彼に恋心を抱いていただけに失望してしまう。
そしてデールは当てつけのようにデザイナーのアルベルトと結婚してしまう。慌てて後を追ったジェリーは何とかデールの勘違いを説き、アルベルトとの結婚も司式の牧師が偽者であるために不成立となり、ジュリーは舞台でのパートナーにデールを抜擢し、そして生涯の伴侶として迎えた。
映画『トップ・ハット』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『トップ・ハット』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ダンス界のスーパーデュエットが繰り広げる永遠の名演
フレッド・アステア&ジンジャー・ロジャースの、歌と踊りが繰り広げられるミュージカル映画の傑作。ストーリーは両者が主演し一躍スターダムにのし上がった「コンチネンタル」を発展させた内容であり、ツンデレなロジャースに一目惚れするアステアという設定で、様々な勘違いとすれ違いを経て、最後はハッピー・エンドに収まるコメディタッチのミュージカルである。ミュージカルでラブコメ作品にはもってこいの設定なのかも知れないが、そういったシナリオのお約束などは全く無関係のように魅せる、アステアとロジャースの一糸乱れぬペアダンスは正しくエンターテインメント。アーヴィン・ヴァーリンの「チーク・トゥ・チーク」「ピコリーノ」などのメロディも心に残り、二人のダンスに心ゆくまで目をクギ付けにされてしまう、ゴージャスな空気に包まれたミュージカル映画の金字塔である。 こういった映画にシナリオの重要性は介在しないと実感してしまうのだ。
フレッド・アステアのプロ魂が窺える
本作でダンスのために5週間ものリハーサルを要求したアステアは、振付師のハーミズ・パンとともに5曲のダンスに振付を行ったという。まさに天才は努力の上に成り立つという見本みたいな話であるが、努力も才能の内というのも彼にあてはまる表現だろう。ジンジャー・ロジャースはアステアの添え物的な扱いを受けるのに満足せず、独り立ちしてゆくのだが、その気持ちも頷けないではない。ミュージカルの世界では立っているだけで華が生まれるはずの女優という立場を、隣にいるスーパースターがパフォーマンスだけで引っさらってしまうわけであるから、その器の持って行き場を違った場所に持ってゆくのは、当たり前な感情なのかも知れない。
映画『トップ・ハット』 まとめ
芸術とも言えるアステアのダンスは、修練で積み上げられたしなやかな肉体と、その紳士的な出で立ちが絡み合って出来上がった美の結集に見える。ジーン・ケリーの若さ溢れるシャープな動きも素晴らしいが、アステアほどの優雅さを備えているかと言えばそうではない。スターには独特の”オーラ”と言うべきものが備わっているのだが、ダンスをしていない時にもアステアにはそのオーラが漂っている。そしてスクリーン上でその力を発揮したときには、共演する女優が気の毒なほどに輝きを増す希有な名優である。
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