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映画『トレーニング デイ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『トレーニング デイ』の概要:麻薬捜査課に配属された初日、ロス市警の新人刑事は相棒のベテラン刑事から「今日はお前のトレーニング・デイ(訓練日)だ」と告げられる。しかしそのトレーニングには、ある罠が仕掛けられていた。腹黒いベテラン刑事を演じたデンゼル・ワシントンが、迫真の演技を見せている。

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映画『トレーニング デイ』の作品情報

トレーニング デイ

製作年:2001年
上映時間:122分
ジャンル:サスペンス、アクション
監督:アントワーン・フークア
キャスト:デンゼル・ワシントン、イーサン・ホーク、スコット・グレン、エヴァ・メンデス etc

映画『トレーニング デイ』の登場人物(キャスト)

アロンゾ・ハリス(デンゼル・ワシントン)
ロス市警麻薬捜査課のベテラン捜査官。警官の立場を利用して麻薬密売人やギャングを威圧し、違法な行為で私腹を肥やしている。スラム街のアパートに愛人と息子を住まわせている。ロシア人マフィアとトラブルを起こし、命を狙われている。
ジェイク・ホイト(イーサン・ホーク)
ロス市警の新人刑事。交通課から麻薬捜査課に配属され、アロンゾの部下になる。正義感が強いので、「悪党を倒すためにはそれ以上の悪党になれ」というアロンゾの考えに疑問を持つ。妻と生後9ヶ月になる娘がいる。
ロジャー(スコット・グレン)
大物の麻薬密売人。アロンゾとは長い付き合いで、友人のような関係にある。金を貯めて1年後には引退し、外国でのんびり暮らしたいと思っている。

映画『トレーニング デイ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『トレーニング デイ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『トレーニング デイ』のあらすじ【起】

ロス市警でパトカー勤務をしているジェイクは、麻薬捜査課への配属が決まって張り切っていた。麻薬捜査課で結果を出せば、刑事になりたいという夢も叶うし、部長クラスへの出世も望める。麻薬捜査課での初仕事の日、ジェイクは直属の上司となるアロンゾに呼び出され、街中のカフェへ向かう。

アロンゾはやり手の刑事で、ジェイクはいきなり彼のペースに振り回される。アロンゾは今日1日をジェイクの訓練日(トレーニング・デイ)と決めており、「1日で自分の力を示せ」とハッパをかける。そしてジェイクに麻薬捜査官の心得を教え込んでいく。

アロンゾはジェイクを、自分が飼い慣らしている情報屋のいる麻薬密売現場へ連れていく。そこで客が麻薬を受け取ったのを確認し、彼らの車を追跡して、麻薬を押収する。

ジェイクはアロンゾに「麻薬を知り尽くすのも仕事のうちだ」と言われ、仕方なく押収した麻薬を吸う。それはただのマリファナではなく、かなり強力なウェットと呼ばれる麻薬だった。

アロンゾは、この界隈で最も大物の麻薬密売人であるロジャーの家を訪ね、親しげに話しをする。アロンゾとロジャーは、罪を見逃す代わりに情報を流すという蜜月関係にあった。2人の付き合いは長く、ジェイクには2人が仲の良い友人のように見えた。

車での移動中、ジェイクは路地裏でレイプされそうになっていた少女を見つけ、すぐ助けに行く。アロンゾはジェイクが殴られていても傍観しており、手錠をかけた犯人を逃してしまう。ジェイクはそこで、被害者の少女が落としていった学生証を拾う。

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映画『トレーニング デイ』のあらすじ【承】

正義感の強いジェイクは、卑劣なレイプ未遂犯を逃したアロンゾのやり方に納得がいかない。しかしアロンゾは「逮捕するのは大物だけでいい」ともっともらしいことを言って、ジェイクを黙らせる。

車椅子に乗った密売人を見かけたアロンゾは、彼を追うようジェイクに命令する。ジェイクが捕まえた密売人をアロンゾが尋問し、飲み込んでいた錠剤の麻薬を吐かせる。密売人は銃も所持しており、見逃してもらう代わりに、ボスが「サンドマン」という男であることを暴露する。

アロンゾはサンドマンの住所を調べ、偽の捜索令状を持って、強引にサンドマンの家を家宅捜索する。そこでアロンゾはサンドマンの隠し金を奪い、そのまま車で逃走する。サンドマンの妻が騒ぎ出したので、街のギャングたちが銃撃してくるが、アロンゾは平然と応戦する。

次にアロンゾが向かったのは「無法地帯」と呼ばれている危険なスラム街だった。アロンゾは警官という立場を利用して、この界隈のギャングたちを黙らせ、愛人まで囲っていた。アロンゾが愛人と寝室へ消えたので、ジェイクは仕方なく、幼い息子と時間を過ごす。

愛人との情事を楽しんだアロンゾは、高級レストランでロス市警の幹部と会う。アロンゾは週末にラスベガスで揉め事を起こし、ロシア人マフィアの大物を撃ち殺していた。幹部たちは「ロシア人に殺される前にロスから消えろ」とアロンゾに忠告するが、アロンゾは金でケリをつけるつもりだった。そのためにサンドマンの家から金を奪い、その金でロジャーの逮捕令状を買う段取りをつけていた。

映画『トレーニング デイ』のあらすじ【転】

アロンゾは麻薬捜査課の同僚4人を集め、ジェイクも連れてロジャーの家へ向かう。突然逮捕令状を持って乗り込んで来たアロンゾたちを見て、ロジャーは何事かと驚く。アロンゾは「上納金をよこせば二度と刑務所には入れない」とロジャーに約束し、ロジャーがキッチンの床下に隠してあった400万ドルもの金を奪う。そのうちの100万ドルを自分たちで山分けしようとするが、ジェイクだけは金を受け取らない。

アロンゾはジェイクを仲間に引き入れるため、ロジャーを射殺するよう命じる。しかしジェイクはそれを拒み、結局アロンゾがロジャーを撃ち殺す。そしてこの行為を正当防衛にするため、防弾チョッキを着た同僚も本人同意のもとで撃つ。そして、ロジャーが銃を撃ってきたので、ジェイクがロジャーを射殺したという嘘の筋書きを立てる。ジェイクは「俺じゃない」と反論するが、アロンゾは聞く耳を持たない。ジェイクに無理やり麻薬を吸わせたのも、ジェイクを不利にするための罠だった。

ジェイクは、金のためにロジャーを殺したアロンゾを、心の底から軽蔑する。そして、平然と違法行為に手を染めるロス市警の警官たちにも失望する。アロンゾは「俺の後継ぎはお前だ」とジェイクを持ち上げるが、結局ロジャーを撃ったのはジェイクだということにしてしまう。

アロンゾは、服役中の情報屋の家を訪れ、ジェイクをギャングたちと引き合わせる。そしてトイレに行く振りをしてその場を離れ、自分は裏口から帰ってしまう。アロンゾはギャングに金を渡し、ジェイクを始末するよう頼んでいた。

自分が殺されるのだと気付いた時はもう遅く、ジェイクは体を拘束され、風呂場で銃殺されそうになる。しかしギャングのリーダーは、ジェイクが昼間助けた少女のいとこで、彼女の学生証を持っていたジェイクの話を聞く。いとこに電話をかけ、ジェイクの話が本当であることを知ったギャングは、ジェイクの命を助けてくれる。

映画『トレーニング デイ』の結末・ラスト(ネタバレ)

解放されたジェイクは、アロンゾの愛人宅へ向かう。そして息子にドアを開けてもらい、アロンゾが来ていることを確認する。アロンゾは今夜中にロシア人マフィアに100万ドルを支払わなければ、殺される運命にあった。ジェイクはアロンゾに銃を向け、金と銃を渡すよう迫る。ジェイクはその金を証拠として警察に提出し、自分の無実を証明するつもりだった。

アロンゾはベッドの下に隠していた銃で反撃し、金を持って窓から逃走する。ジェイクはアロンゾを追いかけ、2人はもみ合いになる。ジェイクはひどい怪我を負いながらも、アロンゾの車のボンネットにしがみつき、逃走を阻止しようとする。アロンゾはジェイクを振り落とそうとして事故を起こす。ジェイクはその隙に、アロンゾから金と銃を奪う。

2人の周囲には、騒ぎを聞きつけたこの街のギャングたちが集まっていた。アロンゾは彼らに「ジェイクを殺せ」と命じるが、誰もジェイクを撃とうとはしない。ギャングたちは、警官の立場を利用して好き放題やっているアロンゾに、ずっと反感を持っていた。ジェイクはアロンゾの尻を撃ち、警察バッジをむしり取る。ギャングはアロンゾに銃口を向け、ジェイクを行かせてやる。それでもアロンゾは強気な姿勢を崩さず、ギャングたちを威圧する。しかしパトカーのサイレンを聞き、現場を離れる。

車を走らせていたアロンゾは、赤信号で停車中にロシア人マフィアに取り囲まれ、蜂の巣にされる。ボロボロになって自宅へ戻ったジェイクは、アロンゾが殺されたというニュースをラジオで聞く。

映画『トレーニング デイ』の感想・評価・レビュー

デンゼル・ワシントン演じるアロンゾは警官の立場でありながら少しずつやばい感じが出ていて、最初は本気なのか冗談なのか分からなかった。それがジワジワと怖くてイライラしたし最悪だったが、徹底的に嫌な奴として演じられていたのもあって最後はスッキリした。
ジェイクに関しては配属されて初めての日に1日であんなに色々あって不運だったとしか言いようがない。ジェイクの正義感で彼の命は助かり、彼が最後まで正義を貫いたのは良かった。(女性 20代)


こんなデンゼル・ワシントンは見たことがなかった。いつも正義のイメージがある彼が悪役なのは見応えがあった。汚職というのをまた違った視点から描いたサスペンスで凄く面白い。先の読めない展開と、緊張感を与え続ける演出でかなり引き込まれるクライム映画だ。

この2人が後に同監督と『マグニフィセントセブン』組んでるのも熱い。それにさりげなくトム・ベレンジャーが出てたのが嬉しかった。若き日のイーサン・ホークの勢いも素晴らしい。(女性 20代)


主人公が麻薬捜査班に配属されての初めてのコンビは、危険な香りのするカリスマがかった男。次々と主人公に危険な橋を渡らせます。無茶苦茶な指示の真意は、彼なりの主人公教育プログラムの一環なんだろうと思い込んで観てました。そして見事なドンデン返さないラスト。黒人刑事のキャラというよりは、デンゼル・ワシントンに騙されました。血を吐き抗い逃走しようとする、最後の最後まで醜い悪役を演じきったワシントンはあまりにも新鮮でした。(男性 20代)

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みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    監督のアントワーン・フークワにとって、デンゼルの作品は出世作とも言える。
    この作品の他にも、監督は有名アクション俳優を起用し映画を撮影しているが、作品によって出来不出来の差が激しいのは、脚本や制作陣だけの問題ではないと思う。

    デンゼル主演のこの作品や『イコライザー』は、確実にヒットを飛ばしているし、マーク・ウォルバーグ主演の『ザ・シューター/極大射撃』は、彼が監督と知れ渡る前から隠れた名作扱いを受けていた。

    その影にあるのは、主演俳優たちの役に対する入れ込みと努力の賜物だろうと思う。
    同じ監督で、相棒ものでも『エンド・オブ・ホワイトハウス』は予算をつぎ込んで宣伝したにも関わらず大コケした。それを考えると、映画は宣伝や予算でない事が判る。

  2. 匿名 より:

    卓越した演技力と、着実な役作りで、主演のデンゼル・ワシントンは早くからオスカー候補に挙がっていた。
    『マルコムX』で、実在した黒人指導者を演じた時に初めて候補に挙がり、それから主演男優賞に5回ノミネートされている点では、ディカプリオを超えるのではないだろうか。

    受賞したのが、今までの役柄を覆す悪役であり、これを境にデンゼルの役は、白とも黒ともつかぬグレーという役に、磨きがかかってきたのが、素晴らしいともいえる。