映画『ツイステッド』の概要:念願の殺人課へ昇進した女性捜査官。彼女は多大なストレスにより、飲酒の量が増え多数の男性と関係を持ってしまう。更に彼女と一夜を共にした男性が殺害されるという事件が連発。捜査する上で苦悩するヒロインを描いた犯罪ミステリー。
映画『ツイステッド』の作品情報
上映時間:97分
ジャンル:サスペンス
監督:フィリップ・カウフマン
キャスト:アシュレイ・ジャッド、サミュエル・L・ジャクソン、アンディ・ガルシア、デヴィッド・ストラザーン etc
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映画『ツイステッド』の登場人物(キャスト)
- ジェシカ・シェパード(アシュレイ・ジャッド)
- サンフランシスコ市警の女性捜査官。幼少期、警官だった父親が殺人衝動にて妻を殺害し自殺したことで、心に深い傷を負う。そのため、ストレスには極度に弱く、一夜の相手で快楽を求めたり、酒に逃げたりしてどうにか自我を保っている。念願の殺人課へ異動。美しく魅力的。
- ジョン・ミルズ(サミュエル・L・ジャクソン)
- ジェシカの育ての親で市警本部長。厳格だが、ジェシカを実の娘のように思い、様々な教えを施す。実はジェシカの両親を殺害し、新たに発生した殺人事件の真犯人。
- マイク・デルマルコ(アンディ・ガルシア)
- 殺人課でのジェシカの相棒。有能でやり手の捜査官。ジェシカに惹かれ好意を寄せているが、本人には拒否されている。冷たそうに見えて実はとても気さくで優しい。元海上警察官。
- リサ(カムリン・マンハイム)
- 鑑識課の鑑識官。被害者の遺体を担当。有能だが、ミルズの命令でジェシカの様子を逐一、報告している。
映画『ツイステッド』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ツイステッド』のあらすじ【起】
サンフランシスコ市警、女性捜査官のジェシカ・シェパードは念願叶って、殺人課へ昇進。
警官だった父親の元相棒で、ジェシカの親代わりであるジョン・ミルズに見守られ、先輩捜査官のマイク・デルマルコとタッグを組むことになった。
彼女の父親は元警察官だったが、今から25年前に殺人衝動を抑えきれずに妻を殺害後、自殺していた。一度に両親を亡くしたジェシカは、父親の相棒だったミルズに育てられる。
故にジェシカはトラウマのせいで今も尚、カウンセラーの診察を受けていた。彼女はカウンセラーに全く問題ないと報告。表面上はそのように装っている。
だが、実は期待やトラウマ、男社会である警察の中で働くのは、酷いストレスに晒される。そんな時、ジェシカはバーにて見知らぬ男との一夜の快楽に身を委ねるか、酩酊するまで酒を飲むなどして発散していた。
昇進のきっかけとなった容疑者が裁判を起こしたので、更に問題を抱えることになったジェシカ。酒の量も日増しに増え、気絶するように自宅で寝入ってしまう。
映画『ツイステッド』のあらすじ【承】
携帯の着信で目覚め、電話に出ると先輩のマイクからだった。どうやらジェシカは一日中、寝ていたらしい。事件発生のため、急いで現場へと向かう。
被害者は男性で死因は撲殺。見たところ、殺害後に川へ捨てられたようだった。ジェシカは遺体の検分中に記憶を探り、被害者が1カ月前に自分と一夜の関係を持った男性であることを思い出す。
翌日は殺害場所の特定をするため、海に面した砂浜地帯を回ったが、目撃者も手がかりも発見できず。ジェシカはこの事件が連続殺人になる恐れがあると報告時に進言するも、殺人課の捜査官たちは彼女を鼻で笑うのだった。
その夜はマイクとバーに寄ってから帰宅。帰宅後も飲酒して気絶。
翌朝、新たな被害者が発見されたとの電話で起こされ、自分の顔を鏡で見ると右頬には痣があり、なぜか指先が切れて出血している。昨夜は泥酔するほど飲んだだろうか。疑問を抱えつつもマイクと共に現場へ。
遺体には前回の被害者と同じく、手の甲に煙草の火傷痕があり死因は撲殺。明らかに前回と同一犯と思われる。しかも、今回の被害者もジェシカと一夜を共にした男性だった。
遺体を鑑識へ回すと、被害者の耳の裏から犯人のものと思われる血液が発見される。
その夜は飲酒せず、事の次第をミルズに相談。翌日はマイクと上司を交え、事件について精査。ミルズからは男漁りや騒ぎを起こさないよう厳重注意される。
その後、2人目の被害者の身辺調査をしたが、出るのはジェシカとのことばかり。犯人と思しき人物の痕跡は一切出てこないのだった。
映画『ツイステッド』のあらすじ【転】
疲労を抱えて帰宅したジェシカだったが、家の中に誰かがいる。前の課で付き合っていたことがある同僚がピッキングで侵入していた。彼はジェシカに未練があり、しつこくやり直そうと言い寄って来る。ジェシカは彼を殴打し追い返した。
翌日になって第2被害者から採取した血液の検査結果が出る。鑑識のリサが言う話では、恐らくこの血液は犯人のものだが、警察のデータベースにはないらしい。ということは、前科もないということだ。犯人と思しき者の血が一滴あれば、検査ができると言われる。
自分のデスクに戻ったジェシカは、同じ課の同僚から容疑者扱いされる。誰とでも寝る女だと言われた挙句、なぜか同僚は第2被害者と関係があったことまで知っていた。このことは相棒のマイクとミルズ、上司にしか話していない。ただの同僚が知っているわけがないと思ったジェシカ。マイクの自宅を訪ねて詰問する。
しかし、相棒は自分のパートナーの話を勝手に吹聴する人物ではない。ジェシカは態度を軟化し謝った。マイクは相棒のジェシカに惹かれているが、彼女は前の課で同僚と付き合い散々な目にあっているため、同僚と関係を持つのはもうこりごりだった。故に、マイクから誘われても頑なに拒否し、帰宅することにした。
帰宅すると関係のあった弁護士から手紙と花束が届いている。彼女は一夜の相手は求めるが、継続することを望んでいない。だが、男の方は魅力的なジェシカと関係を続けたがる。誘いを断るのもストレスとなり、彼女は花の処理で傷つき出血した指を口にしたところで意識を失ってしまうのだった。
翌朝、キッチンで目覚めたジェシカは、弁護士の自宅を訪ね彼の遺体を発見する。弁護士は庭のジャグジーに入れられ絶命していた。手の甲には煙草の火傷痕。また、殺人が起きてしまったのだ。第一発見者となったジェシカは、相棒のマイクから事情聴取をされる。
自分が気絶している間に殺人が起きていることに気付いたジェシカ。本当に自分は無実なのか。疑い出したら止まらない。ジェシカは自分の血液を鑑識のリサへ提出した。
次第に精神を病み始めるジェシカ。幻聴や幻覚に苛まれ追い詰められていく。
映画『ツイステッド』の結末・ラスト(ネタバレ)
情緒不安定となり集中できないジェシカは、ミルズによって叱責され帰宅後に飲酒。そこへ元恋人が現れ、諍いになる。寝室へ逃れたジェシカはそこで意識を喪失。
目覚めるとベッドに横たわり、元恋人が寄り添って寝ていた。衣服に乱れがないところを見ると、身体を重ねたわけではないようだ。ジェシカは起き上がり、元恋人の手の甲に煙草の火傷痕を発見して驚愕。元恋人は撲殺されていた。
このことにより、彼女は連続殺人事件の容疑者として逮捕されてしまう。何が何だかもう分からない。精神的にも疲弊してしまったジェシカは、留置所に入れられある意味、安堵していた。これでもう殺人は起きないと。
だが、そこへミルズがやって来て、衝撃の新事実を聞かされる。鑑識の結果、ジェシカの血液から薬物が検出されたのだ。それはレイプ・ドラックとも呼ばれる薬で、服薬すると意識を失い抵抗力を奪われる。ミルズは保釈されたジェシカを叱咤し、彼女以外で事件に共通している人物がいないか見直しをさせた。
ジェシカの行動や習慣を良く知っていて、自宅や連絡先、事件の詳細を知る人物と言えば1人しか考えられない。それは、ジェシカの相棒であるマイクだ。彼とパートナーを組んでから事件が起きていることを考えると、他に選択肢が浮かばない。
ミルズはジェシカを連れてマイクの自宅へ。疑心暗鬼となった彼女はミルズの言葉を信じ、マイクを容疑者として罪を白状させようとする。だが、マイクは心底からジェシカを心配している様子だ。ミルズがマイクを詰問しながらワインを飲ませると、マイクが徐々に脱力。どうやらミルズがレイプ・ドラックを仕込んで飲ませたようだった。
茫然とするジェシカだったが、その間にもミルズは着々と準備を始める。その手口は、父親が自殺した時のものと同じだった。そのことに気付いたジェシカ。父親は自殺ではなくミルズが殺したのだと確信。過去の事件についてジェシカとミルズがやり取りしている間に、辛うじて意識を保っていたマイクが逃走。彼は船で逃げたように偽装するも、ミルズは岸に上がって来るマイクを待ち伏せする。そこへジェシカが現れ、事の真相を聞き出した。
ジェシカの母親を殺害したのも、父親を自殺に見せかけ殺したのも全てミルズの仕業だった。ジェシカはその発言の全てを、元相棒の携帯通話を通して警察へ聞かせる。
直ちに殺人課が出動する中、出し抜かれたミルズは自分が育てたジェシカを称賛。そうして、自殺すると見せかけてマイクへと銃口を向けたため、ジェシカは躊躇うことなく育ての親を撃った。
事件は犯人死亡にて終息。ジェシカは相棒であるマイクに謝り、彼は笑ってそれを許してくれるのだった。
映画『ツイステッド』の感想・評価・レビュー
精神的に弱い女性刑事が一夜の相手として選んだ男が次々に殺されるというサスペンス。ヒロインは酒を飲むか、一夜の相手と楽しむかでストレスを発散させる典型的なタイプ。酒に逃げるのはよくあることだが、このパターンは良くない。殺人が発生してから、ヒロインは混乱し始め断酒するのだが、それでも殺人が起こる。ミステリーにも値する謎の度合だ。黒幕は育ての親でもあり上司でもある刑事なのだが、種明かしはラストシーンの手前なので、それまでずっと不安に苛まれる。そして、本性を顕わにした育ての親は本当にクズなので、ヒロインが始末してくれてスッキリ感と安堵感でラストシーンを迎える。良くできたストーリーだと思う。(女性 40代)
珍しくサミュエル・L・ジャクソンが犯人だったのでこれは見る価値のある作品だなと思いました。
彼はたくさんの作品に出演していますが、主人公を手助けする役だったり、目立ちはするものの主役ではないバイプレイヤー的な立ち位置だと思っていたので、上司でありながら両親や男たちを殺した犯人だったという展開には驚かされました。
バディがアンディ・ガルシアということもあり、そちらが犯人じゃないかと疑わせるような作りもすごく良かったと思います。(女性 30代)
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