この記事では、映画『着信アリ2』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『着信アリ2』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『着信アリ2』の作品情報
上映時間:106分
ジャンル:サスペンス、ホラー
監督:塚本連平
キャスト:ミムラ、吉沢悠、瀬戸朝香、ピーター・ホー etc
映画『着信アリ2』の登場人物(キャスト)
- 奥寺杏子(ミムラ)
- 幼稚園の先生をしながら、チャイルドセラピストの資格を取るための勉強している女性。尚人の彼女。死の予告電話を受け、尚人、孝子と共に生き延びる道を探すことになる。
- 桜井尚人(吉沢悠)
- 杏子の彼氏。カメラマンのアシスタントをしながら、夜は中華料理屋で働いている。
- 野添孝子(瀬戸朝香)
- 死の予告電話の謎を追う女性記者。中国語を話すことができる。幼い頃に公衆電話にかかってきた電話を双子の妹に取らせたのが原因で、妹を失っている。台湾に別居中の夫、チェンユーティンがいる。
- 本宮(石橋蓮司)
- 刑事。1年前の死の予告電話の連鎖について、中村由美の訴えを聞き入れなかったことを引きずっている。単独で死の予告電話について探っている。孝子と情報交換をしながら杏子と尚人に協力する。
映画『着信アリ2』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『着信アリ2』のあらすじ【起】
幼稚園の先生をしている杏子は、同僚のまどかに誘われて、杏子の彼氏の尚人がバイトしている中華料理屋へ行く。
そこの一人娘メイフォンが置き忘れた携帯電話に、電話がかかってくる。
父であり店長のワンは勝手に電話に出る。
その後、まどかの携帯に着信が。
知らない着メロに首をかしげていると、死の着メロにそっくりだという話になる。
ワンの姿が見当たらず、探していた尚人はワンの遺体を発見する。
本宮刑事は口の中に飴玉が無いか調べ、ワンが携帯電話を持っていなかった事を知る。
事情聴取を終え、警察署から出た尚人に野添孝子という女性が話しかけて来る。
死の着信の謎を追っている孝子は、これまでにあった事件と、原因となった水沼美々子の話をする。
次の犠牲者がまどかだとわかり、尚人は電話をかけるがつながらない。
その頃杏子は、自宅で休ませていたメイフォンの様子を、テレビ電話でまどかに報告していた。
まどかの背後に人影を見て、それが普通ではないと気付いた杏子は、急いでまどかの元へ向かう。

映画『着信アリ2』のあらすじ【承】
杏子はまどかの遺体を発見し、そこに尚人と孝子も駆けつける。
そして杏子の携帯に、死の着信と動画が。
杏子は口を縫われていた。
タイムリミットは3日後だった。
孝子は美々子の祖母に話を聞きに行く。
美々子は、レイプされてできた子供だった。
犯人は美々子の祖父チャン・ウェイに殺され、彼は出所後に地元の台湾に帰ったらしい。
孝子は、台湾にいる別居中の夫ユーティンに、チャン・ウェイの居場所を調べてほしいと頼む。
そして台湾では、美々子による死の予告電話事件が起こる前から、同様の事件が起こっていたとわかる。
ワンとまどかの死体の中からは、台湾の石炭が見つかっていた。
台湾に向かった孝子は、チャン・ウェイの遺体を発見する。
死の予告電話で殺されたチャンウェイの携帯のメモリーから選ばれたのが、美々子だった。
杏子と尚人は、助かる道を探すために台湾へ行く決意を固めた。
残された時間は1日。
孝子と合流し、遺体から検出された石炭の出所の炭鉱へ向かう3人。
映画『着信アリ2』のあらすじ【転】
途中、炭鉱があった廃村の生き残り、ガオに話を聞く孝子。
炭鉱の村にいた不気味な少女リー・リィは、死を予言した。
次々と死んでいく村人たち。
予言をさせないため、村人たちはリー・リィの口を縫い付け、坑道に閉じ込めたのだという。
ユーティンから孝子に、日本に帰ったのか確認する連絡が入る。
彼も死の予告電話を受けていて、タイムリミットは杏子の1時間前だった。
廃村につくが、坑道への入り口が見つからない。
孝子は、杏子と尚人と別れて入口を探す。
すると孝子に、死の予告電話が。
しかし相手は本宮刑事で、美々子の事件の犯人だった中村由美が遺体で発見されたという連絡だった。
美々子に憑依されたと思われていたが、自分から美々子に共鳴していた由美。
唐突に電話が切れ、少女の姿を目撃して気を失った孝子。
目覚めた孝子の腕時計は壊れていて、携帯で時間を確認するとユーティンのタイムリミットだった。
孝子の悲鳴を聞いた杏子と尚人。
別々に孝子を探し始めるが、杏子はリー・リィに襲われる。
映画『着信アリ2』の結末・ラスト(ネタバレ)
自力で逃げ出した杏子は、尚人を探すうちに坑道への入り口を見つける。
そして杏子はリー・リィに捕まってしまう。
一方、ユーティンの部屋に行って無事を確認した孝子。
杏子を助け出した尚人。
坑道の上には電波塔があった。
しかしタイムリミットになり、杏子は再びリー・リィに捕まってしまう。
そこで杏子の携帯にかかってきた死の予告電話を取った尚人。
メイフォンの電話をワンが取って身代わりになったのを思い出し、尚人は杏子の身代わりになって死んだ。
病院に運ばれた杏子に付き添う孝子。
病院の外で本宮刑事に連絡しようとすると、留守電が入っていた。
1日前に本宮刑事が亡くなったという連絡で、最後に美々子が来ると言い残していた。
杏子の元に警察が来て、炭鉱で2人の遺体が発見されたのだという。
ユーティンの部屋に向かった孝子は、ユーティンの最期が記録されたビデオを見つける。
炭鉱で美々子の予告電話によって殺された孝子の霊が、ユーティンを殺していた。
孝子の口の中からは飴玉が出てきた。
映画『着信アリ2』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
何故か舞台が台湾にまで飛び火してしまう、着信アリの続編。
監督は、三池監督から塚本監督に変更されている。
前回で登場した美々子も一応関連しており、続編といえば続編なのだが、基本的には別物と考えた方が良いかもしれない。
残酷な描写は、前回同様なのだが、呪いというよりは事件的な扱いなので、ホラーというよりもサスペンスのようなイメージを持ってしまう。
又、今回は、リーリィという炭坑に閉じ込められた少女の霊が起こす呪いであり、前作ではターゲットとなった人間の口の中に飴玉が入っていたが、リーリィの場合は、石炭が入っているというものに変更されている。
ジャパニーズホラー的な不気味さでいえば、やはり前作の方が勝っている印象である。(男性 30代)
前作『着信アリ』は私の中でトラウマ的な作品で、あの着信メロディを聞くたびに怖かった気持ちを思い出してしまうし、もう二度と見たくない作品の一つです。
続編となる今作は監督が変わり、前作とはテイストが少し異なるということで鑑賞しました。死の予告電話という設定自体は同じですが、迫り来る何かに怯え逃げると言うよりは、事件に巻き込まれてしまうというような展開なので前作ほどの怖さはありませんでした。
あとを引くような余韻もそれほど無いので、日本のホラー映画としてはあまり怖がることなくサクッと見られると思います。(女性 30代)
着信から始まる呪いの連鎖がさらにエスカレートし、携帯という身近なツールが恐怖の入り口になる構造は前作以上に強化されていました。舞台が海外に移り、文化の違いを交えた演出もありつつ、やはり根底にあるのは人間の心の闇。ラストのどんでん返しで「実は…」と悪意が明らかになる瞬間は戦慄でした。(20代 男性)
ホラー要素だけでなく、SNSや映像メディアを介した“共有の恐怖”がテーマとして浮かび上がっていて現代的でした。呪いの着信が広がっていく怖さは、まさにネット時代の怪談。主人公たちが助け合いながらも次第に追い詰められる構造がリアルで、全体に漂う閉塞感が秀逸でした。(30代 女性)
前作の清純派ホラー感から一転、今回はホラースリラー的な展開が強化されていて、全体に緊張感があります。電話に加えて動画やメッセージアプリから呪いが伝播する演出が増えて、見ているこちらの恐怖を倍増させてくれました。最後に出てくる“新ルール”には鳥肌が立ちました。(40代 男性)
「また携帯電話から!?」という驚きと共に、恐怖の幅が広がっている印象。日本的な怪談ではなく、海外らしい演出が混ざっているので新鮮でした。特に、呪いの着信が大勢に届く場面の演出は息を呑む迫力。友情と犠牲の物語でもあり、人間ドラマとしての質が高かったです。(20代 女性)
ホラーとしてはやや前作よりも直接的な描写が増えましたが、「何が犠牲になっているのか」がしっかり提示されていて納得できます。携帯に残る着信音や映像を通して恐怖を伝える手法は、スマホの普及を逆手に取った巧みな演出。SNS拡散型ホラーとして一定の評価をしたいです。(50代 男性)
前作では幽霊の呪いだったのが、本作では人間の狂気とメディアが混ざり合って、恐怖の構造が複雑化していて面白かったです。「誰が呪っているのか?」が最後までわからない緊張感が続き、見応えあり。ラストに明かされる意図と動機は、観客に問いかけてくる深さがありました。(30代 女性)
携帯電話に加え、映像チャットやメッセージのやり取りなど、見慣れた機能が呪いに転用されるのが本当に怖かったです。誰でも簡単に加害者にも加害されやすくなる時代を象徴しているよう。キャラの背景も丁寧に描かれていて、ただ恐怖するだけじゃない深みがありました。(40代 女性)
演出面で一番怖かったのは「着信が消えた瞬間」。それが映像としてキャッチされず、記憶だけに残る恐怖を象徴していて、ゾッとしました。携帯が壊れても呪いが続くという構成は秀逸。前作のオマージュも効果的に散りばめられていて、続編としての完成度は高いと感じました。(30代 男性)
映画『着信アリ2』を見た人におすすめの映画5選
呪怨(2002)
この映画を一言で表すと?
“見た者すべてに呪いが降りかかる、逃げられない恐怖。”
どんな話?
ある家で起きた惨劇によって生まれた強力な呪いが、家に関わった人々に次々と降りかかる。時系列が複雑に入り組んだ構成で、じわじわと恐怖が広がっていくJホラーの代表作。
ここがおすすめ!
『着信アリ2』同様に“不可避の呪い”がテーマ。視覚と音で攻めてくる恐怖演出が秀逸で、終始緊張感が途切れません。静かな日常が少しずつ歪んでいく感じがクセになります。
仄暗い水の底から(2002)
この映画を一言で表すと?
“母と娘を蝕む、しずかに忍び寄る水の恐怖。”
どんな話?
離婚後、新しい住居に引っ越してきた母娘。だが、マンションの天井からは謎の水が漏れ、次第に奇怪な現象が発生。やがて彼女たちはこの場所に潜む“何か”と向き合うことに。
ここがおすすめ!
“家庭内での恐怖”という意味で『着信アリ2』に通じるものがあります。水を媒介とした静かな恐怖と、母娘の絆が胸を打つ感動的なラストも印象的です。
リング2(1999)
この映画を一言で表すと?
“呪いのビデオの続き、その真実に迫る後継者的恐怖。”
どんな話?
“呪いのビデオ”による怪死事件から1年。新たな犠牲者が現れ、ビデオの謎と貞子の過去がさらに深掘りされていく。母性と狂気が交差する、シリーズの中でも異質な一本。
ここがおすすめ!
『着信アリ2』同様、前作の恐怖を引き継ぎながら新たな真相を追う展開が魅力。貞子の存在感と、じわじわ追い詰められていく構成が非常に似ています。
パルス(KAIRO)(2001)
この映画を一言で表すと?
“インターネットがつなぐ、現代社会と“死”の境界線。”
どんな話?
ある日を境に、人々が次々と消えていく東京。原因は謎のウェブサイトと、それにアクセスした人々に起きる異変。テクノロジーと死をつなぐ異色のサイコホラー。
ここがおすすめ!
デジタルを介して広がる“死の気配”は、『着信アリ2』の電話というデバイス的な恐怖と共鳴します。映像美と静謐な演出で、深く心に残る余韻を与える一作。
喰女 -クイメ-(2014)
この映画を一言で表すと?
“舞台と現実がシンクロし、心が壊れていく恐怖劇。”
どんな話?
舞台「四谷怪談」の主演女優が次第に現実と舞台の境界を見失い、不可解な出来事に巻き込まれていく。嫉妬と呪い、そして狂気が絡み合う心理ホラー。
ここがおすすめ!
現実に忍び寄る“見えない恐怖”という意味で、『着信アリ2』に通じる不気味さがあります。視覚的な恐怖よりも、精神が崩れていく演出が強烈で後味が濃い一作。
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