映画『ヴァルハラ・ライジング』の概要:圧倒的な力を持つ隻眼の奴隷の男は、戦士としての生を全うするため、予知に従って苦難の道を歩む。気鋭の監督ニコラス・ウィンディング・レフンによる、北欧神話をもとにしたバイオレンス・アドベンチャー。
映画『ヴァルハラ・ライジング』の作品情報
上映時間:93分
ジャンル:アドベンチャー、歴史
監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
キャスト:マッツ・ミケルセン、マールテン・スティーヴンソン、ゲイリー・ルイス、ジェイミー・シーヴェス etc
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映画『ヴァルハラ・ライジング』の登場人物(キャスト)
- ワン・アイ(マッツ・ミケルセン)
- 圧倒的な戦闘能力と生命力を持つ隻眼の奴隷戦士。異教徒達の娯楽として、他の奴隷と殺し合いの試合をさせられている。一言も話さないため、出自も経歴も全く不明である。予知能力があり、近い未来を知ることができる。
- 少年(マールテン・スティーヴンソン)
- ワン・アイの世話をする奴隷の少年。異教徒達に家族を殺され、奴隷にされた。ワン・アイを尊敬しており、無言のワン・アイが言わんとすることが理解できる唯一の人物。
- エイリク(ユアン・スチュアート)
- キリスト教を信仰するヴァイキングの一団の長。理想郷エルサレムを目指して、配下と共に旅を続けている。理性的な男性。飢えや渇きでパニックに陥りそうになった一団を制止する。
- カレ(ゲイリー・ルイス)
- エイリクの親友の老兵士。エイリクの右腕的存在だが、独断的になり始めたエイリクの行動に疑問を覚える。
- ゴーム(ジェイミー・サイブス)
- エイリクの息子。血の気が多く、事あるごとにワン・アイを敵視して突っかかろうとする。キリスト教徒だが、過酷な状況に追い込まれた際、神の存在を疑う発言をする。
- ホーク(ゲイリー・マコーマック)
- エイリクの息子でゴームの弟。父親と兄に従順で、気弱な性格。
- オラフ(ダグラス・ラッセル)
- ヴァイキングの一人。旅の途中で原住民に取り込まれて、キリスト教への信仰を捨てて原住民に与する。
- バルデ(アレクサンダー・モートン)
- ワン・アイを捕らえていた異教徒集団の長。ワン・アイの実力に一目置いており、ワン・アイの正体に神性を感じている。
映画『ヴァルハラ・ライジング』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ヴァルハラ・ライジング』のあらすじ【起】
中世、キリスト教の勢力は北欧にも及び、古代から土着の神々を信仰する民は異教徒と見なされ迫害されている。
北欧のとある辺境の地。奴隷戦士のワン・アイは、奴隷達の殺し合いを観ることを娯楽にする異教徒集団に囚われている。驚異的な戦闘能力を持つワン・アイは、鎖に繋がれながらも常に勝ち続け生き延びてきた。一人の奴隷少年が、ワン・アイの世話をしている。
ある日、ワン・アイは、水の中で小さな楔を拾う予知夢を見る。その後、水浴びするよう泉へ連れて行かれたワン・アイは、泉の底に落ちている楔を発見する。ワン・アイは、楔を口の中に隠して持ち帰る。
一人の奴隷商人が、異教徒集団の長バルデからワン・アイを買い取る。異教徒達は、ワン・アイと少年を新しい土地へ連行する。道中、ワン・アイは隠し持っていた楔で腕を縛っていた縄を切り、異教徒達を惨殺する。ワン・アイは集落へ戻り、異教徒達を皆殺しにする。ワン・アイは、バルデの首を槍に刺して地面に突き立てる。
自由になったワン・アイは、どこへともなく歩き出し、少年はワン・アイについていく。
映画『ヴァルハラ・ライジング』のあらすじ【承】
ある時、ワン・アイは、キリスト教徒のヴァイキングの船を予知する。その後、ワン・アイ達は、異教徒の集落を襲撃したヴァイキングの一団に遭遇する。ワン・アイの噂を耳にしていたヴァイキングの長エイリクは、ワン・アイと少年を迎え入れ、聖地エルサレムを目指す旅に同行させる。
ヴァイキング達の船は、数十日以上霧に包まれ、おまけに海には波も風も無く、一向に進むことができない。
ワン・アイは、一人のヴァイキングが少年を殺そうとする予知夢を見る。船の中では、霧は少年の呪いだという噂が広まっている。ワン・アイは、噂を信じて少年の命を狙ったヴァイキングを刺し殺す。エイリクの息子ゴームはワン・アイに仕返ししようとするが、勝ち目が無いことを知っているエイリクは息子を制止する。
ある時、ワン・アイは、海水が真水に変わっていることに気づく。ワン・アイはヴァイキング達にも水を勧め、一行は生気を取り戻す。
いつの間にか、船は海から川に入っていた。次第に陽が差して霧が晴れ、周囲の景色が明らかになり、一行は岸に上陸する。
映画『ヴァルハラ・ライジング』のあらすじ【転】
森の中で、ワン・アイ達は原住民の儀式跡や装飾品を発見する。ワン・アイはヴァイキングの一人オラフが、原住民に与する予知をする。
エイリク達は木の枝で作った十字架を地面に突き立て、原住民にキリスト教徒が訪れたことを示す。いつの間にかオラフが姿を消している。不穏な空気を感じ取ったエイリクは、この場は目指していた聖地では無いと判断する。
原住民から離れようと、一行は船へ戻る。出航したところへ、原住民が矢を放ちヴァイキングの一人を殺す。エイリク達は川を下り、再び上陸するが、そこでも儀式跡を発見する。エイリクと親友カレは、原住民を制圧しようと考える。
ヴァイキング達はワン・アイと少年を円陣に招き入れ、薬酒を飲んで原住民打倒を誓う。薬酒の効果で、一行はトランス状態になる。ワン・アイは、自分が原住民達に撲殺される予知を見る。
ワン・アイ達の前に、体中に原住民の装飾を施したオラフが現れる。オラフは、ワン・アイがこの地は地獄だと言っている、と皆に訴える。少年はワン・アイを代弁して、森の中に逃げて故郷を目指せとヴァイキング達に勧める。オラフの言葉を信じたゴームは、船で再び海に出ようと言い出すが、エイリクは、原住民を一掃してこの地に新エルサレムを建立すると言い張る。
ゴームは神を否定し、全てをワン・アイのせいにして、ワン・アイに襲いかかる。ワン・アイはゴームを返り討ちにし、ゴームに加勢したヴァイキング達を瞬殺する。
映画『ヴァルハラ・ライジング』の結末・ラスト(ネタバレ)
ワン・アイはエイリクと決別し、少年を連れて自らの道を進む。カレを含めて数名のヴァイキングが、ワン・アイについていく。エイリクは刀でカレを刺す。重症を負いながら、カレはワン・アイの後を追う。
一人になったエイリクは、声高に新エルサレム建国を宣言する。エイリクはオラフに国の精神的指導者になれと言いつけるが、オラフは笑い飛ばす。四方から原住民達の矢が放たれ、エイリクは射殺される。
少年と共に荒野を歩むワン・アイの後を、カレ達がついていく。エイリクの息子のホークは、新天地を目指していたはずなのになぜ過酷な目に遭うのかと悲嘆に暮れ、エイリクのもとへ戻っていく。カレは、故郷に戻るために再び海に出ようと決意する。
二人きりになったワン・アイと少年は歩き続け、海に面した岩場へ出る。いつの間にか、原住民達が二人を取り囲んでいる。ワン・アイは少年を後ろに下がらせ、原住民達に近づき、無抵抗のまま原住民達に撲殺される。
原住民達は、少年に手出しせず一瞥をくれて去っていく。少年は一人海を見つめる。
映画『ヴァルハラ・ライジング』の感想・評価・レビュー
残酷な描写や嫌々しい描写も多く、苦手な人も多い作品かもしれない。主人公のワン・アイが目に傷を負っているのだが、それが一番痛そうでしかたがなかった。ワン・アイが寡黙なこともあり、武骨で男くさい作品だと思う。ワン・アイが多くを語らないため、少年に対してどんな思いを抱いていたのか、どんな人生を歩んできたのか気になった。無抵抗のまま原住民達に殺されたワン・アイの姿に、潔さと切なさを感じた。(女性 30代)
北欧神話をベースに描かれたヴァイオレンスな作品。正直に言って今作には全く解説もなく、淡々と進む上にセリフも少ないため、初見では間違いなく意味不明で終わる。
とにかく、人を殺すシーンが多くリアルで恐々とする。考察によるとどうやら、北欧神話に登場するオーディンが主人公のようである。今作を観るには、まず北欧神話をおさらいしてからの方が、理解度が深まるのではないかと思う。観る人を選ぶ作品ではあるが、何というか作風が独特で何も言わない主人公の威圧感や戦闘能力、雰囲気が凄まじく、それを演じたワッツ・ミケルセンの演技力が素晴らしい。ある種、異様で且つ、どこか魅力がある作品。(女性 40代)
マッツ・ミケルセンってものすごくダンディで雰囲気がありますよね。今作の主人公はマッツ・ミケルセン演じる奴隷戦士。他を寄せつけない圧倒的な強さを持つ彼は「奴隷」として「戦う」ために生まれてきたので、とにかく戦って、殺しまくります。そのやり方も無駄がなく素晴らしい。そして完全に「無駄」を排除したキャラクターなので殺しに必要ないことはしません。主人公なのにセリフが一言も無いのは究極ですよね。
正直、最後まで見てもこの作品が伝えたかったものはいまいち分かりませんでしたが、観客それぞれが感じたまま楽しめばいいのではないでしょうか。マッツ・ミケルセンのための作品です。(女性 30代)
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