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映画『わが母の記』あらすじとネタバレ感想

映画『わが母の記』の概要:『わが母の記』は、作家井上靖の自伝的小説を映画化した作品。幼いころに母に捨てられたという想いから、長年母との間に隔たりがあったが、老いて酷い物忘れをするようになった母と接する内にわだかまりが解ける。

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映画『わが母の記』 作品情報

わが母の記

  • 製作年:2011年
  • 上映時間:118分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:原田眞人
  • キャスト:役所広司、樹木希林、宮崎あおい、南果歩 etc

映画『わが母の記』 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

映画『わが母の記』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『わが母の記』のあらすじを紹介します。

作家である伊上洪作は、危篤となった父を見舞い行った伊豆から、自宅へ帰ってきた。妻と長女の郁子、次女の紀子はベストセラー作家である洪作の手伝いに勤しむが、そこに三女の琴子の姿はない。部屋にこもったままの琴子にいらだちを隠せない洪作。
その日、とうとう父が亡くなったとの知らせが入る。夫を亡くし、一人となった母を、洪作の妹が引き受ける。
しかし、夫を亡くしてから、母の物忘れは酷くなる一方だった。

何年も経って、母は伊豆で洪作のもう一人の妹夫婦と暮らしていたが、関係が上手くいかず、洪作が引き取ることになる。
洪作の家族と母八重が一緒に過ごす中で、ある日、八重のことで冗談を言い笑う家族に、琴子は怒りを露わにする。それをきっかけに、洪作の家族に対する言動の問題にまで発展する。

琴子は、しばらく自分が軽井沢の別荘で祖母の世話をすることを提案。
それから数年後、少年期の洪作の面倒を見ていた曾祖父の妾おいぬの法要の日、家族は再び集まる。その頃には、次女紀子が留学を決意し、琴子が写真家になるなどさまざまな変化があった。

八重は、ほとんどの記憶をなくし、深夜徘徊をするようになっていた。
そんな日々で、ある日、八重は「洪作をおいぬに奪われた」と話す。母に捨てられたと思いながら生きてきた洪作は、自分がその息子であることも忘れてそんなことを口にした母を問い詰める。息子を捨てたんですよね、と。
そんな洪作に、母は本当の思いを打ち明ける。洪作だけが日本に置いていかれたのは、母が息子を愛するがゆえの行動だったのである。記憶が薄れていく中で、息子への愛だけは忘れず、持っていたのである。
長年のわだかまりが解け、ようやく親子の絆を取り戻すのだった。

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映画『わが母の記』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『わが母の記』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

家族を描くということ

母と息子の確執と、絆を描いた本作。それだけではなく、一族のさまざまな関係も細かく描かれていると思う。思春期の娘の反発、母と娘の関係など。
冒頭の場面は、特に小津安二郎監督の『東京物語』へのオマージュといえる。昭和の、戦後の家族を表現し続けていた小津作品を原田眞人監督はかなり意識し、近づけていることがわかる。
小津作品で描かれる家族は、作品ごとに少々の違いはあるけれどどこか同じような家族。どこにでもいるような家族を、自然に描いている。きれいごとで固められた家族愛ではなく、反発し合い、そして常に変化していく家族を描いている。
そういう点は、本作と共通している。何があっても人生は続いて、変化し続ける。
少し違うと感じたのは、小津作品では家族との死別や別れを描き、少しの哀愁を携えながらエンディングを迎えるのに対し、本作ではバラバラだった家族が、八重を中心に絆をかためるというエンディングであるということだと思う。

樹木希林が素晴らしい

洪作の母、八重を演じた樹木希林がとにかく素晴らしいと思えた映画だった。
2時間ほどの一つの映画にまとめられてはいるが、作中では三部構成で、約10年の歳月を描いている。
その間、八重の記憶はどんどん薄れていき、体も衰える。この変化を丁寧に細かく表現しているのである。

痴呆で家族を振り回す様はまさに樹木希林の独壇場で、もしかしてものすごく楽しんでやってるのでは?と思うほど女優、樹木希林が光っていた。
役所広司演じる洪作と樹木希林の八重の関係、そして三女琴子との関係、主にこの三人の関係の変化と成長が描かれていたのだが、それぞれの演技がとにかく素晴らしかった。この三人で本当に良かったと思った。

映画『わが母の記』 まとめ

バラバラだった家族の心がまとまり、絆を取り戻すというストーリーは、陳腐になりがちではないかと思う。それらしく適当に上手くまとめて、大団円、というのはドラマなどでもよく見かけるもので、最後まで観た後、今まで観てきたことを後悔するくらい酷いものもある。しかし、この映画ではそのような点が全くない。「本当の家族の姿」が描かれていると思った。
ただ、前情報として、予告編は「長年の母の思い」にかなり重点を当てていて、観客としては「いったいどれほど驚く真実が語られるのか?」と期待して観る。だが、語られる思いは割と簡単に推測できてしまうようなものだったので、少しがっかりする。この辺は予告の見せ方の工夫をちゃんとしてほしかったと残念に思った。

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