映画『ウェールズの山』の概要:1995年製作イギリス映画。第一次世界大戦時、イギリス軍の測量士がウェールズにある小さな村の山を測りに来る。しかしそれは基準値に及ばず丘と認定され、村人が山にするために奮闘するヒューマンストーリー。
映画『ウェールズの山』 作品情報
- 製作年:1995年
- 上映時間:99分
- ジャンル:ヒューマンドラマ
- 監督:クリストファー・マンガー
- キャスト:ヒュー・グラント、タラ・フィッツジェラルド、コルム・ミーニイ、イアン・マクニース etc
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映画『ウェールズの山』 評価
- 点数:80点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『ウェールズの山』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ウェールズの山』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ウェールズの山』 あらすじ【起・承】
舞台は第一次世界大戦中のイギリス。
ウェールズ地方にある小さい村に、軍から測量士が派遣されて来た。
その測量士は2人。
ジョージとアンソンと言った。
彼らが測量の命を受けたのは「フュノン・ガルウ」という村人が愛してやまない山である。
泊まり込みでする仕事のため、2人は村のモーガンが経営している宿に泊まることに。
普段測量士など来ない村では、どこもここもその話で持ち切りだ。
そしてその山の本当の高さを知らない村人は、その高さを巡って賭けまで始めるほどだった。
だが残念なことに、村人が愛している「フェノン・ガルウ」は測定の結果が基準値に満たないため「丘である」と認定されてしまった。
基準値とは305mあること。
そこで初めて山と認定されるのだと言う。
ショックを受けた村人たちが相談した結果、何とか山に認定させるために土を盛り高さを上げようという提案にまとまった。
そして翌日まず起こした行動。
それは測量士の車を故障させ滞在を延長させること。
そして村民一致団結で、盛り土を頑張ることだった。
次第に高くなっていく丘だったが、大雨が降り流れてしまった。
映画『ウェールズの山』 結末・ラスト(ネタバレ)
村人達の一生懸命な姿に、アンソンは心を揺さぶられていくのを感じた。
そしてアンソンたちが村に来てから1週間が経った。
この1週間で変わったことがある。
それは82歳の牧師と宿のオーナーのモーガンが仲直りをしたこと。
2人の仲の悪さは有名だったが、ここに終結した。
そしてアンソンにはベティという気になる村の女性が出来た。
彼女もまた山にしたいと必死だったが、アンソンには何と言ってよいかわからない。
そんな中、牧師が息を引き取った。
その亡骸を山の中に葬る村人たち。
村に来て愛する女性も出来、アンソンはベティとフュノン・ガルウで一晩過ごすことにした。
朝日が昇り、改めてフュノン・ガルウを測量するとなんと306mあった。
アンソンは村人に「丘から山に認められた」こと、そして「ベティと婚約したこと」を報告。
アンソンがこの村に来て1週間。
彼も村人も誇りに思えるものが出来たのだった。
映画『ウェールズの山』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ウェールズの山』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
事実を映画化
本作品は実際にイギリスで起こった話を映画化したものである。
このような話が本当にあったのかと思う人も多いかもしれないが、いかにもイギリスらしいハートフルな物語である。
村人たちの郷土愛が非常に素晴らしく、見ている現代の私たちからすると「たかが山」であるかもしれないが、彼らにとっては「されど山」なのである。
丘と言われて許せない村人たちが、盛り土をして山を積み上げていく様は本当に感動的。
バカバカしくもなく、素直に彼らの頑張りに心が温かくなる。
人と人を繋ぐものであり、彼らの誇りを認めてもらいたい、そんな気持ちなのだろう。
悪人がいない
この映画の見どころは悪人が一人も出てこないところ。
誰もかれも皆、素晴らしいのだ。
宿のオーナーが変わり者扱いされてはいたが、自分たちの領域のものや人が認めてもらえないとなると熱くなり個人的には非常に好きなタイプ。
誰か一人くらい嫌味の一つでも言いそうなものだが、それもない。
でも時にはこのような爽やかで心がほっこりする作品を楽しむのも、現代人には必要なのかもしれない。
ヒュー・グラントのまじめ演技
最近ラブコメに定評がある彼が、まじめな顔で挑んだまじめな映画。
いかにもイギリス紳士というような端正な顔立ちが、この映画をより上品なものにしてくれている。
また村人に心を動かされる青年の役が良く似合い、真摯に向き合う演技には引き込まれ感動を誘われた。
台詞の言い回しも独特なのだが、わざと話しているのかもともとそうなのかわからないが非常に耳に心地が良い。
暖かくて優しくて愛に溢れた心温まるお話でした。他人から見れば山だって丘だって別にどっちでも良いだろうと思ってしまうような事ですが、その地に住み、その地を愛する村人にとっては「フュノン・ガルウ」が山では無いことは大きな問題で、なんとか自分たちの愛するものを「山」として認めさせようと奮闘する姿は少しバカバカしくも人の優しさに溢れていました。
その行為によって「山」と認められるだけでなく、仲の悪かった2人が仲直りしたり、愛する人を見つけたりと嫌な人間が一人も出てこないのでとても清々しい気持ちで見ることが出来ました。(女性 30代)
本作は、ウェールズにある小さな村の丘を、山と認定されるように奮闘する村人たちを描いたイギリスのヒューマンドラマ作品。
村人たちのコミカルなやり取りやその関係性が観ていて心地よく、いつまでも見ていたかった。また、あの手この手を駆使して必死で丘を山にしようとする一生懸命な姿は(ちょっとズルをするところもあるけれど)愛くるしく微笑ましかった。
そして、若かりし頃の男前なヒュー・グラントの紳士な佇まいも見どころである。(女性 20代)
映画『ウェールズの山』 まとめ
イギリス映画というものは質が良いものが多い。
コメディでありながらハートウォーミングな要素もきちんと入れていて、年齢問わず見ることが出来る作品が多いのもありがたい。
本作品は非常に丁寧に作られた実話映画で、村人が自分たちの誇りの為に丘を山に変えたいという思いが溢れている。
それが滑稽には映らず、一生懸命な感じがとても心に残る作品なのだ。
人と人の絆が強く感じることが出来、温かくなる作品。
またイギリス映画が見たくなってしまった。
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