映画『ワイルド・ウエスト 復讐のバラード』の概要:親友を殺されたカウボーイが殺人犯の濡れ衣を着せられてしまい、身の潔白を証明するために犯人捜しをする姿を描いた西部劇。『インデペンデンス・デイ』のビル・プルマン主演作で、日本では劇場未公開だった。
映画『ワイルド・ウエスト 復讐のバラード』の作品情報
上映時間:111分
ジャンル:西部劇
監督:ジャレッド・モシェ
キャスト:ビル・プルマン、トミー・フラナガン、ピーター・フォンダ、キャシー・ベイカー etc
映画『ワイルド・ウエスト 復讐のバラード』の登場人物(キャスト)
- レフティ・ブラウン(ビル・プルマン)
- 老境に差し掛かったカウボーイ。親友である上院議員エドワードの牧場で長年働いている。頼りない性格にも関わらず、エドワードを殺害した犯人を一人で追跡しようとする。
- ローラ・ジョンソン(キャシー・ベイカー)
- エドワードの妻。エドワードの死後、ジェームズの助けを借りて牧場を仕切る。レフティがエドワードを殺したと信じている。
- トム・ハーラー(トミー・フラナガン)
- 連邦保安官。かつてレフティやエドワードと共に自警団を結成していた。妻を先住民に殺され、酒に溺れていた過去がある。
- ジェームズ・ピアース(ジム・カヴィーゼル)
- モンタナ州知事。州の発展のために鉄道建設をしたいと考えているが、エドワードの反対でそれが実現できずにいる。
- ジェレマイア・パーキンス(ディエゴ・ジョセフ)
- レフティが出会う若いガンマン。レフティの追跡を手伝うことになるが、銃で撃たれて負傷してしまう。
映画『ワイルド・ウエスト 復讐のバラード』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ワイルド・ウエスト 復讐のバラード』のあらすじ【起】
米開拓時代のモンタナ州で、レフティは上院議員のエドワードと共に酒場で殺人を犯した男を捕らえる。そしてエドワードは男を裁判に掛けずに縛り首にする。それがエドワードの流儀だった。エドワードの牧場から馬が行方不明となり、レフティとエドワードは行方を探す。しかし、何者かの待ち伏せをくらってしまい、エドワードは撃ち殺され、レフティも負傷する。レフティは金髪の男が犯人だとローラに説明する。そしてエドワードは報復するために一人で追跡を開始する。
牧場にいるローラの元にトムとジェームズが弔問に訪れる。エドワード、レフティ、トム、ジェームズの4人はかつて自警団として行動を共にしていた仲間だった。トムはレフティを呼び戻すために追い掛け、ジェームズはローラが牧場を相続できるように力を貸す。レフティは林の中でジェレマイアという若者に遭遇する。ジェレマイアはレフティの追跡を手伝うと申し出て、2人は行動を共にすることになる。トムはレフティ達に追い着くが、レフティの説得に負けて追跡に加わることにする。
映画『ワイルド・ウエスト 復讐のバラード』のあらすじ【承】
エドワード率いる自警団の話は子供向けの本になっており、ジェレマイアの愛読書だった。しかし、本の中にレフティの存在は描かれておらず、レフティは機嫌を損ねてしまう。一方、本の中にはトムが先住民によって妻を殺された事件については触れられていなかった。レフティはトムやジェレマイアを置いて一人で先を急ぎ、金髪の男が仲間達と山小屋に隠れているのを見付ける。トムとジェレマイアもそこに合流し、襲撃を掛けようとする。その矢先にジェームズの助手が姿を見せる。そのためにレフティ達の存在が金髪の男にばれてしまい、銃撃戦となる。
金髪の男はジェレマイアを撃ち、ジェームズの助手から金を奪う。金髪の男と仲間達は逃げようとするが、レフティが金髪の男を捕らえる。レフティはジェレマイアの体から銃弾を抜き出し、治療をする。トムは金髪の男を尋問し、金を見付ける。そして金の出所がジェームズではないかと疑い、一人で馬に乗って去ってしまう。一方、レフティはジェレマイアの看病をしながら、自分が駅馬車の護衛をしていて足を負傷した話を聞かせる。
映画『ワイルド・ウエスト 復讐のバラード』のあらすじ【転】
レフティとジュレマイアは金髪の男を連れて出発するが、途中で金髪の男の仲間に待ち伏せされてしまう。仲間の狙いは金だった。レフティはそこで初めて彼らが金でエドワード殺害を請け負っていたことを知る。金髪の男の仲間達はレフティとジュレマイアの服を脱がされて、金がないか調べられる。しかし、隙を突いて金髪の男が仲間達を殺してしまう。そして金髪の男はレフティにも銃口を向けるが、ジュレマイアが金髪の男を殺す。
一方、トムはジェームズに会いに行くが、犯行を否定するジェームズに言いくるめられてしまう。レフティとジュレマイアも街を目指すが、ジュレマイアの傷の具合が悪化して移動が難しくなる。レフティは一人でローラの牧場に戻って薬を手に入れようとする。しかし、レフティはローラと使用人たちに拘束されてしまう。ローラはジェームズからエドワードを殺したのがレフティだと告げられていたのだ。レフティは何とか縄をほどいて逃げ、薬を持ってジュレマイアの元に向かう。そして親身にジェレマイアを看病する。
映画『ワイルド・ウエスト 復讐のバラード』の結末・ラスト(ネタバレ)
レフティはジェームズが黒幕だったことをジェレマイアに説明し、2人で街に向かう。ちょうど街ではエドワードの追悼式典が行われるところだった。ローラの参列の下で追悼式が始まり、エドワードは街に鉄道を敷く計画について演説を始める。それはエドワードが反対してきたことだった。その隙にジェレマイアはジェームズに不利な証拠を探そうとするが、見付けられずに終わる。レフティは酒場にいるトムに声を掛け、トムに真相を説明する。怒ったトムはエドワードを捕まえようとするが、エドワードの部下と銃撃戦となり、撃ち殺されてしまう。
レフティは一人でジェームズと対峙し、ジェームズは鉄道のためにエドワードを殺したことを認め、レフティを引き込もうとする。その一部始終の会話をローラが聞いており、ローラはエドワードの流儀通りにジェームズを首吊りにすることを求める。レフティは執行人となることを引き受け、ジェームズは住民の前で処刑される。そしてレフティはジュレマイアをローラに託し、自らは知事殺害の罪で追われる身となる。
映画『ワイルド・ウエスト 復讐のバラード』の感想・評価・レビュー
追跡劇、復讐劇としての要素よりもレフティとエドワードの物語から始まり、徐々に自警団だった4人の関係性が浮かび上がってくるところに興味がそそられた。描き方次第では『許されざる者』のような作品になる可能性があったと思う。エドワードとの闘いが銃撃戦でないのも興味深く、エドワードが単なる極悪人ではないところも良かった。ただ、冒頭で頼りなかったレフティが後半では勇敢な男になっているのは一貫性に欠いていた。(MIHOシネマ編集部)
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