盟友ジャック・ニコルソン主演のサスペンス。狼に噛まれた中年男は狼の力を得る物語である。監督は『卒業』のマイク・ニコルズ、脚本は『ケープ・フィアー』のウェズリー・ストリック。
映画『ウルフ』 作品情報
- 製作年:1994年
- 上映時間:125分
- ジャンル:サスペンス
- 監督:マイク・ニコルズ
- キャスト:ジャック・ニコルソン、ミシェル・ファイファー、ジェームズ・スペイダー、ケイト・ネリガン、リチャード・ジェンキンス etc…
映画『ウルフ』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『ウルフ』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『ウルフ』のあらすじを紹介します。
出版社の編集局長を務めていたウィル(ジャック・ニコルソン)は、ある満月の夜、車で狼を轢いてしまう。傷を追った狼を道路脇に移動させようとした時に噛まれ、狼は逃げてしまう。翌日、彼は社長が主宰のパーティで左遷を宣告される。若いスチュアート(ジェームズ・スペイダー)による策略が原因だった。ショックから体調不良を訴えたウィルを社長令嬢のローラ(ミシェル・ファイファー)が救助し、二人の間に友情が芽生えるようになる。翌朝、目覚めたウィルは体調の回復のみならず、五感が鋭く冴え、衰えた視力は回復し、昨日までの悩みが消え去っていたのだ。左遷を撤回するべく奔走するウィル。そんな時、スチュアートと妻シャーロット(ケイト・ネリガン)の浮気が発覚する。
映画『ウルフ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ウルフ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
話はふつう
愛してやまないジャック・ニコルソンとミシェル・ファイファーの共演とくれば、面白いに決まっているじゃないですか。先日テレビで放送された『ツーリスト』の主演俳優とは格が違うってんだ!
話自体は割とベタですね。狼に噛まれて能力を得るってのはどうなんだろうと思いますし、観客の想像を裏切るような展開もありません。順当に進んでいく感じですね。終盤で狼人間が増殖していく過程はなかなか良かったし、オチもいい感じでしたけど、ちょっと残念。
俳優は最高!
しかし、俳優の演技はさすがでした。ジャック・ニコルソンは孤独な中年男の面と自身に満ち溢れた男を上手に演じ分けていましたし、ミシェル・ファイファーは美しい。旬は過ぎていたと思いましたけど、まだまだ美しいし、なにより孤独を感じる女を見事に演じていました。素晴らしい!シャロン・ストーンが降板して彼女に出番が回ってきたんだそうですが、結果的に良かったんじゃないですかね?シャロン・ストーンはもっとひねくれた感じの女性を演じたほうが魅力的です。
主演の二人にばかり目が行ってしまいそうですが、嫌な感じの男を嬉々として演じていたジェームズ・スペイダーも良かったですね。
ジャック・ニコルソンと言えば『シャイニング』の狂気に満ちた演技が素晴らしく、『バットマン』のジョーカーなど「普通では無い」役を演じるのが本当に上手いです。今作で彼が演じたウィルは一見普通の男かと思いましたが、ジャック・ニコルソンにぴったりの少々クセのある役どころでした。
狼に噛まれたことで、人間離れした能力を身につけたウィル。そこから、狼としての行動に出るわけではなく、人間である自分の左遷を撤回しようと奔走するのですが特殊な力をそういう風に使うのかと、とても面白く見られました。
派手さはありませんが、しっかりとしたストーリーで最後まで飽きずに見られるでしょう。(女性 30代)
映画『ウルフ』 まとめ
俳優の力に助けられているものの、普通に面白いサスペンス映画でした。オチの静けさがまた良い。いつか観直すことがあるかもしれません。ジャック・ニコルソンだし、ミシェル・ファイファーだし。
観る前は、ジャック・ニコルソンが演じるにしては、狂気が足りない主人公なんじゃないかなぁ、と思っていました。しかし、左遷撤回に動くウィルは狂気じみてましたね。彼じゃないと演じられないような狂気加減で良かったです。俳優を引退されたそうですから、今後は銀幕で彼の勇姿を見られないのが残念です。
一方、2000年代に入って女優業を休業していたミシェル・ファイファーは度々映画に出演しています。相変わらず美しいので、今後も活動してほしい。
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