『チャーリーとチョコレート工場』に登場する謎の人物、ウィリー・ウォンカ。一体彼は、どのようにしてあの不思議な工場の主となったのか。彼の素顔に迫る衝撃作。
映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』の作品情報
- タイトル
- ウォンカとチョコレート工場のはじまり
- 原題
- Wonka
- 製作年
- 2023年
- 日本公開日
- 2023年12月8日(金)
- 上映時間
- 不明
- ジャンル
- ファンタジー
アドベンチャー - 監督
- ポール・キング
- 脚本
- サイモン・ファーナビー
ポール・キング - 製作
- デビッド・ハイマン
アレクサンドラ・ファーガソン
ルーク・ケリー - 製作総指揮
- マイケル・シーゲル
ロージー・アリソン - キャスト
- ティモシー・シャラメ
ヒュー・グラント
キャラー・レイン
キーガン=マイケル・キー
パターソン・ジョセフ
マット・ルーカス
マシュー・ベイントン
サリー・ホーキンス - 製作国
- アメリカ
- 配給
- ワーナー・ブラザース映画
映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』の作品概要
1964年に執筆された名作『チョコレート工場の秘密』が、現在再び注目を集めている。実写映画だけでなく舞台、オペラなど様々な形で人々を楽しませ続けている同シリーズ。そんな同シリーズに、新しい派生作品が登場。主人公となるのは、謎のチョコレート工場の主、ウィリー・ウォンカ。これまでの作品ではチョコレート工場を訪れる子ども達を不思議の世界へと案内する謎の人物として描かれていたが、とうとうその素顔が描かれる。一体彼はどのようにしてこの不思議の工場の主人となったのか。チョコレートを扱っているということもあり、目にも嬉しいファンタジー超大作がここに誕生。
映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』の予告動画
映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』の登場人物(キャスト)
- ウィリー・ウォンカ(ティモシー・シャラメ)
- 世界一のチョコレート職人になるという夢を持つ青年。
- ウンパルンパ(ヒュー・グラント)
- ウォンカを狙う謎の人物。オレンジ色の小さな人物。
映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』のあらすじ(ネタバレなし)
ウィリー・ウォンカは、世界一のチョコレート職人を志す青年。彼の夢の根幹となっていたのは、幼少期に母親と交わしたとある約束だった。世界一を目指すため、彼が訪れたのは一流のチョコレート職人が集まる街。そんな街にあっても、ウォンカのチョコレートは確かな実力で瞬く間に人気チョコレートへとのし上がっていった。しかし、そんなウィリーの存在を妬む者の影が迫っていた。街を牛耳る『チョコレート組合』が、彼の快進撃を快く思わなかったのだ。さらに、ウンパルンパというオレンジ色の紳士もウォンカを追っていた。そんな彼らに狙われながら、果たして彼は母親との夢を叶えることができるのだろうか。
映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』の感想・評価
ロアルド・ダール
最新作の題材となっている『チョコレート工場の秘密』の原作者は、イギリスの小説家であるロアルド・ダール。実は近年、このロアルド・ダールが再評価されているのだ。2020年代にも、『マチルダ』や『魔女がいっぱい』などが次々と映像化されているのだ。また、日本でもKinKi Kidsの堂本光一主演で『チャーリーとチョコレート工場』が舞台化されたばかりなのだ。まさに、現在世界中で空前のロアルド・ダール旋風が巻き起こっている。まだまだ、ロアルド・ダール作品の中では一度も映像化されたことがないものも存在する。本作の大ヒットによって、それらの作品にも再度スポットライトが当たる機会がやってくるかもしれない。
ティム・バートンの世界観
前作、『チャーリーとチョコレート工場』が爆発的ヒットとなった理由として、監督ティム・バートンの存在は非常に大きいのではないだろうか。ティム・バートンは、『シザーハンズ』や『アリス・イン・ワンダーランド』などの名作を次々と生み出してきた名監督。さらには主演を務めたのはジョニー・デップ。ティム・バートン×ジョニー・デップはまさに黄金コンビ。これまでタッグを組んだ作品は、次々と大ヒットとなった。しかし、本作で監督を務めるのは残念ながらティム・バートンではない。しかし、視聴者は前作同等、前作以上の世界観を求めているはず。果たして今作でメガホンを取るポール・キング監督は、その期待に応えることができるのだろうか。
3人目のウィリー・ウォンカ
何度か映像化されている『チョコレート工場の秘密』、これまで複数人俳優がウィリー・ウォンカ役を演じている。やはり近年ではジョニー・デップのイメージが最も強いだろう。今回、ウォンカ役に抜擢されたのはティモシー・シャラメ。『DUNE/デューン 砂漠の惑星』や『君の名前で呼んで』などで知られる、アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされたことのある実力派俳優である。さらに、今作では演技だけではなくダンスや歌も披露されることが明らかになっている。ウィリー・ウォンカ=ジョニー・デップ、そんな風に定着しているイメージを、一体彼はどのようにして覆すのだろうか。
映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』の公開前に見ておきたい映画
チャーリーとチョコレート工場
前述した、ティム・バートン×ジョニー・デップがタッグを組んだ不朽の名作。さらには音楽を、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のダニー・エルフマンが担当するという向かう所敵なしといった完璧な布陣。まだ若々しいジョニー・デップの圧倒的な美貌が、ウィリー・ウォンカという謎に包まれたキャラクターの魅力を底上げする。世界中で愛されているウィリー・ウォンカのチョコレート。しかし、その製造方法や工場の実態は全てが謎に包まれていた。そんなある日、ウォンカの工場見学が行われるというニュースが世間を騒がせた。その工場見学に参加できるのは、生産されるチョコレートの中にたった5枚だけ同封される金色のチケットを当てた者だけ。幸運な少年少女達の大冒険が始まる。
マチルダ(1996)
最新作を含めて数多くの名作を世に送り出しているロアルド・ダール。その中でも最も知名度及び販売部数が高いのが本作。なんと、あの『ハリーポッターと賢者の石』が発表されるまで、長年イギリスの児童文学書売上数堂々1位を記録し続けていたのだ。何度か映像化されている本シリーズだが、本作は1996年に撮影されたマチルダ史上初めての実写映画。マチルダは、史上稀に見る頭脳を誇る天才少女。しかし、不幸なことに彼女は両親からの愛情を得られなかった。学校にも行かせてもらえない日々を送るマチルダ。そんな中、とある事件をきっかけに彼女は自分自身の中に潜むもう一つの能力に気がつくのだった。
詳細 マチルダ(1996)
パディントン
巨匠ティム・バートンより、『チャーリーとチョコレート工場』のバトンを引き継ぐこととなったポール・キング監督。そのプレッシャーは並大抵のものではないだろうが、彼もまた、唯一無二の世界観の持ち主。そんな彼の非凡な才能がよく感じ取れるのが本作。誰もがよく知るイギリスの児童文学『くまのパディントン』をなんと実写映画化。パディントンと彼を取り巻く人々の温かい交流、さらには美しい美術セットなどで商業的にも批評的にも大成功を収めた。その大ヒットに後押しされ、3年後となる2017年には続編も公開。こちらもまた大ヒットとなり、ポール・キングの名前は世界に知られることとなった。彼の世界観を事前に確認しておくためには本作が的役。
詳細 パディントン
映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』の評判・口コミ・レビュー
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』鑑賞。
浮世離れしたシャラメの佇まいが色彩豊かなファンタジーの世界と見事に融合した正統派ミュージカル映画。前作ほどの毒はないが、世知辛い世の中でも人々を幸せにしようと奮闘するウォンカたちの姿は劇場で観る価値アリ。多幸感溢れるハッピーな良作! pic.twitter.com/50LOzKIe1C— Rocky@六月の狂詩曲 (@rhapsodyinjune6) December 9, 2023
ウォンカとチョコレート工場のはじまり
綺麗な色使いによる華やかなミュージカルとティモシー・シャラメを見てるだけでウットリです。
夢を求めて街に出てきても酷い人達に邪険にされる辛さ、それでも人に親切にすること、そして大事な者を分け合う心とチョコレート工場の秘密らしい良い前日譚でした。 pic.twitter.com/NJ5N1C7KwA— カプカ (@sincos93990721) December 10, 2023
「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」
バートン監督版のミュージカルをベースに、『パディントン』キング監督の優しさとオシャレ美術をふんだんにミックスした…魔法にかかった様な底抜けの楽しさ!!
夢は誰かと分かち合ってこそ現実となる、チョコを通じた愛のメッセージに号泣です。最高!! pic.twitter.com/OUfllPW9Bt
— コーダイ (@Gorilla_Island2) December 9, 2023
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』想像以上に……設定、小ネタ、メインテーマ……『夢のチョコレート工場』の前日譚。
『チャーリーとチョコレート工場』の前日譚を期待して観に来たら「全然違う!」となる観客も少なくなかったのでは??と勝手に心配してしまった。 pic.twitter.com/lK2XBPvMYA— 茶一郎🍣 (@cha_ichiro) December 8, 2023
映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』のまとめ
これまで複数回に渡って映画化されてきた同シリーズ。同じ原作を題材にしているにも関わらず、作品によって全くアプローチ方法が異なるという点が非常に興味深い。最初の映画はオリジナル要素をふんだんに盛り込んだミュージカル作品である一方、ティム・バートンは比較的原作に準拠しつつもウィリー・ウォンカというキャラクターをより掘り下げた。そして、本作ではそもそもウィリー・ウォンカが工場長になるまでという、全く異なる時間軸を描いている。一体ポール・キング監督が本作をどのように解釈して展開していくのかが気になるところ。名作として語り継がれている『チョコレート工場の秘密』。そんな作品をさらに昇華させる、新たなシリーズの一つとして爪痕を残すことができるだろうか。
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