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映画『僕と頭の中の落書きたち』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『僕と頭の中の落書きたち』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『僕と頭の中の落書きたち』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『僕と頭の中の落書きたち』の結末までのストーリー
  • 『僕と頭の中の落書きたち』を見た感想・レビュー
  • 『僕と頭の中の落書きたち』を見た人におすすめの映画5選

映画『僕と頭の中の落書きたち』の作品情報


出典:https://video.unext.jp/title/SID0055239

製作年 2020年
上映時間 110分
ジャンル ヒューマンドラマ
監督 トール・フロイデンタール
キャスト チャーリー・プラマー
テイラー・ラッセル
アンディ・ガルシア
アナソフィア・ロブ
製作国 アメリカ

映画『僕と頭の中の落書きたち』の登場人物(キャスト)

アダム・ペトラゼリ(チャーリー・プラマー)
統合失調症を患う高校生。料理人になことが夢。
ベス・ペトラゼリ(モリー・パーカー)
アダムの母親。アダムと二人暮らし。
ポール(ウォルトン・ゴギンズ)
ベスの恋人。アダムと共に同居することになる。
マヤ(テイラー・ラッセル)
アダムの高校の同級生。アダムに惹かれていく。
パトリック神父(アンディ・ガルシア)
アダムの学校に併設する教会の神父。

映画『僕と頭の中の落書きたち』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『僕と頭の中の落書きたち』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『僕と頭の中の落書きたち』のあらすじ【起】

高校三年生のアダムは料理人になる夢を持っていた。父親が家を出て行ったことで、母親ベスと二人暮らしのアダムは、料理をすることで気持ちを安定させていた。アダムは常に幻覚で三人の人物に付き纏われており、彼らが話しかけてくる幻聴に悩まされていた。その三人はヒッピー風の穏やかな女子レベッカ、暴力的なボディガードの男、エロいことばかり言うホアキンであった。

父親が出ていってからベスにポールという恋人ができた。ポールはアダムとともに同じ家に同居することになった。アダムは、ポールは自分のことを邪魔に思っていると感じ取り、彼を嫌っていた。

ある日、授業中に教室がめちゃくちゃになる幻覚に襲われたアダムは、混乱して暴れたことで学校を退学となってしまった。聖アガタ学園に転校したアダムであったが、病院の検査を受けたことで自分が統合失調症に罹患していることを知った。ベスもまたアダムが病気であることにその時点で初めて気づいたのであった。

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映画『僕と頭の中の落書きたち』のあらすじ【承】

アダムは様々な治療法を試したが良い結果にはならなかった。そんな時、アダムは統合失調症の新薬の治験対象者に選ばれた。新薬を飲むことで幻覚や幻聴が消えることでアダムは普通の生活を送れるようになった。

一方、聖アガタ学園の女子生徒マヤは、学園で一番の成績であったが隠れて薬を売り捌くなどの裏稼業をしていた。マヤの家は貧しく、男で一人で育ててくれた父親は怪我をしてから働けず、さらに幼い弟が二人いた。マヤは裏稼業で稼いだ金で家族を養っていた。
ある日アダムは食堂でマヤに話しかけられたことをきっかけに、彼女と親しくなった。マヤは初めてアダムに話しかけた際に、幻覚に惑わされ心がどこかへ行ってしまったアダムに「私はここよ」と言って呼び戻した。

マヤの家庭の事情を知ったアダムは彼女を助けたいと思い、彼女に自分の家庭教師を頼んだ。最初は拒否したマヤであったが、裏稼業の稼ぎと同じ報酬を受け取ることで引き受けた。

映画『僕と頭の中の落書きたち』のあらすじ【転】

アダムとマヤは少しずつ距離を縮めていき、お互いに好意を持っていた。そして二人はデートで「25年目のキス」という映画を一緒に観に行った。

幻覚がなくなったことで三人組も現れなくなり、マヤとの関係にも喜んでいたアダムであったが、ある日薬の副作用で手が震える様になった。そしてアダムはマヤに料理を振る舞うが、マヤの反応は微妙であった。そこでアダムは自分が薬の影響で味覚を失いつつあることに気づいた。

アダムは少しずつ薬を飲むことをやめてしまい、再び幻覚に襲われるようになっていた。アダムの周りには常に幻覚の三人組が付き纏うようになった。その頃、ベスに妊娠したことを告げられたアダムはひどく動揺した。そしてアダムはポールが自分を入院させようとしていることを聞いてしまい、自分がこの家に邪魔な存在であると思い込んでいた。

学園のプロムにアダムはマヤと行くことになった。しかし、自分を追い詰めていたアダムは大量の薬を飲んで会場に向かってしまい、ひどい幻覚に襲われ倒れてしまった。アダムが目を覚ますと、病院のベッドに拘束されている状態であった。

映画『僕と頭の中の落書きたち』の結末・ラスト(ネタバレ)

ベスとポールは、アダムが再び問題を起こしたら退学にするという転校時の条件通り、アダムの退学を言い渡された。

入院しているアダムのもとに、学園に併設する教会のパトリック神父が見舞いにきた。アダムは以前その教会に告解に行っていた。パトリック神父は、アダムに「欠点に向き合って自分を信じなさい」と言葉をかけた。

アダムが退院すると、学園に戻れることになっていた。ベスが嘆願書を書いてくれたとばかり思っていたアダムは、実はポールが学園に掛け合ってくれたことを知った。今までアダムの一方的な視点で自分を邪険に扱っているとばかり思っていたポールは、不器用ながらもアダムを大切に思っていた。アダムは初めてポールと抱き合ってお礼を言った。

学園の卒業式で、アダムは自分の病気のことも全てを曝け出したスピーチをした。マヤのためを思って身を引こうとしたアダムを、マヤは追いかけた。そしてマヤは誰といたいかは自分で決めると言い、アダムに思いを告げた。その後、夢であった料理学校で笑顔を見せるアダムの姿があった。

映画『僕と頭の中の落書きたち』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

統合失調症というテーマに正面から向き合った青春映画。主人公アダムが幻覚と共に日常を過ごす様子が、ときにコミカルに、ときに痛々しく描かれていて胸が締め付けられた。特に、彼が“普通になろう”と必死になっている姿には涙。マヤとの関係も美しく、心を開くきっかけになる描写が良かった。ラストの「病気を受け入れる勇気」に感動。(20代 男性)


自分自身がメンタルヘルスに関心があることもあって、非常に共感できる作品だった。アダムが見ている“落書きたち”=幻覚がユニークに表現されていて、彼の世界に自然と入り込める。母親や継父との関係もリアルで、家族がどう支えるかも描かれていたのが良い。マヤの存在が光になっていて救われた気持ちになる作品だった。(30代 女性)


病気を「ドラマ」や「苦しみ」だけで描くのではなく、“彼の一部”としてしっかり表現されていることが好印象。幻覚たちがキャラクター化されていて、その中に笑いもあるのが新鮮だった。アダムの葛藤がとても繊細で、感情移入せずにはいられない。自分の子どもにもこういう作品を見せたいと思った。(40代 男性)


10代の頃に観ていたら、もっと勇気をもらえたかもしれない。病気を抱えること=人と違うこと、でもそれが“ダメ”じゃないって伝えてくれる映画。マヤとの恋愛がうまくいかない場面もリアルで、それでも最後に彼女に心を開く姿に泣いてしまった。アダムが夢を諦めない姿も印象に残った。(20代 女性)


青春映画の中でも、これはかなり深い。幻覚と共に生きるアダムの視点で描かれる世界は、美しくも混沌としていて、観ていて不安になる。でもだからこそ、彼の“心の叫び”が伝わってくる。学校で孤立したり、薬の副作用に悩んだりと、リアルな問題が描かれていて考えさせられた。社会に必要な作品。(30代 男性)


メンタルの問題を、主人公自身の視点でここまで体感させてくれる作品は稀。アダムが見ている幻覚たちが彼の感情や不安を代弁しているようで、とても効果的だった。宗教的な描写や神父との関係も興味深く、ただのラブストーリーではない奥行きがある映画だった。とくに母親との対話が切なく、涙腺が緩んだ。(50代 女性)


“普通になりたい”というアダムの言葉がずっと心に残っている。統合失調症をただ怖いものとして描くのではなく、「一緒に生きていく存在」として肯定するスタンスが素晴らしい。映像の工夫やテンポも良く、重たいテーマなのに観やすい。ティーン映画としても完成度が高く、もっと評価されてほしい作品。(20代 男性)


リリー・コリンズのナレーションが出てきそうな映画を想像していたけど、まったく違った。良い意味で裏切られた。病気を抱えることの孤独、でもその中で“自分の価値”を見出す強さが描かれていて、すごく励まされた。アダムの“自分をさらけ出す勇気”に泣いた。若い世代にも広く観てほしい映画。(30代 女性)


映画としての完成度が高く、感動的だったけど、それ以上に「社会的に意味のある映画」だと思う。病気の誤解、偏見、本人の努力や苦しみ…どれも真正面から描かれていて、ハリウッドのこういう作品に拍手を送りたい。最後に彼が料理人の夢を語るシーンが、本当に心に沁みた。静かな名作です。(40代 男性)


息子が10代なので、親の視点でこの映画を観てしまった。病気と向き合う本人も辛いけれど、それを支える側の無力さや不安も丁寧に描かれていた。母親の葛藤や継父との距離感もリアル。だけど、ラストでは家族としての温かさがちゃんと伝わってきた。心に残る一本。多くの親子に届けたい映画でした。(50代 男性)

映画『僕と頭の中の落書きたち』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『僕と頭の中の落書きたち』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

シルバ-・ライニング・プレイブック

この映画を一言で表すと?

心に傷を抱えた男女が、ぶつかりながらも支え合い再生していく物語。

どんな話?

双極性障害を抱える元教師パットと、夫を亡くして心に闇を抱えたティファニー。ふたりが出会い、ダンスを通して心を通わせながらそれぞれの人生を見つめ直していく、不器用で温かい再生の物語。

ここがおすすめ!

精神疾患や心の不安定さをユーモラスに、かつ真摯に描いた傑作。『僕と頭の中の落書きたち』のように、心に傷を抱えた人の再出発を温かく見守りたくなる作品です。主演2人の演技も秀逸。

イット・イズ・カインド・オブ・ア・ファニー・ストーリー

この映画を一言で表すと?

“普通になりたい”10代の叫びが、優しさと笑いに包まれる青春入院日記。

どんな話?

思い詰めた末に精神科に入院することになった高校生クレイグ。そこで出会った個性豊かな患者たちとの交流の中で、彼は少しずつ“自分の居場所”を見つけていくことになる。

ここがおすすめ!

ユーモアを交えながらも、心の病に対する誠実な姿勢が光る作品。軽快なテンポと温かいメッセージが、『僕と頭の中の落書きたち』に惹かれた人には心地よいはずです。

チョコレートドーナツ

この映画を一言で表すと?

「違い」を抱えるすべての人に捧げたい、切なくも力強い愛の物語。

どんな話?

1970年代のアメリカで、ダウン症の少年マルコと、ゲイカップルのルディとポールが“家族”として共に生きようとする姿を描いた実話ベースの感動作。社会からの偏見や制度の壁に立ち向かう。

ここがおすすめ!

心の奥底から湧き出る「理解されたい」という叫びに共感せずにはいられません。人と違うことで苦しむ者たちの連帯と希望の灯が、『僕と頭の中の落書きたち』の核心とも重なります。

パーセプション(原題:The Perks of Being a Wallflower)

この映画を一言で表すと?

孤独と傷を抱えた少年が、友情と恋を通して再び世界を信じるまで。

どんな話?

高校入学をきっかけに、新しい友人たちと出会った内気な少年チャーリー。心の奥に押し込めていた過去のトラウマと向き合いながら、“いま”を生きる喜びを取り戻していく青春物語。

ここがおすすめ!

繊細な心の揺れや、仲間との触れ合いによる癒しがリアルに描かれており、『僕と頭の中の落書きたち』のような心の成長ドラマを好む方にぴったり。音楽も名曲揃いで余韻が残ります。

ア・ビューティフル・マインド

この映画を一言で表すと?

天才数学者の心に潜む“もう一つの現実”と、それを乗り越えた愛の物語。

どんな話?

ノーベル賞を受賞した数学者ジョン・ナッシュ。彼の天才的な頭脳の裏に潜む統合失調症との闘いを、事実に基づいて描いた感動作。幻想と現実が交錯する中、彼を支えた妻との愛が深く胸を打つ。

ここがおすすめ!

精神疾患と共に生きることの困難さと、希望に満ちた“共生”の姿が描かれています。『僕と頭の中の落書きたち』と同じく統合失調症を主題にしながら、大人の視点からも深く考えさせられる名作です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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