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映画『ワールド・オブ・ライズ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ワールド・オブ・ライズ』の概要:CIA捜査官のフェリスはテロ組織の黒幕であるアル・サリームを追っていた。情報提供者のバッサームから、聖戦の戦士から抜けたいと思っている男の情報を提供される。フェリスは男に話を聞いた後保護しようとするが、上司のホフマンに止められる。

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映画『ワールド・オブ・ライズ』の作品情報

ワールド・オブ・ライズ

製作年:2008年
上映時間:128分
ジャンル:アクション、ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:リドリー・スコット
キャスト:レオナルド・ディカプリオ、ラッセル・クロウ、マーク・ストロング、ゴルシフテ・ファラハニ etc

映画『ワールド・オブ・ライズ』の登場人物(キャスト)

ロジャー・フェリス(レオナルド・ディカプリオ)
CIA捜査官。現場主義者。現地に飛んで、テロ組織についての情報収集を行う。
エド・ホフマン(ラッセル・クロウ)
CIA捜査官。フェリスの上司。モニター越しにフェリスの行動を監視している。現場には出ずに、アメリカで指揮を行っている。
ハニ・サラーム(マーク・ストロング)
ヨルダン情報局本部のトップ。情報を得るためなら拷問も厭わない残忍な人物。嘘を吐かれるのが何よりも嫌い。
アイシャ(ゴルシフテ・ファラハニ)
ヨルダンの診療所で働く看護婦。フェリスと出会い、恋に落ちる。
バッサーム(オスカー・アイザック)
フェリスの情報提供者。フェリスとテロ組織のアジトを襲撃するが、逃走中に殺されてしまう。
アル・サリーム(アロン・アブトゥブール)
テロ組織のトップ。中流家庭で育つが、政府軍に両親を殺されている。犯行声明を録画するが、表には出さずにテロ組織の仲間にだけ渡している。
オマール・サディキ(アリ・スリマン)
建築家。フェリスとホフマンの作戦により、知らぬ間に偽のテロ組織のトップに祭り上げられる。

映画『ワールド・オブ・ライズ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ワールド・オブ・ライズ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ワールド・オブ・ライズ』のあらすじ【起】

イギリスでバスの爆破事件が起こった。イスラム世界に対する、アメリカが起こした戦争への報復だった。テロリスト(アル・サリーム)は再び同様のテロを欧州とアメリカで行うという声明を、ビデオに収めた。

CIAはテロ担当のエージェントを激増させたが、成果は得られていなかった。テロリスト達は新しい戦術として、過去のやり方で動くようになった。携帯電話やメールを使わず、直接指令を伝え行動を起こすのだ。群衆の中に紛れるため、現地の工作員でさえテロリストと一般市民の区別がつけられなかった。しかも、テロリストの目的は世界をイスラム法で支配することなので、交渉にも応じようとしなかった。

CIAのフェリスは情報提供者のバッサームから、ニザールという男の話を聞かされる。ニザールは米軍のイラク侵攻で過激派に傾倒し、聖戦(ジハード)の戦士となった男だった。だが、ニザールは戦うことが嫌になり、情報を提供すると話しを持ち掛けてきていた。フェリスは二重スパイではないかと心配しながらも、バッサームと共にニザールに会いに行った。

ニザールは内部情報を知り過ぎたため、自爆テロを命じられていた。死にたくないと泣きながら、フェリスに助けを求めた。フェリスはそんなニザールと冷静に会話をし、情報を求めた。ニザールが渡した情報は、テロ指導者のメッセージ映像だった。映っていたのは、ジハード組織の黒幕であるアル・サリームだった。フェリスは映像のことを上司のホフマンに報告した。フェリスはニザールの保護を訴えるが、ホフマンは殺されれば犯人が分かると訴えを退けた。

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映画『ワールド・オブ・ライズ』のあらすじ【承】

フェリスとバッサームはニザールを泳がし、監視を行っていた。その様子を、CIA本部からホフマンも見ていた。ニザールは車から現れた男達に突然襲撃される。フェリスはニザールが連れ去られる前に射殺して口を封じた。フェリスは殺したことに激しく動揺するが、ホフマンはテロリストの1人が亡くなっただけだと気にも留めなかった。

フェリスはホフマンの指示を無視し、バッサームと共に車を追跡してアジトを発見した。フェリスがアジトを襲撃している間に、バッサームが応援を要請した。だが、アジトにいた男が爆弾の起爆スイッチを押したため、フェリス達は燃やされていた資料を掴んで、急いで車に乗って逃げ出した。しかし、テロリストの仲間に追跡され、フェリス達が乗った車に爆弾が撃ち込まれてしまう。フェリスは瀕死の状態で救助され、資料も無事に回収された。しかし、バッサームは亡くなってしまう。

ホフマンはフェリス達が持ってきた資料から、テロリストが出入りしている隠れ家を発見する。治療が終わったばかりのフェリスに調査を命じた。フェリスはバッサームの遺族への補償の話をしたかったが、ホフマンはバッサームの遺族に対して賠償をする気はなかった。フェリスはそのことに苛立ちながら、上司の命令に背くことはできなかった。

フェリスはヨルダン情報局本部を訪れ、ハニ司令官に協力を仰いだ。ホフマンは情報を共有するなと指示していたが、フェリスはそれを無視し、アル・サリームの拠点の情報を渡した。ハニはそのことに驚くが、フェリスは自分のやり方を通しただけだった。ハニは協力する代わりに1つだけルールを課した。それは、決して嘘を吐かないことだった。

フェリスは隠れ家を見張るが、近くに情報提供者の姿があった。フェリスはそのことをホフマンから知らされていなかった。情報提供者が怪しんだら隠れ家から逃げ出し、計画がテロリストにばれてしまう恐れがあった。その時、フェリスが捕まえる前に、情報提供者が逃げ出してしまう。フェリスは慌てて情報提供者を追いかけ、刺殺した。

フェリスは情報提供者を刺殺した場所で野良犬に噛まれてしまったため、病院に治療に向かった。そこで、看護婦のアイシャに出会う。美しいアイシャに心惹かれるが、アイシャはそっけなく別の患者の元に向かった。

映画『ワールド・オブ・ライズ』のあらすじ【転】

アムステルダムの観光地区で、爆破事件が起きた。死傷者の数は数百人規模だった。警察は爆弾の破片から、欧州での爆破テロ事件との関連を調査することになった。ハニは犯行声明がなかったことから、アル・サリームの仕業だと睨んでいた。ハニはフェリスに、ホフマンには内緒で敵の内部にスパイを送り込もうとしていることを話した。候補者はアルカイダの一味であるムスタファ・カラーミ。10代の頃から盗品のラジカセを売っている男だった。ハニはカラーミの母親に息子の名義でいい暮らしを与え、カラーミにスパイの仕事を了承させた。

ホフマンはハニの電話を盗聴し、カラーミの存在を知る。ハニに会いに行き、カラーミを渡せと迫るが拒否される。ホフマンは見返りとして、ハニが持っていないアル・サリームの近影写真を渡すが、それでもハニの答えは変わらなかった。

フェリスはアイシャをデートに誘うが、逆にパレスチナの難民キャンプに連れて行かれる。そこでフェリスは周りの女性からユダヤ人かと馬鹿にされる。フェリスはアイシャに本気で口説いてきたのかどうか試されたのだ。それでも、アイシャへの気持ちは変わらなかった。

ホフマンに指示された男が、カラーミを誘拐しようとしてしくじった。そのせいで、敵に感づかれ、隠れ家が燃やされてしまう。フェリスはそのことを知らなかったが、ハニはフェリスのことを信じられず、12時間以内に退去するように命じた。フェリスはワシントンに戻り、作戦の邪魔をするなとホフマンを怒鳴った。だが、ホフマンに堪えている様子はなかった。ホフマンはハニ抜きでも、アル・サリームの元にスパイを潜り込ませようとしていた。フェリスは冷静に考え、アル・サリームに近づけないのなら、同じくらい力を持ったテロ組織を作ればいいのではないかと提案する。ホフマンはその提案を受け入れる。

映画『ワールド・オブ・ライズ』の結末・ラスト(ネタバレ)

フェリスはジハード組織に見える人物を“ダミー”として立てることにした。ヨルダン人で建築家のオマール・サディキに白羽の矢が立った。彼の主な顧客はテロ組織に通じるイスラム系非営利団体なのだが、オマール自身は敬虔なイスラム教徒で、テロとは一切関わりがなかった。フェリスは銀行員の振りをしてオマールに接触した。そして、アルカイダと繋がりがある弁護士とのツーショット写真をカメラに収め、“共犯”に見せかけた。さらに、サディキのパソコンをハッキングし、“作戦資金”としてサディキの偽の口座から偽のテロ組織のメンバーに送金した記録を残した。

アイシャはフェリスとの関係を深めるため、親代わりである姉の家に招いた。イラン=イラク戦争で苦労した姉にとって、アメリカ人のフェリスのことはすんなりと受け入れられるものではなかった。フェリスは必死に言葉を重ねるが、険悪な雰囲気になってしまう。アイシャは姉の態度を謝罪しながらフェリスを見送るが、その姿をマンションで暮らす住人が見ていた。

フェリスは偽の仕事でサディキをトルコに呼び、トルコにいた“証拠”としてサディキの姿を写真に収めた。そして、米軍基地を無人にし、身元不明の遺体を運んで“テロの犠牲者”に仕立てた。最後に、米軍基地を爆破させた。次の日、そのことはニュースで放送された。

フェリスはホフマンの制止を無視してサディキを保護しようとする。しかし、サディキはフェリスの制止を振り切って逃げ出し、アル・サリームの手下に捕まってしまう。サディキは身を守るため、怪しい男の存在として銀行員(フェリス)の話をしてしまう。その後、サディキは殺害される。

フェリスは仕事に疲れ果て辞めることを決意する。だが、家に帰ると、フェリスとアイシャが一緒に写る写真が置かれていた。アイシャが誘拐されたのだ。急いでアイシャの姉の元に行くが、そこには人の姿はなく血痕が残されているだけだった。フェリスはハニに助けを求めた。だが、ハニはサディキの件で真実を話さなかったフェリスに腹を立てており、協力することを拒んだ。

フェリスは残されていた携帯から連絡を取り、アイシャとの人質交換に応じた。フェリスはアル・サリームの手下によって隠れ家に連れて行かれる。ホフマンは無人機を飛ばしてフェリスの行動を追っていたが、途中で見失ってしまう。フェリスはアル・サリームとその手下によって痛めつけられ殺されそうになる。だが、ハニによって助け出される。アル・サリームはハニの仲間によって逮捕される。

アイシャを誘拐したのも、フェリスが電話で人質交換を行ったのも、ハニの仲間だった。ハニはカラーミを泳がし、連絡を取り続けていた。フェリスはアイシャが傷つけられたのではないかと心配するが、連れ出した後、部屋を荒らしただけだった。血痕はアイシャの献血を利用したのだ。フェリスは拷問されて殺されそうになったことに対しても腹を立てるが、ハニは気にした様子もなかった。

フェリスはホフマンから昇給と昇進の打診をされるが、それをきっぱりと断った。そして、看護婦として働くアイシャの姿を眺めに行った。ホフマンはフェリスを監視していたが、フェリスがヨルダンに根を下ろそうとしていることを知り、監視を解いた。

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