映画『X-コンタクト』の概要:漁船ハービンジャー号を舞台に、偶然見つけた未知の生命体から逃げようとする人々の姿を描いたSF映画。有名映画のVFXに携わってきたアレックス・ギリスが監督。原題は「HARBINGER DOWN」。
映画『X-コンタクト』の作品情報
上映時間:82分
ジャンル:SF、サスペンス
監督:アレック・ギリス
キャスト:ランス・ヘンリクセン、カミーユ・バルサモ、リード・コラムズ、ウィンストン・ジェームズ・フランシス etc
映画『X-コンタクト』の登場人物(キャスト)
- セイディ(カミール・バルサモ)
- シロイルカの生態の研究をするスティーヴ教授の助手の大学生。経費削減のため、父方の祖父グラフのハービンジャー号を頼る。父を亡くしてから海や船には近寄っていなかったが、昔は船の舵を取ることもできた。
- ボウマン(リード・コラムズ)
- ハービンジャー号の船員。以前、セイディと船の中で会ったことがある。セイディに好意を持っている様子。
- グラフ(ランス・ヘンリクセン)
- カニ漁をしている漁船、ハービンジャー号の船長。セイディの父方の祖父。セイディの祖母にあたる妻を3ヶ月前に亡くし、セイディの父にあたる息子も亡くしている。
- G(ウィンストン・ジェームス・フランシス)
- 体格のいい男性船員。スヴェットに対して好意を持っている。通称ビックG、本名はギョーム。
- スヴェット(ミラ・ビヨン)
- 唯一の女性船員でロシア人。こめかみからあごにかけて、元カレにつけられたという大きな傷跡がある。Gに好意を持たれている。
- ロネル(ジョボニー・サミュエルズ)
- スティーヴの助手の黒人女性。大学に入る前は、メイク学校に通っていた。楽観的な性格。
- スティーヴン教授(マット・ウィンストン)
- シロイルカの生態を研究している科学者。セイディとロネルを助手にしていて、セイディの伝手でハービンジャー号に乗り込む。文句が多く、身勝手な性格。
映画『X-コンタクト』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『X-コンタクト』のあらすじ【起】
シロイルカの生態を研究しているスティーヴン教授と助手のセイディ、ロネル。
3人は経費削減のため、セイディの祖父グラフが船長をしているカニ漁漁船ハービンジャー号に乗り込んだ。
そしてセイディは偶然、光を発する氷の塊を発見する。
氷の中身は80年代のソ連製の宇宙船と、その乗組員の遺体だった。
海の上では発見者が所有権を持つため、それはセイディのものになった。
嵐が近付き、漁は中止になる。
教授はセイディに、所有権を渡すようしつこく迫る。
Gに教授の気を引いてもらい、スヴェットと一緒に宇宙船を調べるセイディ。
それは80年代に極秘裏に作られた月着陸船だった。
セイディは、宇宙飛行士の死因が焼死ではないことに驚く。
そして、遺体の組織サンプルを取った。
ボウマンとセイディの会話を耳にした教授は、出し抜かれたことに気付く。
そしてひとりで宇宙船を調べに向かった。
サンプルを解析したセイディは、別名ウォーター・ベアと呼ばれるクマムシが突然変異したDNAを発見する。
映画『X-コンタクト』のあらすじ【承】
病気感染の疑いに気付いたセイディは、グラフに相談する。
それを聞いた教授はセイディを脅し、所有権譲渡所へのサインを強要する。
そして遺体は消えた。
教授の様子がおかしくなり、吹雪の中で服を脱ぎ捨てパニックを起こす。
船内に入れると背中から管が飛び出し、液体を爆発させて死んだ。
その液体は動き、集まって排水溝に入っていった。
セイディはその一部をコップで集めて液体窒素で固めると、ロネルと一緒に解析を始める。
未知の生命体は、別の生命体のDNAをいくつも取り込んでいた。
そして、液体と固体のどちらにもなれるとわかる。
姿が見えない船員、ローランドを探しに行ったグラフとアトカ。
ローランドはすでに、未知の生命体に殺されていた。
そしてアトカも殺されてしまう。
停電が起こる。
スキューバダイビング用のボンベに液体窒素を入れ、電源を復活させに向かうセイディ、グラフ、ボウマン。
スヴェットはドックが感染したことに気付いていて、船の外に追い出して燃やしてしまった。
映画『X-コンタクト』のあらすじ【転】
スヴェットはロシアの工作員だった。
1982年、ソ連は放射線に耐性のある飛行士を作ろうとして失敗した。
その宇宙飛行士が乗っていた月着陸船を回収し、危険性を確認するために漁船を利用したというスヴェット。
30分後にはロシアの潜水艦がスヴェットを迎えに来て、その30分後に船に仕掛けられた時限爆弾が爆発すると言う。
背後に未知の生命体が近寄っていると気付かないスヴェットを、5人で追い詰め、殺させようとするセイディたち。
しかしロネルが犠牲になってしまう。
逃げようとしたスヴェットから爆弾の場所を聞き出すが、途中で彼女も食べられてしまった。
機関室に2つ、喫水線の下4つの爆弾が仕掛けられていた。
セイディとボウマン、グラフとGに別れ、爆弾を探し始める。
機関室に向かったグラスとGはすぐに爆弾を見つけるが、セイディとボウマンはなかなか見つけられない。
残りは汚水の中だけ。
そこで4つの爆弾を見つけ、セイディは取り外し始める。
映画『X-コンタクト』の結末・ラスト(ネタバレ)
獲ったカニが無くなっていることから、ボウマンとGはもう1匹の怪物の存在に気付く。
汚水の中で怪物に囲まれたがセイディだったが、ギリギリのところで脱出した。
しかし、巨大な未知の生命体が4人に襲いかかる。
そこから逃げ出すが、グラフは感染していたことがわかる。
緊急信号を出し、ずっと手元に置いたままだった妻の遺灰を海にまいたグラフ。
グラフの命令でシャフトを直しに行ったGは、スヴェットを取り込んだ怪物に襲われる。
だが、自らの命を犠牲にして怪物を倒した。
セイディが操舵室に向かうのを見届けたグラフは、ボウマンに液体窒素をかけて自分を凍らせるよう命令する。
しかしボウマンは、巨大な未知の生命体に命を奪われてしまう。
身を挺して未知の生命体の動きを止めたグラフは、セイディに船を氷漬けにするよう告げる。
グラフを殺して操舵室までやってきた怪物。
セイディは間一髪のところで船から飛び降り、ハービンジャー号は怪物を乗せたまま沈没した。
映画『X-コンタクト』の感想・評価・レビュー
『遊星からの物体X』が好きな人にはオススメしたい作品です。オマージュ作品というと聞こえはいいですが、今作はほぼ「パクリ」と言ってもいいでしょう。
放射能兵士を作り出す実験で誕生してしまった「モンスター」から逃げ惑う様子を描いたストーリーは王道ではありますが、とても見やすく楽しめました。82分という短さもポイントです。
「モンスター」の形が自在に変化できるところや、無駄に強い感じがB級感満載でとても面白かったです。(女性 30代)
気色悪いモンスターが序盤から沢山出てきて、結構面白いです。CGは多用しておらず、手作りで頑張っている感じに心惹かれました。冒頭、感染者のシーンには緊迫した雰囲気が漂いましたが、その後は緊張感があまり無く中弛みしていたように感じます。また、カメラワークにいささか難がありました。ブレてしまったり、やけに暗かったり、ライトが点滅したりしてよく見えません。これでは、モンスターの見せ場が台無しです。手作りモンスターをじっくり眺めたかったです。(女性 30代)
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