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映画『イエスタデイ(2019)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『イエスタデイ(2019)』の概要:もしも世界中の人達がビートルズを知らなかったら。突然起きた地球規模の大停電で、主人公のジャック以外がビートルズを知らない世界になってしまった。売れないミュージシャンのジャックに舞い降りた奇跡が、目まぐるしいスピードで彼の周りの世界を変えていく。

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映画『イエスタデイ』の作品情報

イエスタデイ

製作年:2019年
上映時間:117分
ジャンル:ファンタジー、ヒューマンドラマ
監督:ダニー・ボイル
キャスト:ヒメーシュ・パテル、リリー・ジェームズ、ケイト・マッキノン、ジョエル・フライ etc

映画『イエスタデイ』の登場人物(キャスト)

ジャック・マリク(ヒメーシュ・パテル)
イギリスの売れないシンガーソングライター。地球規模の停電がきっかけで、ジャック以外の人々がビートルズを知らない世界になる。それを利用して、ビートルズの曲で有名になるが、取り巻く環境の変化に困惑する。
エリー・アップルトン(リリー・ジェームズ)
教師の仕事をしながら売れないジャックのマネージャーも務める。ジャックと幼馴染でもあり、苦楽を共にしてきたが、恋人未満の関係にもどかしさを感じる。
エド・シーラン
世界的人気の歌手。本人役で登場。ジャックの才能を歌番組で見つけ、ジャックにライブの前座を依頼する。これがきっかけでジャックは有名になる。
ロッキー(ジョエル・フライ)
ジャックのツアーに同行し、付き人役を務める。適当な性格だが、ジャックの良き相談相手。
デブラ・ハマー(ケイト・マッキノン)
エド・シーランのマネージャー。ジャックを世に売り出し、大儲けをしようと企む。

映画『イエスタデイ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『イエスタデイ(2019)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『イエスタデイ』のあらすじ【起】

売れないシンガーソングライターのジャックは、バーで演奏をしながらスーパーの売り子をして暮らしていた。ジャックの演奏を気に留める者は、誰もいなかった。ある日、幼馴染でマネージャーを務めるエリーがフェスに出演する仕事を取ってきた。2人は喜ぶが、当日になってみると、ジャックの舞台は小さなテントで、観客は関係者と数人しかおらず、失敗に終わった。フェスからの帰り道、ジャックは今日を最後のステージにする、とエリーに伝えた。エリーはジャックの可能性を信じていたため引き留め、曖昧なまま別れた。

ジャックが自転車で帰宅途中、世界中の明かりが一斉に消える大停電が起こる。自転車に乗っていたジャックは、バスに跳ねられ病院に運ばれた。幸い大した怪我も無く、数日後に退院したジャックは、エリーや他の友人達から退院祝いに新しいギターをプレゼントされる。友人達はジャックに、せっかくだから何か弾くように頼む。ジャックがビートルズのイエスタデイを演奏すると、全員が初めて聴いたリアクションで絶賛した。ジャックは友人達の悪戯だと思い、真に受けなかった。しかし帰宅後にインターネットでビートルズを検索しても出てこないことから、ジャックは自分以外の人々がビートルズを知らない世界になったことを理解した。

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映画『イエスタデイ』のあらすじ【承】

ジャックは、ビートルズのあらゆる曲を思い出しながら書き起こし、自分で作った曲として様々なところで演奏し始めた。ある日、ジャックは街のレコード会社で働く男の目に留まり、ミニアルバムを作ることになる。ミニアルバムは少しずつ有名になり、出演した音楽番組がきっかけで、世界的シンガーのエド・シーランと知り合うことになる。エドはジャックの才能を買って、ジャックに自身のライブツアーの前座を任せる。エドはジャックが傑作を物凄い早さで作り続けることに驚き、自分を抜く天才が現れた、と褒め称えた。

エドのマネージャーのデブラは、エドのライブのアフターパーティーでジャックに声をかけ、ロサンゼルスに拠点を移すように説得する。デブラは、ジャックが作る曲で大儲けをしようと考えていた。

一方ジャックは、ロサンゼルス行きを決め、エリーにマネージャーとして付いて来て欲しいと頼む。しかし、エリーはどんどん有名になっていくジャックとの間に距離を感じ、教師の仕事があるという理由で断る。代わりに、友人のロッキーが付き人になる。ジャックを送り出すホームパーティーで、エリーはどんなに待っても恋人になれなかったもどかしい想いをジャックに伝える。ジャックはエリーの気持ちを知り戸惑うが、はっきりさせないままロサンゼルスへと発つ。

ロサンゼルスでジャックは、デブラに言われるがまま、新曲をレコーディングし、仕事をこなしていた。しかし、人々に称賛されればされる程ジャックの心は複雑で、表情は常に浮かなかった。

映画『イエスタデイ』のあらすじ【転】

次々とビートルズの曲を世に出していくジャックは、ある時どうしても歌詞が思い起こせなくなってしまう。行き詰まったジャックは、曲のモデルとなっているリバプールへと旅立ち、ビートルズのルーツを辿りながら、歌詞を考えていた。そこへエリーがジャックを訪ねて来て、2人は束の間の楽しい時を過ごす。

エリーは帰国間際に、一緒に帰国しないでロサンゼルスに戻るなら、この先の関係は終わりだとジャックに伝えた。エリーはジャックに、歌手として活躍し続けてもらいたい気持ちと、一緒に穏やかな生活を送りたい気持ちで複雑だった。ジャックが答えを出せず困っている間に、エリーのフライト時間が迫り、2人は別れることになる。

ロサンゼルスに戻ったジャックの人気は留まることを知らず、世界各国でライブツアーを行う程になった。ジャックの故郷イギリスでもライブを行い、両親やエリー、昔の友人を招待した。ライブが終わると、楽屋に2人の年配の男女が訪ねてきた。年配の2人の男女はジャックに、ジャックと同じようにビートルズを知っていることを告白し、ビートルズをこの世に残してくれてありがとう、と感謝を伝えた。ビートルズの曲を使って成り上がったことを咎められると思っていたジャックは、思わぬ言葉に安堵し、今の金と名誉にまみれた生活への後ろめたさが増していった。

映画『イエスタデイ』の結末・ラスト(ネタバレ)

楽屋を訪ねてきた女性に渡された地図の場所を訪ねたジャックは、ビートルズではない人生を歩んでいるジョン・レノンの家へと辿り着く。ジョン・レノンは78歳の穏やかな老人で、質素ながらも家族に囲まれて幸福な様子で生活をしていた。そんなジョン・レノンの様子を見て、ジャックは何か決意を固めたようであった。

エドのライブにゲスト出演することになったジャックは、いつも通り名曲を連発して観客を大いに盛り上げた。そして、エリーをステージ裏に呼び、サプライズを仕掛けた。ステージのスクリーンにエリーが映り、ジャックは2つ告白があると観客に告げたのだ。戸惑うエリーと盛り上がる観客に向けてジャックは、今までリリースした曲には別の作者がいること、エリーを心から愛していることを告白した。会場は混乱に満ちたが、ジャックはそのままステージから去った。デブラは怒り狂いジャックを追ったが、ジャックとエリーは逃げ切った。

数年後、大スターから普通の生活に戻ったジャックは、学校の教師に戻り子供達と一緒にビートルズの曲を歌っていた。その表情はスターだった時よりも、生き生きとした笑顔に満ちていた。そして、エリーと結婚して幸せな家庭を築くのであった。

映画『イエスタデイ』の感想・評価・レビュー

あり得ない設定だが、ビートルズを知らない世代でも楽しめる作品であった。ただ、知っていると、所々に挟まれる小ネタの演出にクスッと笑えるシーンが沢山ある。いくらその当時の名曲でも、誰が歌うか、時代の流れに合っているかは重要である。特に、ジャックが曲の意味を理解していなかったり、アルバムのジャケットがつまらないからと替えられてしまう場面で、ビートルズの曲はビートルズだから生まれたのだと、当たり前だが納得した。(MIHOシネマ編集部)


え?と思ってしまう不思議な設定。こんなことが実際に起こったらなんのドッキリだろうと疑ってしまいます。昨日まで世界中の人が知っていた「ビートルズ」。しかし今日知っているのはこの世界で自分一人だけ。
なんとも面白い設定ですが、ストーリー自体はありがちな幼なじみの女性との恋愛や、スターへの道のりを描いています。
この作品を見て最も強く感じたのは、好きなものや好きな人を誰にも共有できない世界はとても悲しいということ。自分だけが好きなものはとても特別感がありますが、誰かにその良さや感動を共有してこそ、価値があるのだなと感じました。(女性 30代)


まさかの設定で不思議なお話でしたが、爽やかで楽しいおしゃれな作品でした。誰もが知っているビートルズの名曲がズラリ、口ずさみたくなってきます。ビートルズの曲名の元となったストリート名や、へぇーと思うこともあり、また後半では生きている設定になっているジョン・レノンも出てきてちょっと感動しました。しかも、あのエド・シーランが出演!ちょい役かと思っていましたが、ガッツリ出ていてビートルズ好きだけでは無く、エドファンにも嬉しい作品です。やっぱりビートルズは歴史に残る偉大なアーティストだなぁと再確認できました。(女性 30代)


『イエスタデイ』を見て、ビートルズの楽曲をもっと知りたいと思うようになりました。鑑賞する前に、ビートルズについて調べておくとさらに楽しめるでしょう。主人公ジャックの正直な人柄、またビートルズを敬愛する気持ちが素晴らしくて胸が熱くなりました。優しい、実直なストーリーです。周囲の人々に偽りながら富や名声を得ても、幸福にはなれないのでしょう。ビートルズだけでなく、コカ・コーラも存在しない世界という設定が斬新で、興が尽きません。(女性 30代)


ストーリーのおもしろさはもちろん、ビートルズの曲の魅力に改めて気づきました。私はもともとビートルズが好きなので、好きな曲が劇中に何曲も登場するだけでも楽しめたし、本人以外が歌ったり、アレンジが変わってもかっこいい曲ばかりだなあと、より好きになりました。
ビートルズの曲のおかげでどんどん有名になる主人公が、自分の作品でないことの罪悪感や、彼女を大切にする気持ちを忘れずに、きちんと向き合うという結末であることが、現代に生きる私たちができる、ビートルズへのいちばんの感謝のような気がしました。(女性 20代)


これを観るとすごく恋愛っていいなと思える。本作もまた、人生における大切なものとは何かを教えてくれて、富や名声を捨ててまでジャックが選んだものに思わず歓声を上げてしまいたくなった。

映画とビートルズを通してこんなふうに愛を伝える方法があったのかと感心してしまったが、同時にコーラがない生活だけは無理だと思った。今一度、当たり前にある物やいる人に対して感謝したい。本作はビートルズを知らなくても楽しめるが、名曲の数々を聴くとやっぱり彼らが偉大だったと改めて感じた次第である。(女性 20代)


ビートルズのファンじゃないとあまり楽しめないかな、と思いつつも、どう考えても面白そうな予感しかしないあらすじに惹かれて鑑賞。結果、ビートルズに詳しくなくても問題なく楽しむことが出来たし、むしろ、自分が思っていた以上にビートルズの音楽に慣れ親しんでいることに驚かされることになった。
とにかく流れる曲すべてに聞き覚えがあるのだ。しかも、どれも名曲揃い。
改めてビートルズというグループの偉大さを感じるとともに、これを機にもっと彼らの曲を聴いてみたくなった。(女性 30代)


もしもこの世にビートルズがいなかったら。そして自分と世界でごく少数の人だけが、ビートルズの曲を覚えていたら。そんなファンタジー設定の映画。こういう妄想をするのは非常に楽しいし、それを名だたる監督がきちんと作品にしているのは最高に贅沢だ。
なんでそういうことになったのか、というところはカジュアルにスルー。例えるならある日高価な拾いモノをして、それを自分のものにしてしまっても咎める人はいないのだけど、そのまま自分のモノとするのか、そんな話。全体に漂うほのぼの感が心地良い。(男性 40代)

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