この記事では、映画『夕陽のガンマン』のあらすじをネタバレありで解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『夕陽のガンマン』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『夕陽のガンマン』 作品情報

- 製作年:1965年
- 上映時間:132分
- ジャンル:西部劇
- 監督:セルジオ・レオーネ
- キャスト:クリント・イーストウッド、リー・ヴァン・クリーフ、ジャン・マリア・ヴォロンテ、クラウス・キンスキー etc
映画『夕陽のガンマン』 評価
- 点数:90点/100点
- オススメ度:★★★★★
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★★
- 演出:★★★★★
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『夕陽のガンマン』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『夕陽のガンマン』のあらすじを紹介します。
南部のとある駅に降り立った初老の紳士は、その駅で1,000ドルの懸かったお尋ね者の張り紙を目にし、ある宿に足を踏み入れた。紳士がある部屋の前に立つと、中からドア越しに銃を撃った男が窓から逃げ出したが、馬で逃走する途中に背後から撃たれ絶命する。その紳士は”大佐”と呼ばれているモーティマー(リー・ヴァン・クリーフ)と言う凄腕のガンマンだった。そして雨の中を現れた若いガンマン、モンコ(クリント・イーストウッド)も、酒場にたむろしていたお尋ね者とその一味を瞬く間に仕留め、2,000ドルの賞金を手にする。一方、ある刑務所には族が押し込み、ボスである凶悪殺人犯のインディオ(ジャン・マリア・ヴォロンテ)の脱獄を成功させていた。彼は自分を売った男の家に押し込み家族もろとも惨殺する。そしてモーティマーは1万ドルが賭けられたインディオが、銀行に押し込むと踏み、大銀行のあるエルパソへと向かう。一方、先乗りでエルパソへ入っていたモンコは街の酒場で初めてモーティマーと出会う。二人は互いの腕を確かめ合い、目的を果たすため賞金の山分けを条件に協定を結んだ。そしてモーティマーの予測通り、インディオは一味と共にエルパソの銀行襲撃計画を目論んでいた。これを知ったモンコと大佐はインディオの一味に潜入し、手引きをした末に彼を殺す計画を立て、モンコが潜入する役を引き受けた。銀行襲撃の当日、首尾よくインディオ一味に潜入したモンコはインディオを倒す準備を整えるが、銀行の建物を爆破し金庫をあっという間に盗み出した一味の襲撃に為す術もなく、計画は失敗に終わり、インディオへの賞金はさらに跳ね上がった。メキシコ領の小さな村に逃げた一味の前にモーティマーが現れ、5,000ドルの報酬で巧みな技を使って金庫を開け、その金は一旦隠されることになる、しかしその金を横取りしようとしたモンコとモーティマーはインディオの手下に捕えられてしまう。インディオは自分の首を狙う二人を助け、自分の手下を殺させ金を独り占めにし、その後で二人を始末するシナリオを描いていた。インディオの思惑通りに手下は全て二人の銃弾に全て倒れたが、モーティマーは丸腰でインディオの前に立たされてしまう。そのときモンコが現れインディオにライフルを突きつけ、モーティマーに銃を渡す。モンコの立会いの下で決闘が行なわれ、見事にモーティマーはインディオを仕留めた。モーティマーは手柄を全てモンコに譲り夕陽の中を去って行き、モンコは銀行から盗まれた金と、一味の死体を馬車に載せエルパソへと向かって行った。
映画『夕陽のガンマン』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『夕陽のガンマン』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ダイナミックなカメラアングルで描かれたハードボイルド西部劇
マカロニウエスタンの見所はその男臭いハードボイルドな展開だろう。出演者の殆どが無精髭を生やし、カラカラに乾いたメキシコ国境という設定で展開される独特の西部劇である。西部劇ながらイタリア作品というところで、ロケ地は殆どがスペインという独特な空気感に包まれ、セルジオ・レオーネ監督の代名詞とも言える超ドアップのカメラアングルが、緊迫感を増す要因として絶大な効果をもたらしている。アメリカの西部劇とはひと味違う退廃的な空気感もマカロニウエスタンの魅力であり、フランコ・ネロやジュリアーノ・ジェンマという俳優もマカロニウエスタンで有名になった。本作では主役の二人がアメリカの俳優だが、その風貌はマカロニウエスタンに打って付けの風貌であり、特にクリント・イーストウッドの名を世に知らしめたレオーネ監督の、映画界に残した貢献度は計り知れないだろう。
シンプルなガンマン同士の対決が魅力
クリント・イーストウッドとリー・ヴァン・クリーフの、各々キャラの違ったダブル主役が展開にバラエティを持たせ、二人の対比が観る者を最後まで緊張の糸から解いてくれないテンションが魅力である。イーストウッドの得体の知れないミステリアスさに、リー・ヴァン・クリーフの威風堂々とした風格という、全く違った性格の賞金稼ぎが、鎬を削りながら悪者を倒すという勧善懲悪のシナリオがシンプルで解りやすく、絵に描いたような王道西部劇である。アメリカの西部劇はそれぞれに場所も物語の背景も多種多様に展開されるが、マカロニウエスタンはこのシンプルなガンマン同士の対決こそが真骨頂と言えるだろう。そしてその作風に似つかわしいエンニオ・モリコーネの音楽が何とも印象的に響く名作である。
音楽効果がシーンに与える影響ってここまで凄いんだと思わせてくれた西部劇だ。エンニオ・モリコーネのサウンドはセルジオ・レオーネの演出と合わせることで何度も見返したくなる決闘シーンになっている。
レオーネのマカロニウエスタン特有のスローテンポの場面転換からのラストのクライマックスが、観客の期待に応えられるほど十分すぎる要素が詰まっている。モリコーネの音楽に合わせて行われる因縁の決闘からは決して目が離せない。(女性 20代)
二人の賞金稼ぎが敵対しながらも最終的に手を組む展開が非常に熱い。特にモーティマー大佐がインディオに復讐する動機が明らかになる場面は胸を打たれた。音楽と無言の緊張感が重なる決闘シーンは、現代のアクション映画にはない美しさがある。クリント・イーストウッドの無骨さと、リー・ヴァン・クリーフの知的な存在感の対比も印象的で、西部劇の魅力を再認識させられた。(20代 男性)
復讐劇として非常に完成度が高い作品だと感じた。モーティマーが妹を殺された過去を背負い、インディオと対峙する姿は静かで重みがある。暴力的な物語でありながら、感情の描写が丁寧で、単なる銃撃戦映画ではない。ラストの決闘で音楽が止まり、二人が向き合う沈黙の時間は息をのむほど美しかった。哀しみと誇りが同時に描かれる、大人向けの西部劇だと思う。(30代 女性)
若い頃に観た時はアクション中心で楽しんだが、今見ると人間ドラマの深さが際立つ。インディオの狂気と、それに立ち向かうモーティマーの復讐心が対照的で、善悪が単純でない点が印象に残る。無駄な説明を排した演出と音楽の使い方は今でも新鮮で、映画表現として非常に洗練されている。セルジオ・レオーネの演出力を強く感じる一本だ。(40代 男性)
音楽と映像の一体感が素晴らしく、まるでオペラのような西部劇だと感じた。特にオルゴールのメロディが流れる場面は、インディオの狂気と過去の悲劇を象徴していて忘れられない。女性の視点から見ても、復讐に生きるモーティマーの孤独は切なく、感情移入しやすい。派手さよりも余韻を残すラストが美しく、長く心に残る作品だった。(20代 女性)
荒野の風景と無言の緊張感がここまで映える映画は他にない。インディオ率いる強盗団の残虐性が物語に暗さを与え、その中でモーティマーの復讐が正義として浮かび上がる構成が巧みだ。二人のガンマンが互いを信用しきれないまま協力する関係性も面白い。西部劇が単なる娯楽ではなく、感情の物語であることを示した名作だと思う。(50代 男性)
復讐というテーマがここまでロマンチックに描かれる作品は珍しい。妹の無念を晴らすために生きるモーティマーの姿は、哀しくも美しい。インディオの残酷さが際立つほど、ラストの決闘には感情がこもり、ただの勝敗以上の意味を感じた。音楽が感情を導き、言葉以上に物語を語る演出は今見ても新鮮だった。(30代 女性)
テンポはゆっくりだが、その分一つ一つの場面に重みがある。特に終盤の決闘は、銃を抜くまでの沈黙が最大の見どころで、観ている側も緊張させられる。インディオという悪役が単なる悪党ではなく、狂気を持った人物として描かれている点も印象的だった。派手なCGに頼らない映画の力を感じさせる一本だ。(60代 男性)
西部劇に詳しくなくても十分楽しめた。二人の賞金稼ぎの関係性が次第に信頼へと変わっていく過程が分かりやすく、感情移入しやすい。インディオの過去とモーティマーの復讐が交差する構成もドラマ性が高い。ラストの静かな勝利は爽快感よりも余韻を残し、考えさせられる終わり方だった。(20代 女性)
映像の構図と音楽の使い方が芸術的で、まさに映画としての完成度が高いと感じた。インディオの狂気が物語全体に緊張感を与え、モーティマーの復讐が感情的な軸となっている。二人のガンマンが言葉少なに理解し合う関係性も大人向けの魅力。何度観ても新たな発見がある作品だ。(40代 男性)
映画『夕陽のガンマン』を見た人におすすめの映画5選
荒野の用心棒
この映画を一言で表すと?
無口なガンマンが町の抗争を操る、スパゲッティ・ウエスタンの原点。
どんな話?
名もなき流れ者のガンマンが、二つのギャング一家が争う町に現れ、両者を巧みに利用しながら対立を激化させていく。彼は冷静な判断と銃の腕で混乱を支配し、やがて町の運命を大きく変えていく。
ここがおすすめ!
『夕陽のガンマン』へと続く三部作の第一作で、クリント・イーストウッドの無口なヒーロー像が確立された記念碑的作品。音楽と沈黙、決闘の緊張感など、本作の魅力の原点を楽しめる。
続・夕陽のガンマン/地獄の決斗
この映画を一言で表すと?
三人の男の欲望が交錯する、究極の西部劇叙事詩。
どんな話?
賞金稼ぎ、無法者、悪党の三人が、埋蔵された金貨をめぐって砂漠をさまよう。南北戦争を背景に、それぞれの思惑が交錯し、やがて伝説的な三つ巴の決闘へと収束していく。
ここがおすすめ!
『夕陽のガンマン』のテーマをさらに拡大した完成形ともいえる作品。音楽、映像、美術、決闘演出のすべてが頂点に達しており、壮大なスケールの西部劇を味わいたい人に最適。
ウエスタン
この映画を一言で表すと?
復讐と神話が交差する、荘厳な西部劇の最高峰。
どんな話?
鉄道開通をめぐる争いの中、過去に深い因縁を持つ男が町に現れる。寡婦となった女性と謎のガンマン、冷酷な殺し屋がそれぞれの目的のために動き、やがて運命的な対決へと向かう。
ここがおすすめ!
セルジオ・レオーネの演出がよりドラマ性を重視し、復讐と哀愁を重厚に描いた作品。『夕陽のガンマン』の決闘美学を、さらに芸術的なレベルへ押し上げた一本。
殺しが静かにやって来る
この映画を一言で表すと?
雪原を舞台にした、最も残酷で美しい西部劇。
どんな話?
雪に閉ざされた町で、賞金稼ぎと無法者たちが暗躍する。声を失ったガンマンは、理不尽な暴力に立ち向かいながら、過酷な運命へと導かれていく。
ここがおすすめ!
『夕陽のガンマン』と同じくモリコーネ音楽が緊張感を高め、復讐と暴力を冷酷に描く異色の西部劇。ハッピーエンドではない結末が強烈な余韻を残し、大人向けの一本として印象深い。
ジャンゴ
この映画を一言で表すと?
復讐と金を背負った男が突き進む、荒々しい西部劇。
どんな話?
棺桶を引きずる謎のガンマン、ジャンゴが町に現れ、二つの悪党集団の抗争に巻き込まれていく。彼は復讐と生き延びるため、暴力と策略を駆使して戦い続ける。
ここがおすすめ!
『夕陽のガンマン』と同じく孤独な復讐者を描いた作品で、荒涼とした映像と残酷な展開が特徴。スパゲッティ・ウエスタンの別の側面を味わえる代表作としておすすめ。



みんなの感想・レビュー
ご指摘ありがとうございます。
モーティマーへ訂正致しました。
モーティマーの名前、途中からマーティモーになってるよ