映画『Z Inc. ゼット・インク』の概要:感染すると理性を失い凶暴化するという未知のウイルス「ID7」。デレクが勤めるコンサルティング会社でウイルスが一気に蔓延し、オフィスビルは隔離される。社員は全員感染し、本能の赴くままに暴力行為を始めた。
映画『Z Inc. ゼット・インク』の作品情報
上映時間:88分
ジャンル:アクション、コメディ、ホラー
監督:ジョー・リンチ
キャスト:スティーヴン・ユァン、サマラ・ウィーヴィング、キャロライン・チケジー、ダラス・ロバーツ etc
映画『Z Inc. ゼット・インク』の登場人物(キャスト)
- デレク・チョー(スティーヴン・ユァン)
- TSC社に勤める会社員。汚いやり方で出世するが、ある日業務部長の陰謀でクビを言い渡される。社長に直訴しようとした時、ウイルスに感染する。
- メラニー・クロス(サマラ・ウィーヴィング)
- TSC社に立ち退きを言い渡され、延期を求めてデレクの元を訪れる。来社時にはすでに、感染の兆候があった。
- ジョン・タワーズ(スティーヴン・ブランド)
- 「ボス」と呼ばれるTSC社の社長。ウイルスに感染し、お気に入りのゴルフクラブを振り回す。
- レスター・マギル(ダラス・ロバーツ)
- TSC社のリストラ担当社員。デレクに解雇の書類にサインをするように求める。
- カラ・パウエル(キャロライン・チケジー)
- 社内を牛耳る業務部長。セイレーン(神話上の怪物)という異名を持つお局的存在。ある損失の責任をデレクに押し付ける。
映画『Z Inc. ゼット・インク』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『Z Inc. ゼット・インク』のあらすじ【起】
ID7という未知のウイルスが世界で蔓延。感染すると感情の抑制が効かなくなり、至る所で暴力を振るい、欲情を発散させる。目が赤くなるのも特徴。最初の感染者のリードは、オフィスで同僚を殺したにも関わらず、感情を制御できないものに責任能力はないとして、不起訴処分となった。
高層の自社ビルを構えるコンサルティング会社「TSC」。デレク・チョーはリードを不起訴にした功績で、念願の専用ルームを持つまでに出世した。ある日、メラニーという女性が訪れ、住宅の差し押さえ期限の延期を頼まれる。それは役員のアイリーンの案件であったため、彼は適当に追い払う。
デレクは業務部長のカラから、ヴァンダコープ社の案件で損失を出した責任を押し付けられる。身に覚えのない彼は、社長(ボス)に潔白を直訴。ボスは聞く耳を持たず、取締役会で彼の解雇を決定。リストラ担当のレスターが、解雇の書類を届けに来る。
防護服姿の特殊部隊がTSCビルを取り囲む。ID7ウイルスの感染が確認されたのだ。CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の職員が中和剤を撒き、「ウイルスが消えるまでの間、ビルを8時間隔離する」と宣言。社員の目がみるみる赤くなった。
映画『Z Inc. ゼット・インク』のあらすじ【承】
社内にいる全員がウイルスに感染。それぞれが理性を失い、日頃の鬱憤を晴らすかのように暴れ始める。ボスはゴルフクラブを振り回しながら、「仕事に戻れ!」と叫ぶ。デレクは解雇に抗議をしようとしたが、ボスの側近から殴る蹴るのリンチを受ける。デレクを助けようとして、社内で唯一の友人ユアンがやってくるが、反撃されて殺された。
デレクは地下室に入れられ、先に閉じ込められたメラニーに殴打される。彼は備品の中から電話機を見つけて、ヴァンダコープ社の社長に直接電話をする。TSCのミスで損失を出したことを暴露。デレクとメラニーは上層階に行くために手を組むことにした。金槌や釘打ち機など武器になりそうな備品を集めて、戦闘の準備をする。
自分を抑制できない社員たちがあちこちで乱闘を起こす中、デレクは上層階用エレベーターのキーカードを手に入れるため、レスターの部屋に押し入る。デレクとメラニーは協力してレスターを倒し、一つ目のキーカードを手に入れた。
映画『Z Inc. ゼット・インク』のあらすじ【転】
デレクはボスに宣戦布告とも取れる動画を送る。慌てたボスはカラに電話をし、上層階に上がるために必要なもう一枚のキーカードの処分を命じる。ボスはデレクに45万ドルの賞金を懸け、社員に処分を命じる。カラは複数の部下を味方につけ、デレクを攻撃。ハサミなどの文房具を武器に、大乱闘を繰り広げる。
2人はカラの部下を全員倒す。キーカードを渡せとカラに迫ると、彼女の秘書がキーカードを燃やしてしまったことが判明。秘書はカラを殺し、デレクは秘書を殺害。デレクは改めてボスに脅しの動画を送った。
デレクはメラニーの差し押さえの書類に、不備を見つける。不備を指摘すれば、差し押さえを無効にできると断言。彼はメラニーに追い返したことを謝ると、2人の距離は急接近。オフィスで熱く抱き合った。
ボスはIT担当のレイに、エレベーターに利用制限をかけるように指示。デレクもレイに、アイリーンのパソコンにハッキングをさせる。彼女はレイにヘルプの電話をし、指示通りにソフトをダウンロード。それはハードドライブ破壊ソフトで、彼女のパソコンは壊れてしまった。
映画『Z Inc. ゼット・インク』の結末・ラスト(ネタバレ)
デレクはアイリーンに、ハードドライブのコピーが欲しければ、指定場所に来るように言う。キーカードと交換するのが目的だ。やってきたアイリーンに、メラニーは差し押さえを無効にしろと詰め寄る。2人は殴り合いとなり、メラニーは拘束される。しかし、デレクの協力で拘束を解き、アイリーンを倒して仕返しを果たした。
キーカードを手に入れたデレクは、ついにボスがいる上層階に到達。危険を感じたボスは、デレクに最高の条件を提示した。ボーナスを増やし、専用車を与え、各種手当てを付けるから、降伏しろというのだ。デレクはきっぱり断り、直接対決を選ぶ。2人はゴルフクラブ対大工道具で、激しい対決を繰り広げる。デレクはボスを地上に突き落とし、転落死させた。
デレクは役員たちに、解雇を取り消してほしいと頼んだ。役員は彼にCEOの座を与えると言う。するとデレクはあっさり退職を決めた。仕事からもウイルスからも解放されたデレクは、メラニーと一緒に絵画教室に通い、仲良く過ごすのだった。
映画『Z Inc. ゼット・インク』の感想・評価・レビュー
オフィスビルで未知の暴力ウイルスが蔓延し、社員が暴徒化。ブラック会社特有のギスギスとした人間関係を背景に、社員たちはストレスを発散するかのように暴れまくる。デレクを演じる韓国系アメリカ人のスティーヴン・ユァンのナレーションでテンポ良く話が進む。血みどろの暴力シーンはスピード感があってスタイリッシュなのだが、使用武器はオフィスで見慣れた文房具だったりするため、そのギャップがおかしくてどこか笑える。(MIHOシネマ編集部)
人間を凶暴化させるウイルスが蔓延というのはかなり斬新で、身の回りにあるものをなんでも武器にしてしまうのはとても面白かったです。凶暴になってしまっても人間的な部分はしっかり保たれているので、標的として狙うのは憎き上司だったりしてどんな人も持っている怒りが根本にあるので過激な設定も納得出来ました。
もし自分がこのウイルスに感染して、普段とは違う力を手に出来たらまずあの人を殺すかな…なんて考えながら見るとかなり楽しめてスカッとできる作品です。(女性 30代)
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