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映画『地獄の黙示録 特別完全版』あらすじネタバレ結末と感想

映画『地獄の黙示録 特別完全版』の概要:泥沼の戦いが続くベトナム戦争後期。殺人罪に問われ脱走兵となった大佐を極秘に暗殺する任務を言い渡された大尉が生々しい戦地の現実を目の当たりにし地獄の恐怖を味わう。フランシス・フォード・コッポラ監督作品。1980年公開のアメリカ映画。

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映画『地獄の黙示録 特別完全版』 作品情報

地獄の黙示録 特別完全版

  • 製作年:2001年
  • 上映時間:202分
  • ジャンル:戦争、ヒューマンドラマ
  • 監督:フランシス・フォード・コッポラ
  • キャスト:マーロン・ブランド、マーティン・シーン、デニス・ホッパー、ロバート・デュヴァル etc

映画『地獄の黙示録 特別完全版』 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

映画『地獄の黙示録 特別完全版』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『地獄の黙示録 特別完全版』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『地獄の黙示録 特別完全版』 あらすじ【起・承】

ベトナム戦争時のベトナム。アメリカ軍空挺部隊にいたウィラード大尉(マーティン・シーン)は一度帰国したが戦地が忘れられず、再びベトナムに戻ってきた。退屈しながらサイゴンで次の指令を待っていると、情報・指令部から呼び出しがかかる。

ウィラードは以前CIAの諜報部にいたことがあり、その腕を買われ極秘任務を与えられる。それは特殊部隊の作戦将校だったカーツ大佐(マーロン・ブランド)を暗殺するというものだった。優秀な軍人だったカーツには、4名のベトナム人を二重スパイの罪で処刑したことによる殺人罪で逮捕状が出ていた。カーツはカンボジアに逃亡し、現地人から神と崇められ自身の王国を築く。アメリカ軍はそんなカーツを恐れていた。

ウィラードは任務を遂行するため、哨戒艇でヌン川を上る。哨戒艇にはリーダーのチーフ、まだ17歳の黒人クリーン、料理の修業をしていたシェフ、プロサーファーのランスという4人の海軍兵が乗船しており、ウィラードをド・ラン橋の先にあるカンボジアの国境付近まで送り届けることになる。しかしウィラードの目的は明かされないままだった。

一行は奇襲作戦専門の“空の騎兵隊”と合流する。指揮官のキルゴア中佐(ロバート・デュバル)はランスのファンで、高い波のある海でサーフィンをしようと言い出す。そこはベトコンの拠点で、大変危険な場所だった。キルゴアはそんなことは意に介さずその基地を奇襲し、サーフィンをしようとするが、ランスは波が良くないと言い訳して逃げ出す。ウィアードはキルゴアが罰せられず、なぜカーツだけが罪に問われるのか疑問を抱く。

上流へと上り、燃料を入手するため立ち寄った基地ではプレイメイトによる慰問活動が行われており、兵士たちは大騒ぎしていた。戦況が泥沼の様相を呈す中、緊張感のないアメリカ軍の様子を見て、ウィラードは暗澹たる思いにかられていく。

ド・ラン橋付近では指揮官もいないまま不毛な銃撃戦が続いており、一行は早々にこの場所を通過する。しかしその先で哨戒艇が銃撃され、クリーンが戦死してしまう。

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映画『地獄の黙示録 特別完全版』 結末・ラスト(ネタバレ)

カンボジアとの国境付近でこの場所に農園を持つフランス人一族と出会う。そこでクリーンを埋葬してもらい、一行はもてなしを受ける。第一次インドシナ戦争の経験者であるユベールは、ベトコンの生みの親はアメリカだとウィラードを責める。ウィラード自身も、自分は一体何のために戦っているのかわからなくなりつつあった。

いよいよカーツのいるジャングルに迫ったところで、現地人の攻撃に遭い、チーフが槍に刺さって死んでしまう。残るは3人となり、一行の緊張感は高まる。

カーツの築いた王国に到着すると、そこにはアメリカ人の報道カメラマン(デニス・ホッパー)がいた。彼のおかげでウィラードは王国内に入れる。そこは至る所に死体や生首が転がった地獄のような場所だった。

一旦船に戻ったウィラードは“22時までに帰らなければ爆撃の要請をしてくれ”と頼んで、シェフに暗号を教える。そしてランスとともに再び王国内に入る。そこでウィラードは拉致され、ついにカーツのもとへ連れて行かれる。カーツはウィラードが自分を殺しに来たことを見抜いており、そのまま彼を監禁する。

竹製の檻につながれたウィラードのもとにカーツはシェフの生首を持ってくる。ウィラードは暗い穴倉へ監禁された後、自由行動を許される。しかしウィラードはなぜかカーツを殺すことができなかった。

カーツは自分がどんな地獄を見てきたかを語り“地獄を知らぬ者に私を裁く権利はない”と言う。そしてウィラードに帰国したら息子へ真実を伝えて欲しいと依頼する。さらに訓練された兵士は手を下すときに躊躇をしてはいけないと暗にウィラードを誘導する。

ウィラードはカーツが裏切り者の脱走兵ではなく誇り高い軍人としての死を望んでいることを悟り、カーツ殺害を実行する。カーツは抵抗しようとはしなかった。ウィラードはカーツの手記を持ち、ランスとともに川を下る。軍から何度も無線の呼び出しがあるが、ウィラードは無線を切ってしまう。

映画『地獄の黙示録 特別完全版』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『地獄の黙示録 特別完全版』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

狂気

1955年から1975年にかけて20年も続いたベトナム戦争の後期。アメリカと南ベトナム解放民族戦線(通称ベトコン)の戦いは泥沼化し、その被害は拡大していく。本作はその頃の戦地で同じアメリカ軍兵士の暗殺を命じられたウィラード大尉が、川を上りながら戦地の悲惨な有様と戦争の矛盾や不毛さを味わっていくという物語だ。

本作の印象を一言で言うと“狂気”そのもの。完璧主義のコッポラ監督らしく、徹底的に戦争の狂気が描かれている。

サーフィンをやりたいがためにワーグナーを大音量で鳴らしながら敵の基地を奇襲するキルゴア中佐。戦闘ヘリからまるでゲームのように村を爆撃し、ヤシ林を焼き払い、自分の部下にも犠牲が出ているのに、どうしてもサーフィンをやると言って聞かない。彼の存在そのものが完全なる狂気であり、そのイカレぶりに度肝を抜かれる。

全編通してずっと狂気の連続なのだが、最終目的地であるカーツ大佐の作り上げた王国にたどり着いた瞬間、本作の狂気はクライマックスに達する。視界の中には常に死体がある。それは木に吊るされていたり、無造作に転がっていたり。さらに階段には生首が点々と落ちている。まさにこの場所全体が地獄なのだ。

ここで観客は長い時間をかけてようやくマーロン・ブランドが演じる実物のカーツ大佐を拝める。その最初の登場シーンの怖いこと怖いこと。ほとんど暗闇に近いカーツ大佐の寝室で、ゆっくりと彼が起き上がり顔を洗い始める。ローソクの明かりに照らされたマーロン・ブランドの顔を見た瞬間、眠気がいっぺんに吹き飛ぶ。一瞬にして彼の狂気が伝わってきて背筋が凍る。この狂気はただごとではない。

信じがたい規模とロケの過酷さ

本作は一種のロードムービーのような構成になっており、ほとんどがロケによるシーンだ。しかも場所はジャングル。これはかなり過酷な撮影だっただろうと容易に想像がつく。

ウィラード一向が上陸するアメリカ軍の基地や前線の戦地もそれぞれがすごい規模であり、戦闘シーンでの爆撃や空撮の映像もとにかく迫力満点。よくぞこれだけの量の大規模なロケシーンを撮影し終えたものだと、その執念と忍耐力には感服させられる。普通なら企画の段階で気が遠くなるはず。

ウィラードを演じたマーティン・シーンは過酷な撮影により心臓麻痺で死にかけながらも、最後までこの役をやり遂げたとは素晴らしい役者根性だ。まずはコッポラ監督も撮影スタッフもキャストも、死なずに終われたことが何より。大げさに聞こえるかもしれないが、そう思ってしまうほど、すごいシーンの連続なのだ。


ベトナム戦争の狂気を描いたフランシス・フォード・コッポラ監督の傑作。
中でも印象に残るのはワーグナー”ワルキューレの騎行”、そして「朝のナパームの臭いは格別だ」のセリフ。
狂気の象徴のようなシーンです。

アメリカ側が描く戦争映画はたいがいアメリカに大義があるように描かれることが多いが、この映画はしっかりとアメリカが悪として描かれていたところを評価したい。
とにかく長いので観るのに覚悟は必要ですが、観たという大きな財産を得ることができるでしょう。(女性 40代)


心も身体も削られたような気持ちになる今作。有名な作品ですが、タイトルのインパクトの強さに引いてしまい一度も見ていませんでした。正直な感想は、見なければよかったと思う気持ちと、こんなにも素晴らしい作品を知れてよかったという正反対の不思議な感覚です。
今まで見てきた戦争映画とは全く違い、戦争によって狂ってしまった人、狂ってしまった世の中を描いているので、一つ一つの描写がとにかく苦しくメンタルをやられてしまう人も多いでしょう。
気持ちが沈んでいる時に見るのだけは絶対にやめてください。(女性 30代)

映画『地獄の黙示録 特別完全版』 まとめ

戦争とは狂気であり、戦地は地獄なのだということは十分に伝わってくる。アメリカ映画でありながら、ベトナム戦争におけるアメリカの罪を強く非難している内容にも共感できる。さらにマーロン・ブランド、ロバート・デュバル、マーティン・シーンなどのキャスティングとその演技にも見応えがあり、超大作の戦争映画であることは間違いない。

ただ、後半へ進むに従って狂気の度合いがどんどん濃くなり、カーツの王国に至っては脚本さえも狂ってしまっているようで、何が何だかわからなくなってくる。デニス・ホッパーの演じる報道カメラマンの存在も奇妙だし、ランスはなぜか現地人に混じって祭りに参加しているし、マーロン・ブランドまで顔に変なペインティングをしているし…。作品自体が迷宮に迷い込んでしまったようだ。さらに狂気の演出とはいえ、生贄の牛の惨殺シーンは正直きつい。

鑑賞後はどっと疲れるような容赦のない超大作戦争映画なので、残虐な描写が苦手な人は見ないほうが身のためだ。内容も重たいが、特別完全版は時間も202分とずっしり重い。骨太な大物戦争映画を探している人なら、挑戦してみる価値は十分にある。

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