『2001年宇宙の旅』あらすじとネタバレ映画批評・評価

2001年宇宙の旅の概要:「2001年宇宙の旅」(2001: A Space Odyssey)は、SF小説家のアーサー・C・クラークとスタンリー・キューブリックの共同脚本で製作された1968年のアメリカ映画。監督はスタンリー・キューブリック。主演は本作が出世作となったキア・デュリア。

2001年宇宙の旅

2001年宇宙の旅 あらすじ

映画『2001年宇宙の旅』のあらすじを紹介します。

アメリカのケープケネディ空港から旅客用宇宙船オリオン号が月に飛び立った。月で発見された謎の物体について、月面基地で開かれる会議に出席するフロイド博士が搭乗していた。1時間後に宇宙船は第5宇宙ステーションに到着し、フロイド博士は別の宇宙船に乗りかえ2日後に月へ到着。月面基地では謎の物体をめぐる議論が白熱し、博士は謎の物体を確認のため、数人の科学者を伴い月面バスに乗り、その物体が発見された火口に近づく。そこでは黒い石碑のような物体が発掘され、それが木星に向かって強烈な放射能を発射していた。地球人類が他の惑星からコンタクトを受けた最初である。調査のため科学者たちは宇宙船ディスカバリー号で木星へ旅立つ。操縦士のプールとボーマン隊長は、2時間半後にディスカバリー号に故障が起こるという信号を、コンピューターHAL9000から受信した。プールが外に出てアンテナを交換したところ、HAL9000は次の故障が起こると警告を発した。プールは再び外に出てアンテナ交換の作業を始めたが、彼自身が事故に巻き込まれ、命綱が切れ宇宙空間に投げ出される。ボーマン隊長はプールを救助に行くが装置が自由に動かず、ようやく接近するもマジックハンドが操作不良で、彼を救助することも叶わなかった。戻ろうとしたボーマンが母船に近づくとドアが閉じて中に入れず、船内では人工冬眠のカプセルに故障が起こり、眠っている科学者たちは次々と死んでゆく。アクシデントの原因はコンピューターHAL9000が、何者かの影響により人間の支配を始めようとする予兆だった。

2001年宇宙の旅 評価

  • 点数:95点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:2008年6月28日
  • 上映時間:140分
  • ジャンル:SF
  • 監督:スタンリー・キューブリック
  • キャスト:ケア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド、ウィリアム・シルベスター、ダニエル・リクター、レナード・ロシター etc…

2001年宇宙の旅 批評 ※ネタバレ

映画『2001年宇宙の旅』について、2つ批評します。※ネタバレあり

あえて作品に潜む意味を「理解」する必要はない

SF映画史上屈指の名作とも言われる、キューブリック監督の代表作。月面から木星への旅を通し、謎の物体 “モノリス”とのファーストコンタクトを描く。

ストーリーの解説的表現を極度に押さえたイメージキャプチャーのような映像が、観る側のイマジネーションを触発する。猿人とバクのコミュニティに襲いかかる一匹の豹。そこからシーンは寸断的に猿人のコロニーを映し出し、夜明けが訪れると共に、ドミノのように猿人の群れの前にそそり立つひとつのモノリス。

やがて一匹の猿人が骨を道具としてバクの骨を粉砕し、骨を砕いた道具の骨で仲間を撲殺する。そして猿人により青空高く放り上げられた骨と入れ替わるように、暗転した画面に宇宙船が登場し、無限の宇宙空間へと場面は変化する。
そこから物語は始まる。不思議と宇宙の風景にマッチする「美しき青きドナウ」が流れる中、基地での会議が行われて探査が始まる。そして探査隊は月面で発掘された一つのモノリスと遭遇する。そこから宇宙を進んでゆく木星探査船ディスカバリー号の、コンピュータHAL9000に異変が起こり、ボウマン船長はひとりでおびただしい光りのトンネルをくぐり抜け、突然に老人の住む真っ白な居室に瞬間移動する。部屋を進むと再び現れた真っ黒なモノリスを通過し、宇宙に現れるひとりの胎児。

イメージの連鎖による無言劇のビジュアルに、「理解」という概念は介在しない。

時代背景を考察するとビジュアルの緻密さに驚愕する

これは紛れもなく1968年公開の映画である。同時代のSF映画を観てもこれほどの撮影技術は存在しない。1960年の大作「スパルタカス」から8年。まったくスタンリー・キューブリックの撮影技術の高さには驚いてしまう。メカニカルな要素としても金属感の少ない白が基調のテクスチャーを使用し、宇宙空間での表現にしても光と影のコントラストが素晴らしく、重厚感とスケール感は見事としか言いようがない。当時の円谷プロの技術と頭の中で比較してみたが、ついつい苦笑してしまった。スパルタカス主演のカーク・ダグラス曰く「キューブリックは才能のあるクソッタレ」らしいが、クソッタレにしてはえらい映画を撮ったものだと感心するばかりである。

まとめ

所詮はSFなのでこのようにイメージの連鎖のみで撮影されるというのは、ある意味道理が通っていると感じる。仮に四次元の世界を妄想したところで人の頭で描けるものだろうかという疑問も湧くわけであり、宇宙空間で何が起ころうと、人間の想像に遙か及ばない現象が発生するのは何の不思議もないのだ。映画という枠の中でこういった実験ができるというのは撮影者の特権であるとも思うのだが、キューブリックほどのイマジネーションを持つ人物がいないということだろう。フェリーニやアラン・レネの心象風景のペインティングとも違う。ある意味で映画の中にシュルレアリスムを持ち込んだ第一人者とも言えるだろう。

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コメント

  1. hanroku より:

    「美しき青きドナウ」と言うより、「ツァラトゥストラはかく語りき」。
    映画と言うより、形而上学的な哲学。
    SFと言うより、宇宙物理そのものを感じさせる。
    映画史上最高傑作❗

  2. hanroku より:

    映画史上最高傑作❗
    SFという最も撮影技術進歩に影響されやすいジャンルで、約50年前のこの作品を越える映画が未だ存在しない現実。
    キューブリック…恐るべし❗