映画『愛のアルバム』あらすじとネタバレ感想

愛のアルバムの概要:『愛のアルバム』(原題: Penny Serenade)は、『有頂天時代』などで知られるジョージ・スティーヴンス監督によるアメリカ映画。養女だが大切にしていた娘の死以来うまくいかなくなった夫婦を描く。

愛のアルバム あらすじ

愛のアルバム
映画『愛のアルバム』のあらすじを紹介します。

養女ではあるが、大切に育てた6歳の娘が亡くなって以来、ロジャーとジュリー夫婦はふさぎ込み、夫婦関係も悪化していた。
ジュリーは離婚して家を出ようと決意するが、そんな時、あるレコードをかける。
そのレコードは、ロジャーと出会った思い出のレコードだった。ジュリーは音楽を聞きながら過去を回想する。

二人は、ジュリーの働くレコード店で出逢った。すぐに恋に落ちた二人は、ロジャーが仕事で東京に赴任するのをきっかけに慌ただしく結婚し、東京に移り住んで幸せな生活を送る。
ところが、東京で大地震が起こる。

二人はアメリカに戻るが、その時妊娠していたジュリーは流産。そしてもう子供を望めない体になってしまう。
ロジャーは田舎の街で新聞社をはじめ、そして養子を迎えて新しい生活をスタートする。初めての子育てに苦労しながらも、友人の助けを借りながら暮らしていた。途中、新聞社が経営難で、娘を手放すところまで追いつめられるが、なんとか窮地を免れる。
トリナと名付けられた娘は元気に大きくなっていったが、急な病で死んでしまう。
こうして夫婦は現在に至り、ジュリーは離婚しようとしたのだった。

そこに、ロジャーが現れる。話し合いの結果、お互い別れた方がいいとジュリーが出ていこうとしたところへ、一本の電話がかかった。
それはトリナを引き取った孤児院からで、夫婦にあう男の子がいるという知らせだった。
二人は新たな一つの希望に喜び、また家族として子供を育てながら生活していこうと心に決める。

愛のアルバム 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:1941年
  • 上映時間:125分
  • ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ、コメディ
  • 監督:ジョージ・スティーヴンス
  • キャスト:ケイリー・グラント、アイリーン・ダン、ボーラ・ボンディ、エドガー・ブキャナン etc

愛のアルバム ネタバレ批評

映画『愛のアルバム』について、感想批評です。※ネタバレあり

舞台の一つが日本

この映画の中で、東京が舞台になっている部分がある。
ロジャーが転勤して赴任するのが東京で、ジュリーと結婚してすぐの新婚生活をそこで送るのである。
珍しい日本の家や文化にジュリーは喜び、幸せに暮らす。そして、ジュリーは妊娠し、幸福の絶頂にいた。
そんな中で、大地震が起こり、それが原因でジュリーは流産してしまうのが皮肉である。幸せな思い出でいっぱいだったはずが、流産によって悲しい記憶の場所となったのは残念である。

重要なアイテムはレコード

この映画で登場するレコードは、夫婦の思い出の品である。
レコード店で出逢った二人が恋に落ちて結婚し、それが今別れを迎えようとしている。そんな時、ジュリーが手に取り、過去を回想するためのキーアイテムがレコードなのである。
ただ離婚を決意したジュリーが今までを回想するよりも、思い出のレコードで思い出の曲を聴きながら回想するというのはなんともロマンティックで、切なさも加わる。
音楽が止まるとジュリーの回想も終わってしまうというのが、何も説明がなくとも、夫婦の歴史がこのレコードと共にあったのだと感じさせてくれる。

少し無理やりな展開

離婚を決意したジュリーは、最後ロジャーと話し合った末に二人の意見は最終的に一致し、家を出ることになる。
ところが孤児院からの電話一本で急に幸せモードに変わってしまうのである。
大切にしていた6歳の娘の死をきっかけに駄目になってしまった夫婦関係は、また子供を引き取ることが決まってすぐに修復されるのである。
なんだかとってつけたようなラストで、「さっきまでのしみじみとした空気はどこへ?」と視聴者は置いてけぼりになる感じだったのが残念である。

愛のアルバム 感想まとめ

家族の愛と拭いようもない悲しみを描きながらも、最後には心が温まる映画である。ハッピーエンドで、「終わりよければすべてよし!」と素直に喜べたらいいのだが、そういう風には思えない。無理やりとってつけたようなラストにはどうしても賛成できない。娘を失った悲しみから逃れられずに別れようとしていたはずなのに、その「悲しみ」は放置されたまま「新しい希望」を見出して終わってしまうのだから。
ジュリーが離婚を決意して、思い出の音楽を聴きながら過去を回想するという途中までの展開はノスタルジックで切なく、とても良かったのでそこだけは評価したい。
ケーリー・グラントの出演作の中ではあまり有名ではないのか、日本でも特に評価の対象とはなっていないようだが、ラストを除いては(人によって好みはあるが)良い映画あるので、知ってほしい映画の一つである。

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