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映画『ブラック・スキャンダル』あらすじネタバレ結末と感想

映画『ブラック・スキャンダル』の概要:FBI最重要指名手配として、オサマ・ヴィン・ラディンに次ぐ、200万ドル(2億4000万円)の懸賞金を賭けられた男の半生と、彼を取り巻く幼馴染たちが波乱万丈のスキャンダルに巻き込まれていく様を豪華キャストで再現した映画。

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映画『ブラック・スキャンダル』 作品情報

ブラック・スキャンダル

  • 製作年:2015年
  • 上映時間:123分
  • ジャンル:サスペンス、ミステリー
  • 監督:スコット・クーパー
  • キャスト:ジョニー・デップ、ジョエル・エドガートン、ベネディクト・カンバーバッチ、ロリー・コクレイン etc

映画『ブラック・スキャンダル』 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

映画『ブラック・スキャンダル』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『ブラック・スキャンダル』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『ブラック・スキャンダル』 あらすじ【起・承】

時は’70年半ばの米国。
サウスボストンを縄張りにするギャング・バルジャー(ジョニー・デップ)は、幼馴染でFBI捜査官のジョン(ジョエル・エドガートン)に内通者になれと強要される。
最初は渋ったバルジャーだが、ボストンの街に新しいギャング・アンギロウ・ファミリーが勢力を拡大してきた事もありジョンの申し出を受け入れる事に。

ボストンでは、公務員の他にやる事がなければ窃盗か、マフィアになれと言われていた時代。
調度ジョンが依頼を持って来た時、バルジャーの従弟で、バーで用心棒をしていたケヴィン(ジェシー・プレモンス)はアンギロウファミリーの手下に、言いがかりを付けられていた所だった。
バルジャーはジョンに、殺人以外の罪は大目に見てもらうという交換条件を出し、情報提供に協力する事になる。

しかしバルジャーは、アンギロウファミリーを、潰す為の過激な交換条件をジョンから手に入れた事で、アンギロウファミリーを潰すだけでなく、
自分の勢力拡大の為に邪魔になるマフィアを潰そうとする・・・。

それを弟の下院議員ウィリアム(ベネディクト・カンバーバッチ)は見ているしかなかった・・・。

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映画『ブラック・スキャンダル』 結末・ラスト(ネタバレ)

81年に、バルジャーの情報提供と内通協力のお陰でFBIは、アンギロウファミリーの麻薬取締現場を押さえる事が出来、ファミリーを壊滅に追いやる事が出来た。
しかし、これでバルジャーの欲が収まるはずもなかった。

バルジャーは勢力拡大の為、単独でカジノを襲撃して勢力を拡大しようとする。
手始めに、カジノオーナー・ロジャー(デヴィット・デ・ペック)を舎弟・マルトラーノ(W=アール=ブラウン)に始末させる。

このまま勢力を拡大していくつもりだったが、新入りの舎弟ブライアン(ピーター・サースガード)が麻薬中毒でジョンに計画を喋ってしまった事から、
ジョンも計画に巻き込む事に。

そんな時、警察も犯罪人も同じ穴の狢というサウスボストン暗黙の了解を破る検事・ワイシャック(コリー・ストール)がジョンの元に配属されてきて、
バルジャーがつかまらない理由を根掘り葉掘り聞いていく。

そして観念したジョンは、バルジャーとの最後の晩餐の席の後、その日の晩餐に参加しなかったビリーの家に公衆電話から電話をいれ、
しばらく戻れないという。

エンディングでは、彼らが次々とつかまり、最後にバルジャーがつかまる様子が映し出される。

映画『ブラック・スキャンダル』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ブラック・スキャンダル』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

一家のうちの1人が犯罪者なだけで、巻き添えを喰う親族たち

映画の冒頭は、FBI捜査官オルセン(ロニー・ファーマー)が、バルジャーの舎弟で従弟のケヴィンに、
バルジャーとジョンの関係について、洗いざらい吐けと取り調べを受けているシーンから始まる。

映画を観ていくと、ケヴィンは、バルジャーの関係は従弟というだけである。
当時のアイルランド人もそうであった様に、一家の面々のうち誰かが犯罪組織に足を突っ込んでいれば、
その他の面々も巻き添えになる。

そんな一場面が垣間見えるのは、この映画だけではない。
ベン・アフレックの『ザ・タウン』もそうだし『ディパーテッド』もそうである。

劇中でカンバーバッチが演じていたようなビリーではなかった?

この映画の登場人物の中でベネディクト・カンバーバッチ演じるビリーの影が薄かった事が少々心残りである。

本物のビリーは、ディカプリオ主演の『ディパーテッド』でジャック・ニコルソンが演じたコステロのモデルとなった、
あのエグい警察官僚なのだというのだから。

本物のビリーは、映画の様に、退職金受け取り間際で兄の罪の為で無念の退職というわけでもなく、
受取るものは受け取り、補助金は貰いまくった人だというのだから。

劇中のカンバーバッチに見られる様な大人しい合理主義という訳ではなかったのだろう。

バルジャーが、最後に試した人間の絆

バルジャーは、自分とジョンの取引の情報が警察上層部に、筒抜けになっている事を知り、最後のテストとして、
自分の舎弟、ジョンの上司、自分と共に夕食会を開く。

その時、ジョン上司のモリスは、ステーキソースをバルジャーに褒められるが、我が家秘伝の味だから
教える事は出来ないという。

そこを粘られてあっさり、教えてしまったモリスはバルジャーに、
お前の様な人間は生かしておくわけにはいかない、と、冷酷に、言い渡されてしまう。

その理由は、何を喋っていいのか、暗黙の了解がわかってない者同士でビジネスは出来ない。
という事だろう。

映画『ブラック・スキャンダル』 まとめ

兄が指名手配で、弟は政治家というのはシェイクスピア劇の様である。

しかも彼ら及び親戚一同が助け合って生きて来たかというのは、誰にも判らない。
生まれた時は、固い絆で結ばれていた子供同士でも、人間関係の利害が生まれるにつれ、彼らの間にも
しがらみが出来、ある者は街を出たいと思う様になる。

実は、この映画撮影中に、バルジャーの舎弟の1人・スティーヴが毒殺されるという事件が、’14年におきていた。
映画の舞台となったボストンでは、事件に人間関係として関わっているだけで殺される危険性はある、
という事をいいたいのだろう。

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