映画『悲情城市』あらすじとネタバレ感想

悲情城市の概要:1989年製作の台湾映画。台湾の山あいの街九分を舞台にした作品で日本統辞が終わった1945年から中華民国建国までの4年間を過ごした林家の人々を描いた作品である。

悲情城市 あらすじ

悲情城市
映画『悲情城市』のあらすじを紹介します。

1945年8月15日、日本が敗戦。
台湾の日本統辞時代は幕を閉じた。
林家は長男の愛人に男児が生まれ、次男は軍医として南洋にいったまま、三男は通訳として上海にいったきり戻らない、四男は耳が聞こえず郊外で写真館を営んでいた。

ある日、軍医の三男が精神錯乱状態で帰宅した。
そのせいで長男の愛人の兄に阿片の密輸に関わらないかとそそのかされる。
このことは長男にばれてしまい決着するものの、裏切りという名目で三男が裏組織のボスに連れて行かれた。

1947年2月、2・28事件が勃発。
厳戒態勢の台北に向かった四男も政治的嫌疑がかかり連れて行かれるも口がきけずに釈放。
しかし写真館で同居していた友人は足の骨を折られかえってくる。
仲間は皆殺害され、その遺品を家族に届けることにした四男。
その道中ゲリラとなり山にこもる友人と再会した。
四男は同居していたその友人の妹と結婚することが決まっていた。
長男は組織のボスの銃で殺される。
四男は子供をもうけそれなりに幸せを手にしたが、妻の兄でもある友人が軍隊により射殺されてことを知る。

数日後、四男も連れて行かれ、その後の消息はわかっていない。
そして1949年台北は臨時首都に定められた。

悲情城市 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1989年
  • 上映時間:159分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:ホウ・シャオシェン
  • キャスト:トニー・レオン、シン・シューフェン、リー・ティエンルー、チェン・ソンヨン etc

悲情城市 ネタバレ批評

映画『悲情城市』について、感想批評です。※ネタバレあり

台湾ニューウェーブの傑作

台湾は政治的な理由により、これより前の映画は検閲が激しかった。
そのため表現の自由には残念ながら制限があった。
しかしそれを変えたのは本作品である。
この映画は台湾映画界の中でも、傑作だと知られ未だに多くの人にとって語り草になっているのだ。

時代は日本統治終了の1945年から1949年の中華民国建国までの4年間。
この激動の時代を生きた林家の家族を描いた作品で、耳の聞こえない四男を主に描く。
この四男をトニーレオンが演じ話題になったが、まさに彼の真骨頂とも言える演技だろう。

時代背景をリアルにかつ大胆に作り込むことで、ドキュメンタリーのような作風が仕上げられた。
エンターテインメント性はかなりうすく、感動して号泣することも泣ければ、感嘆の声もない。
あるがままの台湾の姿をできるだけ人に伝えるべく製作された映画、まさにそんな作品である。
ハリウッド映画のような華やかなものが好みの人には見るのも辛い映画かもしれないが、静寂のなかに揺るぎない意思や歴史を詰め込んだ時代映画である。

登場人物の多さが難点

なんといっても人の多さが厄介な映画である。
林家だけならまだしも、まだまだキーマンがたくさん存在する。
ぱっとみただけでは到底理解不能な人数だ。
話自体、歴史を知らなければあたまに入りにくいのに人が多いから難しい。
1度見て見られそうなら是非もう一回見ることをおすすめする。
何度も見て理解するだけの価値はあり、知ってて損はしない歴史である。
この映画を理解するころは日本人として需要であるかもしれないとも思う。

悲情城市 感想まとめ

台湾映画のなかでも群を抜いて、真面目で、かつ忠実に描かれた時代作品であろう。
またなぜこんなにシリアスに描いたのか。
人々の娯楽作品を作るならこのテーマは選ぶはずがない。
しかしながらこの監督はいつか誰かがやらなければならない台湾人の使命のようなものを果たしたのだ。
興行成績を考えたのなら絶体絶命楽しいものを作るはず。
逢えての挑戦だったのか。
このような映画は絶対に必要であり後世に残るはず。
世界の人が見るべき映画である。
台湾の暗い歴史ではあるが目をふせずより多くの考える場所として見て欲しい。

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