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映画『フューリー(2014)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『フューリー(2014)』の概要:第二次世界大戦時、たった1台でドイツ兵300人と戦い、重要拠点を守り切った戦車、愛称「フューリー」。この戦車に乗り込んだ兵士たちを描く戦争ドラマ。ブラッド・ピット主演・制作総指揮。

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映画『フューリー』の作品情報

フューリー

製作年:2014年
上映時間:135分
ジャンル:戦争、アクション
監督:デヴィッド・エアー
キャスト:ブラッド・ピット、シャイア・ラブーフ、ローガン・ラーマン、マイケル・ペーニャ etc

映画『フューリー』の登場人物(キャスト)

ドン・コリアー軍曹(ブラッド・ピット)
戦車「フューリー」の指揮官。ノーマンに戦争の恐ろしさ、そしてそれを直視し戦うことを、身をもって教えていく。
ノーマン(ローガン・ラーマン)
戦車「フューリー」に補充要員として乗り込むこととなった、若き兵士。入隊したばかりで、戦争や死に慣れていない。
フューリーの乗組員<ボイド(シャイア・ラブーフ)、トリニ(マイケル・ペーニャ)、グレイディ(ジョン・バーンサル)>
ドン、ノーマンと共に戦車「フューリー」に乗り込む3人の仲間。

映画『フューリー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『フューリー(2014)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『フューリー』のあらすじ【起】

第二次世界大戦時、米軍はナチス・ドイツの戦車隊にてこずっていた。終戦間近の1945年。連合軍はドイツに侵攻、ナチスは国民に「総力戦」を指示する。

ドン軍曹率いる戦車「フューリー」は、戦場で副操縦士を1人失う。代わりの乗組員として、まだ入隊したばかりの若者、ノーマンが選ばれる。ノーマンは戦争の経験がなく、戦車の中の死体を見て吐いてしまう。ドン軍曹のフューリーと他何台かの戦車隊は、B中隊と合流し町を制圧することになった。

戦車に乗り込んだノーマンは、不安と恐怖の表情を浮かべている。道中、白旗を上げ歩く民間人の集団とすれ違うが、ドン軍曹は怪しい動きがあれば民間人でも撃つようにノーマンに指示する。しかし突然の急襲に遭い、戦車隊の指揮官が亡くなってしまう。襲撃者はまだ幼い少年で、ノーマンは彼らを撃つことができなかった。

ドン軍曹が小隊長となり、戦車隊は道中戦場の味方歩兵を助けながら、次の町に向かう。敵の正確な位置は不明だ。戦車隊は後ろに歩兵を隠れさせ、前に進む。戦闘に勝利し、小隊はドイツ兵を捕えた。ドン軍曹はノーマンに、捕虜を撃ち殺すよう命じる。命令を聞こうとしないノーマンだったが、ドン軍曹は無理やり銃を撃たせるのだった。

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映画『フューリー』のあらすじ【承】

ドン軍曹率いる小隊は目的の町へ到着、制圧する。ノーマンも戦車の中からドイツ兵を撃ち殺す。ドン軍曹はノーマンを連れ、町を見て回る。町にいたドイツ軍の幹部は、連合軍到着前にすでに自殺していた。

さらにドン軍曹はノーマンをアパートの1室へ連れて行く。そこには2人のドイツ人女性が潜んでいた。嫌悪感をあらわにする女性達に、ドン軍曹はドイツ語で話しかける。さらに食料や物資を分け与え、代わりに、体をきれいにする水や食事の用意を頼む。ノーマンは部屋にあったピアノを弾き始めた。すると女性のうち若い方のエマが、ノーマンに心を開き始めた。それを見て、ドン軍曹はノーマンにエマを抱くよう命じる。言葉の通じない彼女にとりとめのない話をするうち、2人は打ち解け、恋人のようにキスをするのだった。

食事の用意ができたころ、他の隊員達が騒がしく乗り込んできた。エマに下卑た言葉をかけるグレイディ達を、ドン軍曹は叱責する。

次の町へ制圧に行くことになり、ノーマン達はエマの家を出る。しかしその直後、どこからか砲撃を受け、エマの家に直撃した。エマが亡くなり、ノーマンは強いショックを受ける。しかし仲間からは、「これが戦争だ」と現実を突きつけられるのだった。

映画『フューリー』のあらすじ【転】

十字路へ向かう途中、戦車隊は敵戦車の攻撃を受ける。逃げ場もなく、戦車隊は真っ向から敵と対峙する。敵軍を全滅させたが、仲間の戦車もやられ、フューリーは孤立してしまった。仲間達は、ドイツ軍に果敢に攻撃したノーマンを一人前の兵士と認める。

1台だけとなったフューリーは、目的地の十字路に到着した。しかし十字路の真上で地雷を踏んでしまい、戦車が動かなくなってしまう。その場から動けなくなり、ノーマンたちは周囲に敵軍がいないか見回る。ノーマンは少し離れた木のそばで、見張りを命じられる。

見張りについたノーマンは、戦意高揚したドイツ軍の集団を発見する。300人近くの歩兵と戦車が十字路に近づいてきていた。ノーマンの報告を受け、隊員達は逃げようと提案する。しかしドン軍曹は「十字路を守るのが俺の任務だ」と、1人戦車に残ろうとする。それを見たノーマンは、ドン軍曹と共に残ることを決めた。他の隊員も戦車に乗り込む。

隊員達は、ドイツ軍が到着するまでのつかの間の時間を過ごす。ここが死に場所になるであろうことは、皆覚悟していた。

映画『フューリー』の結末・ラスト(ネタバレ)

ドイツ軍の攻撃が始まった。フューリーの隊員達は戦車内に立てこもり、ドイツ軍を撃ち殺していく。しかし敵の数は多く、ドン軍曹達は苦戦を強いられる。グレイディ、トリニ、ボイドがつぎつぎ犠牲になる。

弾切れで戦車内から銃弾を撃つことができなくなり、ドン軍曹は戦車の上から顔を出して敵を銃撃する。倒れたドイツ軍の中を、1人のドイツ兵がこっそり這い進んでいた。彼はドン軍曹に狙いを定め、銃撃。ドン軍曹は致命傷を負ってしまった。

フューリーの中で生きているのは、ドン軍曹とノーマンだけになってしまった。ドン軍曹はノーマンに、脱出口からでて戦車の下に隠れるように言う。そこに爆弾が放り込まれた。ノーマンが脱出した直後、爆弾はドン軍曹のすぐそばで爆発した。

ドイツ軍は勝利したと考えその場から去った。ノーマンは1人のドイツ兵に見つかりそうになる。しかしこのドイツ兵は彼を見逃した。ノーマンは戦車に戻り、ドン軍曹の顔に上着をかける。

戦車のドアが開いた。ノーマンは銃を構える。そこにのぞいたのは、連合軍の兵士の顔だった。フューリーは十字路を守り抜いたのだ。

映画『フューリー』の感想・評価・レビュー

戦争映画はプライベートライアンで一つ完成してしまったので、最近のフォロワーたちは何かしらのフックをつけて作品を作らねばならない。武器を持たないとか爆弾解体専門とか。それが今回は戦車ということ。題材としてはかなり魅力的ではあったが、戦車の中と外の世界か隔絶されてしまっており、臨場感が伝わりにくい気がする。キャラクターなど観るべきところはあったが、戦車がどの程度で壊れるのかも知らないため緊張感が薄かった。好きな人は好きだろうが一般的とは言いにくい。(男性 30代)


数ある戦争映画の中でも、話がわかりやすいものだと感じました。戦車隊の新米であるノーマンとドンの関係が、戦闘や出会う人々達に影響されて変わっていく様は人間味も感じられて良かったです。
クライマックスである十字路のシーンは、任務を全うするドンに結局みんながついていきます。厳しくも優しい彼の人望なのでしょう。ラストのノーマンを見逃したドイツ兵の描写は、双方の葛藤が垣間見れた良いシーンだと思います。(女性 20代)

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みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    本作は非常にわかりやすい作りです。戦闘を教育されていないノーマンを通して、同じく戦争を知らない我々が戦争を体験していくというストーリー。ブラッド・ピット演じるドンはノーマンを「son=息子」と呼び、戦争の厳しさを教育していきます。ある街でノーマンと同じ汚れのない心を持った娘と出会い、愛しあい、彼女との別れをきっかけにノーマンを吹っ切れて一人前の兵士になる。まあ、単純な話です。
    ということは、戦闘シーンの魅せ方に期待が高まるわけですが、これはクライマックスとなるナチス親衛隊との激闘シーン以外はあまり大したことはありません。我々観客は『プラトーン』、『プライベート・ライアン』、『バンド・オブ・ブラザーズ』、『ブラックホーク・ダウン』、そして『戦争のはらわた』を経験しているわけですので、これらを超える戦闘シーンがなければ、若干ガッカリしてしまう。しかし、この映画ではこの点をカバーするべく、フューリー号のメンバーたちの熱い友情を描いているわけです。彼らのドラマは過去の戦争映画に引けをとらない魅力を持っていたのではないかと思いますね。私が評価するのはこの点と、占領した町でドンがノーマンを引き連れて訪れた家でのシーン。長くて退屈する人も多いと思いますが、緊張感は十分に伝わってくるし、ノーマンとドイツ娘の言葉の壁を超えた愛情が描けているし、良いシーンだと思います。

  2. 匿名 より:

    戦争映画は本数が少ないので、常にアンテナを張っていないと見逃してしまうことがあるんですよね。本作は『戦争のはらわた』を連想させるようなシーンがいくつかあり、おそらくオマージュを捧げているのでしょう。クライマックス前の建物内のシーンは、『戦争のはらわた』にも同じようなシーンが有りました。数が少ない戦争映画だからこそ、オマージュが目立ちやすく、映画同士のつながりを感じることが出来るんです。そういえば、私が映画を好きになったのは、ある映画が過去作へオマージュを捧げることで、映画の繋がりを感じることができる、というのが面白いと思ったからでした。戦争映画にはこういう楽しみ方もありますよ。