映画『GONIN サーガ』あらすじネタバレ結末と感想

GONIN サーガの概要:1995年に公開され、現代までカルト的人気を誇る伝説のギャング映画「GONIN」。今作は、そんな「GONIN」の石井監督をはじめ、オリジナルスタッフによる、前作の息子世代を主役に据えた正当な続編です。

GONIN サーガ あらすじネタバレ

GONIN サーガ
映画『GONIN サーガ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

GONIN サーガ あらすじ【起・承】

1995年5月3日、五誠会系暴力団の大越組に五人の男たちが襲撃する事件が発生しました。その事件により大越組は壊滅し、襲撃した男たちもまた、ヒットマンによって亡き者にされたのです。
しかし、大越組や事件に巻き込まれた男たちには、残された家族がありました。
大越組若頭の息子のジュニアこと大輔、若頭の側近・久松の息子の勇人、事件に巻き込まれ植物状態になった刑事・森澤の息子の慶一。
中でも、森澤の息子・慶一は、警察という立場と独自の調査網を駆使して、事件の真相に近付いており、久松の妻であり勇人の母に、その情報を流していました。
それによると、裏切り者に仕立て上げられ殺された久松は、実は大越組長を庇っており、久松の名誉を踏みにじったのは五誠会二代目だとわかります。真相を知った久松の妻は、夫の名誉挽回のため五誠会が運営する金貸しに拳銃を持って単身乗り込み、返り討ちに遭い、五誠会の息のかかった警察によって自殺として処理されてしまいます。

のちにこれを知った勇人は、両親の敵のため、ジュニアと森澤と協力して、五誠会をつぶす計画を立て始めます。
さらにこの計画に、五誠会三代目によって弱みを握られ売春を強要される、元アイドルの麻美も加わり、仇討ちの「GONIN」は結集したのです。

GONIN サーガ あらすじ【転・結】

森澤の計画は、五誠会の裏金を奪うことでした。四億もの大金を盗み出すための計画では、まず麻美が客として裏金の隠し場所である金貸しに客として乗り込み様子を見て、見回りの警察に扮した三人が店を襲うというものでした。
計画は無事成功しますが、店には運悪く三代目とその側近が居合わせていました。三代目の側近として働くジュニアや、久松の息子である勇人は面が割れており、マスクをかぶって強盗に臨みますが、現場に数々の証拠を残してしまいます。

一方、四億もの大金を奪われた五誠会二代目は激怒し、息子である三代目に何としても犯人を探しだすよう命令します。また、三代目とは別に凄腕のヒットマンの明神を雇い、外部からも犯人探しを始めます。

まず疑われたのは、囲われている身であり、金に不自由していないはずながら金貸しに出入りしていた麻美でした。明神は助手の余市とともに彼女を軟禁し、形態を奪い、ジュニアや勇人、森澤に連絡を入れます。
しかし、明神の留守中に余市を殺し麻美は逃げ出し、ジュニアもすんでのところで麻美のメールの不振に気づき、四人は事なきを得ます。しかし同時に明神は核心に迫っており、絶体絶命。
四人は、三代目の結婚披露宴パーティーを狙って、最後の復讐劇を決定します。

パーティーの開催場所は、あの思い出のクラブ・バーズでした。95年に襲撃事件を起こした坂内が経営しており、かつての少年時代の遊び場であったバーズです。

パーティーの数日前からクラブの地下に潜伏し、時を待つ三人。麻美だけは逃がしたいとジュニアは彼女を遠ざけますが、当日、麻美は結婚式の舞台でかつてのヒットソングを歌いあげます。そして彼女は、自分の父親が95年の事件の首謀者の坂内であることを打ち明け、売春強要のネタはそれだったと告白します。
そして復讐劇は幕を開けます。四人は、久松が家に隠し持っていた拳銃で幹部たちを次々打ち殺します。しかし当然、仲間たちも返り討ちを受け、瀕死の重傷で倒れ込みます。
余市の仇討ちに来た明神によって破壊されたスプリンクラーから、あの夜の雨のように水が落ちる中、三代目は立ち上がります。
花婿衣装の下に、防弾チョッキを仕込んでいたのです。
しかし、立ち上がった次の瞬間、坂内の亡霊が浮かび上がり、三代目を撃ち殺すのです。

あとには、雨のようなスプリンクラーの音が響き渡るばかりでした。

GONIN サーガ 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★☆☆☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2015年
  • 上映時間:129分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、フィルムノワール
  • 監督:石井隆
  • キャスト:東出昌大、桐谷健太、土屋アンナ、柄本佑 etc

GONIN サーガ 批評・レビュー

映画『GONIN サーガ』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

正当な続編に期待するもの

前作「GONIN」といえば、その突飛でクズなストーリーと、派手な陰影と目に痛いほどの色調の映像、疾走感のある展開で、今なお映画ファンの間では語り継がれる伝説的クライム・ムービーです。本木雅弘、佐藤浩市をメインキャストに据え、ヒットマン役にビートたけしなど、配役にもセンスが光りました。
そんな作品の続編ですから、期待するのは、そのどぎつい映像やBGM以上に、「キャラの濃さ」なんです。

オリジナルメンバーも参加しているとは言え、メインキャスト級では佐藤浩市のみ。脚本上、多くのキャラクターが死んでしまっているので再結集は難しいにしても、オリジナルメンバーに匹敵する、ぶっとんだキャラクターを、前作ファンは求めてしまいます。

復讐劇って真面目

前回の五人は、私利私欲にまみれたクズ中のクズでした。可愛げはあっても、自業自得な連中ばかり。そこへいくと今作の四人は、どれもこれも真面目でまともな人間ばかり。
だからこそ、今作には湿っぽさがついて回ります。これも、前作とは大きく違う点であり、残念な点でもあります。
残酷で酷い話なのに、なぜかスカッと爽快な「GONIN」を期待した観客は、がっかりしてしまったに違いありません。

演技力

主演の東出昌大さん、元パリコレモデルとあり、立ち姿は美しく、絵になります。しかし、決定的に演技力がなく、棒読みが目立ちます。
さらに、五誠会の二代目役のテリー伊藤さん。着流しにパナマ帽で、ヤクザの組長の風格ですが、言葉を発した途端、画面から緊張感が融けてしまう、なんとも力の入らない発声が残念です。
謎の老ヒットマンを演じる竹中直人さん。重要なシーンなのに、彼が画面に映るだけで笑えて来てしまいます。

演技力って、大切ですね。

GONIN サーガ 感想まとめ

今作の大きなテーマは「復讐」ですが、だからこそこんなにもクソ真面目で終始暗い映画なわけですが、これも時代の波かなあと思いました。
1995年、バブルの残り香がまだ濃密だった時代ですから、自分の借金で首が回らなくなった男が恋人や仲間をそそのかして組の裏金に目をつける、という身勝手な主題がよく似合いました。
しかし今作は2015年公開です。リーマンショック以降の不景気はまだまだ色濃く残り、誰しも真面目に生きざるを得ません。遊び人なんて、一部の特権階級だけ。そんな時代には、やはり復讐劇や悲恋がお似合いなのかもしれません。

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