『ローマ法王の休日』あらすじ感想とネタバレ映画批評・評価

ローマ法王の休日の概要:2011年のイタリア・フランス合作のコメディ映画(原題:Habemus Papam)。原題はラテン語でローマ法王が決まったことを意味している。

ローマ法王の休日

ローマ法王の休日 あらすじ

映画『ローマ法王の休日』のあらすじを紹介します。

ローマ法王が死去すると枢機卿がバチカンに集まり、次の法王を決定する所謂コンクラーベを行う。
枢機卿たちは一室にこもり投票を開始する。
しかしここに集まった枢機卿たちは誰もが自分が選出されないことを願っていた。
投票の結果、下馬評に載っていないかったメルヴィル(以下パパ)が選出されることに。
新法王がベルコニーで初めて顔を見せようとしたその時、パパは急に取り乱し中止になってしまった。

セラピストや医者に見てもらうも病状は改善しないので、外部のセラピストの診察をうけるため護衛や報道官を引き連れて宮殿をでることになった。
そこで報道官たちの隙をついたパパは逃亡してしまう。
パパが逃亡したことを伝えることが出来ない報道官は、パパが自室にこもっているように取り繕う。

自由の身となったパパは街で一晩を過ごすことになった。
街で宿泊することになった宿で劇団員の男と知り合う。
偶然が重なり劇団員と行動を共にすることになったパパをよそに、バチカンではいよいよ再選挙かというところまでいっていた。

しかし劇団の公演を観客席で見ていたパパは宮殿から外出してきた枢機卿たちに見つけられてしまう。
バチカンに帰国したパパはいよいよバルコニーに立ち、待っていた人々の前で演説を始めた。
その内容は「ローマ法王を辞退する」というものであった。

ローマ法王の休日 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2011年
  • 上映時間:105分
  • ジャンル:コメディ
  • 監督:ナンニ・モレッティ
  • キャスト:ミシェル・ピッコリ、イエルジー・スチュエル、レナート・スカルパ、ナンニ・モレッティ etc

ローマ法王の休日 批評 ※ネタバレ

映画『ローマ法王の休日』について、3つ感想批評です。※ネタバレあり

斬新かつタブー的なテーマが魅力的な映画

パッケージや当時のCMが印象的だった、赤の法衣をまとう枢機卿たちとローマ法王。
これを見ただけでどんな映画なのか興味深く惹かれてしまう。
想像上ではコメディだろうという空気は予想通りであはるが、実はそれは周囲の枢機卿たちだけであり主人公のパパにとっては深刻な問題であった。
もちろん描き方のタッチも思っていたよりもシリアスである。
コメディでありながら自分の人生や、世界中に注目されていることに恐怖を描くという物語が人間らしくて交換を持てる。
バチカンの枢機卿たちのあれこれを表現しているということ自体が非常に珍しい。

おじいちゃんたちが笑顔で頑張る映画

最初から最後まで主役はおじいちゃんである枢機卿たち。
ヨーロッパ映画で比較的ありがちなのが、おじいちゃんやおばあちゃんたちを出演させてコメディ化すること。
本作も途中で枢機卿たちがバレーボールをするシーンがあり、物語とは特別関係ない。
しかしこのシーンが映画に深みを持たせている。
可愛らしい雰囲気を出しつつブラッキーな要素も持たせられたのは、おじいちゃんたちのがんばりに尽きる。

意外なラストシーンに苦笑い

ローマ法王になることが嫌で逃げ回るパパだったが、最後は見つかってしまった。
てっきりそのまま連れて帰られて、民衆の前でまだ自信が無く未熟者であるが頑張っていくので協力して欲しいなどという感動的なスピーチが用意されているのだろうと思っていたら大間違い。
やっぱり辞退するなどというエンディング。
「辞めちゃうの!?」という驚きと、そのまま終わってしまう残念さを隠すことが出来ない。
ハートフルコメディだと信じて疑わなかったら大どんでん返し。
意外性が強いことで印象に残り、中々記憶から消えることはないだろう。
ユーモアの要素が入っているだけのシリアスで真面目な映画の本作は、新しいジャンルの映画というイメージである。

ローマ法王の休日 感想まとめ

フランスやイタリアの映画はオリジナリティーが高く、芸術性に富んでいる。
独特の間や暗さを残しつつも、ブラックユーモアを吹き込んだ絶妙な作品が多いのも特徴であるだろう。
本作のような宗教的要素を含んだ作品は描き方も非常に難しい。
観ている側へ媚を売るとばれてしまう、しかしだからといって何も気にせず無神経に進行するとかなりリスキーである。
その適度な観客との距離が最後まできっちり守られたことで、嫌悪感など持たずに見終わることが出来るのはヨーロッパならでは。
日本では取り上げづらい題材を見事に面白おかしく、シリアスに描いているのだ。
無宗教者が多いと言われている日本でも見やすいのは、万人ウケするように手を尽くしているからなのであろう。
このあたりの間合いが芸術を重んじるさすがヨーロッパという感じがあることは尊敬に値すべきところである。

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