映画『ヒッチコック』あらすじネタバレ結末と感想

ヒッチコックの概要:アルフレッド・ヒッチコックの名作「サイコ」の舞台裏を描く自伝的映画。出演はアンソニー・ホプキンス、ヘレン・ミレン、スカーレット・ヨハンソン。サーシャ・カバシ監督の2012年米国映画。

ヒッチコック あらすじネタバレ

ヒッチコック
映画『ヒッチコック』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

ヒッチコック あらすじ【起・承】

あなたは、アルフレッド・ヒッチコックのスリラー映画「サイコ」を観たことがあるだろうか?実在した犯罪者エド・ゲインの実話を基に作られた小説を読み、ヒッチコックは衝撃を受け映画化を決意した。

その「サイコ」の製作秘話に迫ってみよう。1959年、シカゴ。アルフレッド・ヒッチコック(アンソニー・ホプキンス)は、「北北西に進路を取れ」を完成させた。しかし、製作費がかさんだため次回作が難航するのだ。

ヒッチコックは2匹の愛犬と妻アルマ(ヘレン・ミレン)を連れて、パラマウント社へ。”意表を突く映画が作りたい!”と考えていたが、心に響く原作とはまだ出会っていなかった。

1960年。ヒッチコックの元に、ロバート・ブロック原作の「サイコ」がもたらされた。その小説を読んだヒッチコックは、殺人鬼の2面性や”モーテルの悲劇”のシーンに夢中になった。映画化のため、「サイコ」の本を全て残らず買い取るよう指示した。

一方、妻アルマは脚本家。「サイコ」に関しては、”30分でヒロインを殺すのよ!”とヒッチコックにアドバイスした。知人の脚本家ウィットフィールド・クック(ダニー・ヒューストン)に共同執筆しないかと誘われます。彼の借りた海辺のロッジで執筆を始めるが、2人の親密な様子を見たヒッチコックは妻が浮気をしているのではと疑う。

自宅やプールを抵当に入れて、映画「サイコ」の製作が始まった。ジョセフ・スティアーノが書いた脚本を検閲にかけると、”トイレが見えるのはダメ”とか”裸はダメ”と多くの注文が付けられたが、”殺人鬼には思慮分別があるのだよ。”と言ってヒッチコックは脚本を通した。

「サイコ」のノーマン・ベイツ役を演じる、アンソニー・パーキンス(ジェームズ・ダーシー)との面接では、ゲイだと噂されていることや少年時代、異常に母を愛していたという話をアンソニーから聞いた。妻アルマは、”彼の2面性がピッタリだわ!”と。

ヒロインのマリオン役は難航したが、演じるジャネット・リー(スカーレット・ヨハンソン)にヒッチコックと妻のアルマで会う。アルマは、金髪美女にうっとりしているヒッチコックを見て溜息をつく。

ヒッチコック あらすじ【転・結】

いよいよ、映画「サイコ」の撮影が始まった。はじめにヒッチコックが撮影スタッフや俳優達に「サイコ」の秘密を洩らさないよう宣誓させた。現場では、「サイコ」の”シャワー・ルームの惨劇”が撮影中。

ヒロインの叫び声が気に入らなくて何度も撮り直された。ヒッチコックは、まるで殺人者エド・ゲインに憑りつかれたようにナイフを振りかざして演技指導をした。そのため、ヒッチコックは体調を壊して倒れてしまう。

一方、妻アルマは「サイコ」の後半10ページの脚本を手直しし完成させた。その後、ウィットとの共同執筆した脚本をヒッチコックに見せるが、駄作だと言われてしまう。それでも、病気療養中の夫に代わり、現場で指揮を執る、アルマ。

ヒッチコックは、妻アルマがウィットと不倫している幻想から逃れられず、エド・ゲインの亡霊を視てしまう。エド・ゲインの亡霊は言った、”バス・ルームを見ろ!大事な証拠が残っているから。”と。

バス・ルームに残っていた砂を証拠に、妻アルマを問い詰めるヒッチコック。しかし、アルマは海で泳いだだけだと言い、反対にヒッチコックを励ます。”落ち込んでいてはダメ!「サイコ」を再編集するのよ。”と。

現場に復帰したヒッチコックは、妻アルマと共に精力的に「サイコ」に取り組んだ。あの、”シャワー・ルームの惨劇”シーンでは最初、無音だったが、後に作曲家バーナード・ハーマンの音楽を挿入することでより恐怖感をあおることに成功。

「サイコ」の公開当日。ヒッチコックは、観客向けに箝口令と完全入れ替え制を実施した。”「サイコ」はとても恐ろしい映画なので、結末をまだ観ていない人に話してはなりません。”と。

ヒッチコックは、投影側から観客の様子を観察していた。やがて、シャワー・ルームのシーンになり、観客の叫び声が聞こえ始めるとその声に合わせて、ヒッチコックは踊った。

観終わったアルマから、”あなたの最大のヒット作になるわ!”とねぎらわれるが、”僕たちの映画だよ。”と妻を讃えた。映画のヒットにより、自宅とプールを手放さずに済んだ。

さて、次のネタを探しに行こう。ヒッチコックの肩にカラスが止まった。
”では、みなさん、ごきげんよう。”

ヒッチコック 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2012年
  • 上映時間:99分
  • ジャンル:伝記、ラブストーリー
  • 監督:サーシャ・ガヴァシ
  • キャスト:アンソニー・ホプキンス、ヘレン・ミレン、スカーレット・ヨハンソン、トニ・コレット etc

ヒッチコック 批評・レビュー

映画『ヒッチコック』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

ヒッチコックと妻アルマの闘い!~「サイコ」の撮影秘話

映画「サイコ」は、なぜ怖くて面白いのか?有名な”シャワー・ルームの惨劇”シーンをどう撮影したのかなど、ヒッチコック作品のファンにとって興味深い内容になっています。

冒頭のシーンで、案内役を演じるヒッチコックに、アンソニー・ホプキンス。顔は似ていないのに存在感が、ヒッチコックに見えてくるからスゴイ!しゃべり方から歩き方に至るまで研究したそうです。

ヒッチコックと共に重要な人物なのが、妻アルマです。彼女の献身と才能がなければ、名作「サイコ」は生まれていなかったかもしれないのです!さて、最初の疑問に戻りましょう。

「サイコ」の恐怖の秘密は、犯人の二重人格性と音による心理効果でした。ヒッチコックが撮影スタッフや観客に対して、箝口令(かんこうれい)を敷いたこともポイントです。

次に”シャワー・ルームの惨劇”シーンをどう描いたのか?犯人の影や暴力性を描き、観客はヒロインと一体化して叫び声を上げるように作られました。

たとえ、映像を忘れてしまっても、”シャワー・ルームの惨劇”シーンのバーナード・ハーマンの音楽は、耳に残って離れません。

撮影秘話はまだたくさんあるのですが、詳しくは本作の原作となった「ヒッチコック&メイキング・オブ・サイコ」改訂新装版をご覧下さい。あなたもヒッチコックの恐怖の技法から逃れられない!

不倫もミステリーの要素の1つだった?

ヒッチコック作品には、”不倫”の話が多く入れられていることに気づいているでしょうか?本作でも、ヒッチコックが妻アルマと知り合いの脚本家との不倫を疑っています。

「サイコ」でも、冒頭はヒロイン・マリオンとサムの真昼の情事から始まります。ヒッチコックの他の作品では、「ダイヤルMを廻せ!」にも、”不倫”が描かれ、その後の完全犯罪に繋がるような仕掛けになっています。

ヒッチコックは、金髪の美女が好みだったと言われています。主演女優がヒッチコックの意に反して、すぐ辞めてしまうことが多く、配役に苦労したようです。

その一方で、妻の浮気は許せないが、主演女優への執着心は強く、それが映画製作への情熱に昇華されました。名作「サイコ」を観ていると、そんなヒッチコックの葛藤も見えてくるのです。

ヒッチコック 感想まとめ

才能ある者同士の結婚は難しい。しかし、ヒッチコックには妻アルマの献身がなければ、「サイコ」のような名作が生まれなかっただろう。本作では、撮影秘話よりも影のように寄り添う妻アルマの存在に光が当てられています。

そのため、観る人によってはもっと撮影秘話や役者の話が聞きたいと思うかもしれない。そう感じるならば、本作の元となった「ヒッチコック&メイキング・オブ・サイコ」改訂新装版を熱読して欲しい。

本作では、ヒッチコックになりきったアンソニー・ホプキンスの演技が光っています。お腹を突き出した姿や歩き方など、ヒッチコック作品のファンなら思わずニンマリ。

また献身的にヒッチコックを支える妻アルマの言動や浮気だと疑う、ヒッチコックの行動も面白い。ヒッチコックの作品をまだ未体験の人も、スリル&恐怖に満ちた作品世界の一端が伝わったのではないだろうか。

「サイコ」の人気は続いていて、1988年にガス・ヴァン・サント監督がリメイク映画化するなど、魅力は果てしない。2つの「サイコ」を味わってみるのもおすすめです。

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