映画『イン・ハー・シューズ』あらすじネタバレ結末と感想

イン・ハー・シューズの概要:見た目も性格も正反対の姉妹が傷つけ合いながらも成長し互いを認め合っていくヒューマンドラマ。この対照的な姉妹をキャメロン・ディアスとトニ・コレットが演じている。2005年公開。

イン・ハー・シューズ あらすじネタバレ

イン・ハー・シューズ
映画『イン・ハー・シューズ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

イン・ハー・シューズ あらすじ【起・承】

マギー(キャメロン・ディアス)と姉のローズ(トニ・コレット)は何もかもが正反対の姉妹だ。美人だが難読症により定職に就けないマギーに対し、姉のローズは地味だが頭脳明晰で弁護士をしている。そして妹は自分の中身の無さに、姉は自分の外見にそれぞれ強いコンプレックスを抱えている。

ある晩、ローズは泥酔したマギーを実家に送る。しかし、自己中心的な継母から追い出され、ローズは仕方なく彼女を自宅に泊める。今日は憧れの上司ジムと初めてベッドインした夜だったのに、マギーのせいで甘い夜は台無しになる。それでもローズは妹を見捨てることができないでいた。

マギーはローズに催促され職探しをするが、難読症が邪魔をして仕事は見つからない。それでも何とかペットホテルでトリマーとして雇ってもらえることになり、ローズの家に居候したまま働き始める。

マギーには人の物を勝手に持ち出す盗癖があった。ある日実家で父の引き出しを探っていたところ自分宛の誕生日カードを見つける。送り主は死んだと思っていた母方の祖父母だった。

ローズが出張で留守の間、マギーのミスでローズの車が駐車違反でレッカーされてしまう。車の引き取り場所まで連れて行ってやると声をかけてきた男にマギーはレイプされそうになり、罰金も払わず車で逃げ帰る。

ジムと一緒に行くはずだった出張なのに彼は忙しくてこられず、憂鬱な気分で帰宅したローズは自分の車に車輪止めがついているのを見て激怒する。話を聞いてくれないローズに腹を立てていたマギーは、出張の件を謝ろうとローズを訪ねてきたジムと寝てしまい、その現場をローズに見られる。そして姉妹は完全に決裂する。

イン・ハー・シューズ あらすじ【転・結】

行き場のないマギーは誕生日カードの住所を頼りにフロリダの祖母エラ(シャーリー・マクレーン)を訪ねる。

エラは高級老人ホームで一人暮らしをており突然訪ねてきた孫を歓迎する。彼女とはマギーの母が自殺してから長年音信不通となっていた。娘のことでエラはマギーの父と対立し、彼から縁を切られていた。

一方、傷心のローズはジムのいる弁護士事務所をやめ、犬の散歩代行業をしていた。ある日、元同僚サイモンと再会し、半ば強引に食事へ誘われる。サイモンは以前からローズのことが好きで、それ以降ローズを頻繁にデートへ誘うようになる。

エラはマギーに施設で働くよう言い、マギーはそこで全盲の老人と出会う。老人はマギーに詩の朗読を頼み、マギーをとても頭がいいと褒めてくれる。他の老人たちも彼女を大らかに受け入れてくれ、マギーはここで働くうちに少しずつ変わり始める。

ローズとサイモンは恋に落ち、ついに婚約する。しかし、マギーとジムのことだけはサイモンに言えず、隠し事をする彼女に不信感を抱いたサイモンは婚約を破棄すると言いだす。落ち込むローズのもとにテラから手紙が届く。

フロリダへやってきたローズは、マギーがいることに驚く。喧嘩をしながらも互いを必要としてきた姉妹は、テラのおかげでその関係を修復する。そしてローズからサイモンのことを聞いたマギーは、サイモンをフロリダへ呼び寄せ2人を仲直りさせる。

ローズとサイモンは無事に結婚式の日を迎える。マギーはサプライズで姉のために詩を朗読し、ローズを感激させる。

イン・ハー・シューズ 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2005年
  • 上映時間:131分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:カーティス・ハンソン
  • キャスト:キャメロン・ディアス、トニ・コレット、シャーリー・マクレーン、マーク・フォイアスタイン etc

イン・ハー・シューズ 批評・レビュー

映画『イン・ハー・シューズ』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

なぜかぼやけた印象の物語

姉妹を描いたこの物語の主人公はどちらかといえば妹のマギーで、彼女の武器はその恵まれたルックスだ。しかし、彼女は難読症という大きな問題を抱えている。そのせいで傷ついてきた彼女が、唯一のアピールポイントである自分の美貌を最大限利用する女に成長したことは理解できる。しかし、マギーの問題は難読症よりも盗癖であり人の気持ちが理解できないその人間性にあるだろう。姉の彼氏まで寝盗ってしまう点から見ても、その問題は深刻だ。

ところが、祖母のテラのもとへ行ってからのマギーの成長ぶりは拍子抜けするほどトントン拍子だ。つまりローズの存在がマギーの自立を妨げていた面があるということだろう。

きっかけはどうであれ、この姉妹は相手から離れたことで互いに新しい世界を見つけ成長している。そこで相手の存在の大切さに気づくだけでなく、自分たち姉妹の強い依存関係には問題があったことにも気づくべきで、そこが描かれていないことが何となくこの物語をぼやけた印象にしてしまっている。

元気なお年寄りとゴージャスな老人ホーム

姉妹の祖母を演じているのはベテラン女優のシャーリー・マクレーンで、この映画の撮影時は何と80歳。確かにシワもシミも増えたが、達者な演技とその存在感は抜群だ。

彼女の暮らす老人ホームのお年寄りたちのキャラクターも面白い。フロリダの明るい雰囲気にピッタリの陽気で心温かいお年寄りたちの存在にマギーやローズだけでなく、この作品自体がかなり助けられている。ちょっと助けられすぎて、姉妹の抱える問題が都合よく解決しすぎたのはどうかとも思うのだが。

それにしてもアメリカの老人ホームはすごい。単にお年寄りの多い高級リゾート地なのかと思ったら老人ホームだとわかってビックリした。お金や介護の心配もなく、こんなところで気の合う仲間と楽しい老後が過ごせるなら未来はどこまでも明るい。羨ましい限りだ。

イン・ハー・シューズ 感想まとめ

「イン・ハー・シューズ」というタイトルには“彼女の立場に立てば”という意味があるらしい。確かにこの物語で描かれている人たちは、相手の気持ちを思いやることができずに傷つけ合って生きている。それが最後には互いを許し合い思いやるようになるわけでとてもいい話なのだが、なぜかしっくりこなかったというのが正直な感想だ。

その原因は、この姉妹の過去を明かすのが遅いからだと思う。前半部分では、ずっと疎遠だった姉妹がバカな妹の事情で望まない同居を始めたのかと思っていたが、後半部分で2人がかなりの依存関係にある姉妹だということがわかり、その唐突さに驚く。でも姉は妹がそれまで何の仕事をしていたかも知らないようだったけどなあ…。それならそれで“ヴァギナ”の話で盛り上がる2人より、何かもっと2人の子供時代からの親密さを示すエピソードを前半のどこかで見せてくれないと感情移入が追いつかない。後半部分でミステリーの謎解きのように母の自殺の真相を明かされてもなあ…という感じ。それこそミステリーじゃないんだから。

とはいえ、別に悪い印象や不快感が残るような映画ではなく、良くも悪くも普通にスーッと観られる映画。それ以上でもそれ以下でもない。