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映画『イン・ハー・シューズ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『イン・ハー・シューズ』の概要:障害を持ちつつも破天荒で美人の妹と、真面目で地味な姉。2人は強い絆を持ち生きてきたが、とある事件により仲違いしてしまう。離れている間、それぞれの環境と心境に変化が起こり、互いの道を見出していく。家族を思い合う絆を描いたヒューマンドラマ。

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映画『イン・ハー・シューズ』の作品情報

イン・ハー・シューズ

製作年:2005年
上映時間:131分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:カーティス・ハンソン
キャスト:キャメロン・ディアス、トニ・コレット、シャーリー・マクレーン、マーク・フォイアスタイン etc

映画『イン・ハー・シューズ』の登場人物(キャスト)

マギー・フェラー(キャメロン・ディアス)
美人だが、性に奔放でだらしない。無職でローズの妹。読書障害があり、1つの物事に集中することができない。
ローズ・フェラー(トニ・コレット)
美人の妹を持つ姉。高学歴の弁護士だが、地味で太りやすい体質。真面目な性格で、履きもしない靴を集めるのが趣味。
エラ・ハーシュ(シャーリー・マクレーン)
マギーとローズの祖母。マイアミに在住。高齢だが、矍鑠としている。亡くなった娘に対して、やり方を間違っていたと長い間、後悔している。
サイモン・スタイン(マーク・フォイアスタイン)
ローズの婚約者で弁護士。誠実で明るい男性。食べ歩きとバスケット観戦が趣味。

映画『イン・ハー・シューズ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『イン・ハー・シューズ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『イン・ハー・シューズ』のあらすじ【起】

マギーは無職で美人だが、性に奔放でだらしない女である。姉のローズにとっては、やっかいな妹だった。
ローズは真面目で堅物だが、履きもしない靴を何足も揃えるのが、趣味のようになっている。実家を追い出されたマギーは、就職先が見つかるまでの間、ローズの家に居候することになった。

MTV司会者のオーディションに来たマギーだったが、彼女は画面に出る文字を辿って読むことができない。マギーには読書障害があった。故に、オーディションには落選してしまう。

妹は転々と職を変えては、定職に就くことができない。だが、マギーにはファッションやメイクのセンスがある。マギーは自分の容姿や身体を使って、生きてきたのだ。そういう才能を生かすのは天才的である。
しかし、姉は若い内はそれでもいいが、歳を重ねたらそうもいかないと、先のことを心配するのだった。

姉の忠告に従い、マギーは翌日から職探し。だが、なかなか良い仕事が見つからない。そんな時、継母から連絡があり、部屋の私物を片付けろと言われて実家へ。父の後妻はローズとマギーに冷たく、実の娘にはとても甘かった。

部屋の片付けもそこそこに、家探しをしてへそくりを探して歩くマギー。彼女は父の書斎で疎遠となっている祖父母からの手紙を発見する。

トリマーの仕事に就いたマギーだったが、職場前に駐車していたローズの車がレッカーされてしまう。通りかかった若者に誘われ、レッカー駐車場へ来たマギーだったが、危うく襲われそうになり必死で逃げ帰った。

出張から戻ったローズだったが、自分の車に駐車違反の装具がついている。自分がいない間はマギーが乗っていたはずだ。ローズは出張で気落ちしていたこともあり、妹を厳しく叱った。

理由も聞かずに出て行けと言われたマギーは、荷物をまとめている途中で来客に対応。叱られた腹いせに、ローズの恋人を寝取ってしまう。
その場面に帰宅してしまったローズは、妹と縁を切るつもりで酷い言葉を投げつけてしまうのだった。

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映画『イン・ハー・シューズ』のあらすじ【承】

ローズの恋人から金をむしり取ったマギーには、行く宛てがない。ニューヨークへ行こうとしてふと、祖父母の手紙を思い出す。住所はマイアミ。マギーは一路、マイアミへと向かうことにした。

傷心のローズは、同事務所で元恋人と顔を合わせるのが辛く、長期休暇を申請。マギーが連れて来た犬を散歩させていると、犬を知る人達と遭遇する。
どうやら、妹はペットショップの職に就いたものの、勝手に犬を連れ出してそれっきり出社しなかったらしい。ローズは妹のことを伏せたまま、ペットショップの店長に犬の散歩代行を提案した。

そのことを父親に話すと、関わりたくない態度を見せる。ローズはマギーがてっきり実家へ戻ったかと思っていたが、父の口ぶりからすると、実家には帰っていないようだ。心配になったローズはマギーの携帯に電話するも、すでにその番号は使えなくなっていた。

マイアミに到着したマギーは、祖母のエラに連絡し迎えに来てもらう。会うのは母親の葬式以来だろうか。互いによそよそしい態度である。マギーはエラの家に居候することになった。

街中で偶然、サイモンと会ったローズ。サイモンには以前からアプローチされており、些かうんざりしていた。それでも、事務所での噂話を聞きたくて、昼食を共にする。その後、強引な誘いを断り切れず、次の約束もしてしまうローズ。

マギーの母親は心を病んで自殺し、幼い娘2人を残して亡くなっていた。葬儀の時、父親に
よって近づくことを拒まれたエラは、それ以降どうすることもできず。それでも、ずっとイベント時にはカードを送り続けていた。その手紙ですら、父親は隠していたようだ。そのせいで、孫娘たちの消息は長年不明だった。

今回、マギーが訪ねて来たことにより、真実を知ったエラ。亡くなった娘は、子供達を頼むと遺言を残していたが、エラは面倒を見ることができなかったため、マギーが来たこの機会に、長年の溝を埋めようと決心する。

映画『イン・ハー・シューズ』のあらすじ【転】

マギーはマイアミに来てから、お姫様のようにずっと遊び呆けている。果ては、エラの不在をいいことに、へそくりを探す始末。どうにもだらしない孫である。エラはマギーに福祉センターで、仕事をするよう言いつけた。

センターへと真面目に通い、仕事するマギー。彼女は盲目の教授に、本を読んで欲しいと頼まれる。断り続けているも、彼は諦めない。マギーは仕方なく本を手にするも、やはり読むのに時間がかかる。だが、老教授はアドバイスしつつ彼女に本を読ませ、文章の意味するところを答えさせる。マギーは褒められることで、少しだけ自信を持った。

本を読みつつ勉強を続けているマギーは、姉に何度も手紙を書こうとするも、言葉が続かずに断念。エラとの仲も軟化し、謙虚な生活にも慣れ始める。
孫が一向に姉を呼ぼうとしないため、エラはマギーのアドレス帳からローズの住所を盗み見するのだった。
その後、エラの友人の服を選んで購入したマギー。チョイスが素敵だと口コミが広がり、彼女はこれを仕事にしようとエラに相談。計算は祖母がやってくれることになった。

一方、ローズはサイモンとディナーに来ていた。肩肘を張らずに接することができるサイモンとは、楽に付き合えそうである。そして、何度かデートし彼と良い雰囲気になり、身体を重ねるのであった。

その後、ローズはサイモンと婚約。上流階級の結婚式に招待され、お気に入りの靴を持って行くも、破損に気付かず思わぬ恥をかく。それでも、ソファーの隅から妹のマフラーが出てきたりして、寂しい気持ちを抱くのだった。

破天荒なマギーのことなど誰にも相談できない。思い悩むローズ。増してやサイモンに話し、妹を嫌われたらと思うとそれも苦しい。隠し事を一向に話してくれないローズに、業を煮やしたサイモン。このままでは結婚できないと、ローズは彼に婚約破棄を言い渡されてしまうのであった。

映画『イン・ハー・シューズ』の結末・ラスト(ネタバレ)

学を増やし自信をつけ、前向きに生きようと考え始めた妹マギー。対して姉のローズは婚約破棄の危機に陥っている。

そんな折、ローズの元にエラから手紙が届く。内容は祖母の存在を、父親が隠しているというものだった。彼女はすぐさま、父親に事実確認を取る。父親の中では、エラのイメージは当時のまま。年月を経て後悔しているなど、知るはずもない。

早速、買い物相談の事業を開始したエラとマギー。窓口はエラが買って出てくれた。予約はたちまち満杯である。
そんな時、ローズがエラの自宅を訪れる。チャイムを押して出て来たのは、なんとマギー。互いに驚くも、帰宅したエラによってローズは歓迎された。

翌日は敷地内をマギーが案内。エラの住まいは、元気なお年寄りが住む地域の一角にある。敷地内には様々な施設が整っていた。意外なほどに馴染んでいるマギーの姿に、密かに驚くローズ。元弁護士のチームが集まっている場にてローズを紹介した時、姉が所属事務所を辞めていることに驚くマギー。互いに連絡を絶っている間に、様々なことが起こっていた。

帰宅すると、エラが昔のアルバムを引っ張り出して見せてくれた。そこで、母親から初めてプレゼントを貰った日の話を始める姉妹。だが、マギーとローズの話は大きく食い違っていた。

真実。母親はニューヨークに娘たちを連れて、身を売りに行った。それで得た収入で、ローズには本を、マギーには犬をプレゼント。しかし帰宅した途端、待っていた父親と母親が激しい口論になる。病んでいた母親を異常だと罵り、父親は遠くの施設へ入院させようとした。母親は最愛の娘たちと離れ離れになると絶望し、自ら命を絶ったのだった。

その日の夜、姉妹は仲直りする。だが、ローズは婚約を破棄されたと泣く。マギーは姉のためにひと肌脱ぐことにした。
施設にてダンスパーティーが催された日、マギーは秘密裏にサイモンを呼び寄せた。ローズはサイモンに破天荒な妹のことを話し、妹のお陰で2人は、ようやく誤解を解いて仲直りしたのだった。

そうして、ローズとサイモンは初めて食事をしたレストランを貸し切り、結婚式を行う。エラと父親の間の確執も解け、エラにもパートナーができた。そして、マギーは最愛の姉のために、詩の朗読をプレゼント。ローズは感動して涙を流したのだった。

映画『イン・ハー・シューズ』の感想・評価・レビュー

キャメロンディアスとトニコレットがそれぞれ対照的な姉妹として描かれた作品。読書障害という特殊な障害を持つ妹と、その妹の存在を疎ましく感じている姉。又、母親は2人が幼い頃に命を絶っており、父親ともそういった部分から確執があるというストーリー。複雑な家庭環境の下、2人がお互いを認め合い、母親の死の真相を知る事によって、拗れていたヒモが一つ一つ解かれていく。ハッピーエンドはありがちといえばその通りなのだが、こういった作品はれが予定調和として作られているので、すんなり見る事が出来ると思う。(男性 30代)


疲れた時、落ち込んでいる時におススメしたい。ちゃらんぽらんな生き方をしていた主人公マギー。そんな彼女の心がゆっくり変化していき成長していく姿は気持ちよく温かい気持ちになれる。自分に合った靴で自分のペースで人生を歩んでいけば良いと気付かせてくれる。ラブコメではなく姉妹愛が描かれており、見た後、なんとなく家族に会いたくなってくる。
キャメロン・ディアスの魅力がたっぷり、衣装もおしゃれで素敵なので特に女性に見て欲しい。(女性 30代)


性格も容姿も正反対の姉妹が、それぞれ少しずつ成長していく姿がとても印象的な映画だ。はちゃめちゃな妹も、自分なりに考えながら一歩ずつ前に進んでいることに、とても心が和むのではないだろうか。
映画を通して、自分の人生についても考えるきっかけになりそうだ。それぞれの道を歩みながらも、姉妹という切っても切れない関係があり、成長していく中で和解をしている場面も、とても心が温まる。
家族の絆が再確認できる、そんな映画に仕上がっている。(女性 30代)


ごくごくシンプルでサラッと見られるヒューマンストーリー。最後の方のマギーは若干うまく行き過ぎなんじゃないかという感じもしないでも無い。しかし、姉妹愛がテーマということもあって、特別重くてとんでもない難病や事件が絡んでいるというわけでも無い、身近に感じやすいストーリーなのかなと思う。良くも悪くも印象には残りづらい感じはする。
シンプルな中にも、反発しあっていた状態からの関係や心情の変化、それぞれの成長を繊細に感じ取ることができ、改めて家族について考えたくなるような後味が残った。(女性 20代)


キャメロン・ディアスはちょっとすっとぼけた女性の役をやらせると上手いが、この主人公、マギーにはやや苛ついた。あまりにも身勝手で姉のことを考えていない。

叱られたからと腹いせに姉ローズの彼氏と寝たり、誰にも何も言わず音信不通になったり、あまりにも子どもじみていないだろうか。マギーには読書障害があるが、性格面から入ってしまったので、その障害さえ自業自得のように思えてしまった。

良かったのはマギーと老人ホームのお年寄りたちとの交流シーンで、問題のあるマギーに優しい老人たちに癒された。(女性 40代)


王道なラブコメのように見えるが、対照的な姉妹の友情を描いた心温まるヒューマンドラマである。二人のケンカをきっかけに、それぞれの生き方を見つめ直し、次第に絆を深めてゆく姿を描いている。
タイトルにある通り「靴」を一つのテーマにしており、あらゆるシーンで「靴」の演出がポイントになっている。自分にぴったり合う靴を探すように、それぞれ自分に合った生き方があるのだと思う。
ローズの結婚式でマギーがE.E.カミングスの詩を朗読するシーンは、じんわりと涙が込み上げてきた。
良くも悪くも互いに影響し合う姉妹の関係がとても素敵であった。(女性 30代)


自由奔放に生きる美しい容姿の妹と、真面目で弁護士として働くが地味な見た目の姉。正反対の2人の姉妹が周りの人との交流を通して、お互いに変わり、お互いを理解しようとするお話。
妹を演じるキャメロン・ディアス。とっても綺麗でキュートで明るくて、よく言えば自由奔放な女性なのですが、こういう女性が苦手な私はものすごくイライラします。お姉ちゃんが妹に対して怒ってしまうのと同じタイミングで同じようにイライラしました。しかし、物語が進んでいくにつれて、妹も彼女なりに苦悩があって、姉のことを気にかける部分もあり、可愛らしく思えるシーンもありました。
結局は姉妹なので「許せる」範囲が広いのは当たり前のことかもしれませんが、そんなかけがえのない家族の「絆」こそ、とても大事なものだと感じる作品です。(女性 30代)

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みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    「イン・ハー・シューズ」というタイトルには“彼女の立場に立てば”という意味があるらしい。確かにこの物語で描かれている人たちは、相手の気持ちを思いやることができずに傷つけ合って生きている。それが最後には互いを許し合い思いやるようになるわけでとてもいい話なのだが、なぜかしっくりこなかったというのが正直な感想だ。

    その原因は、この姉妹の過去を明かすのが遅いからだと思う。前半部分では、ずっと疎遠だった姉妹がバカな妹の事情で望まない同居を始めたのかと思っていたが、後半部分で2人がかなりの依存関係にある姉妹だということがわかり、その唐突さに驚く。でも姉は妹がそれまで何の仕事をしていたかも知らないようだったけどなあ…。それならそれで“ヴァギナ”の話で盛り上がる2人より、何かもっと2人の子供時代からの親密さを示すエピソードを前半のどこかで見せてくれないと感情移入が追いつかない。後半部分でミステリーの謎解きのように母の自殺の真相を明かされてもなあ…という感じ。それこそミステリーじゃないんだから。

    とはいえ、別に悪い印象や不快感が残るような映画ではなく、良くも悪くも普通にスーッと観られる映画。それ以上でもそれ以下でもない。

  2. 匿名 より:

    ①なぜかぼやけた印象の物語

    姉妹を描いたこの物語の主人公はどちらかといえば妹のマギーで、彼女の武器はその恵まれたルックスだ。しかし、彼女は難読症という大きな問題を抱えている。そのせいで傷ついてきた彼女が、唯一のアピールポイントである自分の美貌を最大限利用する女に成長したことは理解できる。しかし、マギーの問題は難読症よりも盗癖であり人の気持ちが理解できないその人間性にあるだろう。姉の彼氏まで寝盗ってしまう点から見ても、その問題は深刻だ。

    ところが、祖母のテラのもとへ行ってからのマギーの成長ぶりは拍子抜けするほどトントン拍子だ。つまりローズの存在がマギーの自立を妨げていた面があるということだろう。

    きっかけはどうであれ、この姉妹は相手から離れたことで互いに新しい世界を見つけ成長している。そこで相手の存在の大切さに気づくだけでなく、自分たち姉妹の強い依存関係には問題があったことにも気づくべきで、そこが描かれていないことが何となくこの物語をぼやけた印象にしてしまっている。

    ②元気なお年寄りとゴージャスな老人ホーム

    姉妹の祖母を演じているのはベテラン女優のシャーリー・マクレーンで、この映画の撮影時は何と80歳。確かにシワもシミも増えたが、達者な演技とその存在感は抜群だ。

    彼女の暮らす老人ホームのお年寄りたちのキャラクターも面白い。フロリダの明るい雰囲気にピッタリの陽気で心温かいお年寄りたちの存在にマギーやローズだけでなく、この作品自体がかなり助けられている。ちょっと助けられすぎて、姉妹の抱える問題が都合よく解決しすぎたのはどうかとも思うのだが。

    それにしてもアメリカの老人ホームはすごい。単にお年寄りの多い高級リゾート地なのかと思ったら老人ホームだとわかってビックリした。お金や介護の心配もなく、こんなところで気の合う仲間と楽しい老後が過ごせるなら未来はどこまでも明るい。羨ましい限りだ。