『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

2010年にスマッシュヒットしたアクションコメディー映画『キック・アス』の続編。前作監督のマシュー・ヴォーンは製作に回り、新たにジェフ・ワドロウが監督に起用された。前作から引き続きアーロン・テイラー=ジョンソンとクロエ・グレース・モレッツが出演。

あらすじ

キック・アス ジャスティス・フォーエバー』のあらすじを紹介します。

前作の死闘から3年後、平穏な高校生活を送っていたデイブ(アーロン・テイラー=ジョンソン)はミンディ(クロエ・グレース・モレッツ)を誘い、再びキック・アスとしてヒーロー活動を始めようとしていた。一方のミンディは亡き父の友人であり同じく警察官のマーカスに引き取られ、ヒットガールとしての活動は禁じられていた。熱意に押されてデイブの特訓につき合うミンディだったが、ある日マーカスに活動がバレてしまい今後は普通の女の子として生活することを誓うのだった。一人になってしまったデイブはSNSを使ってヒーロー仲間を探すことを思いつく。間もなくスターズ・アンド・ストライプス大佐(ジム・キャリー)と出会ったデイブは大佐が組織するヒーロー集団「ジャスティス・フォーエバー」の一員となり、町の平和を守るために活動するのだった。
時を同じくして、前作で父親をキックアスに殺された恨みをつのらせたレッドミスト(クリストファー・ミンツ=プラッセ)は、マザーファッカーと名を変えて新たな悪の組織を作り凶悪な仲間たちを揃えていた。キックアスを追いつめるためにスターズ・アンド・ストライプス大佐を、そしてデイブの父親までも殺害するマザーファッカーたち。「ジャスティス・フォーエバー」のメンバーたちも悪に屈っしてバラバラになってしまう。しかし正義の為に悲しみを乗り越え立ち上がったキック・アスは、真の自分を知ったヒットガールや仲間たちと共に悪との全面対決に向かうのだった。

評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★☆☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2014年2月22日
  • 上映時間:103分
  • ジャンル:アクション、コメディ
  • 監督:ジェフ・ワドロウ
  • キャスト:アーロン・テイラー=ジョンソン、クリストファー・ミンツ=プラッセ、クロエ・グレース・モレッツ、ジム・キャリー、モリス・チェスナット etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』について、2つ考察・解説します。※ネタバレあり

ヒーローの素質

タランティーノ監督の『キル・ビル』の終盤で、ビルがスーパーマンとスパイダーマンの違いを語るシーンがある。スパイダーマンは自分の意志でコスチュームを身に纏い、その時初めてヒーローになるが、スーパーマンは生まれたその瞬間からヒーローだと。キック・アスは間違いなくスパイダーマンの部類に属している。だが前作『キック・アス』でのデイブはまだヒーロー成り得ていなかった。手作りのコスチュームに身を包んだ彼は、ヒーロー映画というジャンルに対するシニカルな笑いを内在した存在として描かれており、真のヒーローはヒットガールの方であった(彼女は自分の意志とは関係なくヒーローになった点においてスーパーマンに近い存在と言える)。
ではなんちゃってヒーローのデイブが真のヒーローになるために必要なものは何か。それは通過儀礼である。スパイダーマンを思い出して欲しい。ピーター・パーカーがスパイダーマンになったのは、蜘蛛に噛まれた時でもコスチュ―ムを作った時でもなく、彼の叔父が死んだ時だった。デイブは今作で自分のせいで実の父親を失ってしまう。それは紛いもののヒーローが、覚悟と業を背負い真のヒーローになった瞬間だ。

脇役たちの魅力は?

前作で強烈な印象を残したニコラス・ケイジの代わりにキャスティングされた大物俳優がジム・キャリーだ。しかしニコラス・ケイジが良い意味の胡散臭さで作品をかき回してくれたのに比べ、ジム・キャリーは彼本来の持ち味を活かすことなく退場している。他の「ジャスティス・フォーエバー」のメンバーも大したインパクトを残せていない。敵側にしても、一番出番の多いキャラが筋肉隆々のロシア女と少し疑問の残るチョイスだ。魅力的なキャラクターが脇を固めた前作に比べて、今作は脇が甘いとしか言いようがない。

まとめ

アメコミヒーローに対するアンチテーゼを掲げて人気を博した前作『キック・アス』から打って変わって、ストーリー的には今作でより正統派のアメコミへと近づいた感は否めない。主人公の成長を一つの要素に含むハリウッド映画にとっては当然とも言える展開であろうが、それに伴い一種のけれん味が演出から失われてしまったことを残念に思うファンも多いだろう。そんな方にはベン・ステイラー主演の迷作(?)『ミステリーメン』をおすすめしたい。ヒーローに憧れる素人ヒーローという設定はそのままに、こちらは最後までお馬鹿映画を貫き通している。
続編の存在を匂わせるようなラストだったが、如何なものか。一度本物のヒーローになってしまった男が、ださくてお馬鹿なヒーローに再び返り咲ける(?)のだろうか。

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