映画『言の葉の庭』あらすじネタバレ結末と感想

言の葉の庭の概要:2013年5月公開の日本のアニメーション映画。監督・脚本を新海誠が務めた。彼の作品の中でもファンタジー要素の薄い物語で、雨の日になると出会える女性との淡い恋心を描いた高校生のラブストーリーである。

言の葉の庭 あらすじネタバレ

言の葉の庭
映画『言の葉の庭』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

言の葉の庭 あらすじ【起・承】

タカオは高校生で、靴職人を夢見ている。
家では靴職人になるための練習や勉強をし、専門学校に通う学費もバイトで貯めていた。

ある雨の日。
タカオは雨の午前授業はさぼるという自分のルールがある。
彼はいつも通りさぼるため、新宿にある公園の屋根付きベンチで靴のデザインを描いていった。
するとそこに昼間から缶ビールとチョコレート片手に座っている若い女性がいることに気がつく。
タカオは女性がこんな時間に何故と疑問に思い、尋ねてみた。
彼女もまた会社をさぼっているのだと言った。
どこかで会ったような感覚を覚え、彼女に聞くと
「鳴神の少し響きみて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ」を言い残して行ってしまう。

それから、雨の午前中にその場所に行くと必ず彼女に会えた。
自分で弁当を作っているタカオはいつしか彼女の分も作り始める。
彼女はタカオの弁当を食し、会話も弾んでいった。
そのお返しに彼女は高校生のタカオにとっては高価で手の出ない、靴の専門書をプレゼントしてくれたのだった。

言の葉の庭 あらすじ【転・結】

夏や休みは雨が中々降らず、彼女を思うものの会うことは出来なかった。
二学期に入り、タカオが廊下を歩いていると向こうから歩いてくるスーツ姿の女性。
あの女性だった。
タカオと一緒にいた友人が「ユキノちゃんどうしたの?」と駆け寄った。
タカオは友人からユキノが自分の通う学校の古文の教師であったこと、女生徒の彼氏が一方的にユキノに惚れたことで生徒達から虐めにあっていたことを知った。
それで学校に来られなくなっていたのだ。
タカオはその首謀者の女生徒に会いに行き、彼女を殴る。
そして彼女の友人の男性達から返り討ちにあった。

タカオはいつもの公園に向かった。
ベンチに向かう途中でユキノを見つけたタカオは、声をかける。
正体を知られたユキノは気まずかった。
すると突然の大雨に見舞われる。
二人はユキノのマンションに向かい、洋服が乾く間にタカオが食事を作り楽しい時間を過ごす。
二人は同時に「今が一番幸せだ」と感じていた。

タカオはユキノに告白した。
しかしユキノは先生という立場から物を話し、四国に帰るのだと告げた。
自分の気持ちをはぐらかされたのだと頭に来たタカオは、部屋を出て行く。
ユキノは暫く考え込んだ後、急いでタカオを追った。

階段の途中にまだタカオはいた。
タカオはユキノに自分の本音をぶつけ、ユキノもまた初めて自分の気持ちを人にぶつけた。
本当は何度も学校に行こうと思ったが恐かったのだと泣きながら。

ユキノは四国に帰り、時々はがきが来る。
タカオはどうしているのかとふと思うのだった。
二人は歩く練習をしていたのだ。

言の葉の庭 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2013年
  • 上映時間:45分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、ラブストーリー、アニメ
  • 監督:新海誠
  • キャスト:入野自由、花澤香菜、平野文、前田剛 etc

言の葉の庭 批評・レビュー

映画『言の葉の庭』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

新海誠作品では最高の出来上がり

日本アニメーション界を牽引していると言っても良い新海誠。
短い時間で内容をまとめ、映像美の美しさやリアルさで知られている。
そんな彼の作品には空を飛んだり、死後の世界を描いたりと、ジブリアニメを尊敬していると公言しているだけあってファンタジーな世界観を描くことが多い。

その中で本作品は極めて現実世界を描いた作品である。
靴職人を夢見る高校生と、学校で生徒ともめ出社拒否をしている古文の教師の雨の日限定の交流を描いている。
その内容はのんびりとしていながらミステリアス。
しかし最初の10分でぐっと引き込まれる描写が魅力的だ。

舞台は新宿御苑であるということは、最後にわかる。
薄々感づいてはいたが、やはり新宿だったかということで納得が出来る。
電車や駅の名前などもリアルであり、より共感を得る作りとなっている。

深海監督はファンタジーよりも、現代映画の方が上手い。
心の描写や爆発を絶妙なタイミングで出してくる。
信じられないような最悪のニュースがある今だからこそ、心の声を爆発させるというシーンは自分を重ねてすっきりするのだ。
この映画は深海監督の作品で最高の仕上がりとなった。

ラストシーンにもらい泣き

雨の公園での交流が、お互いを知らない間に支えていた。
そんなことに気がつき始める二人だったが、ユキノは四国へ旅立つためタカオに教師としての顔で挨拶をしてしまう。
そのことに腹を立てたタカオは部屋を飛び出すが、ユキノも裸足で追いかける。
そしてタカオがユキノについての文句をぶちまけると、ユキノは泣きながらタカオに抱きついた。
「本当は恐かったのだ」と。

教師でも年上でもない等身大のユキノの姿が生々しく、人間らしくもある瞬間だった。
このシーンで「こんなことあるな」としみじみもらい泣き。
誰にも言えず抱え込んで無理をするが、無理がたたって爆発してしまう。
このような感情の流れが上手い作品である。

言の葉の庭 感想まとめ

良い作品を観た、そう思う後味の良い作品である。
新海誠の映画はどこか重く見にくい部分があるのだが、本作品にはそんなところも無く清々しい作品に仕上がっている。
小難しい映画も時には良いが、ストレートに感情をぶつける映画も良い物である。

映像美はどのシーンをとっても美しく、特に雨の中の自然を映すシーンはため息がでるほどである。
視覚的にも感情的にも記憶に残る、新しいタイプのアニメーション作品。
日本が誇るまさにお国芸のなせるわざである。

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コメント

  1. よしびき より:

    すごく良かったです。