『紅の豚』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

当時のアニメ映画の興行収入記録を更新した大ヒット作。ファシズムへ向かっていくイタリアを舞台に、監督・宮崎駿の憧れを強く反映させた作品。架空の戦闘機などを登場させており、宮崎駿の思い入れは強い。

あらすじ

紅の豚』のあらすじを紹介します。

舞台はイタリア。主人公のマルコはイタリア空軍の元エースパイロットだが、軍隊の規律に嫌気が差し、自らを呪って豚人間となった。現在は賞金稼ぎとして、空中海賊の討伐に明け暮れる日々を送っている。
ある日、マルコは何度も戦闘を繰り返してきたマンマユート団という空賊に襲われた女学生たちを助ける。幼なじみが経営するホテルで出会ったカーチスという男にそのことを褒められたが、カーチスは空賊連合からマルコ対策としてスカウトされている男だった。
数日後、アドリアーノからミラノへ向かう途中でカーチスに遭遇し、撃墜されてしまう。一命を取り留めたマルコは、愛機をミラノのピッコロ社に修理依頼したが、マルコを担当したのは、17歳の少女・フィオだった……。

評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1992年7月18日
  • 上映時間:94分
  • ジャンル:ファンタジー
  • 監督:宮崎駿
  • キャスト:森山周一郎、加藤登紀子、桂三枝、上條恒彦、岡村明美ー etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

『紅の豚』について、2つ考察・解説します。※ネタバレあり

宮崎駿がやりたい放題

本作の原案は「モデルグラフィックス」で連載されていた『宮崎駿の雑踏ノート』です。雑踏ノートでは宮崎駿の妄想が炸裂している、色んな意味で凄い連載でした。架空の戦闘機や兵器を登場させ、やりたい放題やっていたのです。
そんな連載が原案なのですから、映画もやりたい放題になるに決まっています。『紅の豚』にはあらゆる架空の戦闘機が登場し、宮崎駿は楽しみながら制作を行っていたそうです。同時に「宮崎駿が考える男のあこがれ」を描いているので、ド迫力の戦闘シーンがあり、大人の恋もあり、裸の幼女に取り囲まれるシーンもあるという、宮崎駿にとって夢の様な作品に仕上がっているんですね。
ちなみに、冒頭に日本テレビのマスコット「なんだろう」が登場するため、日本テレビで何度も何度もテレビ放送されているんです。

『風立ちぬ』との関係

宮崎駿は『崖の上のポニョ』の製作時に「紅の豚の続編をやりたい」と発言しています。実際には続編は製作されないまま引退しましたが、『風立ちぬ』は本作の要素を踏襲しています。
舞台が第二次大戦前であること、ファシズムへ傾きつつある国が舞台であること、飛行機が題材の物語であること。そして「宮崎駿のための映画」であることです。
共に評価が別れる作品なのは、宮崎駿がやりたいようにやっている作品だからなんです。

まとめ

宮崎駿が好きで好きで仕方がないという人からはあまり評価が高くないという不思議な映画ですが、子供向けのファンタジーではないことが影響しているのでしょう。『紅の豚』は制作当時の宮崎駿と同世代をターゲットにした映画だから、当然です。同世代へ向けた映画に裸の幼女が出てくるのはどうかと思うけど……
宮崎駿は何をカッコいいと思っているのかが知りたい人は本作を見れば十分でしょう。懐古主義なようで懐古主義じゃない、今でも通じるカッコよさの宝庫です。男なら誰もが一度は妄想する世界ではないでしょうか。妄想をそのまま映画化するとだいたい失敗しますけど、そこは宮崎駿ですから大丈夫です。僕は『紅の豚』が大好きですよ。

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コメント

  1. 谷川承信 より:

    映画評のHPのなかでは、かなりの優れものと拝察いたしました。
    文章が短くて読みやすいにもかかわらず、評は的確ですね。
    (上から目線のようでスミマセン)

    この『紅の豚』の「あらすじ」に、変換間違いが2箇所ほどあり、
    「宮﨑駿がやりたい放題」の文章は、別の作品のモノではないでしょうか?

  2. 影山 美穂 より:

    当サイトにお越しいただきありがとうございます。
    初めてのコメントで、そのようなお褒めの言葉をいただくなんて、大変恐縮でございます。
    これからの励みとしたいと思います。

    誤字については、先ほど訂正しました。

    「宮崎駿がやりたい放題」の部分についてですが、
    どうやら別の作品の記事内容になっておりましたので、訂正しました。

    ご指摘ありがとうございました!