ロビン・ウィリアムス主演の感動の学園ヒューマンドラマ。アカデミー賞脚本賞受賞作品。「詩」を通して人生の素晴らしさを発見し、「自由」とは何かを問いかける青春ストーリー。
映画『いまを生きる』 作品情報
- 製作年:1989年
- 上映時間:129分
- ジャンル:ヒューマンドラマ
- 監督:ピーター・ウィアー
- キャスト:ロビン・ウィリアムズ、ロバート・ショーン・レナード、イーサン・ホーク、ジョシュ・チャールズ、ゲイル・ハンセン etc…
映画『いまを生きる』 評価
- 点数:85点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『いまを生きる』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『いまを生きる』のあらすじを紹介します。
ジョン・キーティングが全寮制学園ウェルトン・アカデミーに赴任した。同行のOBであったキーティングは、「詩」を通して生徒たちに生きる素晴らしさを伝えようとする。しかし、ノーラン校長による厳格な教育体制にがんじがらめにされている生徒たちは戸惑う。キーティングは「教科書を破り捨てろ!」と言い放ち、生徒たちも次第に影響され、自分たちだけで洞窟に集まって詩を読み合うようになっていった。そして、自らの生き方を行動に表していくようになり、ニールは俳優志望で舞台に立つようになる、しかし、父親の強い反対によって、強制的に俳優の道を断たれ、陸軍士官学校に転校させられることになった。ニールは自由を奪われたことで自殺してしまう。その事件の責任は、キーティングのもとに向けられることに。生徒たちも厳しい追及にキーティングの名前をサインするしかなかったが、キーティングが最後の挨拶を終えて教室を出て行こうとした時に、生徒が勇気をもって机の上に立って叫ぶ。「オーキャプテン、マイキャプテン」と。キーティングが引用した詩の一節であった。そして、次々と生徒たちは机の上に立ち、それを叫んだ。ノーラン校長の制止を振り切るだけ、生徒たちの心に影響を与えたキーティングは、「ありがとう。」と答えるのだった・・・。
映画『いまを生きる』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『いまを生きる』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
「自由」とは何かを考えさせられる作品
キーティングが来たことによって、生徒たちは決まったレールを走り続ける人生から自らで選び取る人生への道が拓いたのですが、それによって、自殺事件が起こってしまう・・・という何とも皮肉な展開。大人たちの都合で運命が決まってしまう不自由さに対して、疑問を投げかける作品ではありますが、ただ手放しに「自由」を訴えるだけでもないのですね。時代背景や自由が許される環境など、様々な要因がある中での「自由」の発揮を考えさせられました。改めて、現代の日本人の「自由」というのは、本当にありがたいことだと感じました。ニールがピストル自殺してしまうのはショッキングでしたがね。あと、それを聞いたトッドが吐いてしまうのも・・・若かりしイーサン・ホークが吐くって・・・。
「Dead Poets Society」
原題です。訳せば「死せる詩人の会」。日本語版のタイトルは「いまを生きる」ですが、映画の中で生徒たちが洞窟で「死せる詩人の会」を復活させるシーンがありますので、やはりこの原題の方がピッタリくるのでしょう。この作品では多くの詩人が出てきます。シェイクスピア、バイロン、シェリー、ホイットマンなど。そして、机の上に立って、「違った景色から世界を見ろ!」と教えるキーティング。この「詩」を通して、生徒たちは世界を違った視点から見ることができたんですね。生き方に対して、非常に狭い考え方に囚われてしまいやすい自分は、こういう作品を観ることで世界観が広がります。
詩に自分の想いや心の奥底にある秘めた気持ちを込めていた時代って今よりも不便で自由の無い生活だったと思いますが、とてもロマンチックで美しい時代だったのだとキーティングの詩の授業を聞いていて感じました。
その時代と同じことを今やるのは無理かもしれませんが、その時の詩から得られるものはたくさんあるし、今自分の気持ちを詩で綴ることだってものすごく美しい行為です。敷かれたレールを歩んでいくよりも、山あり谷ありでもいいから自分らしい道を歩める世の中になって欲しいなと感じました。(女性 30代)
教育というものが何たるかを改めて考えさせられる。
ラストシーンはあまりに印象的で、言葉に出来ない想いが次から次へとこみ上げてくる。
辛すぎてなかなか観返す勇気がないのだが、一度は観ておくべき作品だと思う。できれば、より若いうちに。
終始、ロビン・ウィリアムズの安定感ある演技が光っていて、『グッド・ウィル・ハンティング』と同じく、彼だからこそ出来る役、様になる演技だなぁと思う。本当に素晴らしい俳優さん。(女性 30代)
映画『いまを生きる』 まとめ
「自由」と「不自由」を学生たちの青春を通して描いた名作です!ロビン・ウィリアムスの存在感が非常に大きいです。喜劇俳優的な趣がある俳優ですが、シリアスな感情のこもった難しい役もばっちりです!「詩」を読む時の楽しさ加減が伝わってきます。またイーサン・ホークが若いです!今ではちょっとコワモテな感じも出てきましたが、本作では甘いマスクの優しそうな青年でした!「いまを生きる」というテーマは非常に奥深く、大人のエゴと子どもたちの自由意思との戦いを感動的に表現した監督はすごいです!最後の机の上に生徒たちが次々と立って、校長に叱られても、キーティングに向かって叫ぶ姿は熱いものを感じました。心に残る作品です。今の環境に感謝して、自由を無駄にしないように生きていきたいと思います。
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