映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』あらすじネタバレ結末と感想

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲の概要:臼井儀人の同名漫画のアニメシリーズを映画化した作品。9作目にあたる。監督は原恵一。興行収入15億を超える大ヒット映画となった。レギュラーキャラクターに加え、声優で小堺一機や関根勤が出演している。

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 あらすじネタバレ

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 あらすじ【起・承】

野原一家がのんびりどたばたと暮らす春日部に、あるテーマパークが作られる。それは、20世紀博という名のテーマパークで、古き良き時代である20世紀に流行ったものを集めたことで話題となる。しんのすけと両親、ひろしとみさえも流行に乗り出かけるのだが、あまりの懐かしさに二人ともアトラクションに夢中になってしまう。ひろしは特撮のヒーローに、みさえは魔法少女に憧れていた自分の幼少期を思い出したのだ。二人の様に、テーマパークで楽しんでいるのは大人ばかりだった。

ある晩、テレビにニュース速報が映った。「明日お迎えにあがります」という謎のメッセージと共に流れてきたのは「匂い」の電波である。それをひろしとみさえは「懐かしい」という。そしてなぜか子供の様にすぐ寝てしまう二人。何が何だかわからないしんのすけはひまわりとともにふてくされるのだった。

次の日、邪魔者の様に家を追い出されたしんのすけはひまわりを連れて町中へ出た。町ではスーツ姿の大人たちが、会社に行くことなく遊びほうけている。おかしいと思う間もなく、大きなトラックがやってきて、大人たちはすぐさまそこに乗り込み始めた。たくさんの大人を連れて走り去るトラックにはなんとひろしとみさえも乗っていたのだった。

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 あらすじ【転・結】

大人が全くいなくなった春日部の街に取り残されたしんのすけは、風間君やねねちゃんといったいつものメンバーで集まる。これからどうなるんだろうと不安がる仲間をよそに「きっと大人だけで楽しい事をしているに違いない。”オトナ帝国”があるんだ」としんのすけは腹を立てていた。

トラックを追い、向かった先は、20世紀博だった。全てはゴミにまみれた21世紀を憂えたケンとチャコという二人組が、古き良き時代を取り戻すために作った「イエスタデイ・ワンスモア」という秘密組織の仕業であり、20世紀博もまた計画の一部だったのだ。

20世紀博のなかで、大人たちは大人であることを忘れ、今を忘れ子供の様に楽しんでいた。しんのすけの働きかけで目を覚ましたひろしとみさえは、過去もいいけれど今も素敵だと強く思い、ケンとチャコの計画の阻止、20世紀タワーから発せられる匂いを絶つことを試みる。野原一家に負けて、ケンとチャコは自死を試みるが、しんのすけの「ズルイぞ!!」という叫びと、足元の鳥の親子を見て、思いとどまったのだった。

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 評価

  • 点数:95点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:2001年
  • 上映時間:89分
  • ジャンル:コメディ、アドベンチャー、アニメ
  • 監督:原恵一
  • キャスト:矢島晶子、ならはしみき、藤原啓治、こおろぎさとみ etc

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 批評・レビュー

映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

オトナでなくとも

クレヨンしんちゃんの中でも傑作と名高い作品なだけあって、細部への作りこみがすごい。言葉で読むよりはもう見るよう勧めるしかでいないのだが、音楽から小道具に至るまでとにかく20世紀を、つまり昭和を意識しているのだろう。スタッフが「ここまでやるんですか」といい、監督が「うるさいやるんだよ」と返したという逸話があるそうだが、うなずくしかない。

私自身はこの20世紀の描写がすべてわかるほどの年齢ではないのだけれど、それでもノスタルジーを感じずにはいられなかった。これが私の親世代ともなると、もうそれはそれはひろしやみさえ並みにのめり込むに違いない。だからといって子供でも十分に楽しめるだけの魅力があるのがクレヨンしんちゃんの良いところだ。ぜひ2世代、3世代で観たい映画だ。

メッセージ性

今一生懸命働いている大人だって、ヒーローに憧れたり、かっこつけていた頃が、魔法少女に憧れていた頃がある、という当たり前だけれどなかなか誰も叫んでくれないメッセージが胸を打つ。子どもの時代に戻りたいといつも思っているような人は少ないかもしれないが、時折ふと強烈に帰りたくなることは誰にでもあるだろう。そういった、失ってしまった二度と戻らないものの輝きがちりばめられている。

ひろしとみさえが、「しんのすけとひまわり」という今あるものの大切さを思い出して過去を振り切るのも素晴らしいし、また、最後あきらめて死のうとしたケンとチャコに対して勘違いではあるが「ズルイぞ!!」というしんのすけの言葉もまた刺さる。まさにクレヨンしんちゃんだからこそ、描けた切なさの世界だと言える。

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 感想まとめ

クレヨンしんちゃんだからといって、アニメ映画だからといって侮ってはいけない。間違いなく名作中の名作に仕上がっている。普段は子供向けのアニメだけれど、この作品が胸を打つのは昭和を生きた世代だ。出てくるものが懐かしいというよりも「大人だって子供の頃があった」という当たり前の切なさを訴えてくる。また、ノスタルジーを刺激しつつ、同時に今を大切にする、今と向き合うことも教えてくれるのだ。懐かしいだけの映画では、決してない。

そんな気持ちのまま、最後天童よしみの歌が流れる頃には涙腺が崩壊していること間違いなしである。

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