『ルパン三世 カリオストロの城』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

1979年公開の、宮﨑駿の長編デビュー作。「ルパン三世」を原作にしながらも宮崎映画らしい楽しさに溢れた作品で、モンキー・パンチは本作をあまり気に入っていないという逸話がある。脚本は「巨人の星」などで知られるアニメ脚本家の山崎晴哉。

あらすじ

ルパン三世 カリオストロの城』のあらすじを紹介します。

世界一小さな国・カリオストロ公国をドライブ中のルパンと次元は、クラリスという美女を助ける。クラリスは公国の大公家の最後の子孫で、黒幕・カリオストロ伯爵は彼女と強制的に結婚し、公国の権力・資産をすべて手に入れようと画策していた。ルパンたちに助けられたクラリスは再度襲撃を受け、捉えられてしまう。ルパンはカリオストロ城内に忍び込んでいた不二子の力を借りてクラリスが閉じ込められている塔に侵入し、彼女を連れて逃げ出そうとするも、不二子の裏切りを受け排水口に落ちてしまう。排水口から脱走したルパンたちがたどり着いたのは、地下の造幣工場だった。カリオストロ公国が侵略を受けずに反映し続けた理由は、この工場で偽札を製造していたからだったのだ。ルパンは城に火を放ったが、クラリスが再び捕らえられてしまう。

評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1979年
  • 上映時間:100分
  • ジャンル:アクション
  • 監督:宮崎駿
  • キャスト:山田康雄、増山江威子、小林清志、井上真樹夫、納谷悟朗 etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

『ルパン三世 カリオストロの城』について、2つ考察・解説します。※ネタバレあり

宮﨑駿の最高傑作との声もある不朽の名作

宮﨑駿といえばスタジオジブリですが、東映動画時代の彼も良作を生み出していました。『となりのトトロ』の原型となった『パンダコパンダ』や『未来少年コナン』など。本作は高畑勲を独立する直前に作られた長編デビュー作です。

映画監督の全ては初監督作に詰まっていると言いますが、本作には宮﨑駿らしい演出が山ほど詰まっています。まず、ストーリー。山崎晴哉と共作ですが、塔(高いところ)を登り、悪が善と結婚しようとする。『天空の城ラピュタ』『長靴をはいた猫』『未来少年コナン』などと共通する要素ですよね。カーチェイスシーンは物理法則を無視し、アニメーションの楽しさを重視したものになっています。宮崎アニメの真骨頂は、アニメーションを観ているだけで楽しい気分にさせられるところです。後の宮崎が巨匠になる下準備は既に整っていたのですね。

原作者モンキー・パンチの評価

本作は、ルパンオタクからすれば「ルパンじゃない!」と怒ってもしょうがない映画です。モンキー・パンチも「これは僕のルパンじゃない」と発言しています。本来、ルパンは欲望や人間の汚いところを持ったキャラクターですが、本作のルパンは完全な善人ですからね。

しかし、モンキー・パンチはこうも言っています。「僕には描けない、優しさに包まれた、宮崎くんの作品としてとてもいい作品だ」と。前述の発言ばかり注目されがちですが、モンキー・パンチは本作を高評価しているのです。未だにモンキー・パンチは本作を気に入っていないという言説が広まっているので、あえて書いてみました。

まとめ

クラリスのキャラクターは宮崎アニメのすべてのヒロインの原型だし、アクションシーンの快感はナウシカ以上だし、ストーリーは美しいし、名言は飛び出すしギャグは決まってるし……。言うことなしですよ。アニメのみならず、邦画界に非常に大きな影響を与えただけのことはあります。現役の映画監督のほとんどは本作のことが頭にあって、ストーリーやアクションシーンに本作のような心地よさを持ち込もうと努力しています。一番大胆というか、露骨なのは紀里谷和明ですね。全部失敗してるけど。

とにかく、本作なくして今の邦画界はない!と断言できるほどの大傑作なんです。ジブリファンの中には本作を未鑑賞の人もいるらしいので、ぜひ見ていただきたいです。

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