『マネーボール』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

メジャーリーグ、オークランド・アスレチックスGMのビリー・ビーンが出版した同名書籍の映画化。野球選手の夢を絶たれたビーンがアスレチックスのGMに就任し、アメリカに旋風を巻き起こす姿を描く。監督は『カポーティ』のベネット・ミラー。脚本は『ソーシャル・ネットワーク』のアーロン・ソーキン。

あらすじ

マネーボール』のあらすじを紹介します。

若くしてアスレチックスのGMに就任したビリー・ビーン(ブラッド・ピット)。かつてメッツからドラフト1巡目指名を受けた彼は、選手としては全く目が出ないまま引退。スカウトに転職し、2001年にはGMにまで上り詰めた。

2001年、アスレチックスから3人の大スターが他チームへ移籍してしまった。急いで補強に乗り出すビーンだが、資金難のチームはスター選手を獲得できる状況ではない。そこでビーンはイェール大学卒のインテリ、ピーター(ジョナ・ヒル)と出会う。彼はチームのスタッフとして働いていたが、新しい概念であるセイバーメトリクスの信者であったため、肩身の狭い思いをしていた。ビーンはピーターを補佐として引き抜き、革新的な方法でチームの改革を目指す。

評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2011年11月11日
  • 上映時間:133分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:ベネット・ミラー
  • キャスト:ブラッド・ピット、ジョナ・ヒル、ロビン・ライト、フィリップ・シーモア・ホフマン、クリス・プラット etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

『マネーボール』について、考察・解説します。※ネタバレあり

人生は戦いだ

本作は決してスポーツ映画ではありません。言うなれば、『ロッキー』のようなタイプの映画。スポーツを題材にしながらも、伝えたいメッセージは全くの別物です。

本作のテーマは、「人生は戦いである」ということ。ブラッド・ピット演じるビリー・ビーンの会話シーンを見てどう思いましたか?彼は作中、すべての会話で戦っています。激闘を繰り広げているのです。それが如実に現れている、というか、戦いのシーンなんですが、トンチンカンな基準で選手を調査しているベテランスカウトたちに自らの理論を説明するシーン。あれは本作を象徴するようなシーンでした。全く新しい概念であるセイバーメトリクス。わかりやすく言うならば、「打率・本塁打・打点」だけでは選手の本当の価値が分からないので、本当の価値を割り出すために考えられた公式のこと。日本で浸透しているのは「OPS」と「WHIP」程度ですが、アメリカではセイバーメトリクスは今やスタンダードです。セイバーメトリクスの価値をピーターに説明されたビーンはこれを使ってデタラメに思われるような補強を展開。それが見事にハマり、チームは強くなっていきます。そのためにビーンはすべての会話を全力で戦っていたのです。それは球団経営の会話だけでなく、家族との会話も。

フェンウェイ・パークでのシーンはビーンをヒーローに仕立てあげようとしすぎてちょっと失敗しているように思いますが、非常によく出来た映画ですよ。脚本の素晴らしさとブラピの迫力が全てですね。さすがアーロン・ソーキン。今後のハリウッドは彼が引っ張っていきますよ。ぜひ名前を覚えておいてください。

まとめ

本作の原作となった本はいわゆる理論書としての要素が強く、映画化は困難だとされていたのです。難しい素材を見事に映画として成立させたアーロン・ソーキン、制作にも携わり、スタッフをリードしたブラッド・ピット。この二人なくしてこの傑作は生まれませんでした。ブラピは本当に良い男ですよ。ルックスだけでなく、本気で映画界の事を考え、映画製作にも携わっている。今後、監督としてデビューする日はそう遠くないでしょうが、きっとイーストウッド2世になることでしょう。少なくとも、凄腕プロデューサーにはなれますね。そんな彼の主演作『フューリー』がまもなく公開されますが、傑作です。近年の戦争映画では『高地戦』に匹敵する映画ですので、ぜひご覧になってください。本作がテレビ放送されるのは、『フューリー』の宣伝ですよ。

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