映画『オカンの嫁入り』あらすじとネタバレ感想

オカンの嫁入りの概要:『オカンの嫁入り』は、突然若い男を連れて帰り、再婚すると言い出した母親と、それに困惑する娘の日常の変化から、親子愛を描いた心温まる映画。宮﨑あおいと大竹しのぶの初共演作。

オカンの嫁入り あらすじ

オカンの嫁入り
映画『オカンの嫁入り』のあらすじを紹介します。

大阪の下町で、月子と母の陽子は母娘二人でずっと暮らしてきた。
月子は以前、会社の同僚からストーカー被害を受け、そのトラウマから電車に乗ることができずに会社を辞め、無職の生活を送っていた。
ある日の真夜中、陽子は泥酔して帰宅する。しかも月子の知らない若い男を連れていたのである。困惑する月子をよそに、酔った二人は床で眠りはじめる。
翌朝、陽子はその若い男と結婚すると月子に告げる。その男、研二は、陽子と一回り以上も年が離れており、金髪でちゃらんぽらんな風貌をしていた。
到底受け入れられない月子は、家を飛び出し、近所に居候する。

陽子は、月子が生まれる前に夫を亡くし、それから誰とも結婚することなく一人で月子を育ててきた。月子の父親の他に愛せる人はいないと常々語っていたのである。そんな母を見てきたからこそ、今度の事には納得できない月子だった。

一方、研二は、月子が帰ってこないなら陽子と同じ屋根の下で同居はできないと、庭で眠る生活を送る。見た目とは違い、憎めない性格の研二だが、それでも月子は打ち解けることができないでいた。
だが、陽子の勤め先である医院の先生から母の思いを聞き、月子は二人の結婚を認めることにする。

ストーカーのトラウマから男性に恐怖心を抱いていた月子も、研二と接する内にそれも薄れていく。
結婚に向けて準備が進む中、陽子は白無垢が着たいと言う。そして月子にもついてくるように頼む。しかし、そこまで行くには電車に乗らねばならない。月子は同行を断る。

月子が行かなかった白無垢の衣装合わせの日、陽子が倒れたと聞かされる。その日は大したことはなかったが、別の重大な話を聞かされる。陽子は末期がんに侵されれ、余命いくばくもないというのだ。これを知っていたのは研二だけだった。

陽子は、死ぬまでに月子のトラウマを克服したいと思い、一緒に電車に乗る。母の思いもあってか、月子はなんとか電車に乗ることができた。

白無垢を着た陽子は、月子に長年の思いを打ち明け始める。

オカンの嫁入り 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2010年
  • 上映時間:110分
  • ジャンル:コメディ、ラブストーリー、ヒューマンドラマ
  • 監督:呉美保
  • キャスト:宮崎あおい、大竹しのぶ、桐谷健太、絵沢萠子 etc

オカンの嫁入り ネタバレ批評

映画『オカンの嫁入り』について、感想批評です。※ネタバレあり

心温まる幸せな家族

始めは、自由奔放な母、陽子の振舞から、反発し合う母娘なのか、という印象を抱く。それがラストでは研二を含めて心から打ち解け合い、食卓を囲むという幸せな姿が映し出される。
月子は、トラウマを抱えて苦しい日々を送っていたし、陽子は病気のことを娘に隠したまま、そして娘を心配する気持ちも内に秘めたまま過ごしてきた。
それがいい意味で変化したのは、研二の存在があったからこそである。金髪リーゼントでも、心根は優しく、本気で陽子を愛しているし、月子を思いやる心も持っている。とにかく周りを明るくしようとする研二は、桐谷健太のはまり役だと思った。

研二のおかげで、月子と陽子は本音で話し合うことができたのである。
ラスト、食卓を囲む場面を観ながら、陽子の命はあと少しかもしれないけれど、この家族には幸せに暮らしてほしいと、ほっこりするエンディングであった。

なぜ電車なのか

月子は、会社の同僚のストーカーによって心に傷を持ち、電車に乗れなくなり、会社にも通うことができなくなる。犬の散歩意外で外に出ることはあまりなく、心を閉ざしているのである。
トラウマのせいで電車に乗れないというのはわかるが、それなら公共交通機関を使わない範囲で働くことも可能なのではないか?
それでも無職でいるのは、根本的な問題が男性恐怖、または会社に通うことへの恐怖なのではないだろうか。問題がそこにあるのだとしたら、電車に乗れないのを克服したところで、根本的な問題の解決にはならないはずである。男性恐怖症に関しては、研二と接することで改善される描写はあるので、こちらの問題も解決するのかもしれないが、それにしては「電車に乗る恐怖を克服すること」に重きを置きすぎているのではないかと思えた。

オカンの嫁入り 感想まとめ

末期がんの母と娘の感動ストーリーというと、ベタなイメージがある。癌で亡くなる家族を描いたものは大抵ベタで、本作も例にもれずベタな展開である。しかしまあ、ベタな作品は分かりやすいし、家族愛を描いた娯楽映画としては広く受け入れられやすい。タイトルと、キャッチコピーはインパクトがあった。予告を見た限りではもっとコメディなのかと思っていたけれど……。

ストーリーはなんら凝ったところはないけれど、宮﨑あおい、大竹しのぶ、桐谷健太は良かった。関西人ではない宮﨑あおいと、大竹しのぶの関西弁は自然で、これだけ演技力を持った二人だからこそできることである。
登場する主要な人物はみんないい人で、特に研二のような裏表のない正直人間なんて現実ではいないだろうとは思うが、心温まる泣かせる映画なのでその辺は目をつむりたい。

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