映画『オカンの嫁入り』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「オカンの嫁入り」のネタバレあらすじ結末と感想

オカンの嫁入りの概要:母と子の愛と絆をテーマに描かれた作品。母親が若い男を連れて来てある日突然、結婚すると言い出した。あまりに突然のことで、娘は戸惑ってしまい母親に強く反発してしまう。このことにより、母子はそれぞれの壁にぶち当たり、共に思い合い乗り越えていく。

オカンの嫁入りの作品情報

オカンの嫁入り

製作年:2010年
上映時間:110分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:呉美保
キャスト:宮崎あおい、大竹しのぶ、桐谷健太、絵沢萠子 etc

オカンの嫁入りの登場人物(キャスト)

森井月子(宮崎あおい)
1年前に会社の同僚からストーキングされ心に傷を負っており、そのせいで電車に乗れなくなっている。頑なに心を閉ざし、内に籠る。本来は明るく笑顔が魅力的な25歳。
陽子(大竹しのぶ)
村上が営む整形外科で看護師をしている。生活の全てが娘を中心に回っており、自分の幸せは二の次だった。末期癌を患い、3年前から付き合っていた研二との結婚を決意する。
服部研二(桐谷健太)
金髪のリーゼントで30歳。元板前で料理上手。陽子にプロポーズする。明るく気さくで優しい性格。天涯孤独の身で壮絶な人生を歩んでいるも、表に出さずいつも笑っている。
上野サク(絵沢萌子)
森井家の大家で隣家に住んでいる。陽子と月子をずっと見守ってきた祖母のような存在。
本橋信也(林泰文)
月子が務めていた会社に、本社から転勤して来たエリート。月子にストーキングをした挙句、傷を負わせて酷く脅す。トラウマの元凶になった人物。
村上章(國村隼)
陽子が務める整形外科の医師。月子の相談役でもある。過去、陽子に2度プロポーズするも、月子を理由に玉砕している。以来、家族のような付き合いを続けている。

オカンの嫁入りのネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『オカンの嫁入り』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

オカンの嫁入りのあらすじ【起】

森井月子は母陽子と2人暮らし。ある雨の夜、泥酔した陽子は見知らぬ男を連れて帰宅。男は金髪のリーゼントでヤンキーのような容貌。彼は玄関に入った途端、寝入ってしまう。
月子は陽子を中に入れ、男は玄関に寝せたまま毛布だけ掛けてやった。

翌朝、飼い犬の散歩で起きた月子。玄関に男がいないことにほっとするも、トイレから出て来て愕然とする。
散歩から帰宅すると、陽子と男が仲良く朝食を摂っていた。その場で男が自己紹介。服部研二は元板前で容貌とは打って変わって、明るく人が好い男だった。陽子は1人娘に笑顔を見せ、研二と結婚すると突然、爆弾発言をするのだった。

陽子の発言に納得できない月子。陽子は整形外科の看護師をしている。母が務める村上整形外科の医師、村上は幼少期から付き合いがあり、月子の父代わりで相談役でもあった。
月子は村上に母の結婚について相談し自宅に招く。
家では、研二と陽子が仲睦まじく料理をしていた。そんな陽子の様子に村上でさえ、茫然とする。しかも、研二は病院の患者さんの孫であることが判明。これで、身元も保証されてしまった。

よくよく話を聞くと、陽子と研二は3年も前から付き合っているらしい。しかも、今日から研二も同じ家で暮らすと言うのだ。彼の持ち物は、祖母から引き継いだぬか床と段ボール1箱だけである。
月子はいい加減、腹に据えかね、その夜は大家のサクの家へ泊めてもらった。

翌朝、自宅へ荷物を取りに戻り、亡き父の位牌を陽子と取り合いした月子。いい年をした母親に30歳の若い男と突然、結婚すると言われ誰が簡単に納得すると言うのか。月子は何も知らなかったことにも腹を立てているのだった。

その日の夜、サクさんの家に陽子が説得にやって来る。しかし、月子は頑として頷かなかった。

オカンの嫁入りのあらすじ【承】

1年前、月子は会社務めをしていたが、本社からやって来た本橋信也に仕事を教えている内、食事へ誘われるようになる。その後、彼から妙な手紙や食事への誘いが続くも、月子はそれらを断り続けた。しかし、そうしている内にストーキングされるようになり、駅の駐輪場で自転車に突き飛ばされ酷く脅されてしまう。その時、ちょうど電車が通り、その音と見下ろされる恐怖が、彼女の中に強く残ってしまうのだった。

傷も治り出社しようとしたが、本橋の方が有能だと会社から言われ、遠巻きに退社を促される。それでも、月子は出社すると言い張った。朝、電車に乗ろうとした月子。電車の走行音と踏切の音に恐怖が思い出され、どうしても電車に乗ることができなかった。以来、彼女は仕事に行くことができなくなり、今に至る。

心の傷には休養が必要だ。月子は朝も大分遅くに起き出し、自宅へ入浴に向かう。家では研二が台所を磨いていた。風呂場へ来た月子だったが、浴室で愛犬が苦しんでいるのを発見。血尿も見られ動転した月子は、研二に助けを求め一緒に動物病院へ。愛犬は尿道結石だった。

研二の存在に助けられた月子。お礼にサクの家でお好み焼きを一緒に食べた。若者2人は人生の先輩サクに説教される。月子は少しだけ研二を見直すことにした。サクが陽子にお好み焼きを持たせなかったと言うので、月子は自分の家へ。縁側には、陽子が今にも泣きそうな顔で座っていた。ここに来てようやく心を落ち着け、母と会話することができた月子。

夕方、愛犬の散歩中、陽子に呼び止められた月子は、USJに行った土産話とお土産を貰う。母子は2人だけで会話し月子は、研二が天涯孤独であることを知る。それなのに彼は、いつも明るく笑っている。そんな彼が陽子は好きだと言う。
そして、母は娘に白無垢が着たいと言うが、月子はそれに何とも答えられなかった。

オカンの嫁入りのあらすじ【転】

村上に絶対的な信頼を寄せている月子。村上が自分の父親になればいいと何度も言う。しかし、彼は陽子に2度も玉砕しているのだった。理由はどちらも月子らしい。研二が金髪のリーゼントである理由を、本人に聞けとアドバイスした村上。研二はジェームス・ディーンを真似て、今の恰好をしているらしい。

後日、月子はその理由を本人に聞いてみた。すると、研二は祖母のためにジェームス・ディーンの真似をしたと言う。その祖母も亡くなった今、止めるタイミングを逃したのだと。
月子は帰り際、陽子に白無垢を着てもいいと研二に伝言を残した。

陽子の白無垢の衣装合わせが近付いていた。母は月子と一緒に電車に乗って行きたいと言うが、月子はトラウマから一緒に行くことを拒否する。このことにより、母と娘は取っ組み合いの喧嘩になる。自分が邪魔になったのだと叫ぶ娘。一緒に行ってくれるまで離さないと言う母。

その夜、落ち込む月子の元へ研二がやって来る。彼は祖母が亡くなった時のことを語り始めた。今は当たり前に思っていることが、突然消えてなくなってしまった後で、大切であったことに気付く。研二は月子に自分と同じ後悔をして欲しくなかった。

衣装合わせ当日、研二が挨拶に来るが、これから行くという寸前に陽子が倒れる。
病院で医師の話を聞いた。ちょうど今から2か月前、腹部の調子がおかしいと受診した陽子。卵巣に悪性の腫瘍が見つかった。更に肝臓と肺にまで転移が見つかり、すでに手の施しようがなかったと言う。入院して抗がん剤を投与すれば、もう少し長生きができるはずだが、陽子は今の生活を続けたいと治療を断ったらしい。今のままでは1年、生きられるかどうかだと言うのだった。

オカンの嫁入りの結末・ラスト(ネタバレ)

研二はどうやら、陽子が末期癌であることを知っていたようだ。
何も知らなかった月子とサク。陽子は湿っぽくなったりするのが、嫌だったと言う。彼女の言い分も分かるが、陽子を大切に思っている人たちにとって、知らないということがどういうことか、当事者には分からないのだ。

朝方、サクの元へ帰った月子。たった1人の家族のために、しゃんと立ってできることをしなさいと説教される。
月子と陽子は本当に仲の良い母子なのだ。1人が欠けては、生きていけないのである。

陽子は月子の母親であるが、同時に1人の女でもある。彼女は研二のまっすぐな愛にほだされ、たった1年でも生きている間は彼と共にいることを選んだ。故に、彼には病気のことを明かしたのだ。
月子は自分にも言って欲しかったと言う。しかし、陽子は自分が死ぬから、研二のことを受け入れると言うのか。そんなのは全然、嬉しくないと言うのだった。

夜、研二が陽子のために弁当を作っていた。月子は彼の手伝いに入り、一緒に弁当を作ってそれを母に届けた。そして、一緒に白無垢を着に行こうと誘う。電車に乗って、母子で一緒に。陽子は満面の笑みで頷くのだった。

駅の改札へ来た2人。月子の足が止まる。陽子が先に改札を通り、娘も恐る恐る通った。ホームでは踏切の音が鳴っている。電車の走行音が響き、月子の緊張が高まった。すると、陽子が月子の耳元で魔法の呪文、つるかめつるかめと唱える。母子は勢いをつけて電車へ乗った。月子はようやく、トラウマを乗り越えることができた。

本番さながらに化粧をして白無垢を着た陽子は、とても綺麗だった。母は娘の前に膝をつき、自分の本心を赤裸々に語る。陽子は月子の幸せを一番に願っていた。娘が幸せになるには、まず自分が幸せにならないといけないと思ったと言う。だから、研二との結婚に踏み切ったのだ。母と子は滂沱の涙を流しながら、最期の日まで一緒に過ごすことを約束する。
そうして、研二と陽子は無事に結婚式を挙げた。

結婚式を期に研二は黒髪に戻し、月子も社会復帰が叶った。そうして、陽子が望む通り、穏やかで笑いが溢れる生活を送ることできるようになったのだった。

この記事をシェアする

みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    ①心温まる幸せな家族

    始めは、自由奔放な母、陽子の振舞から、反発し合う母娘なのか、という印象を抱く。それがラストでは研二を含めて心から打ち解け合い、食卓を囲むという幸せな姿が映し出される。
    月子は、トラウマを抱えて苦しい日々を送っていたし、陽子は病気のことを娘に隠したまま、そして娘を心配する気持ちも内に秘めたまま過ごしてきた。
    それがいい意味で変化したのは、研二の存在があったからこそである。金髪リーゼントでも、心根は優しく、本気で陽子を愛しているし、月子を思いやる心も持っている。とにかく周りを明るくしようとする研二は、桐谷健太のはまり役だと思った。

    研二のおかげで、月子と陽子は本音で話し合うことができたのである。
    ラスト、食卓を囲む場面を観ながら、陽子の命はあと少しかもしれないけれど、この家族には幸せに暮らしてほしいと、ほっこりするエンディングであった。

    ②>なぜ電車なのか

    月子は、会社の同僚のストーカーによって心に傷を持ち、電車に乗れなくなり、会社にも通うことができなくなる。犬の散歩意外で外に出ることはあまりなく、心を閉ざしているのである。
    トラウマのせいで電車に乗れないというのはわかるが、それなら公共交通機関を使わない範囲で働くことも可能なのではないか?
    それでも無職でいるのは、根本的な問題が男性恐怖、または会社に通うことへの恐怖なのではないだろうか。問題がそこにあるのだとしたら、電車に乗れないのを克服したところで、根本的な問題の解決にはならないはずである。男性恐怖症に関しては、研二と接することで改善される描写はあるので、こちらの問題も解決するのかもしれないが、それにしては「電車に乗る恐怖を克服すること」に重きを置きすぎているのではないかと思えた。

  2. 匿名 より:

    末期がんの母と娘の感動ストーリーというと、ベタなイメージがある。癌で亡くなる家族を描いたものは大抵ベタで、本作も例にもれずベタな展開である。しかしまあ、ベタな作品は分かりやすいし、家族愛を描いた娯楽映画としては広く受け入れられやすい。タイトルと、キャッチコピーはインパクトがあった。予告を見た限りではもっとコメディなのかと思っていたけれど……。

    ストーリーはなんら凝ったところはないけれど、宮﨑あおい、大竹しのぶ、桐谷健太は良かった。関西人ではない宮﨑あおいと、大竹しのぶの関西弁は自然で、これだけ演技力を持った二人だからこそできることである。
    登場する主要な人物はみんないい人で、特に研二のような裏表のない正直人間なんて現実ではいないだろうとは思うが、心温まる泣かせる映画なのでその辺は目をつむりたい。