映画『下妻物語』あらすじとネタバレ感想

下妻物語の概要:「告白」の中島哲也監督、深田恭子と土屋アンナのW主演映画。原作は嶽本野ばら。2004年に製作され、数々の賞を受賞した。ロリータ服の少女とヤンキー少女の風変わりな友情を描いた。

下妻物語 あらすじ

下妻物語
映画『下妻物語』のあらすじを紹介します。

ロリータファッションをこよなく愛する竜ヶ崎桃子は、ちょっと変わった女の子。
大阪で生まれ、幼い頃に両親が離婚したが、偽ブランド品を売る父親の側が面白そう、という理由で父と暮らす。
父親が勝手にアレンジした偽ブランド品が問題になってしまい、祖母の暮らす下妻へと逃げるように越してきた。

お金ほしさに父の作った偽ブランド品を売ろうとするが、相手はヤンキーの白百合イチゴ。
ヤンキーを怖がらない桃子は、一方的にイチゴの友達に認定される。

恩がある暴走族のレディースの頭、亜樹美がレディースを引退する事が決まり、特攻服に”ありがとう”という刺繍を入れたい、とイチゴは桃子に告げる。
桃子はイチゴに巻き込まれる形で、代官山にいる伝説の刺繍屋を探す羽目に。
刺繍屋は見つからなかったが、桃子が刺繍をすると買って出る。
だが、亜樹美が紹介した婚約者はイチゴの初恋の人だった。
落ち込むイチゴを励ます桃子。

桃子はお気に入りのボンネットをネズミにかじられてしまい、仕方なく刺繍を入れてごまかす。
それを代官山のロリータファッションショップで、しかも憧れの社長に見つかり慌てる桃子だったが、腕を買われて新作ワンピースの刺繍を依頼される。
覚悟が決まらない桃子は、イチゴに会いたくなり、彼女を呼び出す。
だがその時間、イチゴはレディースの集会があったのにも関わらず、桃子を優先してしまった。

それがきっかけでイチゴは”ケジメ”をつけることになり、桃子はロリータファッションに身を包んだまま、祖母の原チャリに乗って唯一の友達を助けに向かう。

下妻物語 評価

  • 点数:95点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2004年
  • 上映時間:102分
  • ジャンル:コメディ、青春
  • 監督:中島哲也
  • キャスト:深田恭子、土屋アンナ、宮迫博之、篠原涼子 etc

下妻物語 ネタバレ批評

映画『下妻物語』について、感想批評です。※ネタバレあり

濃すぎるキャストのキャラクター性が笑いを誘う

深田恭子演じる竜ヶ崎桃子の、極限までいったクールな語り口が笑いを誘う。
「面白いから」という理由で母親に美容整形を勧めたり、「面白そうだから」という理由でダメな父親についていくというハチャメチャっぷりも、そのキャラクターに良い味を加えている。
そして、自分の心根が腐っているという事を言い切る冷静さもまた絶妙に面白い。

権利の関係で、海外ブランドの名前だけを伏せるという部分も、笑いを誘う。

土屋アンナ演じるイチゴが、白百合イチゴという名前が恥ずかしいといって「イチコ」と名乗る部分も、そのキャラクター性が顕著に出ている。
中学までは真面目だったはずのイチゴの、間違えた高校デビューっぷりも、キャラクターとして面白い。
だが、小学生と間違えられるような汚い文字は、あきらかにおかしいだろう。

阿部サダヲ演じる2役のうちの1つで、亜樹美の婚約者、一角獣の龍二の外見も、リーゼントの形やエナメルの靴が独特だ。
芸人、雨上がり決死隊の宮迫が演じる桃子の父親のダメっぷりも、なかなかのものである。

飽きの来ない展開と演出

後半でのイチゴとの関わりの中で成長していく桃子の様子は青春映画そのもので、変わった友情の形を描いたストーリーになっている。
イチゴが失恋したことを桃子に打ち明けるシーンでは、「泣いても大丈夫、ここには誰もいないから」とさりげない優しさを見せるなど、心が温まるシーンもある。

そして、イチゴが”ケジメ”をつける事になった時、ロリータ服を翻し牛久大仏を目指して原チャリを走らせる桃子。
ボロボロに傷ついたイチゴを見て、大阪弁を使って大人数のヤンキーをひるませ、驚くような嘘を付く桃子は印象に残る。

展開がギャグになったかと思えば、桃子目線のメルヘンな世界になったり、ミュージックビデオのような色合いになる演出も上手い。
妃魅姑(ひみこ)のシーンのみアニメーションを使用するなど、作品自体にメリハリがあって飽きることが無い。

とことんまでデフォルメされた、舞台の茨城県下妻、桃子が生まれた大阪府尼崎の表現が面白い。
だが、実際にはそこまで極端ではないであろうし、全く違うと思う部分もあるだろうが、有名な地域ではないために偏見を持たれる可能性があるだろう。

また、クライマックスの桃子とレディースたちの対決シーンだが、「いばらぎ」ではなく「いばらき」という発音が正しい。
キャストによって発音が違うため、そこは正確に統一すべきだったろう。

下妻物語 感想まとめ

深田恭子が大阪弁でキレるシーンが格好よく、それまでのロリータファッションでふわふわしていた印象と正反対で、何度も見たくなる映画。
桃子が着用し、作中に何度も出てくるロリータファッション店「BABY,THE STARS SHINE BRIGHT」は実在のお店だが、イチゴが着ている特攻服はジャスコでは販売していない。
また、ジャスコは現在は「イオン」という名前に変わっている。

原作、嶽本野ばらの小説「下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん」には続編が存在するが、映画の続編製作の予定は無いようだ。

全体的に濃いめのキャラクターが多い中、毒舌かつクールな桃子と、暑苦しいが義理堅くきちんとした性格のイチゴの友情がしっかり描かれていて、笑えるけれど女の子同士の友情に心温まる作品になっている。

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