『テルマエ・ロマエ2』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

古代ローマと日本の入浴文化をテーマとした大ヒット作『テルマエ・ロマエ』の続編。キャストは前作に引き続き阿部寛、上戸彩ら。キャッチコピーは「また、来ちゃった」「世紀のSF(すごい風呂)超大作」。

あらすじ

テルマエ・ロマエ2』のあらすじを紹介します。

斬新なテルマエ(浴場)を作ったとして一躍有名になった古代ローマの浴場設計技師、ルシウス・モデストゥス(阿部寛)。次に命じられたのはコロッセオで戦うグラディエーターたちを癒すためのテルマエだった。だが相変わらず良いアイディアが浮かばないルシウスは、再び日本へとタイムスリップしてしまう。辿り着いた場所は相撲力士たちが集う風呂だった。力士たちを”平たい顔族”のグラディエーターとして認識したルシウスは、彼らがマッサージチェアや足ツボ、入浴剤でリラックスしているのを発見。さらに日本の国技である相撲を見学し、力の張り合いながらも血の流れない平和性までも古代ローマに持ち帰ることに成功する。しかしこの”平和”という観念が、今回の鍵を握ることとなる。

一方、前作で改めて漫画家への道を一歩踏み出した山越真実(上戸彩)。しかしその作中で「風呂が描けていない」とボツを貰ったことから、温泉雑誌記者となり経験を重ねていた。ある日温泉プール施設を取材していると、ウォータスライダーを体験しているルシウスと再会。ルシウスは子どものためのテルマエを求めてまたタイムスリップして来たのだった。

その頃古代ローマでは平和なローマ帝国を築こうとするハドリアヌス帝(市村正親)に対し、強いローマを望む元老院議員たちが影を潜めていた。さらには、男色家と化したケイオニウス(北村一輝)がコロッセオに…?
ハドリアヌス帝は平和の象徴となるような理想の温泉郷を作るようルシウスに命じる。しかしそれを邪魔しようと元老院たちは山賊を送り込むが、ルシウスは「ここを掘れば宝がある」と彼らに温泉発掘を手伝わせるのだった。騙されたことに気づいた山賊たちは当然逆上しルシウスを襲うが、運良く現代へとタイムスリップ、草津へと辿り着いた。そこで見た湯もみや温泉街、ラーメン、餃子、混浴、さらに真実に教えてもらった言葉「ユートピア」をローマに再現しようと決意。しかしハドリアヌス帝に混浴を提言してみると風紀の乱れの恐れから許可が貰えず、温泉も思ったほど湧き出ない。そんな中、北方で戦いを続けていたはずのケイオニウスが疫病にかかってしまい、ハドリアヌス帝も精神の疲れから床に伏せてしまう。イライラが募るルシウスの元に、元老院の魔の手が迫る…。
果たしてルシウスは、理想の温泉郷を作り上げることができるのか。

評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:2014年4月26日
  • 上映時間:113分
  • ジャンル:コメディ
  • 監督:武内英樹
  • キャスト:阿部寛、上戸彩、北村一輝、竹内力、宍戸開 etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

『テルマエ・ロマエ2』について、2つ考察・解説します。※ネタバレあり

史実に基づいているのかいないのか・・・

真実の持っていた『ローマの反映と衰退』という本によりケイオニウスの疫病が結核であること、ルシウスが事故に合ってしまうことが判明します。しかしせっかく病名が発覚したにも関わらず具体的な治療法は提言せず、とにかく隔離しなければいけないという忠告のみです。確かに下手に現代の治療法を持って治してしまうと歴史が変わってしまうので、その点でいえば良かったのかもしれません。しかしそれで考えるとラストでルシウスが再び登場したのはどう解釈すればよいのでしょうか。本に書かれていた史実が間違っていたのか、実は別れてまだ日の浅い再会だったのか…。そもそもどうしてタイムスリップできるのかという点も特に解説されていませんし、恐らくあまり真面目に考えず、コメディ映画として楽しんでくださいということなのかと思います。

元の時代に帰るには、涙を流すこと

非常に分かりやすくかつ人間らしさが表れる条件だと思います。できるだけルシウスと一緒にいたいと願う真実は、ローマに帰らないように周りの玉ねぎと感動する本(フランダースの犬)を必死で隠します。しかしそんな努力も虚しく、ルシウスはわさび入りのお寿司を食べて涙を流してしまいます。今度は逆に、元老院たちに捕らわれそうになる真実に向かって玉ねぎを投げるルシウス。これは真実が涙を流せば、現代に戻れて逃れられるからです。結局、間に合いませんでしたが…。そして夕日のラストシーン。ルシウスと離れたくないから涙を我慢していた、と言いながら泣く真実は本当にとても美しくて真剣な想いが伝わりました。

まとめ

前作に引き続きクスッと笑える小ネタが満載で楽しめました。ルシウスがローマで悩み、日本でヒントを貰い、浴場を作る流れは変わらないため前作以上の衝撃は得られませんでしたが、それでも今作は危機感溢れる展開でドキドキしました。小ネタの部分でいえばまず、元力士の曙関と琴欧洲関がグラディエーターとして登場します。剣闘士として真っ黒にメイクされた姿、まさかの起用に思わず観客から笑いの声が上がりました。そしていか八郎さん演じる老人が五右衛門風呂に入りながら歌っていた「与作」、この曲が疫病の治療に良いと信じるルシウスはテルマエに浸かるローマ人に「与作」を歌わせます。外国人がぎこちなさそうに、ヘイヘイホー…と歌う姿は良い意味で滑稽であり愛国心を刺激され微笑ましく感じるシーンになりました。その愛国心という点が、この映画のテーマの一つになっていると思います。日本の浴場はこんなに便利で心地よくて、温泉プールで遊んだり合間に美味しいものを食べたり、さらには大らかな心で混浴ができる平和な国だということをこの映画は教えてくれます。前作に引き続きトイレにはウォシュレットだけでなくビデという機能があることも教えてくれます。(笑)また、今回真実との関係も若干進んだように思います。前作ではハドリアヌス帝の神格化に夢中だったルシウスですが、今作では混浴を意識したり、元老院に捕らえられた真実を必死で助けようとしたりと事態は深刻ですがいい雰囲気が漂っています。そしてローマ帝国に平和が訪れ、ついに2人に別れの時が。そこでルシウスははっきりと私も別れたくない、と告げ真実を抱きしめるのです。とても綺麗な夕日をバックに涙を流し合う2人に、思わず私もうるっときてしまいました。史実によればこの3ヶ月後、ルシウスはテルマエ建設中に亡くなるのですが、ラストで真実の書いた漫画『テルマエ・ロマエ』が映画化決定し、主演俳優に向かって「そいつは偽物だ!」とルシウスが叫ぶところでエンディングです。次回作はあるのでしょうか、期待しています。

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