映画『ウッドストックがやってくる!』あらすじネタバレ結末と感想

ウッドストックがやってくる!の概要:1969年の8月にニューヨークのベゼルで開催された伝説の音楽イベント「ウッドストック・フェスティバル」。その舞台裏で町や人々がどう変化したのかを描いたアメリカ映画。2009年公開。

ウッドストックがやってくる! あらすじネタバレ

ウッドストックがやってくる!
映画『ウッドストックがやってくる!』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

ウッドストックがやってくる! あらすじ【起・承】

1969年、ニューヨーク州ベゼル、ホワイトレイク。エリオット・タイチバーグ(ディミトリ・マーティン)は田舎町のベゼルで「エル・モナコ」という寂れたモーテルを営む両親と暮らしていた。母のソニア(イメルダ・スタウントン)はケチでヒステリック。父のジェイク(ヘンリー・グッドマン)はそんな妻の尻に敷かれ無気力に生きていた。

エリオットは画家を目指して絵を描いていたが、銀行に5000ドルも借金のある両親を放っておけず、自分を殺して生きている。町の商工会議所の会長も引き受け、町おこしのために何かできないかと考えていた。しかし特に目新しいアイディアもなく、例年通り8月に夏のコンサートを催すことになる。

当初はクラッシクの地味なコンサートを予定していたが、ウォーキルで予定されていたウッドストックという野外ファスが住民の反対で中止になったニュースを見て、エリオットはウッドストック事務局へ連絡してみる。事務局からはすぐに企画者のマイケル(ジョナサン・グロフ)とスタッフたちが下見に来る。マックスの経営する広大な牧場が会場として使えることになり、その場で契約が成立する。

ウッドストックにはジャニス・ジョップリンやジミ・ヘンドリックスなど数多くのロックスターが出演を決めており、チケットは既に10万枚も売れていた。8月15〜17日の3日間に及ぶ平和と音楽の祭典には、世界中からヒッピーたちが集まってくることが予想され、すぐに大きなニュースとなる。一部の住民はこれに反対しており、マスコミはそのことを書き立てた。マリファナを決めて記者会見に臨んだエリオットは、つい気が大きくなって“これは無料のコンサートだ”と言ってしまう。

ウッドストックがやってくる! あらすじ【転・結】

多くのスタッフによって急ピッチで準備が進む中、エリオットの無料発言により予想をはるかに超える数の観客が続々とベゼルに集まってくる。周辺道路は大渋滞となり、高速道路は閉鎖される。ソニアはあまりの忙しさに文句ばかり言っていたが、ジェイクは生き生きしていた。様々なトラブルも観客の熱気に押し流され、いよいよ40万人規模のコンサートが始まる。

エリオットはジェイクに“その目でコンサートを見てこい”と背中を押され、会場へ向かう。丘の上から会場を一望したエリオットは、自由に満ち溢れた空間に感動する。そしてひた隠しにしてきた自由への願望が爆発し、ついに両親へ今までの不満をぶちまける。

初めての息子の反発に動揺した両親はハシシ入りのブラウニーを食べてハイになっていた。帰宅してその様子を見たエリオットは、疲れ果てた両親を寝室に寝かせてやる。コンサートは激しい雷雨のため一時中断されるが、観客たちはそれさえも楽しんでいた。

翌朝、ソニアが9万7000ドルもの大金をへそくりしていたことが発覚し、エリオットは家を出る準備をする。ジェイクはこのイベントのおかげで生きていることを実感でき、息子には自由に生きて欲しいと心から願うようになっていた。エリオットは初めて父と固く抱き合い、当てのない旅に出ることにする。

コンサートは無事に終わり、人々は続々と帰り始める。泥だらけの会場は大量のゴミで埋め尽くされ、スタッフは片付け作業に追われていた。エリオットはマイケルとその光景を見つめながら、自由な未来に胸を高ぶらせる。

ウッドストックがやってくる! 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★☆☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2009年
  • 上映時間:121分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、青春、音楽
  • 監督:アン・リー
  • キャスト:ディミトリ・マーティン、ダン・フォグラー、ヘンリー・グッドマン、ジョナサン・グロフ etc

ウッドストックがやってくる! 批評・レビュー

映画『ウッドストックがやってくる!』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

ウッドストック・フェスティバル

1969年にアメリカで開催されたウッドストック・フェスティバルは、伝説の野外フェスとして今も語り継がれている。音楽好きならば1970年に公開された「ウッドストック/愛と平和の三日間」というドキュメンタリー映画を見た人も多いはずだ。

ベトナム戦争を背景に「ラブ&ピース」の精神がアメリカの若者に強く支持され、各地でヒッピー・ムーブメントが盛り上がりを見せていたこの時代。アメリカの音楽シーンにも数多くのロックスターが誕生し、彼らが集結したこのフェスはロックファンの憧れとなっている。とにかくアーティストたちの音楽とパフォーマンスがめちゃくちゃかっこいい。あの奇跡のような3日間を映像で見た時の衝撃は、今でも忘れられない。

その舞台裏

本作はその伝説のフェスがどんな成り行きで開催され、その舞台裏はどうなっていたのかを描いた作品だ。レンゲ畑が広がる閉鎖的な田舎町がみるみるうちに世界で一番自由な場所と化していく様子は確かに興味深い。フェスが始まるまでの映像にはなかなかの臨場感もある。

クライマックスには当然コンサートシーンがくるだろうと予想していたので、そこをどう見せるのかにかなり興味があった。昔の映像を差し込むのか、それとも新たな演奏シーンが撮影されているのか。ところがびっくり!ステージ上は一切見せないという演出になっていた。音は遠くから聴こえてくるが、常にスポットは舞台裏で動くエリオットたちに当てられている。アーティストや会場で熱狂している観客の描写は最後までない。

私はドキュメンタリー映像を見ているし、これはこれでいいのだけれど、果たしてウッドストックも当時の出演アーティストの音楽も全く知らない観客にとってはどうだったのだろう。その知識がなければ雰囲気をつかみにくいのでは?という疑問は残る。興行的に振るわなかったのも、その辺に原因があるのかもしれない。あえてそうしたアン・リー監督の意図が理解できるだけに、評価が難しい。

ウッドストックがやってくる! 感想まとめ

これはウッドストック・フェスの知識を持って見た方が絶対にいい。先にドキュメンタリー映画の方を見てからこちらを見ると単発で見るより数倍楽しめるはずだ。

エリオットや両親の変化だけではどうしても弱い。ちょっとストーリー展開が鈍いし、話をまとめきれていない部分も目につくので、ヒューマンドラマとして見ると微妙。しかしウッドストックそのものを知っていれば舞台裏への好奇心が湧くし、そういう視点で見るとわりといける。

一番笑ったのは母親役のイメルダ・スタウントンがハシシでトリップしているシーン。振り切った感がすごくて最高だった。あの時の彼女に一番ロックを感じた。

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