映画『13ゴースト(2001)』の概要:火事にて最愛の妻と私財を失った主人公。失意に苛まれながら、困窮した生活を送っていたある日、亡くなった大富豪の叔父から財産を相続する。相続した豪邸へやって来た主人公とその家族は、豪邸の秘密と地下に捕縛されていた亡霊との壮絶な戦いに巻き込まれる。
映画『13ゴースト』の作品情報
上映時間:100分
ジャンル:サスペンス、ホラー
監督:スティーヴ・ベック
キャスト:トニー・シャルーブ、エンベス・デイヴィッツ、マシュー・リラード、シャノン・エリザベス etc
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映画『13ゴースト』の登場人物(キャスト)
- アーサー・クリティコス(トニー・シャルーブ)
- 愛情深い数学教師。火事で最愛の妻と私財を失い、子供達と困窮した生活を送っている。家族を救うためなら命を捨てる覚悟を持つ。
- カリーナ(エンベス・デイヴィッツ)
- 心霊現象や魔術に関して研究を行っている。サイラスの企みを阻止しようとする姿勢を見せていたが、実は共謀している。悪魔の目を開眼させる装置の設計図が描かれている秘伝書を持ち、呪文のテープを所持している。
- デニス・ラフキン(マシュー・リラード)
- 霊能力者。触れると記憶を見ることができる。サイラスに抵抗の意を示しつつも、高額な収入に目が眩み協力していた。サイラス死後、計画を探るために豪邸へやって来て、アーサーを助ける。未来を予知する能力も多少あり、自らの死をも察する。
- サイラス・クリティコス(F・マーリー・エイブラハム)
- アーサーの叔父で大富豪。一族の財産を浪費していると噂されているが、資産運用には類稀なる才能を発揮している。人生を懸けて悪魔の目を開眼させようと企み、秘伝書に記録されている装置を製造し12体のゴーストを捕縛するも死亡。亡霊となりつつも、計画を遂行する。
- マギー(ラー・ディッガ)
- アーサー一家に雇われている家政婦で黒人女性。ユーモアのある人物で、アーサーの幼い息子とも一緒に遊ぶなど、無邪気な面も垣間見られる。
映画『13ゴースト』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『13ゴースト』のあらすじ【起】
大富豪のサイラス・クリティコスは、武装した部下と霊能力者のデニス・ラフキンを従え廃車置場へと赴いていた。彼は恐怖から慄くデニスを叱責しつつ目的のため、入念な準備を行う。目的は“破壊者”と呼ばれる危険な霊を捕縛することだ。
デニスの霊視により居場所を突き止め、ゴーストを捕縛するための檻を設置。しかし、破壊者の力は凄まじく、捕縛には成功するものの大勢の部下とサイラス本人も死亡してしまうのであった。ともあれ、これで捕縛したゴーストは12体となり目的の13体までは、あと1体を残すところとなったのである。
愛する妻と娘、幼い息子との穏やかで愛に溢れた家庭を築いていたアーサー・クリティコスは半年前、火事で妻と私財を失い、深い失意に苛まれながら狭いアパートで暮らしている。新しい家を購入するほどの蓄えもなく、家政婦のマギーを雇いアパートで生活するので精一杯だった。
そんなある日、一家の元に弁護士が訪れる。アーサーの叔父であるサイラスの依頼でやって来たと言う。実はクリティコス家は莫大な財産を有する一族であったが、現在はサイラスが財産を相続し浪費しているという話だった。弁護士はアーサー一家にサイラスからの動画を見せる。サイラスが亡くなった際、家と財産をアーサーに相続するという遺言動画だった。
映画『13ゴースト』のあらすじ【承】
サイラスの豪邸はアーサーのアパートから車を2時間走らせた町にある。プライバシーを守るため、近くには他の家が1軒もないらしい。一家は早速、サイラスの豪邸へ向かうことにした。
豪邸は近代的で素晴らしいものだった。外壁や窓にはお洒落な文字がぎっしりと刻まれている。見るからに精密な機械仕掛けが施され、鍵も特殊な作りだった。
たまたま居合わせた電力会社の社員と共に、豪邸へ入った一家。その美しさは想像を絶する。
電力会社の社員になりすまし、豪邸に入り込んだデニスは雇用主であったサイラスが、なにを企んでこの豪邸を建てたか、薄々察して不安を募らせる。彼は地下に収容されている12体の亡霊を目にして、自分の身分を明かしアーサーに危険だと警告した。だが、アーサーは荒唐無稽なデニスの話を容易には信じない。
弁護士は地下にある大金を手に入れ逃亡を企てている。密かに単独で行動し、金の入ったスーツケースを取り上げると仕掛けが作動。若い女の亡霊が1体解放され、恐怖に慄いた弁護士はガラスの扉に挟まれて死亡してしまった。
危険を察したアーサーは家族を連れて豪邸から去ろうとするも、幼い息子とはぐれてしまう。豪邸の至る所に透明なメガネがある。それをかけると霊の姿が見えるようになる特殊なグラスだった。家の壁に刻まれた文字はグラスを通せば、何らかの呪文であることが分かるが、彼らがそれに気付くはずもない。
仕掛けは次々と作動し、外への出口が閉ざされる。その間、息子は亡霊に誘われ地下へと足を踏み入れてしまうのだった。デニスの話により文字が呪文であることと、メガネが特殊グラスであることを知ったアーサー。叔父の企みの一切に責任を持つ代わりに、息子を探すようデニスへと助けを求めた。
映画『13ゴースト』のあらすじ【転】
その頃、息子は地下にて半身に火傷痕を負った母親の姿を見る。彼女は息子を助けようとしている様子だが、そこへ亡霊となったサイラスが姿を現す。
アーサー達はデニスの案内にて地下へ。一行は二手に分かれて息子の捜索をした。アーサーは娘と共に地下を進み息子が持っていた録音機を発見。更なる不安を募らせる。
しかしそこへ、娘が檻を被った危険な亡霊に襲われる。助けるために立ち向かったアーサーの元へ突如、1人の女性が助けに入るのだった。
グラスを装着していないアーサーには霊の姿が見えず、不可思議な現象にしか見えない。しかし、実際は異様な相貌をした亡霊によって襲われているのだ。女性はカリーナと名乗り、霊の解放を生業にしていると言う。
彼女の証言によると、サイラスは悪魔が設計した未来を見る装置を作ったらしい。それがこの豪邸の正体であり、地下に収容されている亡霊が原動力なのだった。
カリーナに協力することになったアーサーだったが、振り向くと今しがたまでいた娘が姿を消している。
豪邸の装置は着々と作動し、来た道も変わっている。まるで迷路のような地下に閉じ込められた一行は、12体の亡霊に脅かされ脱出することもできない。
デニス達と合流することに成功したアーサーとカリーナ。カリーナが持つ秘伝書にある設計図に沿って、安全な場所となる図書室を目指す。しかも、油断している隙に檻を被った亡霊にアーサーが襲われてしまう。一行は彼を救出してどうにか図書室へと辿り着いた。
途端、デニスとカリーナが激しい口論になる。その話の内容を聞いたアーサーは、半年前に焼死した妻もこの豪邸に囚われていることを知ってしまう。悲しみと憤りに苛まれたアーサーだったが、妻と子供達を助けるべくカリーナの話を聞くことにした。
映画『13ゴースト』の結末・ラスト(ネタバレ)
豪邸は装置であり、原動力は12体の亡霊である。亡霊はそれぞれ意図的に集められており、装置の作動に当たって1体ずつ開放される。奴らを中心に集めエネルギーを得るためだ。そうして集められたエネルギーによって、未来も過去も見通すことのできる悪魔の目を開くのだ。
サイラスは未来を見通すことにより、全てを網羅しようとしていた。
しかし本来、装置の作動には13体の亡霊が必要だった。最後の亡霊は愛する者のために自らが亡霊となる者。サイラスに選ばれた最後の亡霊が、アーサーだったのである。
13体目の亡霊は装置を止めるための存在だった。故にアーサーはその命でもって全てを終わらせる。
アーサーの頭の中は、生死も不明な2人の子供達のことだけ。デニスは彼に2人が無事か確かめに行こうと言う。呪文が書かれた強化ガラスを盾に、アーサーとデニスが図書室から出発。その間にカリーナは持ち込んだ爆薬で装置の破壊を試みることになった。
しかし、地下の最奥に来たカリーナは共に来たマギーを殴り倒し、現れたサイラスに笑みを見せる。なんと、2人は始めから共謀していたのである。彼女が持つ秘伝書と呪文を録音したテープを手にしたサイラスは、目的のためなら犠牲をいとわないと豪語。
装置の作動完了と同時に呪文のテープを流し、カリーナを殺害した。
一方、強化ガラスを盾に出発したアーサーとデニスは、次々と危険な亡霊に襲われていた。そして、最後の亡霊が解放。デニスはアーサーを強化ガラスで守り、自らが予知していた通り亡霊に嬲り殺されてしまった。
豪邸内に呪文が響き渡る。いよいよ悪魔の目が開眼しようとしている。亡霊達は即座に祭壇へと集まった。中心には娘と幼い息子がおり、助けを求めている。周囲はいくつものリングが回転して侵入者を阻む。その光景を目にしたアーサーは子供達を助けようと祭壇へ。そこで、サイラスと相対する。
装置を止めるには13体目の亡霊となるアーサーが必要不可欠。彼はサイラスへと憤りをぶつけたが、霊となった奴に勝てるはずもなく。しかしその時、呪文のテープが乱れる。どうやら、意識を取り戻したマギーが手当たり次第に操作盤を触っているようだ。
そのせいで装置が誤作動を起こし、亡霊が呪縛から解き放たれる。サイラスは亡霊達に捕縛され、祭壇のリングにて魂を刻まれ消滅した。
茫然とするアーサーだったが、彼の前に霊となったデニスが現れ、まだやることがあると言う。アーサーは中心で助けを求める娘と息子の元へ。一瞬の隙を狙ってリングを飛び越えた。
瞬間、地下の装置が暴走にて崩壊。豪邸は大爆発する。
リングに守られ、助かった親子。亡霊達は解放され、再び自分達の好きな場所へ。そして、親子は最愛の妻であり母でもある霊と相対。彼女は生前の美しい姿を取り戻し、涙を流しながら家族へと愛を告げ、姿を消すのであった。
映画『13ゴースト』の感想・評価・レビュー
大富豪の亡くなった叔父から相続した豪邸には13体の凶悪なゴーストが閉じ込められていたという内容。
主人公は貧乏だが、家族への愛情は深い。相続した豪邸は彼らにとって不似合いなものだったが、住む場所があることは幸せだ。まさか、地下室に凶悪なゴーストが封印されているとは誰が予想できるだろうか。序盤に家族が豪邸へ引っ越して来るのだが、中に入った時点ですでに至る所に不穏が漂っている。恐怖を煽る演出が素晴らしく、襲われるタイミングも絶妙。そして、13体のゴーストも多彩でそれぞれに特徴があって強力だ。家族は命の危険に脅かされながら、知恵を使って困難を乗り切る。その過程がとても良かった。(女性 40代)
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