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映画『MISS ミス・フランスになりたい!』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『MISS ミス・フランスになりたい!』の概要:アパートの仲間と家族同然で暮らす天涯孤独の青年。幼い頃に抱いていた「ミス・フランスになりたい」という夢を再び追う決意をし、男性であることを隠したまま挑戦する奮闘を描く。

映画『MISS ミス・フランスになりたい!』の作品情報

MISS ミス・フランスになりたい!

製作年:2020年
上映時間:107分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:ルーベン・アウヴェス
キャスト:アレクサンドル・ヴェテール、イザベル・ナンティ、パスカル・アルビロ、ステフィ・セルマ etc

映画『MISS ミス・フランスになりたい!』の登場人物(キャスト)

アレックス(アレクサンドル・ヴェテール)
幼い頃「ミス・フランス」になりたいと夢見ていた青年。幼馴染と再会し、両親を失くして以来初めて女装をしたことで夢を思い返す。仲間の協力の元、男性であることを隠しコンテストに参加する。
ヨランダ(イザベル・ナンティ)
アレックスが暮らすアパートの大家。住人たちの母親のような存在。過去に一人の男性に没頭し、全てを捨てた経験をしている。
アマンダ(パスカル・アルビロ)
アレックスが参加するコンテストの指導員。アレックスの意志の強さを見抜き、きつい指導を続けていた。芯のある女性で、物事の本質を追及している。
エリアス(クエンティン・フォーレ)
アレックスの幼馴染。プロボクサーとして活躍している。ミス・フランスコンテストに参加するアレックスをトレーナーとして支えていく。
ローラ(ティボール・ド・モンタレンベール)
アレックスの住んでいるアパートの仲間。ドラァグ・クイーンであり、夢を追い始めたアレックスの背中を最初に押してくれた存在。

映画『MISS ミス・フランスになりたい!』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『MISS ミス・フランスになりたい!』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『MISS ミス・フランスになりたい!』のあらすじ【起】

幼い時から「ミス・フランス」になりたいと夢見てきた少年・アレックス。周囲に笑われてもアレックスは夢を諦めなかった。しかし、愛してくれる存在の両親を事故で失い里子に出されて以来、環境は目まぐるしく変わり続ける生活では苦労が絶えなかった。

24歳になり自立したものの、家賃を払うこともままならない生活を送るアレックス。幼い頃から嗜んでいたボクシングを続けながらボクシングジムで子供たちの世話をしていた。ある日、アレックスの働くボクシングにフランス代表となった幼馴染のエリアスが招かれる。突然の再会に驚くアレックスは懐かしい気持ちで満たされるのだった。

両親の交通事故以来、初めて女装したアレックスはクラブに出向いた。後ろ姿を見て声をかけられるも、男性だと気づかれると相手にされない虚しさに表情を曇らせる。幼い頃抱いていた夢を思い返し、ある日アパートの住人達の目で「ミス・フランスの大会に出たい」と口にした。

アパートの大家・ヨランダは住人たちにご機嫌で昼食を振る舞っていたが、アレックスの発言に驚きを隠せずにいる。ヨランダは猛反対をしたが、他の住人たちはアレックスの背中を押すのだった。

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映画『MISS ミス・フランスになりたい!』のあらすじ【承】

同じアパートに住むドラァグ・クイーンのローラは、アレックスを勇気付けようと女性に変身するための手助けを始める。手始めにプロの力を借りるが、家賃1か月分の料金は大きな代償であった。しかし、しっかりした肩幅やウエスト、大きな足を隠すための指南を受ける。女性になることはできないが「女性らしさ」の追求をすることで夢に近づく可能性を見出すのだった。

アレクサンドラとしてミス・フランス本選に向けたコンテストに参加するアレックス。同じアパートの仲間に偽装パスポートも手配してもらい、順調に審査は進んでいく。水着審査ではピンチに見舞われたが、アレックスは自分の力で乗り越えた。堂々と出場動機のスピーチをしたアレックスは、見事地域予選での優勝を勝ち取るのだった。

「ルイ・ド・フランス」として本選に進んだアレックスだが、自信に満ち溢れた女性たちを前に圧倒されてしまう。アレックスに期待していた審査員のアマンダから厳しい指導をして喝を入れた。

エリアスに会いに行ったアレックスは、ボクシングでトレーニングをして欲しいと頼み込む。アレックスの覚悟を見込んだエリアスは、体だけではなく精神面も鍛えるトレーニングメニューを考えるのだった。

映画『MISS ミス・フランスになりたい!』のあらすじ【転】

アマンダの厳しい指導にも耐え、SNSのフォロワーも順調に増えていたアレックス。しかし他の候補者との距離を縮められずにいた。さらにはヨランダとの関係にもひびが入ってしまった。

審査の一環でベルギーへ環境保護活動に向かうことになった候補者たち。異例の事態に文句も多い候補者たちだが、仲を深めていく。しかしアレックスだけは未だ馴染めない。さらに同室に泊まっているパカに隠れて衣装を直していると、ドラッグを使用していると勘違いを受けてしまう。

アパートの仲間にテレビ電話をして気丈に振る舞うアレックス。すぐに弱っているのは気付かれてしまった。パカはアレックスがいない隙に、荷物を勝手に覗き秘密に気づいてしまう。パカの密告により荷物の抜き打ち検査が入るが、かばってくれたのもパカであった。この日を機にパカとの友情が芽生え、アレックスは居場所を見つけていく。

家族のインタビューがあり、アレックスはアパートの仲間に協力を依頼した。張り切るローラだが「視聴者が嫌がるかも」とアレックスはローラにだけやんわりと断りを入れてしまう。なんとか取材を終えた仲間たちだが、繕うアレックスに違和感を覚えるようになった。

エリアスの元を訪ねたアレックスは、妻の妊娠を知ってしまう。孤独の淵に立たされたアレックスは自暴自棄になるが、ローラの言葉に救われ涙するのだった。

映画『MISS ミス・フランスになりたい!』の結末・ラスト(ネタバレ)

大事な審査を控えていたアレックスだが、逃げ出そうとしていた。その様子を見かねたヨランダは、「他人に自分の価値を決めさせるな」と喝を入れる。その矢先ヨランダは倒れてしまう。アレックスは救急車に同乗し病院へ向かうのだった。

ローラたちはヨランダが集めていたアレックスの記事を見せた。ずっと応援してくれていたヨランダのためにもコンテストに参加する決意を固めたアレックスは会場へと急ぐ。アレックスを信じていたアマンダは何も聞かず迎え入れてくれるのだった。

コンテストは順調に進み、アレックスは決勝へと進んだ。病室で見ていたアパートの仲間や妻と見ていたエリアスも思わずガッツポーズをする。決勝でのスピーチでアレックスは言葉に詰まってしまう。目を覚ましたヨランダが見守る中、観客席に亡き両親と幼い自分の姿を映しだしたアレックスは、ドレスを脱ぎ本当の姿を晒す。ブーイングの中、拍手が沸き上がり会場はアレックスへの声援で満たされるのだった。

コンテストは辞退したアレックス。後日、アマンダの提案でエリアスとトレーニングを積んだボクシングジムに仲間が集い、アレックスにティアラを授与する会が開かれたのだった。

映画『MISS ミス・フランスになりたい!』の感想・評価・レビュー

自分の本質と向き合うことの難しさと素晴らしさを定義しているような一作であった。今作は「コンテスト」という表立った形で自分探しを進めていくが、日常に置き換えても共感する部分はあるのではないだろうか。俳優としても活躍するルーベン・アウヴェスが監督・脚本を手掛けた王道のシンデレラストーリー。主演のジェンダーレスモデル、アレクサンドル・ヴェテールの憂い溢れる表情がとても印象的であった。(MIHOシネマ編集部)

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